このふたりの男女に祝福を!番外 作:スカイハーツ・D・キングダム
カズマ・アクア・めぐみん・ダクネス・クリス・ウィズ・バニル・ダスト・キース・リーン・テイラー「「「「「「「「「「「誕生日おめでとう!!!」」」」」」」」」」」
ゆんゆん「……ふぇ?…」
ある日の夕方
ゆんゆんに俺達パーティの住んでる屋敷に食事に来るように言った
ゆんゆんは誘われた事自体に驚き、何度も誘い間違いじゃないですよねと聞いてきた
その言動から察するに、誰かとまともに食事を一緒に食べる事がなかったんだなあと思わず泣きそうになった
そしてゆんゆんが屋敷に来る当日
ゆんゆんが屋敷の扉を開いた先にいたのは、この屋敷の住人でいる俺達のパーティといつも街で世話になっているクリスとウィズとバニルに、自分の所属パーティであるテイラー達がいた
俺達がゆんゆんに誕生日おめでとうと言った通り、今日はゆんゆんの誕生日だ
ゆんゆんの誕生日はめぐみんから教えてもらった
その誕生日の日を聞いた時は俺達は思わず可愛そうだと思った
なぜならゆんゆんの誕生日の日は
俺がいた地球で言う所の2月29日
そう、4年に一度のうるう年にだけある2月の29番目の日に当たるのだという
つまりゆんゆんだけは今まで生きてきて誕生日を今日を含めて4回しか迎えてないという
そのくせ歳だけは増えていくからなんだか納得行かないと感じる
ゆんゆん「……え……えっ…と……皆さん………き、今日は嘘をついてもいい日でしたっけ?…」
カズマ「いやエイプリルフールはまだ先だろ!お前好魔族の中ではめぐみんの次に賢いのに自分の誕生日を忘れてしまったのかよ」
多分忘れてないだろうが、今までまともに祝われた事がないから疑ったんだろうな
どんだけこいつはボッチこじらせてるんだ
ゆんゆん「う…うぅぁ……うぅっ……」
突然ゆんゆんが泣き出した
ダスト「おい、どうしたゆんゆん」
と、テイラーパーティの中で一番ゆんゆんに絡んでいて俺の中ではこのふたりはお似合いのカップルになるなと日々思わせるダストがゆんゆんに近づいて声をかける
ゆんゆん「ダ…ダストさん………ヒック…今まで…家族以外に誕生日を祝われた事が無かった私が…こんな大勢に祝われるなんて……こんなに嬉しい事は……ありませんよ……ふぐっ…私……明日には死んでしまうんでしょうか…もし明日…本当に死ぬ事に…なって地獄に堕ちた…としても…後悔はありません…」
めぐみん「縁起の悪い事言わないで下さいよ!!これだからボッチは…」
ゆんゆん「め…めぐみんこそ…こんな日にホッチとか言わないでよ!」
ゆんゆんには悪いが俺もめぐみんと同じ気持ちだ
というか誕生日祝われただけでここまでという事は、プロポーズとかされればショック死不可避だろ
クリス「落ち着いてゆんゆん、心配せずともゆんゆんは死なないし死んだとしてもエリス様がきちんと天国に連れてってくれるからね」
バニル「フン、天国などとインチキ臭い場所にボッチ娘を連れて行かせるものか……よいか、死んだら地獄に来るのが吉、汝は我輩の友だから特別待遇してやるから是非来るがいい」
クリス「あのね、本当は悪魔の君はこんな所に来て欲しくないしできれば滅して欲しいんだけど今日は友達の誕生日の手前、見逃してあげてることを理解してくれると助かるんだけど(イラ)」
バニル「おやおや胸のサイズを誤魔化しているインチキ女神を信仰している男と思われてる盗賊娘よ、汝がどれだけの強者だろうと我輩を滅ぼすことはインチキ女神の胸が成長するより困難である事を理解するおっと、無言でダガーで斬りかかってくるとはこれだから狂犬女神共を崇める教徒共は野蛮で嫌なのだ」
クリス「ねえ、今日ここで君の命日にしてあげてもいいんだよ?君さえ良ければだけど」
めぐみん「ふたりとも!ここで喧嘩はしないで下さい!喧嘩するにしてもせめて今日ではなく明日にして下さい!」
