ドラえもんとオリ主の奇妙な冒険   作:クリスチーネ小林

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今回のドラえもんの耳の設定は一番最初の時の設定です。


13話 強襲!ドラクエモンスター軍団2

圧倒的な力で戦闘(殲滅)を終えた俺達は未だに気を失っているドラえもんを起こす所だ。

 

 

「おい!ドラえもん!いい加減起きろ!」

 

駄目だ起きねぇ⋅⋅⋅

 

「では、二代目様ヨロシク!」

「うむ」

 

 

アズサが扉間さんにお願いして水遁忍術で水の塊を顔面に打ち当てた。

 

    バシャッ!

 

「うわぁっ!?ブシュルッ!?⋅⋅⋅⋅んっ?ここは⋅⋅⋅はっ!ね、ネズミがっ!」

 

「大丈夫だよドラえもん。お前の苦手なモンはロゥリィさんがミンチにしたぞ」

 

「そ、そうなの⋅⋅⋅⋅?ホッ⋅⋅⋅⋅」

 

「なあ、ドラえもんお前ネコ型のロボットなのに何でネズミが苦手なんだ?まぁ、言いたくなけりゃ別にいいけど⋅⋅⋅」

 

「う、うん大丈夫。何で苦手か話すよ⋅⋅⋅」

 

そう言ってドラえもんは何故自分がネズミを苦手になったのかを話した。

 

 

話しによると昔、気持ち良く昼寝の最中にネコ耳をネズミに噛られてそれが原因でネズミが苦手になったと⋅⋅⋅⋅しかも元々ボディの色は黄色だったのが鏡で耳の無くなった自分の姿を見て青ざめた為そのまま青いままになったと⋅⋅⋅⋅辛い目にあったんだな⋅⋅⋅⋅ってちょっと待て!?

 

 

ロボットの耳を噛ったネズミってどんだけ強靭な歯と顎をもってんだ!?

22世紀のネズミ怖えよっ!しかも鏡で耳の無い自分の姿を見てショックを受けて青色にって精神的な理由でボディが青色って本当にロボットなの!?

 

 

色々と口に出してツッコミたいが敢えて黙っていよう⋅⋅⋅ドラえもんにとって余りにも辛い過去だもんな。

 

 

「ううっ~⋅⋅⋅⋅⋅⋅ゴメンなさい!僕どうしてもネズミの恐怖に耐えられなくて⋅⋅⋅迷惑かけて⋅⋅⋅⋅ううっ~!!」

 

ドラえもんは地面に頭を擦りつけて皆に謝った。ドラえもん⋅⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

「ドラくん⋅⋅⋅」 「ドラちゃん⋅⋅⋅」

「ドラえもん⋅⋅⋅⋅」 「ぎゃうぅぅ⋅⋅⋅⋅」

「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

 

「かわいそうなドラちゃん⋅⋅⋅!私が抱きしめて慰めてあげるぅ~」

 

ロゥリィさんが案の定、ドラえもんをコレ幸いに抱きしめ密着した。当然エリカが

 

「ちょっ!?ロゥリィ!!あんたねぇ、どさくさ紛れにドラえもんにひっ付くんじゃないわよ!!」

 

お約束な光景になった。俺は片ヒザをついてドラえもんに向き合う。

 

 

「なあ、ドラえもん⋅⋅⋅⋅誰でも苦手や嫌いなモンの一つや二つあるもんだ。何も出来なかった事を悔やんでいるなら俺だって同じだ⋅⋅⋅皆の強さにおんぶ抱っこで何も出来なかった。お互い無力感に悩まされるけどよ、それをバネにして一緒に頑張って前に進もうぜ⋅⋅⋅⋅なんたってお前は俺のスタンドで相棒だろ?ドラえもん⋅⋅⋅⋅」

 

「は、晴明くん⋅⋅⋅⋅⋅!」

 

人間は誰か1人でも自分を信頼してくれるヤツが居てくれるなら頑張れるもんだ。

 

アズサが俺を信じてくれる様に俺もコイツを信じて一緒に前に進むだけだ。

 

 

皆が俺とドラえもんを優しい眼差しで見つめて見守ってくれていた⋅⋅⋅

 

    ザワッ!?

 

突然イヤな感覚に襲われ目を見開いた!何だ!コレは!?また誰かに見られている!?

 

 

「皆っ!気を引き締めろ。又来るぞ!」

 

 

扉間さんの声が響くと同時に周りの空間からさっきと同じ感じで空間から凶気に染まった眼をした魔物が大量に出現した!

 

あっという間に魔物に囲まれた俺は槍を構え⋅⋅⋅⋅⋅ドラえもんに向かって突きだした!

 

ドラえもんもポケットからショックガンを取り出し、俺に向けて放った!

 

 

「なっ?」 「えっ?」

「晴明くんっ!?」

「ドラえもんっ!?」「ぎゃう!?」

 

 

  

  ドスッ!!バスッ!!

