ドラえもんとオリ主の奇妙な冒険   作:クリスチーネ小林

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自分が今年のGW開けに交通事故で入院中にパッと思いついたので特に深く考えずに書きました。不定期更新ですがお願いします!


1話 冒険への誘い

俺の名は、御奈己晴明(みなみはるあき)高校一年の男子で16歳だ。身長は176㎝中肉中背で顔もまあ、平均的な普通の人間だ。

 

これから俺が語るのは高校での修学旅行で東京スカイツリーに行った際、信じられないかもしれないが、俺と中学の頃からの腐れ縁が、異世界に転移させられた話だ···

 

 

気がつくと白い空間に俺はたたずんでいた。すると、不意に後ろから何時もの聞き慣れた声で俺に話し掛けてくる。

 

「やあやあ!晴明くん~♫君も一緒みたいだねぇ♪」

 

こんな訳のわからん状況だと言うのに妙にワクテカして話しかけてきたコイツは高校の同じクラスメイトにして俺をプチオタクな道に引きずりこんだ張本人、東雲アズサ(しののめあずさ)だ。

 

彼女は言いたかないが、容姿端麗、頭脳明晰、運動も得意で俺より後から競技を始めても直ぐ様上達し追い抜き、おまけに学校内外問わず老若男女全てに好かれ、ついでに家も超がつくほどの金持ちという、何処の2次元世界設定だっ!?と、言いたくなるチートな人間だ···なんか、虚しくなってきやがった···

 

「おいおい♪どうしたんだい?そんなに落ち込んでもっとポジティブにいこうじゃないか!」

 

何でコイツはこんなに浮かれているんだ···?

 

「これはきっとアレだ!!神様、女神様の手違いで、異世界転移、もしくば転生というヤツに違いない!いや~っ楽しくなってきたねぇ~♪」

 

お前がオススメだと教えてきたアレ···ネット小説のお約束というヤツか···?

 

そうそう、いい忘れていたがコイツは先ほどの紹介に加えて、ディープでハイレベルなオタクなのだ。漫画、アニメ、ゲーム、小説まで網羅しているオタクエリートでもある。本人いわく、

 

「この世にこんなにも魅力的で素晴らしい娯楽創作作品が星の数程溢れているんだよ!楽しまなくては人生の損失じゃないか!」

 

まあ、気持ちは分からんでもない···でも、そんなに大量の作品を観賞し、作品の設定やら、スタッフのこぼれ話しやらネットの意見交換とかいつ、勉強と睡眠は取っているんだ?と質問したら、ヤツは

 

「教科書と参考書をパラパラ見てれば問題ナシ!睡眠は3~4時間集中して深く眠ればヨシ!」

 

と、こう答えやがった···天才め···

 

そんなこと思い出していたら、妙に光が集まって人の形をとり、やがて綺麗···と言うより、可愛い容姿をした女の子が現れた。

 

「⋅⋅⋅初めまして、私はこの世界の管理者の女神リンネと申します。いきなりこのような場所にお二人をお連れした無礼を何卒お許し下さい」

 

 

···マジで女神様きたよ···!?軽く混乱している俺を尻目に東雲アズサは何とも軽妙にして可憐に女神に話しかける。

 

「いやいや、女神様お気になさらず♪因みに私達は死んだのですか?それとも単なる転移ですか?はたまた···」

 

アズサは自分が思い付く限りの推測を矢継ぎ早に問いかける。この見た目が可愛らしい外見年齢12~13歳の女神様はアズサの勢いにあたふたしてしまい軽く涙目になっている。見るに耐えかねて俺はアズサの肩を掴み、静止させた。

 

「アズサ!ちょいと落ち着け、これじゃ何も話しが進まないだろう?」

 

俺の言葉にようやくアズサは興奮を静めてようやく何時もの余裕のある表情になる。

 

「いやっはは~!!ソーリ、ソーリ!私としたことがつい、我を忘れ珍しく興奮してしまったよ!何しろ現実に私達が本当になれる小説やアニメ、漫画のような事になるとは夢にも思わなくってねぇ...」

 

 

何とか落ち着いたアズサをおいて俺は改めて女神様に質問する。

 

「···でっ、女神···リンネ様でしたっけ?説明をお願いしますよ?」

 

「はっ、はい!それはですね、その、我々神とは名乗ってはいますが正確には高次元の超パワーをもった生命体なんです。余りに次元の違う存在なので便宜上神と名のらせて頂いてます。中には元人間で上位の高次元生命体へと存在昇華された方も数多く存在されるんですよ!私もその内の一人ですけどね!そんな高次元生命体のお仕事は様々な世界を管理、調整して整えて維持していく事なんですが、突然キュゥべえと名乗る別世界の宇宙からやって来た存在に管理システムが乗っ取られてしまい、世界が危険な状態になっております」

 

 

···思っていた以上にヤバくないか?若干、尻込みしている俺と違い、アズサは目をキラキラ輝かせながら「きたコレ~!!きっとこの後女神様から超絶チート能力を授けられて、俺達TUEEE展開になるんだよっ、晴明くん!」とっ、テンプレと呼ばれる展開に期待をふくらませている。

 

「あっ、はい!仰るとうり、お二人にはまず基本的に身体能力、生命力の底上げに、精神耐性を授けさせていただきます。更に一人一つだけそちらのご希望の能力を付与できます!」

 

おおっ~!!いいんじゃあないか!?と俺はワクワクしてきた。そんな俺の首に腕をまわして体を預けてきた東雲アズサはこう、耳元で囁く。

 

