落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです   作:ウィングゼロ

5 / 43
高速投稿!今回は筆が凄く進む!


5話

 

訓練が始まってもう2週間が経った。

俺は最小限の訓練をして後の時間はハイリヒ王国の王立図書館でこの世界の情報を集めている。

因みに今の俺のステータスはこんな感じだ。

===============================

八坂正人 16歳 男 レベル4

天職:弓使い

筋力:52

体力:89

耐性:42

敏捷:34

魔力:15078

魔耐:8

技能:魔力操作[+身体強化][+武装強化][+視覚強化]・ベルカ術式適性・双剣術・弓術[+精密射撃][+精密狙撃][+精密曲射][+精密速射][+視力補正]・気配感知・魔力感知・速読・高速思考・並行思考・言語理解[+言語解読]

===============================

 

幸いなことにステータスプレートの言語理解のお陰でこの世界の文字も手に取るようにわかり、その発生系の言語解読は言語理解の上位版で古文書もすらすらと解読できるのだ。

こんなスキル手に入れたと聞かれれば、ユーノの奴は目を輝かせて遺跡探索とかに連れ出しそうだな

そんなわけで俺は王立図書館の本を可能な限り読みまくった。この世界の仕組みに、地名や魔物の種類、魔法一覧やこの世界の偉人達の英雄譚…それこそバラエティ豊富に読み漁った。

だけれど俺が欲しい情報…次元跳躍魔法の手掛かりは何一つ掴めていない。

というより此処の書物には偏りがある。

それは全てにおいてエヒト神や聖教教会が絶対正義の観点でかかれたものしかなかったからだ。

1つぐらい別観点の書物もあってもいいんだがな

そんなことを頭の中で考えながら魔導士としてもはや必須スキル、並行思考でまた本を読み終えるとふと息を吐く。

メルド団長の話だと近々実戦を行うとか、みんな思った以上に訓練に打ち込んでるから不測の事態にならなければ問題は無いだろう…

そう思いながら視線を真っ直ぐ前に向けるとそこには南雲の姿がある。

呼んでいた本を投げ、重い音が図書館に鳴り響くと偶然通りかかりの司書に睨まれて竦んでいる。

「南雲、流石に本を投げるのはないと思うぞ」

「ご、ごめん…」

俺も司書のバイトしているために本は丁寧にする。王立図書館の司書ではないが別のところの司書としてやんわりと南雲を叱るとさらに落ち込んで謝ってくる。

 

南雲の気持ちはわからなくはない。彼とってはこの世界はあまりにも残酷だったのだ。

南雲が無能というレッテルを貼られ、2週間、彼は周りから完全に置いて行かれた状況に心苦しい気持ちでいっぱいだった。

天職はありきたりな錬成師、ステータスは平凡、魔法適性もなく、技能も錬成以外は言語理解と2つだけ…

実戦に出れば間違いなく足手まといと自他も認めていた。

だが俺は完全に南雲が無能だというのは少し待ったをかけたい気持ちがある。

「南雲は今の自分と他の錬成師、相手にはなくて自分にあるものって何か分かるか?」

「え?それってどういう………っ!知識」

「正解、地球から来た錬成師は南雲しかいない、能力は地味かもしれないけど、知識と発想の転換でそれは確実な武器となる」

覚えていて損はないぞっと優しく言葉をかけると南雲の表情は少し晴れたようだ。

頑張るのはこれから、後は南雲しだいだろう。

「あはは、ありがとう八坂くん…そういえばこういう風に話すのってはじめてだよね」

「ああ、そうだな…なにかと屋上で顔を合わせるが、言葉を交わしたのも精々短い応対ぐらいだったか」

南雲とは昼休みに屋上でなにかと会う機会がある。

人気を避けたいからか同じ場所で昼食を取り、だがあくまで顔見知りで話しかけない。そんな関係だった。

「……ねえ、八坂くん…そういえばここに来る前…」

南雲が何かを言おうとしたとき午後を迎える鐘、それは王都全体に鳴り響く。これは俺と南雲にとってはもうすぐ始まる訓練の合図といっても過言ではない。

「どうやら訓練の時間らしい、南雲行くぞ」

「うん…そうだね」

俺は読みかけていた本を閉じ、南雲の読んでいた本が何処にあったかも教えながら本を元にあった場所に返し俺達は訓練所へと向かった。

 

