IS──暴竜に仕える八首竜の巫女──   作:樹矢

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クラス代表対抗戦・その後

 一夏達が幻神獣を全て撃破し、鈴音達が謎の機体との戦闘に勝利した後、一夏達は検査を受けることになった。それを言い渡した教員の真耶曰く、万が一があったら大変だからとの事だった。

 そう言われては一夏も断る理由はなく、早々に検査を終え、当事者達は理事長室に集まっていた。

 理事長室にいたのは織斑 千冬、生徒会長であり簪の姉である更識 楯無。そしてIS学園理事長であった。

 

「皆さんよく集まってくれました。この学園の理事長を務める轡木です。単刀直入に申し上げますが、皆さんには今回の件について話してもらいます。虚偽の発言があった場合、ものによっては監視以上の処分を負わせることになります」

「なお、今回の件については箝口令が敷かれている。人の口に戸は立てられないことはわかっているが、万が一情報を漏らした場合、処分が下されることを覚悟しておけ」

 

 理事長と千冬という学園のトップ2人に警告を言われ、夜架と一夏、鈴音以外は唾を飲み込む。

 全員が理解したと判断した楯無は

「生徒会長の更識 楯無よ。順を追って聞くけど、1組と2組のクラス代表の試合中に謎の機体がアリーナのシールドを破って侵入してきた。これに間違いはないわね?」

 

 その質問に学年の違う夜架以外の全員が頷く。

 

「それと同時に避難命令が出され、御祓さんとオルコットさんは扉を破壊した。理由はわかっているつもりだけど、一応説明してもらえる?」

「侵入してきた機体の攻撃はアリーナのシールドを破壊するものでした。それが観客席に向けられてしまっては大量の犠牲者が出るのは目に見えていました。

 また、例の機体の侵入によるものか、扉が完全にロックされ、開かない状況になっていました。その為、避難させる為に扉を破壊し避難経路を確保しました」

「わたくしも御祓さんと同様です。わたくしはその後生徒達の避難誘導を4組のクラス代表である更識さんと共に行い、シェルターに避難させました」

「オルコットさんの証言を肯定します」

 

 一夏の説明にセシリアが続く。そしてそのセシリアの発言を簪は真実であると答えた。それに楯無は頷いて続ける。

 

「次に御祓さん。あなたは放送室に取り残された生徒達を救助する為に放送室へ向かい、救助に成功。でも、侵入してきた機体は放送室に砲撃した。間違いないわね?」

「間違いありません。また、その際に競技用リミッターを解除し、武装を防御に使用。使用した武装は損傷を受けました」

 

 競技用リミッターの解除という単語に千冬が反応する。そしてその口を開く前に轡木が口を開いた。

 

「…………本来であれば競技用リミッターの解除は見過ごせません。しかし今回ばかりは理由が理由です。それについては問いません」

「ありがとうございます」

「しかし、上の者たちに納得させるだけの物と理由が必要です。御祓さんには今回リミッターの解除を行ったことについてのレポートを提出してもらいます。

 また、それに加え、扉を破壊したことに関する反省文も提出してもらいます。こちらはオルコットさんも同様であり、枚数は指定しません。他の生徒達を守る為だったと言われれば上の者たちも黙ってくれることでしょう。

 これらは今回の件に関する諸々の手続きを行う為に使用します。1個人としてはこれらの処分を下すのはとても不本意ですが、形だけでも必要な物があると理解してください」

「わかりました」

「わかりましたわ」

 

 理事長の言うことも最もであると割り切り、一夏とセシリアは了承する。千冬は何かを言いたそうに一夏を見ていたが、一夏はそれを無視し続けた。

 黙る千冬に理事長は次に行くよう指示を出し、千冬はそれに従う。

 

「…………続ける。その後アリーナ内で織斑と凰は侵入してきた機体と交戦。その途中で凰も競技用リミッターを独断で解除可能な部分まで外し、トドメを刺した。これについては何かあるか?」

「戦闘に関しては織斑が攻撃を仕掛けた為、逃げられないと判断しました。

 また、戦闘中に人が操縦していないのでは無いかという仮説が立ち、装甲の防御力と破壊の為の威力を考慮した結果、リミッターを外す必要があると判断しました。そしてリミッターを可能な限り外して攻撃を仕掛けたところ、人間の肉体は一切見当たら無かったため無人機であるという確信を得ました。