「なあ~♪晴明くん!丁度君が現在、わりかしハマっている漫画作品、ジョジョのスタンド能力を二人で身に付けないかい?アニメも放送中なことだしぃ···まあ、嫌なら別にムリにとは···」

 

 

因みに先ほど俺をプチオタクに引きずりこんだのはコイツだと説明したな?アズサは俺達が生まれる前に流行った少年漫画を大量に所持しており、俺はそれにまんまとハマった口だ。

 

キン肉マン、北斗の拳、男塾、聖闘士星矢、今もなお続いているジョジョシリーズにドラゴンボール···等々数え上げればキリがない!今現在ジョジョの

アニメが放映中な為、俺がジョジョのスタンド能力に少しだけ憧れ、絶賛熱を上げているのをアズサは憎らしい位熟知しているのだ。

 

正直、もっと他の能力をと、考えなくはないが、まあ、コイツの考えや、直感、判断力に間違えがないのは中学から今に至るまで正しいと俺は自分の経験から結論づけた。

 

「ああ、それでいいぜ!二人一緒にスタンド使いになるとするか!」

 

俺はアズサにそう答えるとアイツはほんの少しだけ陰っていた顔を一気に明るくさせ、満面の笑みで

 

「そ、そうかっ、そうか、そうか!君ならそう言ってくれると信じていたよ♫」と嬉しさを隠しきれずにいた。

 

···そういえばなんで、俺と彼女が貴方に呼ばれたんですか?と女神リンネ様に訪ねる。

 

「あっ、すみません!まだ説明してなかったですね。それは単純にお二人が才能や素質に恵まれていて、適性が高かったのでお呼びさせて頂いたんですよ!」

 

 

才能、素質···それは彼女なら分かるけけど俺は正直いまいちだと思うんだけどな···更に女神様は話しを続けてくれた。

 

「それでですね、キュゥべえ達侵略者がある条件を突きつけてきたんです。私の管理する世界の中から適性のある人間を選び、ゲームをしようと持ちかけられたんです···」

 

 

ゲーム···何だろう酷くイラついてくる。掌の上で人間を弄ぶつもりなのかソイツは···?

 

「選んだ人間に異能力をつけ、こちらの宇宙に存在している数多の世界の人間達も呼び込んで複数でパーティーを組み、管理している世界や、自分達が創った世界で従えているボスを倒しきったらそちらの勝利としよう。もし君たちが負けたらこちらの宇宙は我らのモノにすると···」

 

 

···なんだか漫画、アニメ、ゲーム、ラノベのコテコテな展開だなぁ···まあ、大概少年漫画とはこうあるものなんだけどね⋅⋅⋅普段の自分はやれやれ系の人間だが、実はこういう展開には熱くなってしまう性分なんだよっ!隣にいるアズサは何故か静かに思案顔になっていた。

 

「失礼なことをお聞きする。貴方がた女神様···高次元生命体の力ではその、キュゥべえと名乗る侵略者に対抗できないのですか?」

 

さっきまで浮かれていたというのに流石というか、鋭い目線で疑問を女神様にぶつける。

 

「····はい、実は私は女神···高次元生命体となってからまだ100年なもので恥ずかしながらこのようなアクシデントには完全にはまだ対処しきれないんです···他の世界の先輩管理者様達もお忙しく救援をお願いするにも時間が懸かりすぎてしまいキュゥべえの条件を飲むしか無かったんです···スミマセン···自分が管理を任されている世界だというのに····グスッ」

 

みるみる内に顔を涙でグシャグシャにしていく···そんな外見年齢12、3歳の少女の姿をした女神様を東雲アズサはそっと優しく抱きしめこう言った。

 

「すまないっ···女神リンネ···配慮が些か足りなかったようだ···」

 

アズサは女神様の涙を拭い、女性ながらハンサムと言っても間違っていない顔つきで女神様に向かい格好よく宣言する。

 

「安心してください。私、いや、私達で必ずや貴方様の悲しみを拭いましょう。必ずやキュゥべえとやらの企みを打ち砕いて御覧にいれましょう!!だから···もう泣かないで···」

 

 

オイオイ、まただよっ!こうやって女性ながら貴公子のような振る舞いで学校内の下級生及び、同学年の女子達をことごとくメロメロにして何人も落としたことか····ヤレヤレとため息をつきたくなる···

 

「それで、話しの続きだが、その、この宇宙に存在している数多の世界の人間というのは?」

 

アズサが俺と同じ疑問を女神様に訪ねてくれた。

 

 

「····はっ!はっ、はい!それはですねお二人が生きている世界の所謂マンガ、アニメ、ゲーム、ラノベと呼ばれる作品···実はこの宇宙に現実として存在しているんです。その様々な世界の人達にお願いを叶える条件付きで共に戦って頂く····」

 

言い終わる前にアズサが今まで見たことのない喜び顔で俺に勢いよく至近距離で顔を近づけ語る····!!

 

「聞いたかい晴明くん!凄いじゃないか!!焦がれ憧れて夢中になってのめりこんでいる2次元の世界!それが現実に存在していて、しかも自分達の仲間になってくれるなんて!!素敵じゃないかっ!最高じゃないかっ!あっはははははは!!!!♪♫♥」

 

興奮がマックスになり、なお高まり続けるテンションを抑えきれずアズサは有頂天になっていた·····実は俺もだ!!

身体がウズウズし、熱を帯びるのを俺も抑えきれずにいた·····!!

 

 

 

 

 




取り敢えず思いついた分だけは早めに更新します。

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