続けられるかどうか分かりませんが、独自の世界観で書いていきます。
よろしくお願いします。
朦朧とした意識の中、次第に映像が鮮明になる。
森の中、道では先程まで乗っていた軍用車がぼうぼうと音を立てて燃えている。
隣にはすでに生きているのか分からない部下が木に寄りかかっている。起こそうとして彼に手を伸ばそうとしたが、体が動かない。
体を見ると車両の爆発で吹き飛ばされたからか、自分自身も腹から車両の部品が突き出ていた。
ゆっくりと部品を引っ張り抜く。幸いにして出血は少なく済んだが、止血用の布が足りなかったため、致し方なく部下のシャツを引きちぎり、腹に巻きつける。
腰につけた軍刀や拳銃は今となっては無用の長物と言えるだろう。そのかわり、軍用車に積んでいた医療品が喉から手が出るほど欲しかった。
(こんな無様な死に方で俺は死ぬのか...)
そう思いながら胸ポケットから本を取り出す。
「星の王子様」
彼女から借りた本は無傷のままその姿を留めており、私は付箋が挟まっている所のページを開く。
1943年にリベリオン合衆国で出版されたばかりで、扶桑語訳はまだ出ていないものだが、士官学校で英語は必修だったため何の問題もなかった。
傷口が痛むのをなんとかごまかそうとして、小説へと意識を傾ける。
元はと言えば、「彼女が帰ってこない。」「行方不明だ。」と聞いて、独断で基地を飛び出したせいだ。
最後の通信は、彼女が実家から帰って来る際に無線によって伝えられた連絡のみ。
「今、実家を出るから!2時間くらい立てば着くよ!」
「道は暗くなるだろうし、止まってくれば。別に明日でもいいよ。」
「えっー。だって君。寂しがり屋でしょ?私が帰らないと泣いちゃうかも!」
「泣かないよ………。でも帰って来るなら、気をつけて。」
「分かったよー!気をつけながら早く帰るね!」
数時間前の無線のやりとりがついさっきのように思い起こされる。
正直に話すと、すぐにでも帰ってきてほしかった。
早く会いたかった。
到着時刻を過ぎても来ないから心配だった。
すぐにでも飛び出して、探しに行きたかった……。
そこまでしてでも、どうしてもこの言葉は彼女に伝えずにはいられなかった。
「君と一緒に生きたい」
彼女はこの言葉をどう受け取るだろうか。
考えていると、ズシズシと重い音を立てて陸戦型ネウロイが迫ってきていた。
結局、最後までこの小説を読み切ることはできなかった。
小説を胸ポケットへと終い、軍人としての義務を果たすため、腰に下げた拳銃と軍刀を抜き、軍刀を杖にしながら立ち上がる。
ネウロイ赤い光がこちらを見つめた。
私は夢の中で、彼女に会っていた、かもしれない。
正直、続けられるか分かりません。
でも、最後まで頑張りたいと思います。