ドラえもんとオリ主の奇妙な冒険   作:クリスチーネ小林

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3話 スタンド能力はドラえもん!?

俺は今、目の前にいる自称ネコ型子守り用ロボット、ドラえもんと名乗るヤツと東雲アズサ、女神リンネ様と丸いテーブルを囲みどら焼きを頬張り、熱いお茶を啜りつつ自己紹介その他の情報をまとめていた。

 

 

「まずは、改めて私は東雲アズサ(しののめあずさ)高校一年の16歳身長164㎝体重は乙女の秘密だ!スリーサイズはバン・キュ・ボンとだけ言っておこう。好きな食べ物は美味な物、甘い物全般、趣味は漫画、アニメ、ラノベ、ゲーム等のオタク趣味だ!改めてよろしくドラえもんくん!」

 

アズサの子気味のよい自己紹介が終わり次に俺の番となった。

 

「俺は御奈巳晴明(みなみはるあき)隣のアズサと同じ高校の一年で現在16歳···あ~っ、身長176㎝体重は確か66か、67キロだったと思う。好きな食べ物はカレー、ラーメン···あと肉だな!趣味はアズサと同じくオタクだが、作品数が余りに多いので気に入った作品は別にしてその他の作品は基本情報だけ知って···まあ、浅く広くと言った感じだ!あと少しだが空手をかじってる。それと言っておくが、女の子をイジメる趣味はないからな、ドラえもん!!」

 

俺は勘違いされてるのがイヤなので念押ししてドラえもんに言ってやった。次は流れ的に女神様の番だ。

 

「わたくしは女神リンネと申します。女神と言ってもそれは便宜上の表現で、実際は高次元生命体と申し上げるのが適切ですね。因みに元人間で、魔法少女をやっていた過去の業績が認められて晴れて人間から、高次元生命体へと存在昇華しました。今現在まだ100年目の新人です。至らぬ所もありますがどうか皆さんよろしくお願いいたします」

 

元魔法少女って凄い過去だな···しかも100年でもまだ新人って···高次元の存在とは凄まじい···そんな自己紹介を聞いてもアズサはお約束どうりワクワクしている様子だか、ドラえもんのヤツは特に驚きもせず、のほほんとしている。

 

「それじゃ最後は僕だね!改めて僕、ドラえもんです。22世紀で作られたネコ型の子守り用ロボットなんだ、よろしくね!」

 

俺は先ほどの事があるのでつい、ふてぶてしくドラえもんのヤツに、

 

「なんでその子守り用ロボット様がこんな、なれる小説のテンプレの真っ最中に俺の邪魔してきたんだよっ?」

と少しイヤミな感じを含めて聞いた。

 

「うん···実はね···」ドラえもんは自分に何が起きて此処に来たのか語り始めた···

 

 

      ☆☆☆

 

 

···成る程、お前···ドラえもん···は22世紀の未来から御先祖様の子守り···いや、教育っつーか、矯正するためにわざわざ20世紀の世界にね···そのポケットは四次元ポケットでなんでも入り、秘密道具が大量に納めてあると···更には、あちらコチラと様々な大冒険をして何度も世界を救い、そしてその御先祖様の一人立ちのメドが立ったのでめでたく元の時代に帰る、と、そこで時空乱流と呼ばれる災害にあって気がつくとこの白い空間に乱入したと·······

 

 

 

てっ、どこの超大作の漫画かラノベだよ!?俺は思わず大きな声で突っ込みをいれた···

 

「そんな事言われても本当の事話してるだけなんだけどな···」

 

口を妙な形にして至ってマイペースにどら焼きの御代わりをテーブルかけから出してむぐむぐと幸せそうに食べる。コイツ···いや、ドラえもんはどうやら、どら焼きが好物みたいだ。

 

 

「いや~さすがの私もビックリだよ!今日だけで自分の人生観が塗り替えられたね♪」東雲アズサは興奮と感心の二段重ねでワクテカしている。それは俺もだよ⋅⋅⋅⋅

 

一方の女神リンネ様は何やら落ち着かない様子になり、ワタワタして、何やらブツブツ独り言を言っている···!?

 

「ああ、やっぱり間違いなく創世主様が···先輩に連絡つかないし···どうしよう···」

 

しょうがない、しばらくそっとしておこう···俺はドラえもんにこれからどうするのか聞いた。

 

「うん、それなんだけど、どうやら肝心のタイムマシンが何処かに流されてどうするか考えている最中なんだ···」

 

そうか···まあ薄情だが俺達には何もしてやれない···何しろ只の普通の高校生だからな···って!いやいや、ちょっと待て!ドラえもんの事ですっかり忘れてしまっていたが今や俺はスタンド使いになったんだった!まだ自分のスタンドを発現させてもいない。正直この空気というか、流れで自分の事をするのは些か気が引けるが仕方がない。今は自分の能力の検証をしないとな。何しろ俺らの世界がヤバいみたいだからな····

 

 

俺はすっかりドラえもんと和んでいるアズサに声をかけ自分のスタンドを発現させようとした。

 

「いや~すまない晴明くん、すっかり君のスタンド能力の検証を忘れていたよ」···まあ、あんな青いタヌキが出てきたら誰でもそうなるわな。

 

俺はアズサのスタンドを出した時の様子を思い出して意識を集中させた···コーホー···因みにさっきの自己紹介でも言ったが、俺はかつて空手を学んだことがあり今でも基礎の形稽古は欠かさずやっている。その空手の息吹(いぶき)で腹から息を吐き···そして···はあー!!(出ろー俺のスタンド!)··············· あれ?出ない······!?

