落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです   作:ウィングゼロ

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26話

「いっつ…っ!八坂、少しは加減しろ」

「今の南雲に生半可な攻撃じゃ通らないからな…というか自業自得だ。」

 

腹を押さえながらストックしている魔物の肉を焼き南雲は俺にあの時のツッコミに文句を言ってくるが、俺は南雲の自業自得だと返し、南雲も分が悪いのか苦い顔をして俺を見ている。

取りあえず、ユエがへそ曲げたのを南雲は何とかしてそのまま拠点として休憩をしている。

ここなら襲われることにないだろうし万が一でも支給されたサーチャーが俺達以外の動体反応をキャッチしてオリオンにリアルタイムで伝達される仕組みだ。

というわけで快適な安眠ができるわけで少しほっとしている中。俺達は飯の支度を完了した。

今日はレトルトカレー…米は店でも売ってる暖めてれば食べれるパックに入った奴だ。

一応3人分…俺と香織、そしてユエの分。

この前の連絡でまた、ある程度の食料を転送してくれたために少し奮発できた

南雲も食べるかと進めたがステータス重視している南雲は魔物の肉を食べるのを一貫して退かなかった。

 

「……不思議…ハジメの国の料理、お湯だけでこんな美味しいものが作れる。」

 

不思議がるユエ、レトルトなんていうものはこの世界には存在しないし、作り方も土鍋にお湯入れてルーを暖め、お湯から出る湯気で上につるしたご飯のパックを暖めた。

俺達としてはいまいちと感じてしまうかもしれないがこっちの感性としてはまともなご飯なのだろう。

 

「そういえば、ユエは300年何も食べてなかったわけだが飢餓感とかは感じなかったのか?」

 

南雲の質問は俺も気になるところだった。

今は俺達と同じ支給された食事で腹を満たしているが300年封印されていたときは何も口にしていなかったはずだ。

それでも死ねないというのも頭が可笑しくなりそうだが、ユエは感じるけど、平気といいながら南雲特製、石の器に盛られた。カレーライスをこれまた南雲特製、鉱石製のスプーンで掬い食べる。

 

「でも、血の方が効率的…ジュルリ

「何故舌舐めずりをする?」

 

やっぱり吸血鬼だからか、うっとりとした表情で南雲を見つめながら舌舐めずりをするユエを見て少し顔を引きつりながら訪ねる南雲。

 

「ハジメは…美味」

「……」

「熟成の……味、だから後で……ね?」

 

可愛く首を傾げて吸血することをお強請りするユエ。

それに対して、どうにかしてくれと俺に目線で語りかけてくる南雲だが、確かにこのまま放っておけばそのまま吸血するかもしれない。

流石に刺激が強そうなので1つフォローをすることにした。

 

「ユエ、悪いが止めてくれ…」

「正人…」

 

ユエのお強請りを止めさせると、一目でわかるぐらいにシュンっと落ち込むユエ、南雲も危機が去ってほっとしているが、残念ながら俺は南雲の味方ではなかった。 

 

「ユエ、俺達の星にはTPOを弁えろという言葉がある」

「TPO?」

「時・場所・場合、この3つを確りと意識しろっていう意味だ。つまり吸血するときも弁えてくれということ…」

「んっ!わかった…!」

 

先程の沈んだ表情は嘘かのようにキラキラとした表情で俺を見て、横目では南雲が完全に引きつっている。

その後夕食を食べ終え、密かにユエは陰で南雲に対してお楽しみをした後、ユエと香織は寄り添って眠り、俺と南雲は明日のために相棒の整備をしていた。

 

「…………」

「……………」

 

無言の中、作業する手は緩めず。進めていく中香織も眠っていることなので南雲に聞いた。

 

「……南雲少しいいか?」

「なんだ?俺も弾が作り終えたら寝るつもりなんだが……」

「いや、続けながらで良い……奈落に落ちる前に……南雲を狙った奴について……狙ったのは檜山か?」

「なんで今更そんな話するんだ?別にどうでも良いことだろ?」

 

一瞬動きは止まったが、それは直ぐに作業を再開する。

 

「確認しただけだ。まあ大方俺への嫉妬だろうが……あの場は檜山にとって絶好の機会だった……だが」

「白崎が引き返しちまってあいつの考えは瓦解したわけだ。あいつの考えなんてどうでも良い、俺達の邪魔さえしなければな」

 

そう不敵な笑みを浮かべる南雲、そんな南雲にほどほどになっと溜め息を溢しながら忠告するが聞いてくれるかどうか……

だが檜山だけじゃなく天之河達全員に言えることだが何も覚悟もないのに力だけ与えられている彼らを野放しにはできない。そこのところはクロノ達とも相談すべき話だろう。

そんなことを考えながらオリオンの手入れも終わり直ぐさまに眠りについた。

それから更に俺達は階層を下りていき…数日後……

 

「遂に100階層…それにこの先が…」

「ああ恐らくこの先に反逆者の住処…つまり俺達が地上に帰れる手立てがあるかもされねえわけだ」

 

このオルクスの奈落の100階層…そこで見つけた十メートルはある異様な両開きの門。奥からはひしひしと待ち構えている何かを予感するものを感じた。

 

「この先に何か途轍もないものが待ち構えている気がする」

「んっ、香織の言うとおり…次が正念場」

 

気配感知を持たない香織ですら嫌な予感が過ぎり、それにユエは同意し決意を固める。

 

「ユエ、八坂、白崎…準備は良いな?」

「当然、この先に待ってる敵を倒して、リィンフォースを探しに行かないと行けないんだ。こんな所で立ち止まれない」

「んっ!私達は負けない。勝ってハジメと一緒に行く」 

「私もこんな所で挫けてるわけにはいかないから!」

 

全員、決意は固まっているようだ。

俺と南雲は背負っているバックを門前に下ろして戦闘準備を整えた後、門に手を添える。

 

「行くぞ…南雲」

「ああ、俺達は何としてでも故郷に帰る!邪魔する奴は全てぶっ潰す!」

 

南雲の言葉の後俺達は門を開け中へと侵入した。

 

ヴォルゲンリッターの先行加入を誰にするか(最終的には全員来ます)

  • シグナム
  • ヴィータ
  • シャマル
  • ザフィーラ
  • 誰も来ない
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