ドイツ西部の山奥で火が上がっていた。
ヒドラの古い秘密基地には銃声が響き渡り、何かに引火したのか其処から出た煙に巻かれた人々から悲鳴が上がる。
「戦争、まるで戦争だこれは」
何の罪も無い人々が銃把を握り戦争に身を投じて居る、僕は正義を信じ戦って来た、正しい事をしたいとただその一心でやって来たんだ。守るべき人々は銃口を向けられたとしても変わりはしない。
「彼等を救うぞ、ルパン、次元」
ルパンは楽しげに笑い、次元は忌々しげにタバコの煙を吐く。
「ヌフフフ、俺達を殺そうって相手にそーんな事言っちゃってまぁ」
「やってらんねぇぜ、全くよぉ。宛は有るのか兵隊さんよ」
彼等は不安なだけで戦いたい者は誰も居ない筈だ、指揮官と直接話をして停戦を呼び掛けて貰えばきっと。
「その為にも傭兵達は僕が排除する、ルパン、君達は僕が敵を引き付けてる間にソニアを取り返すんだ、絶対に誰も傷付けるな、彼等を平和な日々に連れ帰るんだ」
楽しげに笑うルパンにつられ今度はワハハハと次元も笑い出す
「わーったよぉ、俺様相手に命令できんのは不二子ちゃんぐらいだってのにまぁ、人使い荒いぜぇ?」
「全くだ、おまけに誰も傷付けるなと来たもんだ」
二人は緊張を感じさせない様子で銃の残弾を確認する、出来るのか、二人はやってくれるのか、彼等は確かに素晴らしい技を持っているがこれは戦争だ。
「……ハァ、行けるのか?」
しかし、本当なら今こちらに銃口を向けている彼等は銃把など一生握らずに幸せに生きていくべき人々だ、傷付けて良い理由等無い。
「しっかしなぁ、肝心のソニアはあの調子だし、不二子も何処に居るんだかわかりゃしねぇ」
そんなに上手く行くのかい??誰も傷付けずに、ソニアを無事に取り返し、こぉーんなバカスカ撃ちまくってる連中も皆連れ帰るって??
そんなことをやれるって、ホントに心の底から信じてるってのか?キャプテンアメリカさんよぉ
「……確かに難しいだろう」
眼を瞑り僅かに思いを巡らすが、やはり微塵も迷いは無い。
正義を果たす、絶対に諦めない。
「だがそれでもだ、絶対に誰も傷付けるな、その上でソニアを無事に連れ帰る、出来るか?」
ヌフフフ、ヌフフフフフ、ワァハハハハ
ルパンがこちらを見上げる、何処にでも居る様な男だ、だがその瞳からは不思議と力が溢れている。
「誰に言ってやがんだ、俺に盗み出せねぇものはねぇ、誰も傷付けずに娘っ子一人無事に盗み出す何て屁でもねぇさ。いいか?俺の名は」
≪ルパン三世 レッドスカルの財宝を狙え!≫
続けます