 そして万が一暴走してしまわないように、確実に破壊する為にリミッター解除状態のまま交戦、トドメを刺しました。仮に人が乗っていた場合、敵の搭乗者を殺傷してしまう可能性も考慮しましたが、その覚悟も決めて実行しました」

「では、あそこまで徹底的に破壊したのは?」

「沈黙したと思った隙に動き出して不意打ちされないようにする為です。また、暴走して動き出しても困りますので」

 

 鈴音の発言に理事長は納得を示す。

 

「凰さん。あなたもリミッターの解除に関する反省文をお願いします。理由は御祓さんと同じです」

「わかりました。ですが、今回の戦闘における織斑の行動は改善の余地はありかと」

「お前何を!?」

「アンタ馬鹿? アリーナのシールドはね、そう簡単には破壊できないレベルの強度なのよ? それを一撃で破壊した。万全の状態の機体でも耐えられるか怪しいのに、あの時の白式のようなボロボロの機体じゃ耐えきれるわけが無いでしょう。最悪、空気中の塵芥同然になってたわよ?」

 

 鈴音の発言に千冬は冷や汗を流しながら秋一を見る。

 

「最悪、アンタはあそこで死んでた。だったらシールドを破壊した奴から逃げるのがあの時の正解よ。まあ、別に自殺志願者だったのなら構わないけど」

 

 呆れたと言うように鈴音はあの場での秋一の行動に指摘を入れる。事実、秋一の白式の状態と敵の火力からして、鈴音の言う通り逃げるのがあの場での最適解だったのだ。それを言う前に攻撃を仕掛けたのは他でもない秋一なのだが。

 そして鈴音はこの場を借りて理由を問う。

 

「それと、私はアレが無人機だって確信があって攻撃をしていたけど、アンタはなんで躊躇いなく攻撃できていたわけ? それも人間にとって急所になる部位を徹底的に」

「そりゃあ…………アレは敵だったから…………」

「ええ、そうね。で? 敵なら躊躇い無く人体の急所を狙っていいの? 

 あんな攻撃を続けていたら、最悪中に人が乗ってたなら殺してるわよ?」

「…………そういうお前はどうなんだ…………明らかに殺しに行ってただろ!?」

「さっきも言ったでしょう? 乗ってるやつを殺してしまうこともわかっててやった。相応の覚悟を決めてやった。

 アンタみたいに、自分が裁きを下す側みたいな優越感に浸りながらやる趣味は無いっての」

 

 鈴音の言葉に秋一は言葉を詰まらせる。自分が悪者のようにされていることに憤りが湧いてくる。

 しかし手を叩く音が響いて、楯無が当初の目的を進める。

 

「まあまあ、2人ともその辺で。御祓さん。あなたはシェルターに突然現れた謎の敵と交戦した。これについて知っている情報はある?」

 

「(どうしますか? 夜架さん)」

「(交戦経験があることだけは教えても構わないかと。正体は語るべきではありませんわね。奏さんから証拠に使える映像は受け取ってます)」

 

 機竜の通信機能である《竜声》を利用したプライベートチャンネルをチャット状態にし、思考操作で会話する。そして夜架の出した答えに一夏も同意した。

 

「まず、私と切姫先輩はあの敵と交戦した経験があります」

 

 その一言に理事長室にいる全員が驚く。そのまま夜架は一夏の発言に続く。

 

「3年生の方にも奴らは現れましたわ。少なくとも今回現れたのは我々の知る限りでも小型と中型。私のいた3年生側のシェルターに来たのは小型と中型の群れ、御祓さんの交戦した敵は中型ですわね」

「正体については我々もわかっていません。

 わかっているのは、撃破すれば欠片も残さず自爆する、そして逃げる人間を最優先で狙うことくらいです。事実、今回私が戦闘した中型も撃破後に自爆し、サンプルの回収もできませんでした」

 

 一夏と夜架の2人から語られる情報に楯無と轡木はその情報の重さを理解する。セシリアと簪は直接見たディアボロスの大きさで中型というカテゴリーに入っていることに戦慄する。

