落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです   作:ウィングゼロ

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プロローグ『異世界転移』
1話


…どうして俺は、こんなにも惨めだと思ってしまうのであろう。

そう思い始めたのは8年ほど前のことだ

異世界より飛来したオーパーツを当時、仲の良かった少女と異世界から来たフェレット擬き…基、少年と探し始めたのがきっかけだった。

俺と少女には特異な才能…魔法を使うことができた。

その力でオーパーツの封印活動をし始めたけど殆どしていたのは少女の方だった。

少女は俺よりその線の才能に恵まれていて…俺ができたことなんてたかが知れていた。

だからこそ俺は異世界から来た組織が介入してきた時点でこの事件から手を引くことになったが少女は理由もあったが組織と協力して事件を最後まで付き合った。

その半年後に起きた事件でもそう…

遠い親戚が起点となった事件…そこで俺は組織や少女達とは敵対することになった。

先の事件とは違い、相棒の存在も有り、除け者にされることは無かったが…結局、正念場やあの人が消滅するときも間に合わなかった。

 

結局、力を手に入れたというのに何も出来なかったことが多かった。

それからも周りは組織に入っていく中、立ち止まっている俺だけは……今もなお足踏みをして立ち止まっていた。

 

 

 

97管理外世界、地球

その星の極東部に位置する島国、日本に俺は住んでいる。

昨日も夜遅くまでユーノのところで司書のバイトをしていたために眠気がきつい。

くそ広い書庫でよくあそこまでまともに整理できたユーノは絶対天才だと思う。

そんなことを思いながら今日は週初めの月曜、教室の机に顔を埋め、意識を眠りにつこうとするとよく知ってる声が俺に向けて話しかけてきた。

「おはよう!正人くん!」

話しかけてきたのは白崎香織、俺とはこの教室内では1番の昔馴染みでスタイルやルックスはなのはやフェイト達にも勝るとも劣らない容姿、この学校の二大女神とも称されている彼女は俺に向けられている男ども殺気など気にもせず…本当に気付いていないのであろう。

「…おはよう…香織…」

そんな俺はというと欠伸もしながら眠たそうな顔つきで挨拶をする。すると周りからの殺気が一層強くなったが俺にとってはこの程度の殺気は馴れているために受け流していく。

「おはよう、八坂くん…またバイト?頑張るのは良いけどそれで寝不足していたら駄目じゃない」

「雫の言うとおりだ、八坂は少し生活習慣を直すべきじゃないか?いつまでも香織の優しさに甘えていたら駄目だろ?」

「全くだぜ、幾ら幼なじみだっていっても変える気が無い奴に何を言っても無駄だぜ」

香織がやってくるといつものことながらこの3人もやってくる。

一人目は八重樫雫、この学園の二大女神のもう一人にして八重樫家直伝の剣術の使い手、剣道では負けるなしで、メディアからは現代の美少女剣士と呼ばれて男女問わず、熱狂的なファンが多い。

二人目、天之河光輝、簡単に纏めると容姿端麗、完璧超人で唯一の欠点は自分の考えが間違っていないと自己中心的な思考していることだろう。

そして最後の1人は坂上龍太郎、高二だというのに190を越える巨漢、見た目通りで努力や根性といった熱血系で無気力な俺とは相対しているといっていい

この3人とも関係というなら小学校は違うが香織の連れ添いで顔見知りと言ったところだ。

といってもこんな堕落してしまった以前を知るのは此処にいる香織だけなのだが…

「八重樫に天之河、坂上か…おはよう…すまん、マジで眠いから寝させてくれ…」

この3人には香織を任せることにし、周りで騒ぐ中俺の意識は直ぐに眠りに落ちた。

 

香織SIDE

私の教室には光輝くんや雫ちゃん達とは別にもう一人幼なじみがいる。

学校は違っていたけど1番付き合いの長い。

八坂正人くん、昔は明るくて優しい男の子だった。

でも7年ほど前のクリスマス辺りをきっかけに変わってしまった。  

今の正人くんは無気力で折り合いも悪く…1人でいることが多い

正人くんの遠い親戚のはやてちゃんにも留学でイギリスに行く前に正人くんのことをお願いされている。

はやてちゃんは正人くんがこんなことになった原因を知ってるみたいだけど教えてくれなかった。何でも色々とあるらしい

だからこそ私にできることは正人くんをひとりぼっちにさせないこと…

目を離したら物凄く遠い場所に行ってしまいそうだから…今日もいつも通りに話しかけた。

だけどいつも言ってるのに光輝くんや龍太郎くんが口を挟んでくる。私はお話ししたいだけなのに 

今日も短い会話だったけど話すことができた。

いつか元の正人くんに戻ってくれるよね?

 

正人SIDE 

あれから目を覚まし直ぐに眠りに落ちるということが何度か続き、既にお昼時

購買組は買いに出て行き残っているのは弁当組や外で買ってきた生徒達、それと四時限目の社会の先生、畑山愛子先生とそれと話している女子ぐらいか

 

俺も昼飯は持参したので鞄からコンビニの袋を取り出し中からは手軽に買えるチョコバーが3本出てくる

昼は腹の継ぎ足しで夜にがっつり、本局のお店で食べることを考えているために昼を極力抑えたのだ。

だが此処で俺は失念していた。

何故直ぐに教室から出なかったのか

この教室には世話焼きな香織がいることを忘れていた。

「あっ!正人くん!一緒にお昼食べよう!南雲くんもそれでいいよね?」

「あははは、別に構わないよ」

俺のことをロックオンした香織は悪意など一変もない笑みでお昼を誘い、既に捕まっていたのか南雲ハジメもまた苦笑いで周りの空気を悪化させないように言葉を選ぶ。

だがここで

「香織、こっちで食べよう。南雲も八坂もまだ寝足りないらしい。折角の美味しい香織の手料理を寝ぼけたまま食べるなんて、俺が許さないよ」

 

天之河が登場、いやお前の許しがいるのも可笑しいからな。

「え?なんで光輝くんの許しがいるの?」

きょとんとした顔つきで首を傾げる香織、素で返したことに八重樫は口から吹き出してるしクラスの空気も色々と凍った気がする。ご都合思考万歳な天之河はあれやこれやと説得しているみたいだが天然には勝てない気がする。

そんなやり取りを眺めながら俺は思う。あの日から俺は必死に頑張ることをやめた、俺が頑張ったところで何も変えられなかったから…

「いつだってこんなことじゃなかったことばかりだ…か…」

本当に言い得て妙だ。

そんなことをぼやきながら香織の視線が天之河に集中しているうちに教室を出ようと席を立ち上がったその時、俺は足を止めて天之河の足元を凝視する。

そこには日常ではありえない陣が出現していて、俺にとっては見慣れたそれは直ぐに何なのかわかった。

「転移…術式?」

「え?」

俺が口ずさんだその言葉を誰かが聞いたのか、そんな声が聞こえてきたが今はそれどころでは無い。

あれは不味い、昔に非日常を経験したからこそわかる。

「皆!教室から逃げて!」

転移陣が一気に拡大し生徒達の悲鳴が聞こえる中、まだ教室に残っていた畑山先生が皆に逃げるように叫ぶが既に遅すぎる。

「っ!!香織!!」

間に合わないと踏みせめて転移先で何がおきるかわからないため幼なじみの直ぐ横へと走りだす。

そして眩い光が教室を包み込み、教室に残っていた俺達は転移に巻き込まれた。

 

 

主人公の武装

  • 双剣、弓
  • 騎士剣
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