サブタイトルそのまま。毎日暑くてホントだらけてしまいそうです。
参加者全員が真剣に議論を交わす場所、それが評定の間。だが、今この場所にいる人間は誰もがだらけきっていた。三若ならともかく、あの壬月さんや麦穂さんまでもが汗をダラダラと流して辛そうにしている。
「ご報告します、久遠様。連日の猛暑の影響で、民や兵を問わず熱中症に陥り倒れる者が続出しています。何らかの対策を講じなければ、今後の戦にも影響が出るでしょう」
麦穂さんが、額の汗を拭いながら報告する。傍らには水が目一杯入った水筒が置かれ、報告を終えると水筒に口付けて水を流し込んだ。本来、評定の間に水を持ち込むのは良くないが、それなりの時間をかけて行う評定の中で禄に水分を取らないでいたら倒れかねないと考え、こうした措置が取られたのである。
なお、俺が最初にこの意見を出した時、『水を飲みながら評定に出るなどけしからん!』と壬月さんや結菜から猛反対された。だが、無理をして体調を崩しては元も子もないだろうということで、なんとか採用されることになった。
「デアルカ。確かに麦穂の言う通り、今の城下は活気が欠けている。小まめに水分を取るように促してはいるものの、水不足という問題も上がってきては、それも限界が近づいているのだろう。剣丞、何か意見は無いか?」
「水分補給以外の暑さ対策、ね……」
当然のことながら、この世界にはクーラーや扇風機が存在しない。この世界に来てからは文明の利器の便利さを改めて実感してばかりだ。もっとも、この世界に来る前も『電気代の節約』という名目で冷暖房なんてものは学校以外で体感したことは無かったのだが。
機会による涼が取れないとなると、ここは……
「水着でヒャッハーしかないな」
瞬間、結菜から放たれる絶対零度の眼光。おお、涼しくなった。
「剣丞、もっと真面目に発言しなさいよ」
メイド服(ミニスカ+ノースリーブの夏仕様)を纏った結菜の呆れ声。だが、そんな格好で『真面目』とか言われてもあまり説得力は無い。
着せたのは俺だけどな!
「何を言う、結菜。俺は真面目に発言しているぞ。日は東から昇り、西へと沈む。手に持った物を手放せば真下へ落下する。俺はこうした常識を語っているにすぎない。
俺に意見を求めるということは、そういうことだろう」
「……それもそうだったわね」
結菜がチラリと久遠へと視線を向ける。向けられた本人はさっと目を逸らした。
「それによく考えてみよう。川で涼んで心身共にすっきりさせる。そうなれば気分一新、翌日からは気合いを入れて仕事に取り組むことができる。どうだろう、いい考えじゃないか?」
「む……」
もっともらしい理由を提示してやると、結菜は顎に手を当てて考えこむ。結菜だけではない。壬月さんも「確かに理に適っているな」と言ってくれた。
「雛は別に構わないけどね。剣丞くんが女の娘を着飾らせようと画策するのは今に始まったことじゃないし」
「ま、まあ雛が言う理由も無いわけじゃないけどな。それでどうする、久遠」
今まで、飛び加藤印のメイド服を始めとした衣服を皆に着てもらったからだろう。俺の考えなど雛にはお見通しのようだ。
それはともかく、いくら俺が意見を出したところで、久遠がGOサインを出さなければ意味が無い。
手拭いで汗を拭き、水筒の水をラッパ飲みした久遠が出した答えは――
「うむ。剣丞の意見を採用し、今日は全員で川へ行くとしよう。
剣丞よ、貴様が提案したのだから、当然水着は用意しているのだろうな」
「ああ、その通りだ。俺の正室・側室・愛妾の全員分、しっかり用意してあるよ」
了承だった。これで大手を振って皆の水着姿を拝むことができる。流石の久遠もこの暑さには限界だったのだろう。羞恥で顔をほんのりと赤くしながらも、『皆で川遊びをしよう』という俺の意見を採用してくれた。
「よし、それじゃあ今日は目一杯遊ぼう!」
『おー!』
