暗殺教室〜自分のスタンドは暗殺向きです〜   作:ナメクジとカタツムリは絶対認めない

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すいません、学校の課題で遅れてしまいました。こんな作者ですが、作品の事は嫌いにならないでください。…嫌い?え?好き?(幻聴)
それでは、どうぞ!


自分の時間

〜神崎side〜

…あの後、私達は15分程車に乗せられた後、人目に付かない場所に連れて来られた。そして、ソファーに座らされる。

 

「遊ぶんならギャラリーが多い方が良いだろ?今ツレに召集かけてるからよ」

 

目の前の男が邪悪な笑みを浮かべる。

 

「楽しもうぜ、『台無し』をよ」

 

 

 

 

 

〜渚side〜

「班員が拉致られた時…って、普通ここまで想定したしおりなんか見たことねーよ」

 

杉野が呆れたような、感心したような声色で言う。

 

「あはは…殺せんせー恐ろしくマメだから。……でも、おかげで少し落ち着いた、今すべき事がちゃんと書いてある」

 

このしおりで…!

 

「よし、みんな行こ…「渚!」う?」

 

今から出発しようという時に、声をかけられた。声の方を振り返ると、

 

「あれ?一斑の奴らじゃねーか!」

 

杉野の言う通り、そこには一班のみんながいた。…しかし、一斑の一人が居なくなっていた。

 

「ねえねえ、鷹田はどこ行ったの〜?確かあいつも同じ班だよね?」

 

そう、一班には銃俉君の姿が無かった。話を聞くと、どこかに走って行ってしまったらしい。

 

「つってもなぁーッ、なんの手がかりもないんじゃあよーッ。それに、今こっちも問題発生中だ。探す暇は無いんだよ」

 

杉野がそう答える。そして、一班のみんなにも今起こっている状況を説明する。

 

「そんな事が!?…わかった。銃俉も気になるが、先にそっちから解決しよう」

 

磯貝君が班のみんなにそう言うと、他の班員も頷く。…しかし、今から高校生と対峙するのだ。人数は多い方がいい。

僕はしおりを片手に持ち、歩き出す。

 

「みんな、神崎さんと茅野を助けに行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある人目につかない場所では、二人の女子学生が話していた。

 

「…そういえば、ちょっと意外。さっきの写真、真面目な神崎さんもああいう時期、あったんだね」

 

女子の一人、茅野が神崎に話しかけてる。…先ほどの車の中で、不良たちが見せてきたのは、神崎の写真であった。

しかし、今の神崎の『清楚』というイメージは無く、髪を染め、今時の若者、という服装でゲームセンターにいる姿であった。

その質問に、神崎はぽつりぽつりと言葉を返す。

 

「…うん。…うちは父親が厳しくて、『良い』学歴、『良い』職業。『良い』肩書ばかり求めてくるの。…そんな肩書生活から逃げたくて、私のことを知っている人がいない場所で格好も変えて遊んでたの」

 

「神崎さん……」

 

「……バカだよね…遊んだ結果得た肩書は『エンドのE組』。…それに、私のせいで鷹田君も…もう、自分の居場所が分かんないよ……」

 

「違う!鷹田君のことは神崎さんは悪く……!」

 

自分の事を責め続ける友人にフォローを入れようとする。が、

 

「俺等と同類になればいいんだよ」

 

話に不良が割り込んで来て、それは叶わなかった。不良は続ける。

 

「俺等もよ、肩書とか死ね!って主義でさ、エリートぶってる奴等を台無しにしてよぉー、…なんてーか、自然体に戻してやる?みたいな」

 

不良は続ける。

 

「良いスーツ着てるサラリーマンには、女使って痴漢の罪を着せてやったし、勝ち組みてーな強そうな女には…こんな風にさらってよぉ〜ッ心と体に二度と消えないを刻んだり……まぁ、そっちの奴は心はもうボロボロだけどなぁ〜ッ」

 

神崎の方を向き、笑いながら言う。確かに、自分の撒いた種が友人を傷つけた事での『罪悪感』は神崎の心を蝕んで行った。

 

「俺等そういう『教育』沢山してきたからよ。台無しの伝道師って呼んでくれよ」

 

そう不良は嗤う。その顔を見た茅野は、吐き捨てるように言った。

 

「…さいってー」

 

その瞬間、不良の顔から笑みが消えた。そしてプライドを傷つけられたのか、憤怒の表情で茅野に迫る。

 

