Muv-Luv*Vierge 護世界の少女達 血潮染む運命に導かれる   作:空社長

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世界の危機(ワールドクライシス)〈5〉【防衛戦】②

_UTC(世界標準時)3月22日午後10時45分・IST(インド時間)3月23日午前4時15分_

インド洋ラッカディブ海

 

 サンフランシスコの第1次防衛線が崩壊する2時間前。

 インド亜大陸南端よりわずか150kmの位置にある壁からは、ロシアにウロボロスが出現した時刻とほぼ同時刻に、壁面に対して垂直に立つ全長50mの黒く塗られた円柱という謎の物体が出現。

 しばらく攻撃を続けていたが、損傷を回復すること自体は行うもそれ以外の動きを一切見せない奇妙さから攻撃を中止していた。

 

 だが、それは突然活動を開始する。

 柱の中間から4つの柱が4方向に分離し、砲身を形成。

 さらに柱の根本ではアウトリガーのようなものが出現して根を張り、ウロボロス個体に共通する赤いラインを生じさせた。

 終いには柱から巨大な砲門が形成された。

 

 そして、即座に4つの砲身及び中央の砲門から赤く光り輝くエネルギーを充填、放出した。

 インド艦隊の方へ放出されたエネルギーは、1隻のラージプート駆逐艦を貫き、船体中央部を消滅させ文字通り船体を引き裂いた。

 さらに、発射した数十秒後には装填が完了し、今度は1隻のタルワー級フリゲート艦を消滅させた。

 

「ぜ、全艦、攻撃を再開しろ!各艦には回避行動を徹底させるのだ!」

 

 海軍合同任務コマンド作戦部隊の司令官であるルイス・べナー提督は謎の攻撃に動揺しつつも命令を下す。

 だが、その砲台は容赦をしなかった。

 航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に対してエネルギーを放出し、船首部分を消滅させて発艦を不可能にする。

 

「敵砲台、ヴィクラマーディティヤに対して砲撃!!船首部分を消失し、船速大幅に低下!」

 

 オペレーターが悲鳴とおぼしき声を上げる。

 しかし、インド海軍とて負けておらず”ブラモス”巡航ミサイルを放ち、砲台に次々に命中させた。

 だが、他のウロボロス個体同様に受けた損傷を回復させると、艦載機隊にも牙を向く。

 Su-30MKI戦闘攻撃機の隊が編隊を組んで急降下しミサイルを切り離したとき、砲台はガトリング砲のように回転を始め、猛烈なエネルギー弾幕を打ち出した。

 その猛烈な火線に絡め取られ、1機、また1機と次々に撃ち落されていき、なんとか離脱できたのは隊の半数に過ぎなかった。

 

「バカなっ、他戦線の報告にはこんなの無かったぞ!!すぐに艦隊司令部に伝達しろ」

 

 ベナーは困惑や動揺しつつも、指示を出す。

 その衝撃的な報告は、航空部隊に対する明確な脅威と判断され、航空攻撃が決して絶対的に有力な攻撃手段ではないと受け止められた。

 だが、その報告が司令部へと伝達される合間にも、航空攻撃を撃退した後、砲台は再び艦隊への攻撃を開始したために、損害が続出していった。

 

「ランヴィール轟沈!、ベラルン左舷に攻撃食らい転覆!……ああっコルカタが艦橋にダメージ、操舵不能になりつつあります!僚艦と衝突する可能性大!!」

 

 悲痛な報告が旗艦「ヴィクラント」に次々ともたらされてくる。

 だが、こんな状況下、例えば沈む寸前の船、僚艦に衝突しそうになっている船でも、必死に生き抜こうとしている人たちがいた。

 

コルカタ級駆逐艦「コルカタ」艦橋

 