 

「アレで中型ですの…………?」

「はい。そのうえ他の種類も幾つか確認できています」

「奴らに関してはこれらの情報以外は我々もわかっていませんわ。どこの誰が何の目的で作り、今回この学園に投入したのかは検討もつきません」

「我々は今回私が戦闘した中型をディアボロスと呼称しています」

 

 一夏と夜架による情報開示により、理事長室は静まる。そこへ千冬が一夏に問いを投げた。

 

「…………お前達の機体の性能もそのせいか?」

「…………はい。当初の設計通りでは対抗できなかったので強化しました」

 

 いつぞやの知り合いの頼みがあるからか、千冬は一夏にドラグナイトの性能の高さを問う。しかし一夏は必要な改修だったこととしてその問いかけに答える。千冬はまだ納得していないようだったが、話を進めるために轡木が口を開いた。

 

「…………わかりました。御祓さん、切姫さん。生徒達を守る為に戦って頂き、ありがとうございます」

「現状奴らに対処できるのは我々だけだと判断した結果です」

「恐らくですが、この学園にある機体の中で、ディアボロスの攻撃に耐えうる装甲と撃破可能な攻撃力と性能を持つ機体は私と御祓さんの機体くらいだと思っています。そちらが許可してくれるならば、我々が生徒達を守る為に最優先で撃破致しますわ」

 

 事実、幻神獣を撃破したという功績のある夜架と一夏だ。当面の間は幻神獣との戦闘経験がある2人に頼るしかないと轡木は判断する。チラリ、と轡木が楯無を見れば、楯無も同じ意見なのか静かに頷く。

 

「…………わかりました。現状それしか手が無いのもまた事実。お2人には負担を強いてしまいますが、よろしいですか?」

「「はい」」

「他に何かある人はいますか?」

 

 轡木がそう言うと、おもむろにに秋一が千冬に向けて質問する。

 

「織斑先生」

「何だ」

「その化け物共を入れたの、御祓じゃないの?」

「はあ?」

 

 秋一が言った言葉に、思わず鈴音が反応した。

 

「アンタ、何を根拠に言ってるのよ!」

「だっておかしいだろ? 交戦経験あり? 正体不明? デモンストレーションかなにかなんじゃないの? 

 出来すぎだとは思わないわけ?」

 

 どうなのかという視線が一夏に刺さる。秋一が突然自分に冤罪をかけた理由を、これまでの苦痛の記憶の中から導き出す。

 

「(成程、鈴に自分のやったことを指摘されて私に八つ当たりと。わかっていたことではありますけど、欠片も成長していないとは)」

 

 このまま面倒な状況を続ける趣味は無い、と一夏は秋一の発言に否を唱える。

 

「全くもって意味の無い発言です。そもそも私が手引きしたのであれば理由は何ですか?」

「そのディアボロスとか言う奴の運用試験だろ? それを倒したのは疑われない為さ」

「冤罪もいいところです」

 

 キッパリと言い切る一夏。しかし秋一は一夏を幻神獣を手引きした者であることを前提として話を進めようとする。

 

「なら見せなよ、自分のせいじゃないっていう証拠をさ」

「ならお望みどおりに。夜架さん、お願いします」

「わかりましたわ。生憎と、織斑君の発言は見当違いもいい所ですわね。

 理事長、証拠映像を流すので少々壁をお借りしても? それと明かりを消していただけませんか?」

「いいでしょう」

 

 明かりが消され、カーテンが閉められる。夜架はインフィニット・ドレイクを展開し、無実を証明する為に奏から送って貰っていた映像を白い壁に投影する。

 

「この映像は私達の所属する企業の監視カメラの映像です。映像に映るこれらは私達の所属するドラグーンの研究施設とその敷地内です。ここでドラグナイトは開発されました」

 

 夜架の解説を交えながら映像は進む。そして突如映像の中で黒い孔のようなものが複数出現し、そこから幻神獣が現れる。

 

「ですがこのように、突如何も無い場所から突然現れ、攻撃してきました。この映像の時には先日にロールアウトしたばかりの、御祓さんのインフィニット・ワイバーンと私のインフィニット・ドレイクにより撃破しました」

