オリ主+ヘラクレスin第四次聖杯戦争…   作:茜崎オーウェン

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サバフェス始まりましたね。バイトもあって、中々進められないです。
頑張って進めつつ、小説も書いていきたいです。

お待たせしました。どうぞ!


打ち合わせ 前編

屋敷に向かい歩く。玄関の前に立つと、扉が開かれ、中から女性が一人現れる。彼女を見たヘラクレスが一瞬身構える。しかし敵意を感じなかったらしく、視線のみ彼女に向けている。

 

 

「出迎えありがとう。応接室に話し合いの用意できてるか?」

 

 

「やっておいたわ」

 

 

彼女は一言つぶやいた。彼女は根っからの人間嫌い。確かに中国で最初に出会った時よりは、ましになったけど.....。なんて考えていると、

 

 

 

「なんか失礼なこと考えてなかった?」

 

 

 

 

「いいえ、なにも」

なかなか鋭いのが彼女である。

それでも彼女と長く戦場を共にしてきた。かれこれ40年の付き合いである。もっともその出会いは最悪と言っていいものであるが。

 

 

廊下を歩きながら、

「マスターは人外に好かれるようだな。」

ヘラクレスがそう言った。

 

 

確かにそうなのかもしれない。死徒なりかけに、半妖の血筋を引く者。おまけに真祖......。

 

 

「かもしれないな。俺はそんなつもり一切無いがな。」

軽口をたたく、そのマスター。

 

 

 

そんな話をしながら廊下を進む。やがてひときわ豪華な扉の前に立つ。

「入ってくれ。」

ローグがそう言うと、ヘラクレスは霊体化し、後ろの三人はドアをくぐり、部屋へ入る。

 

 

部屋の中は応接室のようだった。だが窓がない。四方の壁には天井まで届くほどの本棚が置かれ、その全てに本や、ファイルされた資料などがぎっしり詰まっている。

 

 

閉塞感も感じられるこの部屋の机に座る。机の上には数枚の資料の束が置かれている。

ヘラクレスを向かいに座らせ、自身の両脇に女性三人を座らせる。

 

「さて、会議を始めよう。まず最初にヘラクレス。君の聖杯にかける願いを教えてほしい。」

 

 

 

「我の願いは聖杯によっては叶えることができない。冬木の聖杯は明確な過程を省略して願いを叶える。我にとってはその過程が重要なのだ!」

 

 

 

 

「.......。なるほど? いや、意味が分からないぞ。結局願いは何なんだ?」

 

 

 

 

「我はお嬢様を助けたい。その為エクストラクラスSAVERとして汝のサーヴァントとなった。」

 

 

 

「ヘラクレスに縁のある人がいるのか?過去の聖杯戦争でヘラクレスが召喚された記録は見たことはないが。」

 

 

「未来の話だ。今より10年後の第五次聖杯戦争に我はバーサーカーとして参加している。その時の記憶も受け継いでいる。我はお嬢様が幸せに暮らせるようにしたい。」

 

 

 

「10年後に聖杯戦争だと。聖杯戦争は基本60年周期のはずだが。それにこの先ヘラクレスの言うことが全て叶ったとしたら、その『お嬢様』とは出会う未来も消える事なるのではないのか?」

 

 

「我はそれでも構わない。」

 

 

「その『お嬢様』の名前はなんて言うの?」

両脇で聞いていた女性陣が質問する。

 

 

「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。それがお嬢様の名前だ。」

 

 

 

アインツベルン。その名前を聞いて頭抱える女性が二人。

 

 

 

「アインツベルンってさ、御三家の一つで、確かケリィが今いる所だよね?」

 

 

 

「私を飛行機ごと爆破した後、アインツベルンに身を寄せているらしい。」

 

 

「ケリィ子供いたんだ....。」

そんなことを思わず呟くのが一名。

 

 

 

「なるほど。俺がドイツのアインツベルン城を訪れた際に面会したのがアハト翁というご老体だったが、切嗣は隠れて様子でも伺っていたのかな。確かアインツベルンは聖杯を用意するのが、御三家としての役割だったはずだ。ヘラクレス、第五次の時点では聖杯をどのように扱っていたのだ?」

 

 

「お嬢様の心臓が聖杯の機能を持っていた。第三次聖杯戦争の反省からアインツベルンではホムンクルスの心臓を聖杯としていたようだ。」

 

 

 

「じゃあ今回の聖杯戦争の聖杯って....。」

先ほど頭を抱えてない女性が口を開く。

 

 

それにヘラクレスが答える。

 

「お嬢様のお母さまだろう。正確にはその心臓だがな。後、お嬢様は衛宮切嗣のことを知っている。キリツグと呼んでいらしたからな。それとその聖杯にはサーヴァントの魂を集める。ある程度集まってくると身体に影響が出始めるそうだ。お嬢様はアインツベルンの最高傑作と言われていた。身体にはそれ程影響は出ていなかったが、お母さまがどうかまでは....。」

 

 

 

 

「つまりだ、サーヴァントをできるだけ減らさないようにして聖杯戦争を終わらせるようにしないといけないのか。それにサーヴァントも聖杯にかける願いが、あるのかもしれない。中々の難題だな。」

 

 

 

そうまとめるマスター。

ここでヘラクレスが無視できないことを発言する。

 

 

「アーチャーとして英雄王ギルガメッシュが召喚される。こいつはなんとしてでも討ち取らなければならない。」

 

 

「ヘラクレスはできるのか?」

マスターが問いかける。

 

 

「かの英雄王が慢心していても、我は敗北した。だがマスター。汝も只者ではないのだろう?」

ニヤッと笑うヘラクレス。

 

 

 

「流石だな、ヘラクレス。もう気が付くのか。だが詳しくは睡眠をとってからだ。いささか情報量が多すぎる。また明日、続きをしよう。」

 

 

 

「了解した。」

 

 

「わかりました」

 

 

「わかったよ」

 

 

「好きにすれば」

 

 

そう言うと女性陣は部屋から出ていき、ヘラクレスも霊体化する。

きっとこれから見るのはヘラクレスの過去の記憶。今時点では未来の話。

まあ、退屈はしないだろう。そんなことを考えながら。本棚の隠し通路からマイルームで移動して眠りにつくのだった。

 

 

 

現在午前3時半である。

 




なんでみんな第五次聖杯戦争について突っ込まないのか。
次回、しっかりふれますのでご安心を。

女性陣三人の名前わかってきたんじゃないですか?

主人公設定もそろそろあかし始めますよ。


それでは次回をお楽しみに!
感想等、お待ちしています。

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