Wars of Characters   作:ロードゲート

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テスト期間という事で暫く小説から離れていましたが、先日終了したのでまた執筆します。


第26話 スノーフル① 極寒の地

いせきを攻略し、次なる場所へと続くこの門。

これを潜ると、もういせきへは戻れない…そんな感じがする。

 

しかし、此処で躊躇している暇なんて無い。

ユウトは門の扉に触れ、扉を開けた。

 

—————————————————————————————————

 

扉を開けると、いせきとは全く違った白銀世界が視界に広がる。

同時に、凍えるような寒さが子供達を襲う。

まるで、冬真っ盛りだ。

 

 

「うぅ…寒っ」

「さっきまで全く寒さなんて感じなかったのにね…」

「これって、もう戻れないの?」

 

 

ミンティアは背後の門の扉を開けようとするが、固く閉ざされているようで開けられない。

トリエルが言った通り、後戻りは出来ないと言う事だ。

 

 

「取り敢えず、進んでみよう。それしかない。」

「大丈夫なの?何か襲ってきたらとか…」

「その時はその時。行くよ。」

 

 

高さがある林に囲まれた雪道を歩く。

何か襲ってくるのでは無いのか?そう身構えつつ、3人は進む。

 

そして、雪道に落ちている枝の棒切れを跨いだ…その時…

 

 

ガチャンッ

 

 

「「!?」」

 

 

不意に背後の閉ざされていた筈の扉が開く音がし、ミンティアとウェンディはビクッと驚く。

そんな2人とは違い、驚きもしなかったユウトは彼女らを見て…

 

 

「…幽霊かな?」

 

 

と、子供じみた茶々を入れる。

それにゾッとした2人はお互い抱き合い、震えだしながらユウトを見る。

 

 

「お、お化け…?」

「本当に…いるの…?」

「いやぁ、どうだろ?」

 

 

ユウトは首を傾げながらそう告げ、ガタガタと震えるウェンディ達を横目に歩く。

 

 

「ちょっと…ユウト君?」

「置いていかないでよ…!」

「早く来いよー、幽霊が来るぞぉ」

「「いやああああ!!!」」

 

 

「幽霊」と言う言葉に反応し、彼女らは逃げるように走る。

その様を見たユウトは、「マジになりすぎだよ…」と呟き、2人を追いかけた。

 

そして、簡易的な門に囲まれた橋の前にユウト達が到着した後……

 

後ろから、足音が聞こえた。

 

 

「「っ……!!」」

(え、マジで幽霊すか?)

 

 

足音に顔面蒼白になるウェンディとミンティア。

それを見て、マジで幽霊かと驚くユウト。

 

……3人に、低い声が掛かる。

 

 

*お い ニ ン ゲ ン ど も 。

*は じ め て あ う の に あ い さ つ も な し か ?

*こ っ ち を む い て あ く し ゅ し ろ 。

 

 

「こっちに振り返ろ」と命じられ、ユウトはゆっくりと、男の方に振り返る。

小柄な男は此方を振り返るのを確認すると、ユウトに手を差し伸べる。

ユウトも男に恐る恐る手を差し伸べ、手を握った…その時…

 

 

ブゥゥゥゥ

 

 

「…は?」

 

 

不意に手から聞こえる下劣な音に唖然とする。

男は微笑みながら、ユウトに話しかける。

 

 

*ハハ…ひっかかったな。てに ブーブークッションを しかけといたんだ。

「なんでブーブークッション?一瞬下品な音だと思って困惑したよ」

*おやくそくの ギャグさ。だいじょうぶ、オイラは ひとまえで げひんな おとはださないぜ。

「なら良いや。」

 

 

約束のギャグ、そして男の行儀の良さに、ユウトは安堵した。

 

 

*それはそうと アンタら ニンゲンだろ?

「おう」

*ははは ウケるな。

「?何で?」

*オイラは サンズ。

*みてのとおり スケルトンさ。

「また無視かい…」

 

 

また無視をされたとユウトが呟く。

それを見た小柄なスケルトン——サンズは微笑し、続ける。

 

 

*ニンゲンが こないか ここで みはってろって いわれてんだ。

「やっぱりここにも人間を捕まえたりするのか…」

*っつっても…

「?」

*オイラてきには ニンゲンつかまえるとか どーでもいいけどな。

「なんだ、良かったぁ」

 

 

ユウトはサンズがニンゲンを捕まえる事がどうでも良いと答えると、ホッと安堵する。

しかし…

 

 

*でも おとうとの パピルスは…

*すじがねいりの ニンゲンハンターだぜ。

「やっぱりするのねぇ…」

 

 

ニンゲンを捕まえない訳がない、そう言う事だ。

 

と…

 

 

*あ うわさをすれば…、パピルスが きたっぽいな。

「え、マジ?…捕まりたくないなぁ」

*ま とりあえず このゲートっぽいのを くぐれよ。

*ふつうに とおれるだろ?

