落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです   作:ウィングゼロ

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23話

 

正人SIDE

まさかクロノだけじゃなくフェイトやはやてまでアースラに乗っているとは…

他にも居たりしないよな?っと目線でクロノに問い掛けるが小さく横に首を振っているため、2人だけのようだ。

「本当…久しぶりだな…はやて…」

こうやって話し合ったのはいつぶりだろうか…多分、あのクリスマスでのリィンフォースを看取ったあの時からだろう。

正直、心の整理ができてなかった。あれだけ突き放しておいて…今更よりを戻せる訳もなく…

微妙な空気がこの拠点やアースラのブリッジでも立ちこめ、ウィンドウに映るクロノは溜め息を吐き、フェイトに関してはこの険悪ムードにオロオロと取り乱し…ユエはあまりわかっていないのか首を傾げていて、南雲に関しては俺達の事情など知らんと言わんばかりに苛ついている。

[…ああー!湿っぽいのはなしや!正人くんも私らのことは深く考えんとき!昔みたいに話しかけてくれればええから!]

「はやて…」

「正人くんが悩んでるんは知っとるけど、今はそれどころやないやろ。また会ったそんときに色々、話も聞くさかい」

やっぱり、はやてには敵わないな…

俺は心の中ではやての優しさに救われたことに感謝してはやて達に対する負い目を隅にやって昔みたいに話そうと意気込む。

 

[さて、はやてと正人の話し合いも終わったことだから、先ずはユエくんの話の方から先にしていこう。]

俺とはやての険悪ムードも一段落したことでクロノが話を進めるため、ユエが言った反逆者ということについてから情報を共有することになり、ユエは短い返事をして頷くと反逆者について説明する。

「反逆者……神代に神に挑んだ8人の神の眷属のこと。……世界を滅ぼそうとしたと伝わってる」

「っ!神様に挑んだ奴らがいたのか」

「ん、でも目論見外れて、全員散り散りに逃げて、その世界の果て、辿り着いて築き上げたのが七大迷宮」

「ちょっと待ってくれ」

反逆者や七大迷宮の成り立ちを聞いていたが直ぐにとある矛盾に気付く。8人の反逆者に7つの大迷宮……それなら8つ目の大迷宮があっても可笑しくないはずだと

「8人いるのに大迷宮は7つなのか?」

「1人は忽然と姿を消したらしい。……だから厳密には7人が世界の果てに逃げて作った大迷宮」

「そんな話、王国の書物には書いてなかったがな……となると処分されているか厳重に保管されてたんだな」

「それにどうして神様に逆らったんだろうね……正人くん?」

「…………」

神への反逆…8人の反逆者…

どうしてだ?初めて聞いたはずなのに、何処かつっかえる。

俺はこの話を知ってる?

いや、何処かでそれに似た何かを読んだ? 

「正人くん!」

「っ!ああ、すまん香織」

「大丈夫?何か考えていたみたいだけど」

[ほんまな、なんや気になることでもあったんか?]

香織とはやてに心配されながらも俺は気にしていたことを口にする。此処は全員に共有して貰った方が良いだろうし

「いや、ユエが言った内容……それに疑似した書記を読んだ気がして」

「ど、何処で!?」

顔を近づけ俺に迫ってくる香織、俺は落ち着けと宥めてから何処で見たのかを思い出す。

「無限書庫でだ。香織達には何処かわからないだろうけど、無限書庫の……確か未整理区画の探索の時だったと思うし、古代ベルカ語だったから端的にしかわからなかったけど」

「無限書庫?」

「管理局が保有する数多の世界のあらゆる書物が置かれている書庫。確認されただけでももっとも古い書物は大凡6500年も前の書物が確認されている」

「俺達からすると紀元前前からかよ。とんでもねえ書庫だな……だがよ、トータスの歴史についての書物があるのは可笑しくないか?」

俺もそれが気がかりで仕方がなかった。

あそこには管理局創設される前からある場所らしいけど……トータスは聞いたことも無い世界。そんな世界に関する歴史書があるということも不思議で他ならない。

[無限書庫は失われた世界の記された書物もある。未確認の世界に誰か渡航者がやってきていても可笑しくはない。そういえば正人ははやて達と鉢合わせしないために良く未整理区画に逃げ込んでいたな]

「うぐっ!その時は大変ご迷惑をおかけしましたよ。本当に」

何処か皮肉混じりに過去の俺が未整理区画に逃げ込んだことを指摘され、図星なので何も言えない俺は反論する余地もなかった。

[それで、どこら辺にあったか覚えとるか?]