 

 

 

⋅⋅⋅⋅⋅俺の槍は見事ドラえもん⋅⋅⋅⋅⋅⋅の後ろに出現したバブルスライムを串刺しにし⋅⋅⋅⋅ドラえもんのショックガンも俺の後ろに出現した魔物に見事に当てた⋅⋅⋅!!

 

俺達の一連の行動に驚いた皆はホッとした表情を一様に浮かべている。

 

⋅⋅⋅⋅驚かせてすまん!

 

 

百戦錬磨である扉間さんとロゥリィさんは俺とドラえもんが何をするのか理解していたらしく軽くクスッと微笑みかけると直ぐ様、魔物の殲滅へと乗り出していった。

 

 

「ふぅわぁ~!おっ驚いたよぉ⋅⋅⋅⋅でもありがとう晴明くん!」

 

「ああっ、そりゃ俺もだ。サンキュードラえもん!お互い先ずはここからだ!」

 

「うんっ!」

 

何も言わずに息が合った動きをした俺達は気力が全身に満ち溢れる感じがした。

 

 

「へっ驚かせやがって⋅⋅⋅息ぴったりじゃねえか!じゃあ俺は行くぜ!」

 

エドは俺達のコンビプレイにニカッと笑い他の仲間と共に魔物の殲滅へと乗り出した。

 

 

「いいコンビになってきたねぇ♫」

「⋅⋅⋅全く、ヒヤヒヤさせるわ⋅⋅⋅」

「ガウ、ぎゃう♪」

 

アズサ、エリカ、ピーちゃん達は俺達を一瞥して直ぐ様、戦闘態勢を取った。

 

 

「晴明さんさっきはびっくりしちゃいましたよ?

取り敢えず身体強化の魔法かけときますね。でも、くれぐれも前に出過ぎないように気をつけて下さい」

 

まどかちゃんが俺の身を案じて身体強化の魔法をかけてくれた。

おおっーすげえー!?身体中に力が溢れる!

 

「おおーっ!ありがとうまどかちゃん!」

 

「⋅⋅⋅魔法も決して万能じゃないですから無理しないで下さいね?」

 

そう俺に念押ししてまどかちゃんは後ろを振り返って弓矢を凛々しく構えた。

 

 

「多重影分身の術!」

 

扉間さんは大量の魔物に対処する為無数の影分身を作り出した。

 

本体?とおぼしき扉間さんが俺の側に寄りゴツいクナイを俺に渡してくれた。

 

「晴明よ⋅⋅⋅先程は見事だったぞ⋅⋅⋅だが、油断は禁物だ。妖魔は大量に出現している。念の為、これも持っておけ」

 

「あ、はいっ!ありがとうございます扉間さん!」

 

俺は受け取ったクナイを懐に偲ばせ槍を再び構える。 

 

 

「フッ⋅⋅⋅では行くぞ手裏剣影分身の術!」

 

無数の扉間さんの放った手裏剣が大量に増え魔物達をアッサリと蹂躙していく⋅⋅⋅⋅!!

 

「よぉ~し、僕だって負けないぞぉ!!熱線銃~!!」

 

⋅⋅⋅⋅物騒な道具を取り出した。だが、今使うに相応しい道具だ!

やったれドラえもん!!

 

「いっけえ~!!」

 

  

  チュドォォォーン!!!

 

 

遠方にいた魔物達が一瞬で蒸発した⋅⋅⋅⋅

やっぱりオーバーキル過ぎるなその道具⋅⋅⋅⋅

 

俺も負けじと槍を振るう!まどかちゃんのおかげで身体が軽い⋅⋅⋅!突き、払い、斬撃と近い距離で現れる魔物を倒し続けた。だが⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

⋅⋅⋅⋅妙だ。どんどん魔物は至近距離で出現してくる。さっき感じた見られている感覚も強くなっている⋅⋅⋅⋅?

 

 

そんな事を考えているとアズサがスタンドを出して周りを警戒しながら近より耳元で囁いた。

 

 

「晴明くんも感じているんだね。この見られている嫌な感じ⋅⋅⋅⋅恐らくこの世界のボスの存在を⋅⋅⋅⋅!ソイツは魔物達を大量に此方に送りこみ少しずつ距離を縮め至近距離⋅⋅⋅それも死角から出現させ様としているみたいだ。今、二代目様に影分身で陽動と同時に探って貰っている。もう少しの辛抱だよ晴明くん⋅⋅⋅!」

 

流石はアズサと扉間さんだ。単に敵の数が多いから対抗して影分身を生み出しただけでなく陽動と索敵をこなすとは⋅⋅⋅⋅目の前の敵の対処に追われているだけの俺とはやっぱり違うな⋅⋅⋅

 

 

「わかったぜアズサ。お互いもう一踏ん張りだな!」

 

「フフッ⋅⋅⋅晴明くん、では私は皆にそれとなく伝えてくるよ」

 

そう言ってアズサさ周辺の警戒を怠る事なく他の仲間達の下へと去っていった。

 

 

扉間さんの事だ、すぐに敵のボスを見つけ出してくれる筈だ。

 

そう希望的思考をしてると目の前に空間の歪みというか、渦が巻き起こるのを間近で確認した俺は咄嗟に槍で突いた。

 

 

  「ふっ!」 ガシッ!!