 

 

 

な、な、何で出ないんだ!?イヤ、何だこの妙な波長は····!?

 

焦り、混乱している俺を見てアズサは妙に静かに自分の推測と直観から導き出した考えを俺に告げた····

 

「晴明くん····私はスタンド使いになったから何となく理解したのだが···その···波長?と言うのか?君と彼···ドラえもんくんと繋がっていないかい····?」

 

 

·····俺は今だにテーブルでどら焼きを頬張り、お茶をすすっているヤツ···ドラえもんをみた····しっかりと見た····するとアズサのスタンドのときと同じステータスが浮かんで見えた·······

 

破壊力ーC    スピードーD  射程距離ーA   持続力ーA   精密動作性ーC  成長性ー?

 

 

 

·······なんじゃコリャ~!!??

な、な、何で、どうして、何故、なぜ、ナゼホワイ!?

 

お、俺のスタンドが···こ、こんな青タヌキ~!?混乱し、困惑している俺にアズサはつとめて冷静に分析、推測、直観から導きだした仮説を俺に語ってくれた····

 

「···晴明くん···今から述べるのはあくまでも仮説なので、それを頭において聞いて欲しい。いいかい?君は女神リンネ様から私同様に光の玉を身体に吸収しようとしていた···ソコに例の彼、ドラえもんくんが落ちてきて君と接触···その際まだ完全に能力付与される直前にだ···つまり君と光の玉···天文学的タイミングでぶつかった際、君の精神と能力が彼と混線してしまったのではないかと推測する。あくまで仮説だが···」

 

····東雲アズサ···彼女は頭が良く、勘も鋭い···中学の頃から間近で目の当たりにしてきたので恐らく彼女の仮説は当たっていると思う····

 

俺は半狂乱になりながら女神リンネ様に詰めより涙声で迫った····

 

「リンネ様~!!お願い~もう一回やり直して~!!俺のスタンドがこんな訳のわからん青タヌキなんてイヤ~!!もっとカッコいいのがいいんですぅ~!!」

 

半泣きし、鼻水出しながら至近距離に迫ってくる俺に流石の女神様も恐怖を感じたのか、涙目になり、顔を青ざめた···

 

「は、晴明さん落ち着いて下さい!え、えと、その~私はまだ100年しか女神をやっていないのでこんなケースは初めてなんです。それに能力付与は基本的に一度付けたら暫くの間は解除出来ないです···」

 

なっ、何だって~!!そんなバカな~!?···ふと、隣を見るとドラえもんが歯ぎしりしながら凶悪な顔で俺を睨んでいた····あ、ヤベこのパターンは···

 

「またタヌキって言ったな~!!それにまた女の子を泣かせて、もう許さないぞ~!!」またも完全に怒らせてしまった···

 

「スーパー手袋~!!」例のポケットから手袋を取り出しはめた。ゴムまりみたいな手に手袋はめて意味あるのか?っと、どうでもいい疑問を感じながらヤツが迫ってきた!

 

だが、俺も何度もやられっぱなしで黙ってる男じゃないぜ!空手の力見せてやる····なんて、考えてはいたが俺はアッサリとヤツの突進に何も出来なかった···ドラえもん···ヤツの体は自分と比較して小柄なのでまず両手を掴んで押し戻そうとした···だが、凄まじい力に俺は簡単に逆に押し戻された···!?何だよ!?このパワーはっ!?もしかしてこれも秘密道具とやらの力か!?

 

しっかり目を凝らしてドラえもんのステータスを見るとさっきは破壊力ーCだったハズだが今は破壊力ーAになってる!?

 

驚愕していると両手を掴んだまま身体を引っ張られ上に投げ跳ばされそのまま···

 

「ドラァッ!ドララァッ!!ドラドラドラドラ、ドララララァァァッ!!!」

 

 

何故かクレイジー・ダイヤモンドみたいなかけ声で俺に猛ラッシュした····あんな短い手で頭のほうがデカイのに何故当たる!?っとどうでもいいことを考えながらヤツの猛ラッシュを喰らった····

 

 

ぐほっ!ぶへっ!ぎゃはっ!···俺の意識は遥か彼方へと飛んで行くのであった····でも本当になに?そのかけ声·····

 

 

 

 

 

 

 

 


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