「何エリート気取りで見下してんだ?アァン!?」

 

激昂しながら茅野に掴みかかろうとする。その光景を見た神崎が、

 

「もうやめて!…私だけでいいでしょ!?…なんで関係のない人も巻き込むの!?」

 

と、叫ぶ。が、

 

「アァ?元はと言えば、お前が原因じゃあねーかよぉーーッ!」

 

「ッ!」

 

「お前があんな格好してゲーセンなんて行かなければ友達もこんな風にはならなかった!さっきのガキもお前と関わらなかったら危ねぇ目にも合わなかった!全部、お前がやったんだ!あぁ、お前の責任だ!お前が居たからあぁなったんだァーーーッ!」

 

不良は追い詰めるように発言し続ける。自分が犯した『罪』も、全て目の前にいる少女に押し付けようとしている。

 

「ううっ…ううううっ!うわああああっ!」

 

そして、神崎は叫んだ。もともと銃俉の件で自分を追い詰めていたメンタルに、追い打ちをかけられた少女の心は、崩壊寸前だった。

 

「神崎さんッ!違うッ!貴女のせいじゃあ……ウグッ!」

 

必死に神崎を落ち着かせようとする茅野だったが、途中で不良に首を絞められてしまう。

 

「うるせぇな〜ッ!今いいところなんだよ、黙ってろぉーーーッ!!」

 

と、完全に()()た目をしている不良。グググ…と、どんどん力を入れてくる。

 

 

(だ……駄目…意識…が……!)

 

 

朦朧としてくる意識。徐々に暗くなっていく視界に、焦りを感じる…が、突如その首にかけられた手が離れる。

 

「ッゲッホッ!ケホッ…!」

 

何があったのか、周りを見渡してみる。すると、その場にいた不良達が驚愕の表情をして、ある方向を向いている。不審に思って、茅野と神崎もその方向を向くと、

 

 

 

 

《ウェェェーーーン!ココニ居タヨォーーーッ!!神崎ト茅野モ無事ダヨォォーーーッ!》

 

 

 

少女達にとっての、小さな希望が居た。

 

「こ…これって……!神崎さん!」

 

「う、うん……!もしかして……!」

 

「何だァ!?この小さい生き物はよぉ〜ッ!?」

 

不良達は突然現れた小人に驚きの表情を見せる。さらに、

 

《オイッ!ココダッテヨォーッ!コッチダコッチィーーーッ!》

 

《モウチョイ下ダァーーーッ下下ァーーッ!》

 

ドアの窓から二人の小人も現れる。さらに、その奥から、

 

《イイイイッヤッハァァーーーッ!!》

 

《行クゾォォォーッ!!》

 

 

弾丸に乗って、二人の小人が飛んできた。その小人を乗せた二つの弾丸は、不良達の間を通って、拘束されていた二人の縄を切っていった。

 

 

「な、なんなんだ一体ィィィィーーーーーーッ!?」

 

 

 

突然現れた小人に加え、高速で飛んでくる何かに困惑や恐怖する不良達。

 

「『ピストルズ』!ありがとう!でもなんでここが…?」

 

『セックス・ピストルズ』の側に近寄り、茅野が疑問をぶつける。それと同時に、不良達が一斉にこちらに向かってくる。しかし、

 

 

ドォン!!

 

 

新たな弾丸が不良達を掠めて飛んでいく。そのおかげで、勢い付いていた不良たちがヘタリ込む。

 

「く…クソォッ!お前らいったい、なんなんだよぉ〜ッ!?」

 

不良が問いかける。その言葉に返事をした人物は、

 

 

「ちょっとアンタに用があってだな……。奪われたモン、取り返しに来たぜ〜ッ!」

 

 

拳銃を構えて、血を流しているひとりの少年であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜銃俉side〜

何とか間に合ったみたいだな…!クソッ!こんな血まみれの少年を走らせやがって……!こいつら許さねぇッ!