 

 

槍の穂先がとても強い力で握られている感触を俺は感じ取った。必死で力を込めるがビクともしない!?

 

なに、嘘だろ!なんつうパワーしてんだよ!まどかちゃんに身体強化の魔法をかけて貰っている状態なのに全く押し込めない⋅⋅⋅⋅!

 

空間の穴から槍を握ったデカイ手が出現し、ゆっくりと強烈な圧力を伴って本体が出てきた⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

ソイツは青い肌色に一つの角と目がついており、その眼球が忙しなく動きやがて俺を見つめてニヤリと笑った⋅⋅⋅⋅⋅

 

「こ、こいつは確かサイクロプス⋅⋅⋅!?」

 

ドラクエⅡに出てきた力自慢の魔物でとにかくデカイ⋅⋅⋅⋅⋅!!

 

何とか槍を引っ込めようとしても、やはりビクともせずサイクロプスは槍を構えて突きの姿勢のままの俺を簡単に持ち上げ力任せに投げ飛ばしやがった!?

 

 

「なっ!?うわあぁぁぁ~!!??」

 

 

仲間達と近い距離にいた俺はあっという間に遠くにいる魔物達が密集している場所へと追いやられてしまった!

 

 

「なっ晴明、何やってんのよ!?」

「晴明!!」「晴明さん!」「ぎゃう!?」

「晴明くん!?」「晴明く~ん!!」

 

 

投げられて宙を舞っている俺の姿を見た皆は驚き名前を叫ぶのが聞こえた⋅⋅⋅ 

 

槍を持ったまま投げられた俺は録に受け身も取れずに無様に背中から地面へと落ちた。

 

 「ガハァッ!?」

 

背中をおもいっきり地面に叩きつけられた俺の口の中は鉄錆びの味がひろがる⋅⋅⋅⋅

 

 

やっ、ヤバい⋅⋅⋅内臓が踊っている様な嫌な感覚と激痛に目眩迄してきた⋅⋅⋅しっかりしろ俺⋅⋅⋅踏ん張れ⋅⋅⋅御奈巳晴明!!これ以上皆の足を引っ張っるんじゃねえ!!

 

何とか猛烈に襲ってくる痛みに耐え、意識を繋ぎとめ周りを見渡すと魔法使いタイプの魔物が側に立ち、凶悪な刺のついた鉄球の棍棒を振るってきた!!

 

 

こっこいつは

【じごくのつかい】!?いや、

【あくましんかん】かっ!?

正直見分けがつかないが今はそれどころじゃないっ!!

 

俺は咄嗟に槍を横にして受け止めた!

  

 

  バキイィィィーン!!

 

 

「ごふあぁぁっ!?」

 

魔法使いタイプの鉄球棍棒の攻撃を辛うじて槍の柄で防いだが受け止め切れず胸に強い衝撃を受け吹き飛ばされ二転三転と地面を転がった⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

⋅⋅⋅⋅せっかくエドが錬成してくれた趣味の悪い槍はグシャグシャにヒン曲がって使い物にならなくなり、俺自身も更に口からの吐血が止まらなくなり胸と背中に激しい痛みを抱えマトモに立てなかった⋅⋅⋅⋅⋅

 

「ウゲェェ⋅⋅⋅⋅げほっ、ごほっ⋅⋅⋅⋅⋅」

 

たまらず口の中の血を吐き地面が深紅に染まる⋅⋅⋅⋅⋅我ながら⋅⋅⋅い、良い色しているな⋅⋅⋅⋅自分の吐いた血の色合いを眺め思考が定まらなくなり、意識がボンヤリしてくる⋅⋅⋅⋅

 

「⋅⋅⋅⋅⋅る明く⋅⋅⋅⋅」 「晴あ⋅⋅⋅⋅⋅」

 

多分、皆の誰かが俺の名を呼んでくれているだろうが耳までマトモに機能していない⋅⋅⋅⋅

 

霞む視界には恐らくさっきの魔物が近づき、トドメを刺しに来たらしい⋅⋅⋅⋅

 

 

いきなり最初の世界で俺は終わるのか⋅⋅⋅⋅

 

不意にアズサの言葉が浮かぶ⋅⋅⋅

 

 

「晴明くん私は君を信じている。君はどんな困難な事も諦めず努力できる人間だと⋅⋅⋅」

 

 

彼女は⋅⋅⋅アズサは俺を信じてくれている⋅⋅⋅どんな困難な事も諦めずに努力できる人間だと言ってくれた⋅⋅⋅⋅なら⋅⋅⋅⋅

 

 

最後の最後迄抗ってみせる⋅⋅⋅⋅!!

 

 

 

 

 

 


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