デット・ア・ファイズ   作:リベンジ

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呼び合う魂③

志道は555に変身を終えると、有無を言わさずより十香の近くにいたオルフェノクの方に殴りかかった。

オルフェノクはよろめき、少し555から距離を取る。

「…これはまずいね、それじゃ!」

それと同時にそれだけ言い残し、氷の生成音と共に少女は姿を消していた。

「おい!今消えたのも敵か!」

「わからん!でも…残ったこいつは倒した方が良いと思うぞ!」

555は頷くと、再び殴りかかる為に懐に飛び込んだ。

 

人型ロボットに変形したオートバジンと555のコンビは、2体1というシンプルな物量差でオルフェノクの身体を乱打していた。

が、オルフェノク側も黙ってやられているわけではない。

右手に持っていた小斧で、右側に居たオートバジンの頭部を狙い撃ちする。

鈍器でセンサーのある頭部を殴られたオートバジンは、数は後ろに後ずさるとバランスを失い背中から地面に倒れこんだ。

「てめえ!俺のバイクをよくも!」

555が思わず文句を言うと、すかさずオルフェノクは小斧を今度は555の脇腹に向かって振り下ろした。

「がっ!!」

その衝撃で555も吹っ飛ばされオートバジンの真横に倒れ込む。

オルフェノクも追撃に向かおうとするも、555はオートバジンの胸のマークを押すと、『ピピピ』と機械音を鳴らしてガシャン!と再びバイクの形状に変形した。

555はハンドルを掴み、またがってエンジンをかける。そしてオルフェノクに向かって加速する。そのまま轢いてダメージを与える気だ。

が、オルフェノクはなんと突撃してきた車体をそのまま受け止めた。そして力いっぱい車体ごと555を投げ飛ばした。

距離がわずか数メートルでは怪物を轢くには馬力が足りていなかったのだ。

「うあああああ!!」

555は車体から投げ出され、悲鳴と共に空中を舞い地面に背中から落下する。

「シドー!」

「くっ……」

555は咄嗟のことで受け身も取れず、バジンは鈍い音を奏でタイヤがエンジンをつけたまま空回りする。

そこでオルフェノクが距離を詰めて殴ろうとするが、555はバジンの方に向かって一回転して避け同時にベルトからミッションメモリーを外す。

そして転がった先のハンドルにミッションメモリーを装填し、手前に力を込めて引くと。

 

『ready』

 

引き抜かれたハンドルから紅い光を帯びた警棒のような部位が出現する。今更555もこのシステムの物理法則の無視さには驚かなくなってきた。

メット内にこの『ファイズエッジ』という名前と使い方の説明書が表示され、使い方を理解する。

避けられた事で怒り唸り声をあげて飛び掛かってきたオルフェノクに向かって、555はそのエッジを振りかざした。

「だあああっ!」

衝突の金物音が響く。

斬る、なんて生易しくはない。殴る、ではなく押し付け、ねじ伏せるようにめり込ませる。

555が棍棒のように殴りつければ、すかさずオルフェノクも胸元や腰を痛めつける。

幻想的でさえある火花が、オルフェノクと555の身体から絶えまなく飛び散る。

 

オルフェノクがバランスが崩れた左わき腹に小斧を食らわせ、555は地面を転がる。

そこに追撃を加えようとオルフェノクが再び小斧を振るうと、555は小斧を振るう右腕の方を左手で掴んで引っ張り体勢を崩させて追加でまたエッジで殴りつける。そして先に立ち上がった555は、勢いよくオルフェノクを右足で蹴り飛ばした。

立ち上がる前に、555はフォンを開きENTERを押して殺技の態勢に入る。

 

『Exceed Charge』

 

フォトンブラットの紅い光がスーツを伝ってエッジに凝縮されていく。

そのままエッジをオルフェノクの方向に向かって振りかざすと、その光は円筒状に広がりオルフェノクを拘束した。

「だぁぁぁぁぁ!!!」

叫び声と共に、555は走りこんでオルフェノクにエッジをぶち当てた!

刹那。

紅いファイズのマークが刻まれると同時に、オルフェノクは砂へと砕けていった。

 

555は変身を解除し志道に戻ると、十香の方へ振り向いて目を細めた。

 

「あの、シドー……すまん!」

十香は頭を下げて謝るが、志道は黙ったままだ。

十香も別に謝ることは無かったはずだが、なぜだか謝ってしまった。

「‥‥」

無事でよかった、ケガはないか、あの小さい子は誰だ、何故一人でノコノコ出歩いているのだ…、言いたいことは山ほどあるのに、志道は言葉を詰まらせている。

少しだけ、気まずい沈黙が流れる。

 

「…帰るぞ。買い物袋持ってくれ」

ようやく口を開いた志道は、バイクにまたがり2つ目のヘルメットを十香に渡した。琴理の為にいつもバイクの積荷に入れておいたのが役に立ったということだ。

「…お、おう!今日の夕飯はなんだ!」

「っふっ、最初に聞くことがそれかよ」

志道はそんないつも通りの十香が妙におかしくって、少しだけ笑ってしまった。

 

ギアボックスをバイクの台座にくくりつけ、買い物袋を十香に持たせてバイクは帰路について行った。

 

 

「空間震もないのに2体目の精霊の出現、そして555の実力……ふふ、いいものを見れましたわ」

どこからか、怪しい女の声が響いたがバイクの音にかき消され2人には聞こえなかった。

 




また1年以上更新が開いてしまった!
ウァーッスピキヲイジメナイデ!

いや、何年かかってもエタる気は…今の所ないので…!
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