 

「じ…銃俉君、どうしてここがわかったの?それにその傷……!」

 

俺が不良達への怨念を貯めていると、茅野が問いかけて来た。

 

「あぁ…俺が吹っ飛ばされた後、俺は後ろで走っていた『トラック』に乗っていたんだ。ギリギリでな。そしてその『トラック』の荷台の上から、『ガソリン』を貯めている部分を撃ったんだ」

 

俺は新しい弾丸を込めながら言う。

 

「そこから垂れてくる『ガソリン』を辿って行って、ここにたどり着いたってわけだ。…『トラック』から飛び降りるとき、怪我しちまったけどなーッ」

 

全ての弾丸を込め終わった後、不良達に銃を向ける。

 

「そ、そんなオモチャでビビる訳…『ドォン!』ヒィッ!」

 

「本物だよ」

 

「ほ、法律違反だッ!拳銃なんか持ってたらーーー「防衛省の、特別許可証。やむを得ない場合は、発砲を許可されている」ーーえっ?」

 

…烏間先生が俺に渡して来たものだ。

 

『君はこれを提示していれば、発砲は認められる。しかし、容易に使ってくれるなよ?…後の処理は、大変なんだ』

 

………すんません、烏間先生。仕事増えますよ。

心の中で一番の苦労人に謝りつつ、拳銃を構え続ける。

 

「グ…舐めてんじゃあねーぞォーーッ!」

 

車の時の不良が俺に向かって突進してくる。…が、俺『達』の敵じゃねぇ。

 

「配置につけーーッ!『セックス・ピストルズ』!!」

 

不良を囲むように『ピストルズ』を配置させて、弾丸を放つ。その弾丸はピンボールのように不良の周りを飛び回る!

 

《パスパスパース!》

《ヤッテヤルゼェーッ!》

《ウシャアーーーッ!》

《ウェェェーーーン!》

《タタミカケローッ!》

《ィィーーーッハァーーッ!》

 

『ピストルズ』の正確さは俺が一番良く知ってるが………アレは怖いな。自分の周りを高速で銃弾が移動するんだぜ?いつ倒れてもおかしくないぞ。

 

「ア…ァァア……………」

 

そう思っていると、その光景を見ていた不良達が倒れた。いやなんでだよ。せめてやられてる奴が失神しろや。

 

「よぉ〜しッ!戻ってこい『ピストルズ』ッ!もういいぞーッ!って言うかもう許してあげてーッ!」

 

《ショウガネ〜ナ〜ッ!》

《オイオイ!モウオシマインザミラーッ?》

 

…よし、戻って来てくれたな。じゃあこれで終わりに……「おい………待て………」……?

 

目の前の不良が俺を呼び止める。

 

「その女からは………縁を切った方が………良いぜ……!さもねーと…俺らみたいなのが寄ってくるからよぉ〜ッ!」

 

………はあ?何言ってんだコイツ?頭パープリンなのかぁ〜ッ?何で神崎にこんな奴らが寄ってくるんだよ?

 

「この写真を見ろ、あの女は色んな所で目立っている女だ。だから俺ら以外の奴らも狙っていたんだ…そんな疫病神みたいな奴と一緒に居たらよぉ〜ッ!お前まで不幸になっちまうぜ〜ッ!」

 

「………ッ!」

 

後ろの方で震えた声が聞こえる。………なるほどな。『トラブル』を回避したい俺にとって一番ヤバい人って訳か…それならもちろん、

 

 

「やだね、意地でも関わる」

 

 

「…え?」

 

「それは『過去』の神崎が悪い。…けどな…『今』の神崎は『良い』方に変わって来ている。『今』の神崎は、『自分』を変えようとしているんだ。そんな一生懸命頑張ってる奴を放っては置けない」

 

それに、友達になれそうな人をみすみす見過ごせるかよぉ〜ッ!……まあ、そんなことより。

 

「お前は、やってはいけない事をした」

 

銃を、不良の眉間に向ける。

 

「あ…あぁ…!お、おい…嘘だろ?止めろよ」

 

聞く耳持たない。

 

「や、やめてくれ!もうこんな事二度としない!だから、ゆ、許してくれ!」

 

俺は銃を振り上げる。

 

「え…………?」

 

そしてそのまま思いっきり振り下ろした。

 

「ホギャアッ!?」

 

銃で思いっきり殴ったからか、気を失ってしまった。しかし、俺はそれに構わず言う。

 

「女の子に、『疫病神』なんか言うんじゃあねーッ!このスカタンッ!」

 

大声でそう叫んだ俺は、徐々に意識が無くなって行くのを感じる。…まあ…後はあいつらに任せるか……。

ドアが開いて、水色の髪が見えた所で、俺の意識は無くなっていった。




凄いグダグダ感。銃俉君、紳士なんですなぁ。
ありがとうございました!

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