(新)やはりこの素晴らしい仲間たちには祝福を!!   作:write RIDER

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第七話 数には数で対応しましょう

「緊急クエスト!緊急クエスト!街の中にいる全ての冒険者各員は至急冒険者ギルドに集合してください!繰り返します。街の中にいる全ての冒険者各員は至急ギルドに集合してください!」

 

 

急にどうしたんだ?全員ってことは相当危険ってことか?

 

 

「なぁ?緊急クエストってなんだ?モンスターが大量に街に襲撃してきたのか?」

 

 

カズマが不安気に質問をしているが、ダクネスとめぐみんは嬉しそうな顔をしていた

 

 

「ん?多分キャベツの収穫だろう、もうそろそろ収穫の時期だろうしな」

 

 

…はい?キャベツ?もしかしてキャベツって名前の魔物のことか?

 

 

「は?キャベツ?キャベツってモンスターの名前か何かか?

 

 

カズマも俺と同じことを考えていた。すると何故かめぐみんとダクネスが可哀想な人を見るかのような目で見つめていた。…ドンマイ

 

 

「キャベツとは、緑色の丸いやつです。食べられる物です」

 

 

「噛むとシャキシャキする歯ごたえの、美味しい食べ物だ」

 

 

「そんな事知っとるわ!じゃあ何か?緊急クエストだの騒いで、冒険者に農家の手伝いをさせようってか?このギルドは」

 

 

もしかしてキャベツもモンスターに入るのか?

 

 

「あー…知らないでしょうけど、この世界のキャベツは空をと…」

 

 

アクアが申し訳なさそうにカズマに説明しようとするが、それを遮る様に、ギルド職員が建物内にいる冒険者に向かって大声で説明を始めた

 

 

「皆さん、突然のお呼びだし申し訳ありません!もうすでに気づいてる方もいるかもしれませんがキャベツです!今年もキャベツの収穫時期がやって参りました!なんと!今年のキャベツは出来が良く、一玉で一万エリスです!すでに街中の住民は家に避難して頂いております。では皆さん!出来るだけ多くのキャベツを捕まえ、ここに納めてください!ですが、キャベツに逆襲されて怪我をしないようにしてください!」

 

 

そう言って出された物は縦横十メートル位の複数の檻だった。そんなに大量にやってくるのか?じゃあ、あのライダーで戦おうかな

 

 

「なお、人数が人数、額が額なので報酬の支払いは、後日となります!」

 

 

キャベツ一玉で一万エリスだから十体でも倒せば十万エリスになるってことか、確かに莫大なお金が必要となってくるな

 

 

考えてる時、冒険者ギルドの外で歓声が起こった

 

 

俺達パーティーが冒険者ギルドを出ると空には軽快に飛ぶキャベツの大群がいた…なにこれ?多すぎね?

 

 

余りにも多いキャベツ達に呆然としているとアクアが説明しだした

 

 

「この世界でのキャベツは飛ぶわ。収穫の時期になると簡単に食われてたまるかとばかりに、街や草原を疾走して、大陸を渡り海を越えて誰もいない秘境の奥でひっそりと息を引き取ると言われてるわ」

 

 

何でそんなにキャベツの物語が壮大なのかは、置いといて空を飛ぶのは聞いてなかった

 

 

「なぁ、俺もう馬小屋に帰って寝てきてもいいか?」

 

 

カズマが現実逃避をしているが

 

 

「カズマ、大量に捕まえれば馬小屋生活に終止符をうてるけど、それでも帰るのか?」

 

 

「…八幡!俺頑張る!あんなくっさい所にいてたまるかってんだ!」

 

 

気合いを入れてるカズマの隣を冒険者達が早々と駆け抜けていく。そりゃあ臨時ボーナスだと思えばこれからしばらく金を稼がなくていいからな

 

 

「よし!皆行くぞ!」

 

 

カズマの声のもと俺達も草原へ向かった

 

 

ー草原ー

 

 

遠くから見ても凄かったが近くからみるともっと凄いな。何か語彙力が幼稚園児並みだがそれぐらい凄いってことだ

 

 

「お、おいめぐみんどうしたんだ?」

 

 

カズマがめぐみんの異常に気づいたようで心配していた

 

 

「見てください!八幡、カズマ!あんなに敵がいます!これは撃つしか無いでしょう!ダメと言われてもやりますけどね!さぁさぁ爆裂魔法の餌食となって沢山の経験値を渡してください!」

 

 

…アカンこれはダメなやつだ。

 

 

「お!おい皆逃げろ!めぐみんの爆裂魔法が当たるぞ!」

 

 

カズマが慌てて先陣にいる冒険者達に注意をしていた

 

 

「おい!皆下がるぞ!あんなの食らったら人生が終わっちまう!」

 

 

それを聞いた、先陣をきっていたリーダーらしき人物が周りの冒険者に下がれと言っていた

 

 

「フッフッフッ!我が爆裂魔法をとくと見よ!『エクスプロージョン』!!!」

 

 

ドガァァァァン!