訓練所に辿り着いたときにはもう既に何人かやってきていて開始までまだ早いので自主練や談笑に花を咲かせる光景が見える。

「どうだ?南雲少し組み手でもしてみるか」

「え?それじゃあお願いしようかな」

これも何かの縁だと思い、少し組み手で訓練が始まるまで待つかと南雲を誘うと何処か腰が退いているようだがやってくれるようだ。

だけどそんな南雲が背後から押されて転倒、直ぐに鋭い目線を向けるとそこにいたのは南雲を虐める檜山と小悪党パーティだ。

 

「よぉ、南雲。なにしてんの? お前が戦っても意味ないだろが。マジ無能なんだしよ~」

「ちょっ、檜山言い過ぎ! いくら本当だからってさ~、ギャハハハ」

「なんで毎回訓練に出てくるわけ? 俺なら恥ずかしくて無理だわ!ヒヒヒ」

「なぁ、大介。こいつさぁ、なんかもう哀れだから、俺らで稽古つけてやんね?」

悪意100%の檜山達の提案は受け入れられない、そのために俺は倒れている南雲の前に立ち檜山達に対立する。

「おいおいなんだよ、八坂。訓練もろくにしないお前が何の真似だよ」

「何の真似って、あれじゃね?無能と不真面目で同族意識してんじゃね?ギャハハハ」

檜山達は俺を見下しながら、南雲を守るのは同族意識からだと指摘し、内心当たっていると思いながらも怯む気はない。

「悪いけど、南雲とは俺と組み手をするっていう先約があるんだ」

「ハー?なんだよそれ、無能と不真面目が組み手したって訓練になるわけねえだろ?」

「少なくとも檜山達がやろうとしてる一方的な稽古よりかは経験になるだろう」

「っ!八坂てめえ…!」

正論を通す俺に敵意を込めて睨む小悪党達、険悪になる空気に他の生徒達も離れていく中、拳を構えてファイティングポーズを取る。

檜山達も巫山戯た口を黙らせると言わんばかりに拳に力が入っているのがわかった。

「おらぁっ!!」

初めに動いたのは檜山だ。この世界から来てから身体能力が上がっているが降り出される拳は大振りで避けやすかったために檜山の拳を左腕で軌道を逸らしながら開いた胸元に右手の一撃を入れる。

「うぐっ!」

「檜山!?ヤロー!!」

檜山をやられたのを見て残りの取り巻き達も俺に襲いかかってくるが全て攻撃を逸らして肘打ち裏拳など多種多様の攻撃でダメージを確実に入れていく。

この戦い方はザフィーラから教えられたカウンターヒッターの戦法だ。武装を失ったときのための護身技と教えてくれたのだ。

確りとした技法を身につけている俺と荒削りの戦い方をする檜山達、結果は見るまでもなかった。

「く、くそ!訓練も真面目に受けないくせに!ここに焼撃を…」

「遅い!」

苛立つ檜山は魔法で攻撃しようと詠唱するが詠唱する前に懐に入れると踏んでいた俺は檜山へと踏み込む中、この戦いは第三者に止められることになる。

「あなた達!何やっているの!」

横槍を入れた声は八重樫だった俺は瞬時に距離を取ると戦闘態勢を解いた。

「八重樫…それに香織や天之河達まで」

「やべ…っ!」

勇者ご一行登場に檜山達は顔の色を悪くするが今の光景を見られると非は俺にあるように見える。

「八坂くん。これはどういうことかしら?」

「……檜山達が南雲に手を出してそれを俺が止めた…それだけだ」

至ってシンプルに本当のことを話すとそうっとわかっている表情で頷くと、檜山達に一睨みをきかせ檜山達はささっと何処かへ行ってしまった。

「南雲くん大丈夫!?」

「ありがとう白崎さん、突き飛ばされただけだから…」

起き上がった南雲を心配する香織。南雲は大丈夫と話した後、話がそれで終わらず天之河がくどくどと持論を喋り始め、それを見ていた、八重樫は顔に手を当て、俺も南雲にすまんと心の中で謝った。

その後天之河は俺にもくどくどと持論を述べてきた後訓練が始まり、その後の夕食で翌日から王都から南西にあるオルクス大迷宮への実地演習が行われるのをメルド団長から聞かされ、その後俺は明日の実地演習のために早めの就寝に入った。

 




取りあえず今のアンケートはオルクス大迷宮突入までとします

勇者パーティーから香織が離脱する時期

  • 原作通り
  • ベヒモス戦、ハジメが奈落へ
  • ベヒモス再戦後
  • 香織が目覚め、決意後
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。