長い間お待たせしてことをお詫びします。
…………クオリティーは、ごめんなさい。
ついでにサブタイトル変更です。
てな訳で、どうぞ!
◆Side 零
昨日の一件で戦争勃発が確実と知ったさとりは、次の日は朝から猛烈な勢いで書類仕事を済ませていった。
お燐は死体集めを止めてまで地霊殿内部の点検をして、お空は制御棒をしきりに確認している。俺も何もしない訳にはいかない。
そこで少し考えて早速地獄内で義勇兵を募ることにした。ただ俺だけでは話にならないので、翔弥の所で手伝いを頼むと、なぜか多忙の筈の翔弥本人が来た…………マジでなんでだよ。
「さて、どれだけの効果かねぇ。」
「分からんさ、けど幾らかの狂戦士は集っただろ。」
「いや、バーサーカーじゃ百パー負けるぞ、」
俺達は『第三次月面戦争勃発!勇気ある人妖よ、戦場へ!幻想郷を守れ!奴等に死の鉄槌を!』と書いたポスターをあちこちに貼って、地霊殿前に誘導した。十数人くらいいたら最高だなぁ、なんて考えでいくと
「おう!あんちゃん達かい?あの貼り紙は?」
「月もいい加減耄碌かよ!」
……………言葉を失くした
そこには数百、いや千はいるだろうか。大勢の妖怪がそこに居た。彼らは口々に月へ悪態をつき、戦いへの参加意思を示していた。
肩を叩かれ、我に返ると
「後は、お前の仕事だ。」
翔弥はそうとだけ言い、空に上がって帰っていった。半瞬止まり、丸投げされたことを察知した途端、瞬時に弾幕を翔弥の方向に撃った。その後に「ぶえっ?!」と雑音がしたが、俺は断じて知らない。
それはさておき、兎に角この事態を静めないことには話が出来ないので、近くにいた一番強そうな……………鬼、かな?に声を掛ける。
「ちょっといいですか?俺は心義零、あのチラシを撒いたんだけど、貴女誰です?」
「あたしは星熊勇義、見ての通り鬼だよ。さて、零─────あのチラシは本物か?」
勇義さんの両目の光が冷たくなった。なんとなくじいさんと同じ雰囲気を感じる。
「間違いないです。自分と天狗上層部の目の前で八雲紫が宣言しました。」
「そうか、向こうで話そう。立ち話はあまり好きじゃない。ああ、他の奴も連れてくから、先行っててくれ。」
「分かりました。先に行ってます。」
そう言って背を向けて歩き始めた瞬間、妖力の放出を感知した。地面を蹴って右に飛び、足を滑らせて後ろを振り向く。
そこには、拳を振り抜いた格好の勇義がいた。
「やっぱり…………」
「へぇ、今のを避ける?」
「まぁ、対策はしてたからな。」
通常の妖怪より遥かに多い妖力を保有する俺は、ある一定範囲に妖力を放出して感知している。翔弥の能力に習った。
「何のつもりだ?」
「敬語もなしかい?」
「悪いが敵意のある奴に向ける敬意は持ち合わせてない。」
距離を取って睨み合う。言葉を交わす間にも脚へ力を溜め、『明確な敵意あり』と判断した時、逃げるなり殺すなり出来るように用意をする。
ただ、鬼の場合は─────
「いやー、やるねぇ!
「まったく、おふざけも大概にして下さい。下手すると死にましたよ?」
やっぱり試験のつもりだったらしい。にしては殺意高かったけど。
「よし!お前ら見たな?こいつは本物だ!協力するぞ!」
『オオォー!!』
いや、何だよそれ。本物って何よ?」
「おい、漏れてる漏れてる。」
「ん?ああ、こいつは失礼。」
「はぁ、『本物』ってのは存在のこと。あんた、心義って名乗ったろ?それは易々と常人の名乗っていい名前じゃないんだ。」
でしょうね、じゃなきゃじいさんが紫さんなんて呼べるはずがない。
「これで、認めてくれました?」
「その通り。さて、何がしたい?」
そう言い笑顔で問う勇義さん。さとりが教えてくれたが、鬼は嘘をつかない、最も信頼のおける種族らしい。しかも勇義さんは鬼の『四天王』の一人、その人物が言ってくれたのなら、嘘はあり得ない。
「いい世界だな、
「そう、幻想郷は全てを受け入れるのさ。」
「ありがとうございます、勇義さん。じゃ、最初の任務を頼みます。」
「あいよ、どんと来な!」
そこまで言われては遠慮はいるまい。
俺は息をおもいっきり吸って、その場にいる妖怪達に告げた。
「第三次月面戦争勃発に伴う幻想郷での戦闘は確実となった!」
その一言で一斉に俺の方を全員が向く。
「あの阿呆共、この地底の古明地や、様々な妖怪を排除するとの紙を落として行った!」
古明地、という単語に全員がざわめき立つ。最近の間欠泉異変によって彼女達の実態が明かされ、同情を向ける者も多くなった。今まで敵意を向けていたことを恥じ、謝罪に来た律儀な者も居た。
「古明地姉妹、いや、さとりとこいしへの処遇を聞かせてやろうか?!」
『聞かんでも分かる!』
「なら話は早い!いいか、ここは幻想郷の最終防衛ライン!ここが陥落するとき!幻想郷は終わる!」
そう、
だったらどうする、『決して陥落しないようにする』。
『終わらせはしない!』
そう意気込む者もいる。
『頼むぜ、俺らは殺し合いしかできんからな!』
そう言い豪快に笑う者もいる。
だが共通するのは、双眸が鋭く輝いていること。誰一人として、暗い表情はしていない。
「ようし─────総員に告ぐ!俺の名は心義零、地底の管理者古明地さとりより此度の戦争の指揮を任された!」
そう言って不敵に笑ってみせる。
「野郎共、戦争準備だ!この地底を支配するのは俺達だと、月の阿呆共に見せつけるぞ!」
『オオォーーーー!!』
勇義さんの言葉より大きな声がする。
「最初の用意だ、土も岩も鉄も、ありったけ持って来い!鉄壁の要塞を作り上げるぞ!」
『応!!』
全員が動き出すのを見て、俺も歩き出す。
俺らは幻想郷の最終防衛ラインだ。簡単にいくと思うなよ。反対にあの世に逝かせてやる。
──────幻想郷の要塞を舐めるなよ、月の能無し共────────
はい!終了です!
漸く準備が始まりました。次回はどうしようかな。
よければ評価、お気に入り、感想、お願いします!あと、考察等はメッセージでお願いします……………これはないね
次回の東方黑剣士は~?
「第十二話 戦争準備~要塞」
「さて、どうする?」
「ノープランかよ!」
はちゃめちゃの要塞建設、どうなる?!
お楽しみに!
また次回の前書きにてお会いしましょう!