 

 

「ナイス爆裂!」バタッ

 

 

めぐみんが放った爆裂魔法は、キャベツ達のど真ん中に着弾しその場所から起きた衝撃波で沢山のキャベツ達が落ちてきた

 

 

「めぐみん、手はいるか?」

 

 

「八幡ありがとうございます。あそこの岩影におろしてくれませんか?」

 

 

めぐみんに言われた通りにその場所にめぐみんをおろした

 

 

「うわぉぁぁ!!」

 

 

今度は何だ?

 

 

「誰か!助けてあげて!あの冒険者キャベツにボコボコにされてるわ!」

 

 

「うひょぉぉぉ!!」

 

 

ダクネスが突然奇声をあげ襲われてる冒険者の所に駆け出して行った。大体予想がつくんだが

 

 

「な、何故助けてくれるんだ!クルセイダーの貴方でもこの数は厳しいだろ!」

 

 

「早く逃げろ!ンッ!…私が一体も通させはしない!ハァハァ…ンッ!」

 

 

「見て!あの女性はクルセイダーの鏡よ!」

 

 

「おい!男の俺達が怖じ気づいてどうする!行くぞ!」

 

 

ウオォォォォ!!

 

 

…カオスだなぁ、多分ダクネス嬉々として飛び込んでっただけだぞ?全体の士気は上がったが流石に疲れているのかダメージをおう人達が増えてきた。そろそろ俺も始めるとするか

 

 

「おい君!あの大群に一人で行くのは無謀過ぎるぞ!」

 

 

「そうだぞ八幡!私の後ろに来るんだ!」

 

 

ダクネスは俺を説得しようとしているのかもしれないが、顔がアウトだったので全く響かねぇ

 

 

はぁ…「変身」

 

 

『カメンライド ディケイド』

 

 

「何だその格好は?!」

 

 

さて、ダクネスの質問は後にして、せっせとスティールでキャベツを取ってるカズマに知らせるか

 

 

「カズマ!」

 

 

「どうした?」

 

 

「新しい仮面ライダーの一人に変身するんだが」

 

 

「マジで!見たい見たい!早く見せてくれ!いや見せてください!」

 

 

『カメンライド オーズ』タカ!トラ!バッタ!タトバタトバタトバ!

 

 

「うぉー!すげぇ!でどうするんだ?」

 

 

さて、数には数をだな

 

 

『フォームライド ガタキリバ』クワガタ!カマキリ!バッタ!ガ-タガタガタキリッバガタキリバ!

 

 

そして

 

 

『アタックライド ブレンチシェイド』

 

 

すると、大量のガタキリバの分身が現れた…これ結構キツいな

 

 

「「えぇぇぇぇ!!」」

 

 

「人が分身したぞ!」

 

 

「あの鎧カッコいいな、いくらで買えるんだろ」

 

 

「八幡!凄いです!イッパイいます!」

 

 

「八幡!それがオーズの能力なのか!?」

 

 

「あー…カズマ後で詳しく説明してやる」

 

 

「分かった!」

 

 

素直か!まぁいい戦うか

 

 

「ハァァァ!!セイ!」

 

 

二十人近いガタキリバがドンドンキャベツを真っ二つにしていく。これ結構爽快だな

 

 

さて結構斬っていったが空にも飛んでるな

 

 

『ファイナルアタックライド オ・オ・オ・オーズ』

 

 

「セイヤァァァ!!」

 

 

よし、これで空にいたキャベツ達は倒したぞ、後は回収して檻の中に入れないとな

 

 

そう思いながら何往復も二十人近いガタキリバが回収をしていたため、緊急クエストは予定より早く終わった

 

 

「今戻ったぞ」

 

 

変身を解除し自分のパーティーに戻ってきたが途中周りの冒険者から尊敬の眼差しで見られていたため、何かムズムズした

 

 

「なぁ八幡、ガタキリバ強くない?」

 

 

ごもっともな感想だな

 

 