めぐみんの言葉にふたりは向かい合うと
バニル「……爆裂娘に救われたな」
クリス「それはこっちのセリフだよ」
お互い睨み合っているもののそれ以上の干渉は無かった
カズマ「あー、とにかく今日はゆんゆんの誕生日だ、酒も料理もたくさんある!ジャンジャン飲んで食って騒げ!」
こうしてゆんゆんの誕生日が無事始めることができた
ゆんゆん「はあ〜」
私は今カズマさん達が住んでいる屋敷の庭に出ている
料理もたくさん食べて、今日は特別にお酒も飲んで少し気分が高揚していた
少し風に当たりたくて外に出てきたのだけど
ゆんゆん「はあ〜あ、こんなにも楽しい日なのに4年に1度だけなんて……」
私は自分の誕生日が嫌いだった
祝われる回数が少ない事もそうだが何より、家族以外の人に祝われる事がなかったから
ダスト「ここにいたのか」
と、後ろからダストさんの声が聞こえた
ふと振り返るとある事に気がついた
ゆんゆん「……ダストさん…あまりお酒飲んでないんですね」
いつもは酒を飲んで顔を赤くしているが今日は珍しく顔が赤くなってない
そういえば今日はお酒をチビチビと飲んでいた事を思い出した
ダスト「あーその、アレだ、酔いすぎて渡すもん渡すの忘れちまわない様にしてただけだ」
ゆんゆん「え?」
そう言ってダストさんはポケットからなにかを取り出した
ダスト「えっと……俺、女にプレゼントとか渡した事なかったから何が良いのか分からなかったが俺なりに考えたんだ…」
ダストさんの手には小さな包み紙に何かが巻かれていた
ゆんゆん「えっと、開けていいですか」
ダスト「あ、ああ」
私は包み紙を剥がして中を見た
中身は
何かの動物の爪でできたネックレスだった
ゆんゆん「あの、これって」
ダスト「女に贈るものではないとは思うが、これはドラゴンの爪で作ったネックレスだ」
ゆんゆん「ええ!!」
私は驚いた
それはそうだ
ドラゴンは全ての部位という部位が様々なものに使われなおかつ高い素材だ
それを万年金欠のダストさんがわたしに!?
ゆんゆん「ダストさん………今ならまだ間に合います
……自首してください…」
ダスト「いや盗んでねえよ!お前もひでえな!」
私の言葉を聞いてダストさんが怒鳴り声を上げて私に言ってきた
ダスト「ちゃんと自分の金で買ったから安心しろ!」
ゆんゆん「あの…本当にこれ…盗難品では無いですのね」
ダスト「お前もしつこいな!ちげえって言ってんだろ!いつもはともかく仲間の誕生日に盗難品をプレゼントするほど落ちぶれてねえよ!」
ゆんゆん「今『いつも』は、っていいませんでしたか?」
ダスト「言ってねえよ」
言ったと思いますがそう言う事にしてあげますよ
それにしても
ネックレスを眺めていた私は笑みを浮かべた
ダスト「なんだ?俺が真面目にプレゼント渡したことがそんなにおかしいのか?」
ゆんゆん「い、いいえ、そんなんじゃないです。ただ……」
ゆんゆん「私の為に、普段は不真面目のダストさんが真面目にプレゼントしてくれた事が嬉しくてつい……」
とそんなこと言ってすぐに恥ずかしい事を言っていると気づき顔を赤くしてしまった
私はチラッとダストさんの顔を見て驚いた
あのダストさんが顔を赤くしてこちらと目を合わせないようにしている
照れてるのね
ダスト「そ、そうか、プレゼントは気に入ったのか…なら早く屋敷に戻って思いっきり酒飲んでこねえとな」
ゆんゆん「あ、待って下さいダストさん!お顔をもっと見せて下さい」
ダスト「だあー!うるせえ!とにかく飲みまくってやる!忘れるくらいにな!」
ゆんゆん「あ!待って下さい」
私は逃げるように屋敷に歩き出したダストさんを追いかけた
そしてこの時私の心は、いつもとは違うドキドキ感を感じていた
一方2階のベランダから二人の様子を覗いていたカズマとアクアは
カズマ・アクア「「あのふたり、絶対くっつけさせよう(使命感)」」