ルパン三世 レッドスカルの財宝をねらえ!   作:来海杏

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長くなりましたわ


六話

ワシントンDC・ルパン達が捕まった少し後

 

何キロか離れた先、動き出すバンをビルの屋上からスコープ越し眺める者達が。

 

「隊長、奴ら予定通り動き出しました」

 

「フンッ、雌猫も少しは使えるみたいだな。」

 

気に食わないと、そう言う気持ちを隠そうともせず男が言った。血の匂いが漂って来る様な、見る者が不安な気持ちになる様な、そんな男だった。

 

 

風が男を撫でる、男の思考が混じる様に不吉が風に乗った。

 

 

遂に来た、遂に来たのだ。捨てられ見捨てられ切り捨てられ使い捨てられ、それでもそれでもと、遂に、遂に来たのだ

 

運命だ、運命がこの手に届く場所まで遂に来た

 

楽しげに顔を歪め、ありったけの反逆と血の匂いを無線に乗せて男が喋り出す。

 

「皆、よく待った、待ったよな?俺は待ったよ、苦しみも悲しみも、今まで耐えてきた全てに復讐しよう、ここから始めるぞ。俺達を捨てた奴らに、俺達を見捨てた世界に!俺達を切り捨てた国にッ!復讐する力を手に入れるッ!!!」

 

……さぁ、俺達の戦争を始めよう、祝砲だッッ!!

 

遠く離れて間抜けな音が二回

 

そして爆発が

 

ーーーーー

同所、同時刻

 

 

最初に気付いたのは次元だった、助手席で拘束されおり視界が開けていた事もあるが、何よりルパンと出会う前の用心棒としての経験が活きたのだろう、建物の屋上から人影が此方を窺っている事、さりげなく道が塞がれ誘導されている事に気付いた。

 

 

「……よう、とっつぁん、お嬢ちゃんの他に誰か連れてきたのか?」

 

怪訝な顔で銭形がスリットからこちらを覗く

 

「いや、シールドの連中は信用ならんかった、それがどうした?」

逃げようってんなら覚悟しろよぉ?次元、そう言って前方を確認し、同様に銭形も気づく。

 

 

「…悪いが運転変わってもらうぜお嬢ちゃん」

構わねぇよな、とっつぁん?そう言う次元に渋々銭形は頷く、これから予想される状況はソニアには荷が重いだろう。

 

「…手錠は外さん、構わんな」

 

 

チラチラと銭形の顔を窺いながら二人の会話を聞いていたソニアが座席を変わるために路肩に停車しようとし、ウィンカーを出し車を寄せながら徐々に速度を下げる

 

「どうやらそいつぁは止めといた方が良さそうだぜ?」

 

銭形の肩越しに覗いたルパンがソニア声をかけた。前方に意識を取られている銭形は気付いていないが両肩に手を置かれており、どうやらこの隙にルパンは手錠を外した様だった。

 

「そー言う事だッ!悪いなお嬢ちゃん!」

 

次元がソニアの足ごとアクセルを深く踏み込む、減速し停車する動きから急速発進したバンの後部で二度の爆発が起こった。

 

 

「キャア!ちょっと!痛い!何なんですかあれ!」

 

「悪いなお嬢ちゃん、その手の話は後だ」

 

舌噛むなよッ!

 

起用にソニアを助手席に移動させ次元が運転席に収まる、爆発を切っ掛けにしアパートやコンビニの屋上から人が姿を現しバンを狙って銃を撃つ、進路を制限されながらも次元は見事に銃撃を避けていた。手錠のまま懐から煙草を取り出し火をつける、旨そうに煙を吐き車両が左右に避ける度アワアワと扉と次元の肩にゴンゴンと頭をぶつけるソニアを左肘でグイと抑え付けた。

 

 

妙だなと、そんな事を思いながらルパンに問いかける、

 

「ド素人が、ルパン!どうする!」

 

進路の妨害に関しては一流だ。テロリストや高度な訓練を受けた軍人、あるいは南米のゲリラも顔負けのものだ、都市戦に関しての高度な経験と教育、訓練が伺えるが射撃に関してはど素人そのものだ、ミラー越しに見れば射撃の反動でアパートの屋上から落ちかけている者もいる。

