落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです   作:ウィングゼロ

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1章『オルクス真大迷宮/奈落の化け物』
11話


 

香織SIDE

……

「うっ…ここ…は」

何かが大量に落ちる音、その音で私は意識を取り戻す。辺りを見渡すけど薄暗くて光源はオルクス大迷宮の通路にとあった光る鉱石が辺りを照らしてくれている。

「どうして、私、此処に……」

これまでの経緯を思い出す。確かオルクス大迷宮に演習でやってきて、トラップで65階層に転移させられて…そこで3人でベヒモスと戦って勝って、それから…

 

「そうだ…!正人くん!南雲くん!!」

思い出した。あの後何者かわからない女性が現れて正人くんが大けがを負って…その後、苦しみだした女性に奈落に落とされたんだ。

 

此処までの経緯を思い出した私は早速辺りを見渡した。

辺りは岩場で上の方から水が滝のように流れ、その下は湖になっている。

服もかなり濡れているから私はあの滝から落ちてきたのだろうと考えると正人くん達も何処かに打ち上げられているはず。そう思い岩場と湖の境界を確りと見ると誰かは判別できないが誰かの腕が見えた。

私は直ぐにその場に行くと、そこに倒れていたのは私と一緒にいた正人くんだった。

「正人くん!」

私は直ぐに正人くんの元に駆け寄り安否を確認する。

脈はある…まだ生きている。正人くんの生存にほっとしたけど、今度は南雲くんを見つけないと

「南雲くん!南雲くーん!」

私はこの辺りにいるのではと大声で南雲くんを呼ぶけど反応は無い。

まさか南雲くんだけはぐれた?今思えば正人くんとは抱きついて落ちたから近くにいたのかもしれないけど、南雲くんとは離れていたから別の場所に落ちたのかもしれない。

「どうしよう…」

探しに行きたいけどここには気絶している正人くんがいるし、なにより私の天職は治癒師だ。 

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白崎香織 16歳 女 レベル:8

 

天職:治癒師

筋力:40

体力:55

耐性:45

敏捷:60

魔力:450

魔耐:200

技能:回復魔法[+回復効果上昇]・光属性適性[+発動速度上昇]・高速魔力回復・言語理解

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とても前衛で戦える天職じゃない。護身用の短剣は所持しているけど、達者に振るえるわけもなく。

となると、正人くんが目を覚ますまで待つしか無い。

「正人くん、きっと目覚めるよね?」

私は眠っている正人くんを見てそう思わずにはいられなかった。

 

 

NOSIDE

一方、無事にオルクス大迷宮を脱した天之河、勇者一行とメルド団長達は無事、ハイリヒ王国へと帰還した。

初めての演習、そして初めて見ることになった人の死に生徒達の召喚されたときの気概など何処にもなく、正人が懸念していた通り、生徒達は過酷な現実を知らすことになった。

ハイリヒ王国の玉座の間で教皇イシュタルとハイリヒ王にことの顛末を全て報告し死んでしまった香織のことを聞き、ランデル王子は香織に一目惚れで好意を抱いていたために香織の死にその場で失神し倒れ、リリアーナもまた短い間で王女と勇者の仲間という身分など関係ないほどに親しい関係になっていたために顔色を青くし口元を手で抑えると瞳からは涙が流れ、悲しんでいるのがわかった。

だがそんな2人はともかく他の王やイシュタルに関しては深く悲しんでいたのは香織だけだった。

ハジメに関しては彼らは無能だからとほっとしていたようでご都合思考の天之河の怒りに触れられ、そこまで陰口ももらさなかったが、問題は正人の方だった。

正人もまた初めは悲しんでいたがそれはメルド団長の打ち上けたことに表情を一変させることになる。

正人のステータスにあった魔力操作と不可解なスキル、そして桁外れな魔力についてだ。

これは正人がメルド団長に掛け合って秘密にしていた部分であり、魔力操作はとある例外を除いて魔物しか使えない。悲しんでいたハイリヒ王とイシュタルが一変して異端者が紛れ込んでいたや異端の魔女の仲間だと激怒しわめき散らした。

その光景は天之河を初め泣いていたリリアーナも唖然とする表情で呆然としてメルドもまたこうなるのを予期していたのか唇を噛み、正人にすまんっと心中で謝った。

その後、メルド団長も同罪だと処刑しようとしたが天之河は必死の抗議で処刑は取りやめられたものの数日の謹慎処分と1年間の減給という罰を与えられ、玉座の間を後にした。

 

「あの、メルド団長…少しお聞きしたいことが…八坂くんが異端者ってどういうことですか?」

生徒達の部屋へと帰る最中、天之河達と別れ、先程のイシュタルとハイリヒ王の言葉が気になり雫はメルドに訪ねた。

メルドもうむっとどうすべきかと立ち止まって考えた後、これは他言無用だと付け加えてから神山でおきたある事件を話した。

「7年ほど前になる。突如として神山に現れた女性が暴れ、聖教教会が壊滅寸前まで陥った事件があってな…その時使っていた女性もまた、見たこともない魔法陣と詠唱なしの雷属性の魔法で蹂躙していったという。それ以来、そのものは異端の魔女と呼ばれ、神敵として行方を捜しているのだ」

っと7年前に異端の魔女が起こした事件の顛末を話し付けくわれるように八坂の魔法もそれに似ていたと話すと雫はあの時の光景を思い浮かべる。

「それじゃあ、八坂くんもそれだけで異端者と呼ばれたってことですか!?でもそれは」

あまりにも酷すぎるっと八坂の死を愚弄する周りの空気に無意識に拳に力が入る。

「私も八坂の人柄は知っている。例え異端者と同じ力だとしても、我々に牙を向けるような真似はしないっとそう思った。」

「…………八坂くん…」

心の内に秘めていたメルドに対する正人の感想を打ち明け、雫もこれまでの正人の行動を振り返る。 

地球では無気力で香織の積極的な話しかけも適当にあしらう。だがトータスに来てからの正人はそんな印象を覆すほどの印象があった。

オルクス大迷宮でもベヒモスをハジメのフォローもあったが実質1人で倒した実力を持ち、魔力操作などの異能を手足のように使い、洗礼されていた戦い方に雫も興味を示していた。

あれが一日二日でできる技法ではないことは地球でも剣を振るっている雫には簡単に分かった。

その上、トータスに召喚されて天之河が世界を救おうと立ち上がり雫達も賛成する一方、彼だけが反対の意を唱えていた。

あの時は正人の言葉に誰も耳を傾けずにいたがもしも、正人に人望などがあればクラスは二分して正人もまたその意志を押し通そうとしていたのだろう。

改めて振り返った雫は正人の必死な考えと自分達の浅はかな行動に深く後悔し、また正人のことを考え、ポツリと言葉を洩らした。

「八坂くん…あなたは一体何者なの?」

一般人とは思えない正人に雫はそう言葉を言う他になかった。

 

 

ヴォルゲンリッターの先行加入を誰にするか(最終的には全員来ます)

  • シグナム
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  • シャマル
  • ザフィーラ
  • 誰も来ない
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