*パピルスが つくったんだけどさ イミないよな。

「そんな事無いけどなぁ」

 

 

ユウトとサンズは、凍ったように硬直する2人を抱え、ゲートを潜り…

 

 

*その ちょうどいい かたちの ランプに…、とおもったが あっちのこやに かくれて くれ。

「はいよ。」

 

 

サンズは、ユウトがミンティアと形が類似しているランプに隠れられないと、小屋に隠れるように命じ、ユウトは小屋に身を潜めた。

すると、逆方向からサンズと違って、身長が長いスケルトンが現れる。

 

 

*よう パピルス。

 

よう!…ではぬあぁいッ!

 

 

長身長のスケルトン——パピルス。

地団駄を踏んでいる彼はどうやらサンズにお怒りのようだ。

 

 

パズルをちょうせいしておくようにと、八日まえに、いったはずなのに…

 

(八日前!?)

 

いまだに なにもせず、かってに もちばをはなれてフラフラと…!

こんなところで なにをしているのッ!

 

 

弟に説教される兄。

しかも何方も骨という混沌とした状況にユウトは困惑するが、2人は続ける。

 

 

*そこの ランプと ()()をみてる。

(は?あの野郎ぉ…)

*いいランプだろ?

*オマエも みろよ。

 

そんな!ヒマは!ぬあぁいッ!

 

 

一瞬場所をバラされるような発言をされるが、パピルス自身、忙しいようで見る気が無いらしい。

 

 

ニンゲンが ここをとおったら どうするッ!

ニンゲンのしゅうらいに、そなえ!

そして!かならず!このパピルスさまが!

ニンゲンをつかまえてやるのだぁッ!

 

(マジで見つかったら終わりじゃんこれ)

 

そうすれば このいだいなるパピルスさまの…

のぞみはすべて かなう!

 

 

彼は格好付けながらニンゲンを捕まえた後の妄想を始める。

 

 

あこがれの“ロイヤル・ガード”になって、そんけいされて!

みんなに「おともだちになって!」っていわれちゃったりして?

まいにちラブラブなこうせんをあびまくるのだッ!

 

*そんなら…

*このランプに そうだん してみるのが いいかもな。もしくは あのこやに。

(もうバラす気だろ彼奴…)

 

 

ユウトはサンズに呆れた表情を見せ、パピルスも地団駄を踏み出した。

 

 

ちょっと!てきとうなこといわないで!くされスケルトンめッ!

まいにちなーんもせずに、ホネくそほじってばっかのくせに!

 

(ホネくそ?)

 

そんなだと えらいひとに、なれないんだぞ!

 

*いやいや。こうみえても トントンびょうしに しゅっせ してるんだぜ。

*スケルトンなだけに!?

 

 

\ツクテーン/

 

 

さむっ!

 

(南極だね)

 

*またまたぁ。

*かおが わらってるぜ?

 

しってる!くやしいけどッ!

 

 

怒るのに疲れたのか、パピルスは溜息を吐く。

 

 

なぜ、オレさまのように えらいスケルトンが こんなくろうをしないといけないのか…

 

 

悩むパピルス。

そんな彼に、微笑みながらサンズは話し掛ける。

 

 

*パピルス たまには かたのちから ぬけよ。それが ほんとの…

 

*ホネやすめ…!なんつって。

 

 

\ツクテーン/

 

 

(いや、はねやすめ)

 

 

ユウトがそうツッコむ最中、パピルスは遂に叫び出した。

 

 

ぬぁぁぁあ!!!

もういいよ!オレさまはパズルのかんりでいそがしいんだ!

まったく、兄ちゃんは、ホントに…

「ホネ」のずいまで なまけものだな!

 

………。

 

ニャハハハハ!またな!

 

*おう。

 

 

パピルスは笑いながら、持ち場へと戻っていき…

彼が来なくなったのを確認した所で、サンズは話しかける。

 

 

*よし もう でてきていいぜ。

「お前、さっき場所バラそうとしたろ」

*いや…、しらないぜ

「馬鹿たれ。…まぁいいや、じゃあな。」

 

 

と、ユウトが先に進もうとした、その時…

 

 

*あ そうだ

「?」

 

 

不意にサンズに話しかけられ、ユウトは足を止める。

 

 

*ひとつ たのむが…

*ここ さいきん パピルスは ずっと おちこんでる…

「そうか?」

*あぁ。

*アイツのゆめはニンゲンにあうことだから アンタらあってやってくれよ。

「けど、パピルスって俺達捕まえるんじゃなかった?」

 

 

パピルスは筋金入りのニンゲンハンター。

ユウト達ニンゲンを捕まえようとしているのに、会う事なんて出来るのだろうか。

 

 

*だいじょうぶ じつはアイツ そんなに キケンじゃない。

*がんばって つよそうな フリをしてるだけだ。

「そっか…」

 

 

彼奴も思う節があるんだなぁと思いつつ、ユウトは答える。

 

 

「分かった。サンズの頼み通り、パピルスに会ってみるわ」

*ひきうけてくれて ありがとさん。

*じゃあな。オイラ このさきで まってる。

「おう。」

 

 

と、サンズは「この先」とは逆方向に歩いて行った。

ユウトは違和感を覚えるが、深くは考えない事にして、凍ったように気を失うウェンディとミンティアに視線を向ける。

 

 

「さて、こいつらどうすっかな」

 

To Be Continued...

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