 砲台からのエネルギー砲の直撃を受け、「コルカタ」は戦闘指揮所(CIC)が文字通り消滅し、艦橋も爆風によってそこにいた全員が吹き飛ばされてしまっていた。

 誰かが言った操舵不能になっているという言葉でほとんどの乗員が脱出の準備を始めていた。

 僚艦であるタルワー級フリゲート「トリカンド」は機関に損傷を負い回避行動は不可能であった。

 

「おい!無謀だ、この船を動かすだと!俺らは何も操縦できる技能なんて持ち合わせてないんだ!」

 

 その状況下で二人の水兵が艦橋へと入ってきており、その内一人は諦めるように説得をしていた。

 

「諦めろ、ラダビノット!」

「いや、私は諦めないよ。それにこの艦を動かせたら、海に浮いてる仲間を救えるのだ。リターンに比べれば、リスク等些細なことだ」

 

 ラダビノットと呼ばれた男の言葉に、もう一人の男は呆れた表情を浮かべるが、彼と同じように操縦桿の近くに寄る。

 

「分かった、俺はお前を信じよう。ところで、操縦経験はあるのか?」

「まあまあだ。だが、軍用も構造は基本的に同じだ。よし、舵を動かせるぞ」

 

 この短い間にラダビノットが舵を動かせるようになった事に同僚の男は感嘆を覚える。

 

「特別な事はやっていない。爆風で吹っ飛んだだけでシステムは生きたままだ。では、動かすぞ」

 

 ラダビノットは慣れない舵の操作であったが、「トリカンド」との衝突を回避することに成功する。

 そして、それは海軍合同任務コマンド作戦部隊司令部の驚きを誘った。

 

「コルカタ転舵!!トリカンドとの衝突を回避しました!」

「一体、誰が操作している……通信できるか?」

「やってみます!」

 

 オペレーターが操作すると、通信回線が開けることが確認された。

 

「ヴィクラントより通信だ?出来たのか」

「映像はカメラが壊れてるから、無理だが……通信システム自体は無事だった。とりあえず開くぞ」

 

 「コルカタ」艦橋の通信に使用する映像モニターも爆風で壊れているため、ヴィクラントの様子を伺うことはできなかったが、代わりに音声が聞こえてきた。

 

『そちらは映像ができないか、分かった。出来れば、様子を見たかったのだが。私は貴官らが当然知っていると思うが、ルイス・ベナー海軍中将だ」

「提督……!」

『忙しいところ申し訳ないが、その艦を動かせた者の名前を教えて欲しい』

「は、パウル・ラダビノット一等兵曹です」

『そうか……名前を覚えておこう。それと、一つ命令を伝える。撃沈艦の生存者を救出し、本土へ帰還せよ。艦が動かせても、戦闘はできないだろう、いいな?」

「了解しました。かならず責任を果たします」

 

 映像は繋がっていなかったが、両者とも敬礼を行った。

 

作戦部隊旗艦「ヴィクラント」

 

 「コルカタ」が転舵に成功して、撤退している合間にも敵砲台によるエネルギー砲撃は続いており、無事な艦は6割程度にまで落ち込んだ。

 蓄積していく損害に業を煮やすベナーだったが、無力であることを確信し、ただ一言「撤退せよ」と告げた。

 

 だが、その撤退距離は100kmという長距離に及んだ。

 これは砲台から発射される大口径エネルギー砲の射程距離が推定100kmと予測されたためであり、壁から100km圏内の地域を敵に奪われた事を意味していると言っても過言ではなかった。

 しかし、その砲台が壁に張った根を外し、自ら長駆侵攻してくることは無く、インド共和国はキューバ危機並みの一定の緊張状態の元で、歪んだ安定状態を作り出した。

 その代償は艦隊及び航空戦力を大きく減らしたことであった。

 

_UTC3月22日午後10時50分・CST(北京時間)3月23日午前6時50分_

中華人民共和国重慶直轄市市内

 

 壁とは反対方向に逃げる市民、その動きとは逆行するように二両の戦車が爆走し、徒歩による避難を強制された市民たちによって乗り捨てられた自動車を踏みつぶしながらも進み、壁を視認できる位置で停車する。