「ですがこの通り、最後の一体が撃破されると、他の個体共々爆発を起こしました。この戦闘で手に入ったサンプルは存在しません」

 

 戦闘が終わり、幻神獣の残骸が全て欠片も残さず爆発すると、映像の中の一夏と夜架に開発に携わった研究者達が集まっていく。そこで映像は終了した。

 

「これが私と御祓さんが内通者では無いという証拠ですわ。織斑君、あなたは自分の発言を証明できる証拠はありますか?」

 

 夜架の質問に、秋一は何も言えなくなる。完全に無実を証明する映像を流されては、秋一には手も足も出ない。言葉を詰まらせる秋一に、夜架は告げる。

 

「無いのであれば今すぐ発言の撤回と一夏に対する謝罪を要求します」

「はあ?」

「当然でしょう? あなたは証拠も無い発言で一夏を陥れようとした。その一夏の無罪の証拠はここにあります。ならば濡れ衣を着せようとしたことを謝罪し、発言の撤回をするのは筋というものでしょう?」

 

 全くの正論を突きつけられた秋一は苦し紛れに挑発する。それが何を意味するのかを、秋一はすぐに知ることになった。

 

「随分と肩入れするんだねぇ? そんなにコイツが捕まったら都合が悪いの?」

 

 鼻で笑いながら、秋一は挑発する。本来であれそんな安い挑発に乗る夜架では無い。

 本来であれば。

 だが、ルクスとその周りにいる少女達と共に過ごす時間は、そして一夏という夜架にとって妹のような存在を得たことは、夜架に変化を与えるのに十分だった。

 だから、今回ばかりは、大事な一夏()の為に怒りをぶつける。秋一が機竜世界に来る前の一夏を苦しめていた元凶であることも、夜架に怒りを抱かせる理由なのもある。

 

「大事な妹を侮辱されて黙っていられる程、私は人ができていませんの。私が怒りを抑えられている間にしなさい。さもなくば…………。

 

 ────その首、切り落としますわよ?」

 

 表情を消し、冷えきった刃のような視線で秋一を睨む。思わず秋一は後退り、その場にいた一夏を除く全員が、冷や汗を流す。

 

「…………チッ」

 

 そして謝罪もせぬまま舌打ちをして、千冬と轡木の制止も無視して秋一は勝手に理事長室を出ていく。一瞬で気化した液体のように、夜架から殺意が溢れ出す。秋一に夜架がインフィニット・ドレイクの待機形態である機攻殻剣を抜きそうになったその時。

 

「───そこまでですよ、()()()

 

 一夏が夜架を制した。その手は機攻殻剣の柄を押さえている。

 

「お気持ちは有難いですし、よくわかります。ですがあのような人間1人のために血で濡れる必要はありません。あの程度の人間に()()()が刃を振るう価値はありません」

 

 夜架を宥める一夏の言葉に、夜架は少しづつ冷静になっていく。夜架本人としては思うところはあるものの、他でもない一夏に言われては夜架もその殺意を収めるしかなかった。

 

「………………わかりましたわ。私とあろう者が、柄に無く怒りに身を任せすぎたようです」

 

 一夏の制止を聞き入れ、機攻殻剣から手を離す夜架。空気を押しつぶすような殺意が消えたことで、全員が深く息を吸った。

 

「…………弟が済まない。後で謝罪に向かわせる」

「…………家族の躾くらいはして下さいな。次にまた一夏に止められても抑えられるとは限りませんので」

「…………わかった」

 

 千冬の謝罪に対し、夜架は警告する。一夏がそのやり取りを見た轡木が口を開いた。

 

「…………今回の聴取はこれで終了とします。織斑先生、彼には必ず御祓さんへの謝罪をさせるように」

「…………わかりました」

「それでは解散してください」

 

 

 

 

 

 

 

「まったく失礼な方ですわね」

「…………変わってないわね、アイツも」

「そうですの?」

 

 先に用があると去っていった一夏を見送り、セシリアと鈴音は自販機の前で話をしていた。

 

「そう言えば織斑さんをご存知のようですが?」

「ええ、知ってるわ。悪行もね」

「それは……」

 

 暗くなった鈴音を見て、セシリアは言葉を繋げられなくなる。その顔が、一夏に人間違いと言われた時の顔と重なる。

 