「……確かベルカ戦役より前……ベルカの大陸でまだ小競り合いを起こしていた時期……初代夜天の王が誕生したって推測されている年代だよ」

俺は結局あの事件のことを引きずって……どうして夜天の書を作り上げたのかそれが知りたくて無限書庫にいたのも1つの理由だ。

そんなこと誰にも話したことはなかったからクロノ達も意外な顔で見ていた。

[初代夜天の王か……わかった。そのことはユーノに連絡はしておこう。]

 

さてとこれでユエの話は終わりかな?次はプレシアについてか。

「ユエの話もこれぐらいでいいだろう。次はそっちの話だ」

[うん、そうだね……今回、関わっていると思われる。人物の名前はプレシア・テスタロッサ、かつて魔導工学研究者として有名だった魔導士……そして私の母親…]

「フェイトさんの……お母さんが!?」

「事件も終わりに差し掛かった時にプレシアは地球に散らばっていたジュエルシードとプレシアが拠点と使っていた時の庭園という要塞の動力源を使ってある場所を目指した」

「ある場所って何処だよ」

端的にプレシアの話をする俺とフェイト、香織は首謀者がフェイトの母親だということに驚き、南雲は俺の話を聞いてプレシアが辿り着こうとした場所を訪ねると俺は直ぐに言葉を返した。

「アルハザード……全ての英知があるとされる幻の世界」

[それが大昔に存在したとされているだけで実際に見たものはいない……しかしプレシアはそんな憶測で動く人間ではない。何かしらの確証はあったと見ている。]

「……そんな人が一体どんな目的で……」

プレシアは確かに凄まじい力を持っている。だけどそれでも手にしたかったもの…それは彼女でさえも自らの手では届くことはできない代物だったのだから。

だがそれを答えるのは気が引ける。

なぜならそれはフェイトの過去に負った傷を抉るようなものなのだから。

横目でウインドウを覗うとクロノ達も同じ気持ちであまり話したくない様子だ。

どうにかして誤魔化さないと…

しかし、意を決したのかフェイトが俺より先に口を開ける。

[母さんは取り戻したかっただけなんだ…失った過去を…]

「………」

「……どうやら、相当に深いわけがありそうだな……」

フェイトから告げられた重苦しい言葉、それに香織は黙ることしかできず。南雲もそれがどれだけ重い話なのか理解でき、それ以上詮索はしなかった。

「そんなプレシアの企みもクロノやなのは……プレシアを止めたかったフェイト達によって阻止。時の庭園が崩落する際にプレシアは虚数空間に落ちていったんだ」

「虚数空間?」

[虚数空間とは世界と世界の狭間…次元空間に存在する歪みのようなものだ。その中ではあらゆる魔法はキャンセルされる。落ちれば命はないと言われている。]

「大魔導士と謳われたプレシアでも虚数空間に落ちれば同じだ。その後プレシアは行方不明と処理されたが…どういう因果かトータスに流れ着いたのかもしれない。しかも目的も不明…七年前と同じなら…何か手掛かりを見つけたのかも知れないけど」

プレシア…あんたにとってこの世界に失われた過去を取り戻す答えがあるっていうのか?

そんなところで模索しても真実はわからない。

だが今わかることは…

プレシア・テスタロッサ、リィンフォース…俺が関わった2つの事件の結末がこのトータスという舞台で途轍もない何かが起きそうな予感だけはハッキリとわかった。

 

ヴォルゲンリッターの先行加入を誰にするか(最終的には全員来ます)

  • シグナム
  • ヴィータ
  • シャマル
  • ザフィーラ
  • 誰も来ない
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