 1両の96A式戦車が主砲を放ち、壁の近くにいた黒く塗られた物体へと砲弾を直撃させる。

 だが、それは砲弾に受けた損傷をすぐに元通りに修復させる。

 

「くそったれが……目標は美国のと似た性質を持っている。同種の個体と判断して問題ないかと」

『分かった。では、増援を送るまで、持ちこたえてくれ』

「了解……」

 

 車長の男は顔をしかめながら承諾する。

 

「なんなんだあの形は」

 

 その大きさは全長50m程で大小様々な歯車が組み合わさり個体胴体部と脚部を構成し、胴体部は古代ギリシアの盾状の物体に囲うように守られており、胴体部より上は尖塔の様に全高30m程の高さまで剣を垂直に突き立てていた。

 さらにその個体の左右に胴体部を構成するものとは比べ物にならない巨大な歯車二つを浮かせていた。

 そして、その全体は黒く塗られており、赤いラインが各所に存在していた。

 それだけで異様な存在だったが、それの驚くべきことは他にもあった。

 進路上にあった家屋や高層建築物にわざわざ衝突して破壊し、1機、また1機と壁に現れた裂け目より現れた。

 

「ばかなっ、こいつらは複数個体いるのか」

「いかがしますか」

「退却できるわけがない……ここで迎え撃つ!」

 

 96A式戦車2両は先ほど砲弾を直撃させた個体に目標を定め、再び125㎜滑腔砲を放つ。

 1射だけでなく、連続して戦車砲弾を叩きこむが、その個体は修復こそするものの一切撃ち返す事は無く、こちらへの接近を続ける。

 それに不気味な印象を覚えた車長が射撃を中止させる。

 しかし、それが仇となった。

 

 突然頂点にある剣の穂先が赤く光り輝き、正面の直線上を赤い光線で薙ぎ払い、1両の96A式戦車を破壊する。

 

「くそっ、後退開始だ!」

 

 車長はそう叫び、125㎜滑腔砲を放ちつつ後退する。

 同時に、殲撃16型戦闘爆撃機の第55航空旅団が展開し、対地ミサイルを次々に切り離す。

 さらに遅れて99A式戦車を含む第63装甲旅団が到着し、攻撃の準備を整える。

 

「全部隊、攻撃開始」

 

 緊急的に展開できた部隊のみによる攻撃だったが、その火力は並みの歩兵戦力では発揮できないものであり、対地ミサイルや爆弾が上空から降り注ぎ、99A式戦車群による砲撃は盾状の物体を破壊し、歯車構造をかき乱していく。

 脚部を砕かれ、姿勢を崩す個体も現れ、優勢かに見えた。

 

 だが、突如として3つの敵個体は巨大な歯車を眩いばかりに赤く光り輝かせ、突起部からあらゆる方向へ赤いエネルギーを撃ち出した。

 それは容赦無く、攻撃に動揺し後退する暇も無かった戦車群を襲い、また上空にいて予想だにしない方向からの攻撃で回避する暇も無かった空軍機に襲い掛かった。

 他の敵個体も剣の穂先や本体の歯車から大小様々な光線を発射し、戦車群に追い打ちをかけていく。

 

「うっそだろ……味方が」

 

 手痛い反撃を受け、第63装甲旅団は壊滅的被害を受け、第55航空旅団は2割の稼働機を失うという被害を受ける。

 第63装甲旅団は旅団司令部が直撃を受けたため、組織的戦闘を行うことができず、残存車両は上級司令部の命令を受けて後退を開始。

 第55航空旅団は攻撃を続けるが、それには消極的な姿勢を見せる。

 

 中央軍事委員会はこの被害に唖然とするばかりか、動揺を見せる。

 さらに上海にも同様の個体が出現した報告を受け、頬を拳で殴られたかのような衝撃を受ける。

 