「まぁな、でもオーズのフルコンボは大体こんな感じで強いぞ?」(※個人差があります)

 

 

「やっぱり仮面ライダーは強いな、はぁ…見たかったな」

 

 

「八幡!凄すぎます!これで大群が襲って来ても安心ですね!」

 

 

「あ…いい忘れてたがフルコンボで長時間戦うと体力をごっそりと持ってかれるからそこはデメリットかな」

 

 

それでも強いとカズマとめぐみんはオーズのことを褒め称えていた

 

 

ー冒険者ギルドー

 

 

「納得いかねぇ!何でただのキャベツ炒めがこんなに旨いんだ?」

 

 

カズマはキャベツ炒めの味に納得がいかないと頭を抱えながら食べていた

 

 

「しかし、凄いわダクネス!あなた、流石クルセイダーね!あの鉄壁の守りを見たら流石のキャベツ達も攻撃を躊躇ってたわよ!」

 

 

「いや、私はただの硬い女だ。不器用で剣を振ってもロクに当たらず、誰かの壁になるしか取り柄がないのだ。それよりめぐみんの方が凄まじかった。爆裂魔法で半分位が倒されたと思うぞ?」

 

 

「フッ我が爆裂魔法の前において何者も抗うことを叶わず。そういえばカズマは何をしてたんですか?」

 

 

「ん?カズマは確か私に猛攻撃をしていたキャベツを後ろからせっせと回収していたぞ?」

 

 

「なんか、泥棒見たいですね」

 

 

「止めてくれめぐみん、俺だって頑張ったんだから」

 

 

「じゃあ、あれね。私の名において、あなたに【華麗なるキャベツ泥棒】の称号を授けてあげるわ!」

 

 

「やかましい!そんな不名誉な称号は要らん!」

 

 

「不名誉って何よ!このヒキニート!」

 

 

「黙れこの駄女神!」ギャーギャーワーワー!

 

 

「…では!名はダクネス。職業はクルセイダーだ。一応両手剣を使っているが当たらない。だが壁になるのは大得意だ。よろしく頼む」

 

 

仲間がまた増えたな。なんかアクアが微笑んでる

 

 

「ふふん♪ウチのパーティーも結構豪華な顔ぶれになったわね!五人中三人が上級職で一人が仮面ライダー、カズマあなた凄いついてるわよ!感謝なさい」

 

 

その上級職に問題があるんだよなぁ…一人は金使いが荒いポンコツで一人は中二病の一発屋、そして攻撃の当たらないドMか…完全にネタパーティーじゃねぇか

 

 

ダクネスは何かを思い出したのか頬が赤くなってきた

 

 

「ハァハァ…先程のキャベツ達にボコボコに蹂躙されたのは堪らなかった!本格的な前衛は私だけだから遠慮なく囮や肉盾代わりに使ってくれ!そして、見捨てられるのか!…ンッ!想像したら武者震いがっ…」

 

 

キャラが全体的に濃すぎるな。胃に穴が空くかもしれない…

 

 

そういえば

 

 

「なぁカズマ?レベルどうなった?」

 

 

「俺か?俺は六になった。八幡は?」

 

 

「二十三だ」

 

 

「えっ?上がりすぎじゃない?」

 

 

「カードの固有スキルの欄を見てくれ、理由が分かるから」

 

 

「…凄いな、でも攻撃魔法が覚えられないのは残念だったな」

 

 

「まぁでも、生活魔法は覚えられるから別にいいんだけどな」

 

 

さて、スキルポイントを割り振るか。取り敢えず今は八九あるから、生活魔法に割り振ろうかな

 

 

まず、料理・調合・成功率upに十ポイントずつ入れて千里眼に三十入れてと、これでいいな。生活魔法は料理・調合・成功率upがレベル三になって、千里眼は取得できたな。よし、マッカンを作るために頑張ろう

 

 

スキルポイントを割り振っているとカズマが

 

 

「よし!解散しよう!夜にまた集合な、それまで自由行動ってことで、行くぞアクア!買い物の時間だ!」

 

 

「なら、私も防具が壊れたので一旦戻ろう」

 

 

「私もちょっと明日なに買うか見てきます」

 

 

こうして俺は一人残されたのであった。さて、どうしようかな?




戦闘の描写を練習しないといけないなと思いました
次回予告
自由行動をする八幡、お金を貯めるためクエストを受ける。クエストから帰ってきた後、今度はパーティーでクエストを受ける。そして、そこで待っていたのは!
次回「自由行動とクエストとリッチー」

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