東方黑剣士   作:鋏人

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どうも、鋏人です。
長い間お待たせしてことをお詫びします。
…………クオリティーは、ごめんなさい。
ついでにサブタイトル変更です。
てな訳で、どうぞ!


第十一話 戦争準備~繋がり

◆Side 零

 

昨日の一件で戦争勃発が確実と知ったさとりは、次の日は朝から猛烈な勢いで書類仕事を済ませていった。

お燐は死体集めを止めてまで地霊殿内部の点検をして、お空は制御棒をしきりに確認している。俺も何もしない訳にはいかない。

そこで少し考えて早速地獄内で義勇兵を募ることにした。ただ俺だけでは話にならないので、翔弥の所で手伝いを頼むと、なぜか多忙の筈の翔弥本人が来た…………マジでなんでだよ。

 

「さて、どれだけの効果かねぇ。」

「分からんさ、けど幾らかの狂戦士は集っただろ。」

「いや、バーサーカーじゃ百パー負けるぞ、」

 

俺達は『第三次月面戦争勃発!勇気ある人妖よ、戦場へ!幻想郷を守れ!奴等に死の鉄槌を!』と書いたポスターをあちこちに貼って、地霊殿前に誘導した。十数人くらいいたら最高だなぁ、なんて考えでいくと

 

「おう!あんちゃん達かい?あの貼り紙は?」

「月もいい加減耄碌かよ!」

 

……………言葉を失くした

 

そこには数百、いや千はいるだろうか。大勢の妖怪がそこに居た。彼らは口々に月へ悪態をつき、戦いへの参加意思を示していた。

肩を叩かれ、我に返ると

 

「後は、お前の仕事だ。」

 

翔弥はそうとだけ言い、空に上がって帰っていった。半瞬止まり、丸投げされたことを察知した途端、瞬時に弾幕を翔弥の方向に撃った。その後に「ぶえっ?!」と雑音がしたが、俺は断じて知らない。

それはさておき、兎に角この事態を静めないことには話が出来ないので、近くにいた一番強そうな……………鬼、かな?に声を掛ける。

 

「ちょっといいですか?俺は心義零、あのチラシを撒いたんだけど、貴女誰です?」

「あたしは星熊勇義、見ての通り鬼だよ。さて、零─────あのチラシは本物か?」

 

勇義さんの両目の光が冷たくなった。なんとなくじいさんと同じ雰囲気を感じる。

 

「間違いないです。自分と天狗上層部の目の前で八雲紫が宣言しました。」

「そうか、向こうで話そう。立ち話はあまり好きじゃない。ああ、他の奴も連れてくから、先行っててくれ。」

「分かりました。先に行ってます。」

 

そう言って背を向けて歩き始めた瞬間、妖力の放出を感知した。地面を蹴って右に飛び、足を滑らせて後ろを振り向く。

そこには、拳を振り抜いた格好の勇義がいた。

 

「やっぱり…………」

「へぇ、今のを避ける?」

「まぁ、対策はしてたからな。」

 

通常の妖怪より遥かに多い妖力を保有する俺は、ある一定範囲に妖力を放出して感知している。翔弥の能力に習った。

 

「何のつもりだ?」

「敬語もなしかい?」

「悪いが敵意のある奴に向ける敬意は持ち合わせてない。」

 

距離を取って睨み合う。言葉を交わす間にも脚へ力を溜め、『明確な敵意あり』と判断した時、逃げるなり殺すなり出来るように用意をする。

ただ、鬼の場合は─────

 

「いやー、やるねぇ!()()()()()があったよ!」

「まったく、おふざけも大概にして下さい。下手すると死にましたよ?」

 

やっぱり試験のつもりだったらしい。にしては殺意高かったけど。

 

「よし!お前ら見たな?こいつは本物だ!協力するぞ!」

『オオォー!!』

 

いや、何だよそれ。本物って何よ?」

「おい、漏れてる漏れてる。」

「ん?ああ、こいつは失礼。」

「はぁ、『本物』ってのは存在のこと。あんた、心義って名乗ったろ?それは易々と常人の名乗っていい名前じゃないんだ。」

 

でしょうね、じゃなきゃじいさんが紫さんなんて呼べるはずがない。

 

「これで、認めてくれました?」

「その通り。さて、何がしたい?」

 

そう言い笑顔で問う勇義さん。さとりが教えてくれたが、鬼は嘘をつかない、最も信頼のおける種族らしい。しかも勇義さんは鬼の『四天王』の一人、その人物が言ってくれたのなら、嘘はあり得ない。

 

「いい世界だな、この世界(幻想郷)は。とても、優しい。」

「そう、幻想郷は全てを受け入れるのさ。」

「ありがとうございます、勇義さん。じゃ、最初の任務を頼みます。」

「あいよ、どんと来な!」

 

そこまで言われては遠慮はいるまい。

俺は息をおもいっきり吸って、その場にいる妖怪達に告げた。

 

「第三次月面戦争勃発に伴う幻想郷での戦闘は確実となった!」

 

その一言で一斉に俺の方を全員が向く。

 

「あの阿呆共、この地底の古明地や、様々な妖怪を排除するとの紙を落として行った!」

 

古明地、という単語に全員がざわめき立つ。最近の間欠泉異変によって彼女達の実態が明かされ、同情を向ける者も多くなった。今まで敵意を向けていたことを恥じ、謝罪に来た律儀な者も居た。

 

「古明地姉妹、いや、さとりとこいしへの処遇を聞かせてやろうか?!」

『聞かんでも分かる!』

「なら話は早い!いいか、ここは幻想郷の最終防衛ライン!ここが陥落するとき!幻想郷は終わる!」

 

そう、こここそ(地底)()()()()()()()。ここが陥落することは、あってはならない。『この世界が好きならば』

だったらどうする、『決して陥落しないようにする』。

 

『終わらせはしない!』

 

そう意気込む者もいる。

 

『頼むぜ、俺らは殺し合いしかできんからな!』

 

そう言い豪快に笑う者もいる。

だが共通するのは、双眸が鋭く輝いていること。誰一人として、暗い表情はしていない。

 

「ようし─────総員に告ぐ!俺の名は心義零、地底の管理者古明地さとりより此度の戦争の指揮を任された!」

 

そう言って不敵に笑ってみせる。

 

「野郎共、戦争準備だ!この地底を支配するのは俺達だと、月の阿呆共に見せつけるぞ!」

『オオォーーーー!!』

 

勇義さんの言葉より大きな声がする。

 

「最初の用意だ、土も岩も鉄も、ありったけ持って来い!鉄壁の要塞を作り上げるぞ!」

『応!!』

 

全員が動き出すのを見て、俺も歩き出す。

 

俺らは幻想郷の最終防衛ラインだ。簡単にいくと思うなよ。反対にあの世に逝かせてやる。

 

──────幻想郷の要塞を舐めるなよ、月の能無し共────────

 

 

 

 

 

 




はい!終了です!
漸く準備が始まりました。次回はどうしようかな。

よければ評価、お気に入り、感想、お願いします!あと、考察等はメッセージでお願いします……………これはないね

次回の東方黑剣士は~?
「第十二話 戦争準備~要塞」

「さて、どうする?」
「ノープランかよ!」
はちゃめちゃの要塞建設、どうなる?!

お楽しみに!
また次回の前書きにてお会いしましょう!
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