「現在どの部隊が対応中だ!」

「北海艦隊が空母艦載機による攻撃を実行中及び、東部戦区の即応部隊が対応中です……しかし、効果的な攻撃は見込めていないとのことで……」

「だが、増援を送ろうにも、同様の被害を受ければ消耗戦にしかならん!」

「では、核を使うのか?まだ民間人も多く残ってるんだ!」

 

 中央軍事委員会の参謀らはこの現況に右往左往し、怒号が走る。

 

「これでは美国の二の舞ではないか!我々は主力部隊を敵が襲ってこない場所に置き去りにしたのだ」

「あれが最善でした、まさか都市で弾道ミサイルを使うわけにもいかないでしょう」

「そうだな……すぐに防衛線を構築しろ!」

 

中華人民共和国上海市

 

 99A式戦車の主砲が咆哮し、敵個体に着弾。

 反撃とばかりに幾つもの赤い光線が放たれ、世界第3位の金融センターと謳われる上海市のビルを容赦無く貫き、倒壊させていく。

 上空からは東部戦区空軍の殲撃16型、殲撃20型ステルス戦闘機、北海艦隊の殲撃15型艦載戦闘機、殲撃35型艦載ステルス戦闘機からなる航空部隊が襲い掛かる。

 エネルギー放射による全滅を避けるために、攻撃のタイミングをずらしつつ、対地ミサイルや誘導爆弾を叩きつけていく。

 しかし、そのどれもが致命的なダメージとはならず、損傷を全て修復される。

 

北海艦隊 003型航空母艦「福建」戦闘指揮所

 

「くそっ、あの程度では瞬く間に回復されてしまうのか……」

「人民の避難が出来てないのは仕方ないが、自慢の空中艦隊も使えんとは……ただの見栄っ張りではないか」

 

 参謀の一人は自虐じみた言葉を感情と共に吐露する。

 

「……全艦に伝えろ、各種対艦、巡航弾頭発射用意と」

「司令ッ」

「民間人の避難が間に合って無いでしょう!」

 

 北海艦隊司令の言葉に驚きを隠せない参謀達。

 だが、司令も苦しい標準を浮かべていた。

 

「そんなことは百も承知だ!むしろ、ここで押しとどめなければ、被害はさらに拡大するであろう。貴官らはそれを容認するのか?」

「いえ……」

「ならば、命令を実行しろ。政治委員、私をどのようにしようが勝手だが、上に伝えてくれよ」

「……分かりました」

 

 数分後、091型及び093型攻撃型原子力潜水艦よりYJ-8、YJ-18対艦巡航ミサイルが放たれ、052D型、055型駆逐艦から同種の巡航ミサイル及び対艦弾道ミサイルがVLSより発射される。

 上海市内にあるビルの隙間を縫うように飛行したミサイル群は次々に敵個体へ直撃する一方で、ビルへと誤爆する弾頭も存在する。

 あまりの大きな攻撃に即応部隊の戦車隊は退避を余儀なくされるが、その過大威力は不協和音を周りに響かせ、姿勢を崩す程であった。

 だが、彼らの修復は止まらなかった上、巨大な歯車からのエネルギー放射によって多くのビルが光線によって貫かれ、爆発により大きく損壊する。

 

 『鐘楼型』と名づけられた中型ウロボロス群と人民解放軍との死闘は、未だに終わりが見えなかった。

 

_UTC3月22日午後11時00分・CET(中央ヨーロッパ時間)3月22日午後12時00分_

イギリス海峡フランス側 コタンタン半島より北東約40km

 

 欧州連合軍が敵の存在に気づいたのはつい先ほどの事であった。

 壁の上部には濃い霧が滞留しており、その中に大きな影が隠れていた。

 奴が出現していたのが2時間程前であったことに気づいたフランス軍は悔しさを露わにしたが、感情を別にしてダッソー・ラファールC多用途戦闘機の飛行隊群によって閃光弾が霧の中に投下されると、霧が閃光弾に引火して消失しその姿を露わにした。

