落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです 作:ウィングゼロ
香織SIDE
一体どれだけ時間が経ったんだろう…一面変わらない風景に時間感覚は完全に崩されている。
近くにあった洞穴に簡易拠点として籠もり始め。当初はきっと雫ちゃん達が助けに来てくれるっと信じていたけど、幾ら待っても現れない人影に諦めていた。
そして、餓死しないように、正人くんのポーチを調べていた時に見つけた携帯食料、干し肉のようなものを良く噛み、水は湖から手に入れられるのでそれほど問題は無かった。
食料面も危ないけど1番危険なのは戦闘だ。
どうやら被っていた法衣の帽子もだけど魔導杖のアーティファクトも何処かに落としてしまったようなのだ。
アーティファクトなしだと色々と不味いために動き出そうにも動けなくなってしまった。
「正人くん……」
ふと、私の膝の上で寝かせている正人くんの名前を呟く。やっぱり、岩場ということで頭を置くには些か硬すぎるために、極力私の膝の上で寝かせている。
あれ以来目覚めることは無かった正人くん。きっと目覚めると信じて……
「……少し……眠くなってきた……」
襲いかかってくる睡魔に負け、私は眠りに落ちるのであった。
正人SIDE
「……うっ…ここ…は」
目を覚まし目の前に映るのは規則的な寝息をしている香織の姿だった。
「香織?」
一体どういう状況だと困惑する中、辺りが薄暗くオルクス大迷宮でみた光る鉱石があることから此処は迷宮内なのかと考えられた。
「何で香織に膝枕してもらってるんだ?確か俺は…」
どうも色々と思い出さなければならないと思い俺はオルクス大迷宮に入った後のことを思い出す。
確か途中までは順調だったけど、檜山の奴がトラップに引っかかって、ベヒモスと戦うことになって、それでベヒモスを倒した後は…っ!
「リィンフォース!ぐっ!」
「ひゃい!?」
覚えている記憶を全て思いだした俺はあの時にいたあいつのことを思いだし、勢い良く起き上がると腹の辺りが激痛に見舞われた。
大声を上げた後ぐらいに香織の可愛い声が聞こえてきたが今はあの時、起きたことを重要視していた。
あの時、あの場にいたのは初代リィンフォースだった。あんなことがあったのだ他人の空似と言われても間違えるわけがない。
しかし、そんなリィンフォースに腹を貫通性の魔法で貫かれた。あの時、興奮して気付かなかったが明らかにあの時のリィンフォースは正気じゃなかった。まさか?ナハトヴァール?いや、ナハトが生きていたら、暴走してこの世界そのものが消滅している可能性が高いはず。それがないということは別の要因で正気を失っているということになる。
「正人くーん!…グスン」
「って、あっ!香織!おはよう…」
起き上がって直ぐに思考の海に飛び込んでいたために気絶していた俺を看病していた香織のことを忘れていた。…俺は率直に涙目の香織に謝り、香織は俺が目覚めたことで大胆にも抱きついてきた。
「良かった…正人くんが目覚めなかったら…私…!」
涙声な香織を見て、俺は心底駄目な男だと改めて自覚する。
あれほど不安にさせないと約束しながら、俺の身勝手が香織達に迷惑をかけている。
「ははは、本当…何も変わってない…」
「…正人くん?」
「俺は七年前から何一つ前に進んでない。…自分が嫌になるくらいに…」
いい加減、管理局も来てくれよ…突破する方法も見つけて救助してくれたら、リィンフォースのことも頼めばいい…俺が出しゃばる時間はもう終わったんだ。
どんどん暗くなっていく顔、それを見かねた香織が意を決して訪ねた。
「正人くん、直接聞くつもりも無かったけど…正人くんは七年前に…一体何があったの?」
そうだよな……もう香織には隠し通せるわけがないよな
「……ああ、話すよ、七年前地球で起きた2つの事件とそれに居合わせた。落ちこぼれの少年の物語を」
さあ、話そう……俺達の軌跡を
香織SIDE
正人くんが打ち明けた内容はどれも信じがたい内容ばかりだった。
七年前に起きた不可解な事件、それの根元に正人くんは関わっていたという話。
トータスとは違う魔法や次元世界に時空管理局。
トータスに召喚なんてされてなかったら多分、苦笑いの笑みを浮かべて信じてなかった気がする。
「まあ、こんな所だ……恐らく、管理局の次元航空艦が来てるはずなんだ。後のことは専門家に任せて俺達は救助を待てば良い…それで万事解決だ。」
あと少しの辛抱だっと優しく語りかけてくるけど。その言葉には何処か無気力な感じを感じた。
そして漸く、理解することができた。
正人くんがどうして無気力な感じになってしまったのか。
2つの事件で正人くんは自分の力不足を実感したのはその1つかもしれない。
けどそれ以上に正人くんの重圧になっていたこと。それは頑張り抜いた末の望まぬ結果…それが怖いんだ。
ヴォルゲンリッターの先行加入を誰にするか(最終的には全員来ます)
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シグナム
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ヴィータ
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シャマル
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ザフィーラ
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誰も来ない