待たせた所悪いが、語彙力死にましたありがとうございます(?)
※2/13 一部修正
階段を降りてみると、家とは全く違う、一面紫色に囲まれた一本道が視界に映る。
何もない通路。
けれど此処を進むしか方法は無いと、彼等は進んだ。
道を進んで行くと、紫色の服を着用した山羊の女性の後ろ姿があった。
彼女は歩く事なく、その場に立っている。
近づいてみると、彼女は彼等に気付いたのか、後ろ姿のまま語る。
*「おうち」にかえるほうほうを しりたいのね?
彼女の言葉に子供達は頷いた。
*このさきに いせきのでぐちが あります。
*そのむこうは ちていのせかい。いちどでたら もう なかへもどれません。
ユウトが(此処も地底のような…)とツッコミを入れるが、声に出すのはやめておいた。
彼女は続ける。
*これから わたしは その でぐちをこわします。
*もうにどと だれも ここから いなくならないように。
子供達の事を思う優しい彼女にとって、“別れ”と言うモノは辛いものである。
辛いからこそ、彼女は出口を破壊するのか。
彼女は部屋に戻るように告げるが、無視して先に進み、また彼女の後ろ姿が移動を止めたので、近づいてみる。
*ここに おちた ニンゲンは みな おなじうんめいを たどる…
*わたしは このめで なんども みてきました。
*ここへ きて…
*ここを でていって…
*そして しんでしまう。
*あなたたちは なにも しらないの… この いせきから でれば…
*あなたたちは かれらに…、アズゴアに… ころされてしまうわ。
いせきから出て、地底の世界に入ると“アズゴア”と言う人物に殺害される。
その場面を幾度見たであろう彼女にとって、どれだけ辛いものか。
——殺されて欲しく無い。
——ユウト達を守りたい。
その思いで、彼女は出口を破壊する…そう決断したのだ。
でも、ユウト達にとって、殺される殺されないは覚悟の上。
部屋に戻れと言う告げにも抵抗し、先に進まなければならないのだ。
*…とめても ムダよ。
*これが さいごの けいこくです。
そう言い残して、彼女は進んだ。
最後の警告。
先に進むか、戻るかでこの先の未来が決まる。
彼女には申し訳無いが、ユウト達は先に進む方を選ぶ。
曲がり角を曲がると、いせきの出口であろう門の前に、トリエルが佇んでいた。
ユウト達の足音を聞き、彼女は呆れたような声を掛ける。
*どうしても でていくと いうのね…
「俺達は先に進まなければならないんだ、だから通してくれないか。」
「トリエルさん…」
「お願い…」
3人はトリエルに通してくれと頼む。
それを聞いたトリエルの反応は…
*そう…
*あなたたちも ほかのニンゲンたちと おなじなのね。
彼女の言うニンゲン達と同じ運命を辿っているユウト達を見て、トリエルはそう呟く。
そして、彼女は彼等に言い渡す。
*なら のこるしゅだんは 1つしかない…
*わたしを なっとくさせて ごらんなさい。
「納得?」
*つよさを しょうめい するのよ。
それはつまり、彼女はユウト達に
しかし、ミンティアはそれを望まなく…
「嫌だ、ママと戦いたくない!」
「ミンティア…」
無理もない。
ミンティアにとってトリエルは母親のようなもの。
戦闘してトリエルを倒せなんて、考えられないのだ。
*いまさら なにをいっているの?
*あなたたちが、ここからでたいと いったのでしょう?
「でも、ぼく…」
俯く。
戦わなければならないのは知っている。
でも戦いたくない気持ちで一杯になり、戦う気が無くなってしまう。
足がすくんでしまう彼女に、ユウトは声を出した。
「…いつまでも甘えるなよ」
「え…?」
「もしお前がこのまま戦わないとしたら、俺達は永遠にこのいせきに残りっぱなし、地上へ出れないんだよ。…お前だって、本当の母親がいる訳だしな。」
ミンティアもトリエルの言うニンゲンの類の1人だ。
今は思い出せないかもしれないが、彼女の本当の母親は地上に居て、もしかしたら彼女はミンティアを待っているのかもしれない。
地上に出られないまま、
それとも、此処で戦って地上に出るのか。
「全てはお前が決めろ。戦うのか、戦わないのか。」
「ぼくが…決める…」
「そうだ、お前が決めるんだ。…お前に全てが掛かってる。」
ユウト達の未来を背負った選択を迫られたミンティア。
彼女は何と答えるのか…?
