最近かぐやが化石の本にハマりだした。
私の書斎に篭っては化石や恐竜、地層の本ばかり呼んでいる。
のび太も今日はスネ夫に呼び出されたらしくスネ夫の家だ。
……あいつ、夏休みの宿題終わってないのに大丈夫なのか?
既に終わっている宿題が入っているランドセルに目をやりそろそろかと、自分の記憶を思い出す。
スネ夫に呼び出されたのび太。
化石。
夏休み。
のび太の恐竜が始まっているんだろう。
……てか、化石なら私も持ってるんだがなぁ。
のび太もそれ持っていけばよかったのに。
自分の部屋に飾ってある化石に目をやる。
アンモナイト、三葉虫、フクイラプトル、フタバスズキリュウ。
全て私がドラえもんの道具を借りて取ってきたものだ。
インテリアにどうかと思ったが。
やはり、私の趣味には合わないなぁ。
基本的に和風の自室。
畳に簾、風鈴、扇風機と家の増築費用を私が出したのでだいぶ家も広くなった。
お金のことはパパとママには、誤魔化しておいたが。
……貯金が未だにパパの年収の5倍以上とか言えないし。
少しオシャンティなおうちになりスネ夫の家みたいなのでは無いが三階建ての一軒家である。
充分目立つ。
私達も自室を持っているし。
パパの書斎もある。
きちんと部屋があるから喧嘩になることは無いが。
「のび郎さん」
「開いてるよー」
かぐやが、声をかけながらドアを開ける。
せめて返事を待とうよ。
両手に本を持ってウキウキした顔で部屋に入ってくる。
「本ありがとうございました」
……なら、それは私の部屋ではなく私の書斎へ戻しておいてくれというのは野暮なのだろう。
「とても面白かったです」
「それは良かったが、一日でそれ全部読んだのか?」
かぐやの両手には10数冊の本。
目を通すだけなら1日かければ可能だが読むのなら1日以上かかる量だ。
「はい」
……この子には、1度限度というものを教えないと行けないかもしれない。
それにしても恐竜かぁ、始祖鳥の進化理論とか前世(昔)でよく考えてたっけ。
ガラパゴス諸島の固有進化も面白かったし、よく考えたものだよなぁ。
「所でのび郎さん」
「どうしたんだ?」
かぐやが私に言う。
いや何となく分からんでもない。
「最近暑いですよね」
「夏だからな」
「たまには涼しい所で過ごしたいですよね?」
「……そうだな」
……これはあれか?どこか連れていけということか?
「少し言った所に新しくビーチができたそうですよ」
……暗に連れていけということだろう。
ジーッと見つめてくるかぐや。
個人的には家でダラダラ過ごしたい。
この前の手紙の件で誰かに会うようなフラグが立っていると思うと外にすら出たくない。
正直アイドルと知り合いだと思われると色々あるのだ、ほんとに。
なのでフラグを回避するべく外出は最低限に控えているのだが。
「ダメですか?」
「分かった、分かったから泣きそうになるんじゃない」
捨てられた子犬のような顔をするな。
宿題は終わっている、やることも特にないし。
ママに言うとしても………………うん、微笑ましいような顔で見られるんだろうなぁ。
足どうするかなぁ。
(ↂ⃙⃙⃚⃛ ¨̯ ↂ⃙⃙⃚⃛)
…………ドアからドラえもんの顔が覗く。
「……………………………………ドラえもんなんかない?」
「うふふふ、ちょっと待ってね」
……すごくいい笑顔でポケットから何かを出そうとする。
少しイラッときたが、まあ、頼んだのは私だ。
正直私もスネ夫の家に行けばよかったと後悔している。
★
……青い海、白い砂浜、ゴミのような人波。
真新しいビーチを、目当ての人達が多く私は既にウンザリしていた。
ドラえもんの道具を借りるべきだった。
少なくともそうすればこのビーチを人混みの中いなくて済んだのに。
そして、
「おじょーちゃん、ジュースあげるからこっちで遊ばない?」
かぐやに群がるロリコン共。
いや確かにかぐやは美人だよ、なんたってモデルはかぐや姫なんだからね。そりゃ可愛いし美しいし綺麗だよ。ちょっと性格が天然だったり、子犬みたいだったりかなりギャップを感じるところがあるけどまたそこがいいと私は思う。
まあ、それはともかく。
「私の連れなんで遠慮してください」
「えぇ、!し、失礼しました!」
自慢じゃないが私はそこそこ体を鍛えてる。
その辺の格闘技を齧ってる大人ぐらいなら倒せる程度に、この前のはスネ夫達に被害が及ばないようにしたからああなっただけで、本来あんな奴ら一瞬で倒せるのだ。
ホントだよ、のび郎嘘つかない。
「人がいっぱいですねのび郎さん!」
そうだね、そのせいで君を狙ってるゴミ共もいっぱいだけどね。
荷物は最低限しか持ってきていないし、このビーチは係員さんに言えば荷物は預かって貰えるようになっている。
既に最低限の荷物も預けており完全なフリーである私たち。
「のび郎さん、行きましょう」
手を引っ張って海へと走ろうとするかぐやに私も微笑ましくなり2人で海へ「……あれ?のび郎さん?」
行こうとしました。