第3話 初戦
「レート様、統合世界に三次元世界からの転生者が出現しました。」
「あぁ、知ってるさ。──予想外だな、こりゃ」
“世界統合計画”を実行し様子を見ていた次元間世界では、既に優斗が統合世界へと転生している事に話題で持ちきりとなっていた。
この事を報告しに来たレインだが、既にモニターを閲覧し、把握していたレートは予想外の出来事に困ったな、と頭を掻き出し始める。
「大丈夫なのでしょうか…彼が計画に影響しなければ良いのですが」
「うーん…まぁ取りあえず彼は小学生だから一応は大丈夫だとは思うんだがな……」
しかし、と彼は続ける。
「念のため様子を見よう。…彼がただの小学生と言えど侮ってはならないからな。」
「分かりました。…では彼の行動の監視を重視するよう伝えておきます。」
「あぁ、頼む」
「では」
彼女は部下達に伝えるべくレートの部屋を後にする。
レインの足音が聞こえなくなり、部屋に沈黙が訪れた所で彼はモニターを睨みながら呟く。
「父さんの計画の邪魔をしたらどうなるか、思い知らせてやるからな…、優斗…!!」
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───ここはマグノリアの街。
本来であればフィオーレ王国と言う永世中立国の一部に存在しているのだが、何故か地形が変形しているらしく、そのおかげで砂漠に移動してしまったようだ。
───その街に、とある少年がいた。
「本当にマグノリアの街じゃん!!」
ラピスラズリ色の瞳をキラキラと輝かせながらはしゃぐ少年の名は優斗──いや、ユウトと呼んだ方が良いな。
彼は現実世界と呼ばれる三次元世界で交通事故により死亡してしまうが、謎の転生神“ミント・リーフレット”の力によって本来行く筈のなかった統合世界へと転生した。
この世界に無理強いをしてまで
───世界を元に戻して“ハッピーエンド”を迎える。
───しかし彼は力も何も無いただの小学生。
───果たして彼は、この世界を救う事が出来るのだろうか?
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「それにはまずここの目標を決めなきゃな…。」
世界を救うとなると目標が必要だとユウトは考える。
まずは
一つ目は魔導士ギルド“
二つ目はこの世界にいるであろう敵達を探し、一掃する事。
そして三つ目は…
「仲間を誘う…かな?」
彼は自分の弱さを自覚している為、仲間が居なければこの先どんなことがあろうと先に進むことが出来ないだろうと考え、三つ目の目標を“仲間を一人探す”と決断する。
───これで目標が揃った。
後はそれらを実行するのみ。
ユウトは目標を達成するべくまずはフェアリーテイルへと足を運ぶ。
───道中、ユウトの前に黒い影が現れる。
ユウトは突然の事に驚き、バランスを崩して尻餅をつく。
「な、何だ!?」
「イー…」
ユウトの前に現れたのは鳥のような模様の黒地の着ぐるみのような物を着た男だった。
ユウトは彼の正体に気付く。
「“ショッカー”…!?…何でここに──うぉ!?」
黒い着ぐるみを着た男──ショッカーは、ユウトが尻餅をつき、座って動きずらくなっているにも関わらず、ユウトを拳で攻撃する。
幸い攻撃が当たる前に回避したから怪我を負う事は無かったが、装備もしてない無防備な姿のまま攻撃されるとマズイと思い、その場から逃げ出す。
「
「逃げんなって言われても、無防備だから無理だって!」
プルルルル…
逃走中、突如ミントから支給された通信機が鳴り出す。
ユウトは逃げながら通話ボタンを押し、耳に当てる。
「もしもし、ミント様!…早めに頼むよ!」
『…あの、今逃げてますよね?』
「!?…何で知ってんの!?」
『水晶玉で監視してるので…』
通話相手であるミントは既にユウトがショッカー達に追跡されている事を水晶玉を通じて把握していた事にユウトは目を丸くする。
その後の言葉で彼は納得し、内容を聞き出す。
「んで、内容は?」
『今武器所持してませんよね?…なので転生特典を付与したのですが…』
「転生特典あんの!?…早く言ってくれよ!」
ミントの口から転生者に魔法や財産等が付与される“転生特典”がユウトに付与したと告げられると、何故それを早く言わなかったのかと彼は怒鳴り出す。
しかし、小学生の彼にとっての感謝もある。
魔法が無ければこの世界で何も出来ないまま死ぬのは逃れられるのだから。
「早く教えてくれ!じゃないとショッカー達に……うぉ!……殺される!」
「イーッ!」
ユウトは追われながら攻撃するショッカー達の攻撃を回避しながら、ミントに転生特典の伝授を急き立てる。
彼女は彼の急き立てに迅速転生特典を告げる。
『ちょっと待って下さい、ええと…転生特典は…』
「駄目だ、死ぬ…!」
彼女が転生特典を言う直前、ユウトに避けきれなかったショッカーの握り拳が此方に向かって来る。
そして彼の顔面とショッカーの拳が1cmにまで迫ったその時…
『あった!…“氷の
「“氷竜の咆哮”!!!」
「
ミントから転生特典が告げられたと同時にユウトが詠唱すると、口からビーム咆の様なものが氷の粒と共にショッカーに向けて発射されると、ショッカーは一瞬で氷漬けとなり、動けなくなっていた。
「あっぶなかった…」
『やりましたね!ショッカーを倒しましたよ!』
「やったな。」
しかし倒したと言っても全てが終わった訳じゃないと分かったのか、二人は真顔になる。
「でも、今みたいなショッカーがFTの世界に散らばってるんだよな?」
『はい。』
ユウトの質問にミントは相槌を打つ。
彼の言う通り、ショッカー達はまだこの世界に散らばったままだ。
そのショッカー達を倒す事が、この統合した世界を救う為の手立て。
諦めるわけにはいかない。
「世界を救う為に、ショッカー達を一掃してやる!!」
*ユウトはショッカー達を倒すと、胸に決意を抱いた。
To Be Continued...
決意と言う事でundertale要素で終わらせました。
次回遂に対面…!