◆
「で、剣丞。この服はなんなの?」
川遊びをすることが決定し、俺達は剣丞隊を含めた織田家総出で近所の川へと移動した。到着してすぐに俺は皆に水着を着てもらったのだが、着替え終えた結菜が軽く引きながら発言したのである。
今、結菜が着ている水着は一部を除き全員が同じもの。
色は濃紺の単色。形状はワンピース型で、手足は完全に露出。胸にはそれぞれの名前をひらがなで表記している。
そう、いわゆるスクール水着である。
「それはスクール水着といって、俺の世界では女性が水泳を行うときの正式な衣装として使われていたんだ。気に入らなかったかな?」
既に、足だけを水に浸けている麦穂さんや目の前の結菜を除けば全員がスクール水着を着て思い思いに遊んでいる。
特に鞠や綾那などのロリ組は機能性に優れたこのスクール水着を特に気に入ってくれたようだ。発案者の俺はもちろんのこと、実際に作成してくれた加藤さんも大喜びだろう。
「気に入らなかったわけじゃないわよ。ただ、露出が激しい上に、胸の辺りが窮屈なのよ……」
「何を言う。露出が激しいのは水の中で動きやすいように機能性を重視した結果だ。それに、巨乳キャラがスク水を着れば胸が苦しくなるのは当たり前。結菜よりも大きい麦穂さんや壬月さんなんか、横が見えているしな」
そう。巨乳キャラがスク水を着ることで、スポーツに使う健全さは鳴りを潜め、途端に犯罪臭が増加する。本来、学生の間しか着ることがないスクール水着を成人女性が着用しているのだから当然と言える。
元の世界にいた頃にも、伯父さんとその嫁達と一緒に海水浴に行った際、紫苑姉さんや桔梗姉さんがスク水を着て、他の男性客が尽く鼻血を出して救急搬送された程だ。
「……剣丞がそんな状況になっていたら、いやらしい目的があったことはよくわかるわね」
「あ」
結菜が目を逸らしながらもチラチラと覗くのは、俺の下半身。そこは既にのっぴきならない状況に陥っていた。
美少女達がスク水姿でキャッキャウフフと戯れる桃源郷。
鞠や綾那といったロリキャラが元気に水をかけあっている『おまわりさん、こいつです』的な犯罪臭溢れるスク水姿。
壬月さんを始めとした巨乳キャラの、パッツンパッツンで如何わしいお店的なスク水姿。
これだけの条件が揃っておいて、興奮しない男がいるだろうか。いや、無い!
「まったくもう。行くわよ、剣丞。元々ここには涼むために来たんだから、言い出した張本人が水に浸からないのはおかしいじゃない」
「え、ちょっと結菜!?」
そう言って、結菜は俺の手を取ってズンズンと歩き出す。向かう先では皆が水を掛け合っていた。
俺が来ることを待ちわびていたのか、『早く早く!』と手を振って来る。雫や詩乃のように恥ずかしがっている娘もいるが、それもまた良い。
「着飾った女の娘に興奮するな、なんてことはもう言わないけど、少しは自重しなさいよね。思いっきり水浴びして、その煩悩を洗い流しちゃいなさい」
「善処します……」
その後、俺達は日が暮れるまで水浴びしたり競泳したりと、日頃のストレスを全て洗い流した。
激しく動いたせいで梅などの巨乳組は胸が水着からこぼれ、壬月さんや麦穂さんに至っては肩の部分がちぎれてしまった。それに対抗した久遠がわざと水着をはだけたりと、このような状況に陥ってしまっては俺の煩悩が洗い流されるなんてことはなく、むしろひどくなった。結局、最後の方は皆で『おたのしみ』だった。
再び10人以上の女性を相手させられた結果、女性陣は全員すっきり。俺の方は指一本動かすことができなくなってしまった。
この日はスクール水着の素晴らしさを改めて実感すると同時に、俺ももっと鍛える必要があるだろうと実感した1日であった。
水着ガールの候補の中に鞠ちゃんや秋子さんがいないのはおかしい(真顔)
15日公開の小波さんの水着はスク水だったら嬉しいな。(←おまわりさんこいつです)