「ぼくは……地上に出たい。ユウト兄達の未来もかけて。」
*ケツイが みなぎった。
世界が、暗転した。
戦うと、彼女は決めたのだ。
*トリエルに ゆくてを ふさがれた!
「それでこそミンティアだ。やるぞ。」
「…うん。」
「…OK。」
全員、トリエルと戦うと決意し、身構える。
*ぶんせき
*トリエル - ATK 80 DEF 80
*「これは あなたを まもるため」
彼女の白い手から炎が飛び出し、ミンティアに向かって飛来するが、ユウトとウェンディが彼女をガードした為に、ミンティアにダメージを出さなくて済んだ。
*トリエルは たいどが よそよそしい。
さて、何をすれば良いのだろうか。
ミンティアは手始めに「*はなす」を押し、トリエルに話し掛けようとするも、適当な話題を思い付かなかった為、これは不発に終わった。
*トリエルは まほうこうげきを じゅんびしている。
「たたかうは流石に無いとして…話し掛けるもダメ…だとすれば何をすれば良いんだろう?」
「もう一度話し掛けてみる、とか?」
「でも、適当な話題無いし…——あ、そうだ」
彼女はふと何かを思いついたのか、「*にがす」コマンドを入力してみる。
「……」
彼女は何も言わないまま、いつものように魔法攻撃を繰り出すが、ミンティアにはこれが正解のような気がしたのか、変化があるまで「*にがす」コマンドを入力する。
「…… ……」
「*にがす」
「…… …… ……」
*トリエルは めを あわせようとしない。
「*にがす」
「…?」
さっきまで黙っていたトリエルが彼女の行動に疑問視し始める。
*トリエルは たいどが(以下略)
「*にがす」
「なにを しているの…?」
先程まで黙っていたトリエルが口を出す。
その後何も言わないまま、魔法攻撃を繰り出していく。
「クソっ、炎と氷は相性が悪いっ…!」
「私が全力でサポートするから、お願い、耐えて…!」
トリエルの炎魔法。
それはユウトの氷の魔法と相性が悪く、防ごうとしても防ぎきれないのだ。
ウェンディが彼のサポートに回るも、ユウトの魔法はまだ未熟と言う事もあり、盾は段々と溶け始めているのだ。
「このままだと、ミンティアに炎が…!」
「ぼくは大丈夫だから、もう少し耐えてっ!」
「もう少し…?…もしかして、正解に辿り着いてるの?」
ミンティアはウェンディの問いに頷く。
*トリエルは めを あわせようとしない。
「*にがす」
「たたかうか にげるか しなさい!」
トリエルはミンティアの行動に苛立ったのか、彼女に向かって怒鳴り声をあげる。
「ママに傷つける事なんてできない。」
トリエルの表情が変わったような気がしたが、彼女はすぐに目を逸らし、魔法攻撃を準備する。
「*にがす」
「ちからを しょうめいするのでしょう?」
「*にがす」
「たたかうつもりがないならにげて!」
「逃げる気は無いよ」
ミンティアはトリエルの命令に抵抗し、ひたすら「*にげる」を押し続けた。
「やめなさい」
「ぼくはママともっと居たかった。」
「そんなめでみるのは やめて」
「でも、ぼくにはぼくの本当のママがいる。」
「にげなさい!」
「嫌だ!!」
ミンティアの声が響き、トリエルは表情を変える。
「ぼくにとって、貴方はママだ。でも、地上ではぼくの帰りを待っている本当のママがいるんだ。」
「……」
ミンティアの本当の母親。
彼女はきっと、地上でミンティアを待っているであろう。
「本当のママは、きっとぼくを心配してる。」
「…… ……」
ミンティアを心配しているのだろう。
地底と言う深い穴に落ちたミンティアを。
「…だから、ぼくを…ぼく達を、通らせて…?」
「…わかってるわ。ほんとうは あなたのおやが こいしいのよね?でも…」
*…
アナウンスが黙り込み、トリエルも魔法攻撃をやめ、ミンティアに視線を向ける。
「おねがいだから おへやに もどって」
「お前…人の話を…」
