転生したのは前世もち   作:haineko

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前の投稿からだいぶ遅くなりました。
今回伏線盛りだくさんです。





のび太の恐竜その7

……ドラえもんの道具の1つキャンピングカプセルというものがある、テニスボールほどの大きさで地面に指すと大きくなり1人用のカプセルホテルのようなものが出来上がるのだが。

 

いま、その1つに三人の人物がいた。

 

一人、私

一人、ドラえもん。

一人、永久犯罪者だれ?

 

「はっはー、まだ何もしてないのに犯罪者は無いだろうドラえもん?そしてこの時代の俺、初めましてだな」

その人物はそう言いながらドラえもんを片手で押しのけ私の目の前に立った。

 

 

180はあるであろう身長に腰まで伸びた髪をひとまとめにしている。何処か怪しそうな雰囲気を持つ青年。

 

「俺の名前はノビ・ノビロウ、未来のお前さ」

「違う!」

ドラえもんが叫ぶ。

 

「お前みたいな化け物と、のび郎君を一緒に『カチッ』……」

「ちょっと煩いから黙ってもらうぜ。ドラえもん」

 

ノビロウが棒状の物を取り出すとドラえもんが口を開いたまま止まった。

 

ドラえもんだけじゃない。

 

何かが止まっている。

「流石俺、もう異変に気がついたか」

 

笑いながらノビロウは手に握っている棒をくるくると回している。

 

落ち着け。時間が止まってるだけだ、ドラえもんが壊れたり消えたりするわけじゃない。

 

 

「一応説明しといてやるよ。これはタイムコントローラーって言う道具だ、時間を止めたり早めたり遅くしたりできる。今この時は俺とお前以外動くことは無い」

 

「で、だ。話を戻すが俺は未来のお前だ」

「……そうか」

 

未来の私か。

目の前の私はどこか不服そうに口をとがらせる。

「そうか、ってそれだけか?もっと驚いてもいいだろ。永久犯罪者とかどうしてその道具を!とかさ」

 

大人になった私はよく喋るんだなぁ。

場違いな感想を考えながら今取れる手段をいくつか考える。

……ダメだな道具を使われたらそれでおしまいだ。

 

「まあ、仮面ライダーで言う所の貧弱な初期フォームのお前を、最終フォームにしてやろうって思ってタイムパトロールから逃げながら来たんだ。感謝してくれ」

 

ニコニコと愛想よく喋る未来の私。

 

「帰れ、お前は「信用出来ない?」」

 

そうだ、この男は今の私が成長した姿だろう。

自信をもって目の前にいる人物が未来の自分だとは思えるが、それはそれだ。

自分だからと言って簡単に信用はできない。

 

疑い深い?

慎重にならざるを得ない状況で簡単にホイホイ信用していたら命がいくつあっても足りやしない。

ドラえもんぽくない?

当たり前だ、自分自身イレギュラーな存在だ。

 

だからこそ。

「ああ」

 

自分が自分を利用しないなんて、そんな甘いことを信じられない。

 

 

「信用出来ない?そんな自分勝手な理由で強くなる機会を蹴る?お前どこまでこの世界を舐めてんだ?」

 

一瞬で何かにまかれ壁にたたきつけられた。

 

「かはっ」

 

その衝撃でくちから肺の空気が吐き出される。

「あれだね、自己嫌悪?いや、古い鏡を見せつけられてるみたいだね」

 

ノビロウの腕が蛸のような触手になって俺の体を掴んでいた。

 

「蛸ってのは体の9割が筋肉でな、無駄なく動かすとこんなに早く動かせるんだ」

もちろん力もあると俺の体を締め付けている触手の力が強くなる。

 

何を言っているかが俺の耳には入ってこなかった。

むしろ今この状況は自身にとって1番ダメなものだった。

 

上手く動かない体に振るわれる理不尽な力。

 

原始的な感情。

恐怖が頭の中を震わせる。

ゆっくりと何かの蓋がズレて行くような感覚が……

「はぁ」

 

呆れたようにため息をつくノビロウ。

体から触手を外し腕を元に戻した。

「今成られても困るからな」

先程の感覚が無くなった。

まるでもう意味は無いと示しているようだ。

 

これだから子供の俺はとガリガリと頭をかいている。

「その感覚いいものでは無いが、今回絶対に必要になるもんだ。覚えとけ」

 

そう言いまだ何か言おうと口を動かした。

ビービー!

安いおもちゃのような電子音が鳴り響いた。

「うっそだろお前、ほぼほぼ何も出来てないのに!」

オーマイガー!

とオーバーアクションで右手首に着いているなにかを押して音を止めた。

 

「ッチ仕方ない、おい、俺。お前が思っているほどこの世界はアニメみたいにはいかねぇ。かぐや姫ロボットだって道具だったからこそあったものだからな。そこんとこよく考えとけよ」

それだけ言うとノビロウは空間にブラックホールをイメージする様な黒渦の穴を開けてその中に入っていった。

 

「するな!ってあれ?居なくなった」

何も無かったい?と心配するドラえもんに返事をしたが。

 

あの蓋をずらすような感覚。

あれが気になって仕方がなかった。

 

 

「……っち、ほんとにしつこいヤツらァ!」

後ろから追いかけてくるタイムパトロールを振り切るためにスケボー型のホバークラフトを使い愚痴を吐く。

 

『転送まであと15分です。逃げ切ってください』

耳に着いている無線機からかぐやからの通信が入る。

「あいよー」

返事をしながら先程のことを思い返す。

多分あいつはあれを感じたはずだ。

 

自身のことながら面倒な道具に手をつけたもんだと嫌になる。

『若い頃ののび郎さん可愛かったですね、今ののび郎さんも嫌では無いですがやはりいつもとは違う、新鮮味とは大事ですね』

かぐやさん通信から色々漏れてますよ?

 

だが、確実に早い。

俺が感じるよりも早くあれを感じていた。

なら、これまで救えなかった人も救える。

 

完全に扱えるようにするべきだがまだ早い。

少なくとも1度きっちり落ちないとあれは認識できないもんだ。

 

 

だから、耐えろよ俺

 

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