 

それらを内包して次元は問いかけた

 

 

後部の扉を開け銭形が襲撃者達に撃ち返している、ヌフフフどうするだってよぉとっつぁん?どうしたいよ?問いかけて来るルパンに銭形は黙ってろと言う、何か妙だと、銭形も感じては居たがそんな事よりも目の前の脅威だ。下手糞が撃とうが弾丸は弾丸で、セオリー通りならこの後我々を取り押さえる為に車両部隊が出てくる事だろう。その前にこの包囲から脱出しないといけない

 

 

 

「しようがあるまい!!ルパン!お前も手伝え!!」

そう言って銭形はルパンにワルサーを返し、キャプテンアメリカに話しかける

 

「ロジャースさん、こんな状況だがおそらく連中の狙いは貴方でしょう」

 

引っ込んでいてくれよと、そう言う気持ちを込めてロジャースに話しかける銭形の背後でルパンが撃ち返す。次元ぇーん役割逆じゃねぇの?ハッハァ、ルパン悪いがこっちはお荷物付きだ!代わりたきゃ何時でも代わってやるぜぇ!肘で押さえつけられているソニアから抗議の声が上がるがルパンも次元も共に敵から視線一切切らず黙殺される。マチズモ共めとそんな言葉が銃声に吸い込まれた

 

 

「恐らくそうだ、僕がここから離れれば君たちは安全だ」

 

 

「貴方が捕まればどうなるか想像できん訳でもないでしょう」

伝説の兵士で、英雄で、それはつまり象徴で

 

 

自分で言うのは何だか恥ずかしいんだが、小さくそう言いロジャースは真っ直ぐに銭形の目を見る

 

「僕が誰だかわかっているのか?」

 

 

「守るべき一般市民です」

 

 

 

自分の身の安全のために一般市民をテロリスト連中に投げやって、そう言う訳にはいかんのですよ。時代が違うのだとお分かり頂けますか?それに、そう言って言葉を続けながらロジャースの盾に手を伸ばす。

 

 

「連中に動きがバレすぎている、シールドの連中は撒いてからここには来ました。ルパンに関しても仲間としか仕事をせん連中です」

 

 

これだけ巧妙に下準備をした上での襲撃だ、銃撃はお粗末だが我々は誰かに踊らされていると考えた方がいい。そんな連中だ貴方に関しての対策もしておる事でしょう、そう言ってロジャースの意識の隙をついて抑え込み、片手を手すりに手錠で留める。

 

 

ロジャースが逃げ出そうとしたならすぐにでも逃げ出せる事だろう、手摺ごと引きちぎっても良い、手錠に関しても指二本で粉々に出来る。

 

 

 

「大人しくして頂けますか?」

 

 

 

そう言ってルパンの支援に戻る銭形の背中にロジャースは考えた、だが果たしてそれで本当に彼らの安全が保障されるのか、自分が眠りについてから何十年も時間が過ぎているのだ。スタークやソーの様な英雄であったあの時からは想像も出来ない存在だって居たのだ、シールドやストライクチームの支援の無い中でこれは自分ひとりの力だけで解決出来るのだろうか?

 

 

 

迷いだ、内に溜め込んで居たもの、抑え込んでいた疑念、銭形の目は一切の迷いが無かった。それに比べて僕は

 

 

 

 

迷い、手錠や何よりもそれがロジャースの身体を抑え込んでいた。

 

 

 

誘導されるまま車両が川に向かって進んでいく中、徐々に周囲から黒塗りのハマーが姿を現す。ここからが本番だった、一団は銃声をBGMとし工業地帯のコンテナ船へと向かう。罠だった、紛れもなく罠だった。

 

 

 




いい女①「チョーっと力を借りたくって」

いい女②「どうやってここに入ったの?」

いい女①「ヤダ怖いもの向けないでよ、貴女は知りたいんじゃないかなと思って、キャプテンアメリカのピンチ」

いい女②「どういう意味?」

いい女①「教えてあげるから」

アレ、貸して?


的な、続きます
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