「ユウト君…、だめ」
ウェンディは人の話を聞けと言おうとするユウトを止め、2人を見る。
「あなたのおやが あなたをまっているとしても…、けっきょくは、アズゴアたちに ころされてしまうのよ…」
「そんな事は分かってる…」
「だったら…、おへやに もどってちょうだい?」
「それはできないよ…ママ…」
トリエルの言葉に出来ないと伝えるミンティア。
アズゴアに殺される事は覚悟の上、本当の母親に会いたい、その思いで。
流石のトリエルもミンティアを連れ戻す事は出来ないと判断したのか…
「…わかったわ。」
世界に色が戻り、トリエルは続ける。
*どうしてもいくと いうのなら…
*わたしは もう とめません。
「通してくれるの…?」
*そうよ。
*でも いちど このとびらの そとに でたら…
*にどと ここへは もどらないこと。
*それだけは どうか わかってちょうだいね。
トリエルの言葉にミンティアは頷くと、彼女はユウト達を抱きしめる。
「うおっ」
「トリエルさん…」
其々異なった反応をするが、ミンティアは何も言わないまま、俯く。
そして、彼女は立ち上がり…
*さようなら わたしの だいじなこたちよ…
そう言い残し、彼女はその場を立ち去る——
「ママっ!」
*…?
ミンティアの呼び声が聞こえ、トリエルは此方に振り返る。
ミンティアはトリエルに微笑みながら、こう言った。
「ありがとう」
と。
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——門の扉を開けると、長く続く一本道が広がっていた。
その長い道を淡々と歩き、奥の部屋へと入る。
奥の部屋には、見た事のある金色に輝く花が咲いていた。
その花は、彼等に向かってこう喋った。
*なるほどね。
*かんしんしたよ。
「何?」
*キミたち じぶんでは うまくやった つもりでしょ?
「は?お前何言って…」
*でも このせかいでは ころすか ころされるかだ。
「無視すんなよ…」
無視をする花——フラウィーを、ユウトは苦い目で睨み付けた。
しかし彼はそれに動揺する事なく、話を続けた。
*たまたま じぶんのルールがつうよう したからって いいきに なるなよ。
*たったひとりの いのちを すくったからってさ。
「テメッ…」
「ユウト君、抑えて…」
ウェンディの止めによって、ユウトの込み上げる怒りを抑え、フラウィの話を聞く。
*フフフ…
*さぞかし いいきぶん だろうね。
*キミたちは こんかい だれも ころさなかった。
「殺す訳無いよ…?」
ミンティアの言葉を聞き流し、彼は続ける。
*だけどさ もしも さつじんきに でくわしたらどうする?
*そいつに なんども なんども ころされて…
*とうとう こころが くじけたら?
*そのときは どうするの?
*イラだちに まかせて そいつを ころしちゃう?
*それとも このせかいを かんぜんにみすてて…
*…ボクに しはいさせてくれる?
「は?なんでよ」
*なぜなら ボクは このせかいの みらいを になう プリンスだから。
「キモ」
*こ ろ し て い い ?
「何でもない、続けろ。」
ユウトの続けろ発言に、フラウィは咳払いをし、続ける。
*まあ しんぱい しなくていいよ。
*キミを ころして ちからを うばう つもりはない。
*それより もっと たのしいことを やるつもりさ。
フハハハハ!!!
フラウィは大きく嗤い、地中に姿を消した。
「まぁ、そのたのしいことは俺が凍らすけどね」
「無理でしょ」
「うるさいなぁ」
会話を交わし、フラウィが消えた真後ろの門に視線を向ける。
この門を開けると、本格的な地底世界の冒険が始まる訳だ。
「さて、行きますか。…何にしろもう引き返せないからね」
「うん。」
「行こう。」
To Be Continued...
書き溜めてますので次回は早めに投稿しまーす