「……たしか、この間一夏さんを見た時に同じ名前の方と間違えた様でしたが……」

「……ええ。織斑 一夏、千冬さんと、アイツの妹。

 ……そして、私の、大切な親友」

「…………その方はどこに?」

「…………」

 

 地雷を踏んでしまった。それをセシリアは理解した。

 カキョッと鈴音の持っているスチール缶が音を立てて形を変える。ギリ……と歯軋りする鈴音は、重く口を開いた。

 

「…………2度目の姉の大会の応援に行って、二度と帰って来なかったわ」

 

 それは重く、暗く、辛い真実。

 

「それは…………」

「何度も聞いた。何度も問い質した。だけど何も言ってくれなかった。教えてくれなかった。千冬さんは現実から逃げた。秋一はその後も妹を嘲笑ってた。

 私の親友は、心から笑うなんて簡単なことすら最後までできなかった…………! 周りから罵倒されて、無理な事ですら何を出来ても当然と扱われて! だけど姉に迷惑をかけたくないからって無理をし続けて耐え続けてた一夏は、私がどうやっても! せめて私の前だけでもって頑張っても! 笑顔を見せることなんて無かった!」

 

 次第に感情が抑えられなくなったのか、鈴音は声を荒げ、叫ぶ。自分の無力、後悔、そして親友を失った喪失感。それらが涙という形になって鈴音の頬を伝う。

 

「だから代表候補生になった。代表になって、少しでも真実に近づく為に。

 そして生きていたらあいつに言ってやるのよ。『あんたの親友は世界最強だ』って。そうしたらきっと、今度こそ笑顔を見せてくれるかもしれないから…………」

 

 決意を告げる様に、そして自分に誓うように、鈴音は言った。

 

「…………悪かったわね、面白くもない事聞かせちゃって」

「…………いえ、強いですわね、鈴さんは」

「強くなんかないわ。私が強かったら御祓のほうの一夏は何よ?」

「いえ、強いですわ。一夏さんと同じくらいに。

 きっと、その親友の一夏さんも、鈴さんと友人になれて嬉しかったと思いますわ」

「…………そうね。そう言ってくれると、少しは楽になるわ」

 

 それを聞いていた影が2つあった。

 1つは楯無。念の為に無人機との戦闘のより詳しい情報を聞こうとしていたからだ。

 

「(織斑先生の妹、織斑 一夏、か。念の為調べておきましょうか)」

 

 今出ていっても話は聞けそうにないと判断し、たった今手に入れたキーワードを調べる為に楯無は去る。もうひとつの影は夜架であった。

 

「(良い友人を持ちましたね、一夏。どうするかはあなた次第ですわよ)」

 

 こちらは個人的な興味で盗み聞きをしていた。けれども自分の妹が良い友人を持っていたことを知り、微笑ましく思っていた。

 

「(ですが、少し、嫉妬してしまいますわね)」

 

 そんな思いを抱いた自分に夜架は驚き、苦笑する。

 自分は自分が思っていた以上に、主とその周りの影響を受けていたようだと。

 

 

 

 

 

 一方その頃、一夏はある人物に捕まっていた。

 

「…………それで、私になにか?」

「君にお礼を言いたかったのさ。私達を助けてくれた君にね」

「…………なら私の手を握るこの手は?」

「私の想いが体を突き動かすのさ。君に想いを伝えろと……!」

「…………名前を聞いていませんでしたね、御祓 一夏です。あなたは?」

「ああ、すまなかった。私はロランツィーネ・ローランディフィルネィ。

 そして告白しよう! 私は君に心を奪われた!」

「…………………………………………は?」




こんなオチでいいのかなぁ。でもこれが1番な気がする。
この百合キャラの為だけにガールズラブ入れるべきか……………?

聴取終了後
夜架「(…………あの男、事故に見せかけて殺してしまいましょうか?となると、今ここでやれるのはアレとソレと……………)」
一夏「(夜架さんがめっちゃキレてるマジ怖い)」

今回のオチ
ロラン「お前のことが好きだったんだよ!」
一夏「ファッ!?」
それを見ているオーディエンス「キマシタワー!」
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