 

 朧げな光に照らされるその姿は、正面から三胴構造を有し、中央部はB-17爆撃機の胴体部分に酷似しており、左右にはそれより小さい胴体が伸び主翼を兼ね、結合部からは後方斜め上・斜め下に翼が伸びていた。

 全長150mもある巨大な個体は全体を黒く塗られ、ウロボロス個体に共通する赤いラインが生じていた。

 さらに、同色の車輪を横倒しにしたような二重のリングを非接触式で吊り下げていた。

 

 出現直後、欧州連合軍作戦司令部は総攻撃を命じた。

 ル・トリオンファン級戦略ミサイル原子力潜水艦、ラファイエット級フリゲートからエグゾゼ対艦ミサイルが放たれ、ラファール多用途戦闘機、ダッソー・ミラージュ2000D戦闘攻撃機、アキテーヌ級駆逐艦、シュフラン級原子力潜水艦よりストームシャドウ巡航ミサイルが発射され、レピュブリク級戦艦「レピュブリク」の41㎝砲が咆哮する。

 ドイツ海軍のバーデン・ヴュルテンベルク級フリゲートからハープーン対艦ミサイル、ドイツ空軍第2空軍師団のユーロファイターEF-2000多用途戦闘機、トーネードIDS攻撃機よりタウルス巡航ミサイルが放たれ、ベルギー・オランダ両軍もそれに続く。

 

 だが、攻撃されている中、その個体は一切行動することはなかった。

 その個体は、一時的に攻撃がストップしている間に、損傷箇所に粒子が集まることで完全修復を果たし、赤く光り輝くエネルギーを充填し、1隻の艦艇に向けて放出する。

 放出されたエネルギーは寸分狂わずフォルバン級駆逐艦に直撃し、船体中央を引き裂かれ大破する。

 さらに多数の光線を連射することで、航空部隊の接近を許容することは一切しなかった。

 

 陸上からフランス陸軍第1機甲師団のMLRS及び、ドイツ連邦陸軍第21装甲旅団のパンツァーハウビッツェ2000、多連装砲兵型レーヴェの間接砲撃戦力による攻撃も加わるが、修復能力が衰えることは無く、主力たるフランス海軍の艦艇へと次々に光線を振り下ろす。

 現代改修型戦艦である「レピュブリク」の甲板装甲でさえ容易く貫き、少なくない被害を生じさせる攻撃にフランス軍は恐怖を覚える。

 だが、先の大戦とは異なり、フランス人は猛烈に抵抗を続ける。

 たとえ、他国軍が撤退の動きを見せたとしても。

 

 そのような激しい抵抗に鬱陶しく感じたのか、敵は不協和音をフランス艦隊に浴びせると、吊り下げていた二重のリングを互いに逆方向に高速回転させ始める。

 そして、リングからは強力な冷気が放出され、それは決して凍るはずの無かったイギリス海峡の海面を凍らせる。

 

「海が凍ってる、そんなはずは……!」

「現実を見ろ!本当に凍ったんだ!」

 

 各艦から阿鼻叫喚の通信が「シャルル・ド・ゴール」へと舞い込む。

 普段は絶対に凍るはずの無い海が凍った事も衝撃的ではあるが、何より海面凍結による全ての艦が行動できなくなっていた。

 スクリューも凍り、ヘリのエンジンも動かなくなり、戦闘機も戦力としては使えなくなっていた。

 砲塔も旋回する事が出来ず、VLSは全て閉じるしか無かった。

 

 一切全滅させること無く、海上の欧州連合軍を事実上無力化した敵はコタンタン半島上空に到達。

 『アヴァンミラン』と呼ばれたその敵は芸術の都、フランス共和国首都パリへの侵攻ルートを取った。




※次回予告

世界の危機(ワールドクライシス)(6)【防衛戦】③

戦線は後退を続け、戦火はさらに広がっていく。
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