今だにあたふためいて、ガラクタを出しているドラえもんに俺は声を掛ける。
「おい!ドラえもん落ち着け!もうあの三人が終わらせたぞ」
「へっ?えっ!?あ~⋅⋅⋅⋅⋅僕ってやつは慌てると何時もこうなんだ⋅⋅⋅⋅ううっ~ゴメンなさい⋅⋅⋅⋅」
涙を流してドラえもんはその場のへたりこんだ。
慌てると何時もこうなのか⋅⋅⋅⋅まあ、今回は俺は何も出来なかった。ただ彼女達の戦いをアホみたいに眺めていただけだしな⋅⋅⋅ドラえもんのヤツを責める資格は俺にはない。
「まあ、その、アレだ。今回を教訓にして次こそはビシっと決めてくれよ!俺やキュゥべえをボコッたみたいによ。なっ!」
「はっ、晴明くん⋅⋅⋅⋅君ってヤツは⋅⋅⋅僕は君を誤解してたみたいだ。うん!ありがとう。もう大丈夫、次こそはしっかりとするよ!」
俺とドラえもん。スタンド使いにそのスタンドとなってしまったこの不思議な道具をもつネコ型ロボット⋅⋅⋅最初は俺がアレコレ嫌な事言ってしまいギクシャクしていたが、今は少しだけ⋅⋅⋅そう、少しずつ本当の仲間になりつつあった。
「話しは終わったか?」千手扉間さんがタイミングを計って声を掛けてくれる。
「あっはい!まあ、もう大丈夫みたいです」
「さっきは何も出来ず、すみません⋅⋅⋅」
「気にするな。誰もが最初から完璧に成し遂げる奴等おらん。これを反省し、次に生かす事こそ肝要よ」
いや~、やっぱ人生経験豊富な大人だわ。頼もしいなぁ⋅⋅⋅⋅
「はい!どうもありがとうございます。あっ、自己紹介がまだでしたね、僕は22世紀の未来からやって来たネコ型ロボットのドラえもんです!ヨロシクお願いします」
「ふむっ、所々儂の知りうる知識では理解し難い部分もあるが、まあ、良かろう。儂の名は千手扉間、いわゆる忍びだ。ドラえもんとやら今後は頼むぞ」
さすが合理的で無駄のない性格をしているな扉間さんは。俺みたいに余計な事言わないし⋅⋅⋅⋅
「おーい晴明くん、ドラえもんくん、二代目様、少しいいかい?」
アズサが俺たちに声をかけた。
「あそこで気絶しているデスピサロを何とかして仲間に加えたいのだがどうにか出来ないかな?ドラえもんくん、君のそのポケットに入っている不思議な道具で⋅⋅⋅」
「いや、お前あんな目に合ったのにまだ仲間にする気かよ!?」俺は驚きを隠せずアズサに言った。
「ますたーよ、あれだけ狂暴な妖魔を手懐けるのは流石にちと、無理があるぞ?」
俺も扉間さんに賛成だ。仲間になるはずとしてガチャ回して呼んだのにいきなり襲って来るからな。あれだけ理性がぶっ飛んでる状態では身が持たねえよ。
そんな無理無理という空気が高まる中ドラえもんはニコニコ笑いながら言った。
「うふふ。大丈夫だよアズサちゃん。僕に任せて!えーと⋅⋅⋅狂暴な猛獣を手懐ける道具はアレが⋅⋅⋅うん、あった!コレだ。桃太郎印のきびだんご~!!」
イヤイヤ!ドラえもん?それがどんな道具かは分からんがアレはモンスターでラスボスなんだぞ?猛獣と一緒にするのは無理がありすぎるぞ。
「うふふ、まあ、見ててよ。それっ!」
ドラえもんは取り出したその⋅⋅⋅きびだんご?を気絶しているデスピサロの口に放り込んだ。
「そしてお次はタイムふろしき~!」
今度は時計の柄がついた妙な風呂敷をポケットから取り出した。そんなんで何をするんだ?俺たちの疑問を他所にドラえもんは風呂敷をデスピサロに被せた。
「3、2、1、ゼロォ~!」3秒間だけ風呂敷をデスピサロに被せて外すとな、なんと!デスピサロの身体の傷が治り、意識を取り戻しやがった!?
ちょっ、おまっ、どっドラえもん!!お前何してくれてんだよ!?
俺と扉間さんは緊張した面持ちでデスピサロを睨む。ドラえもん!何なんだよコレは!?一方のアズサとまどかはやけに落ち着いて傍観している⋅⋅⋅⋅!?
傷が治り意識を取り戻したデスピサロは立ち上がり、その巨体から俺たち全員を見下ろす⋅⋅⋅⋅
んっ?何か様子がおかしい⋅⋅⋅イヤ、変わっている?さっき雄叫びを上げて血走った狂気にまみれた目は穏やかな感じになっているみたいに見える。
ぐぅ~ん、ぎゅう~ん♪
何だか、まるで人懐こい子犬のような甘えた声をデスピサロは出している⋅⋅⋅⋅!?
どうなってんだよコレッ!?
「桃太郎印のきびだんごを食べさせたからだよ。このきびだんごを食べた動物はどんなに獰猛でもたちまち大人しくなって、素直に此方の言うことを聞いてくれるようになるんだ♪」
⋅⋅⋅⋅目の前ので現実を見ているのにいまだに信じられない⋅⋅⋅!!あれだけ狂暴性を見せたデスピサロはドラえもんに甘えた声を出し膝まづいている。
「んじゃ、あの風呂敷は?」
「うん、あれはタイムふろしきといってあのふろしきで包んだり被せたりすると全てのモノの時間を戻したり、進めたりできるんだ!」
ああ~成る程それでさっきまで白目で泡を吐いて気絶していたデスピサロの時間を元気な状態に巻き戻したってえ訳だ⋅⋅⋅⋅⋅成る程、成る程⋅⋅⋅⋅⋅って、お前の道具ウルトラチート過ぎるだろぉぉぉ~~!!!!
一人激しくツッコミを入れている俺を他所にドラえもんはデスピサロに近づく。
「ほら、こんなに近づいても大丈夫!こんな事もできるよ。デスちゃん、お手!」
お前、デスちゃんってもう少しマシな名称ないのか?
「ぎゃう♥」デスちゃんこと、デスピサロはドラえもんにお手をした。
ドゴォ!バキィ!
・・・・・・・・・・・・・
「⋅⋅⋅⋅⋅どっ、ドラえも~ん!?×5」
デスピサロこと、デスちゃんは素直にお手をしたが、デカくて力加減が上手くいかず、お手を指示したドラえもんの体を押し潰す結果になった!
俺、晴明、アズサ、まどか、扉間さん、リンネ様は一斉に声を出してハモった⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「う~ん⋅⋅⋅ハラホロヒレハレ~⋅⋅⋅⋅!?」
ドラえもんの頭は⋅⋅⋅その、指の形がくっきりと残り、ひしゃげている⋅⋅⋅⋅お、お前大丈夫なのか?つーか意外と柔らかい⋅⋅⋅⋅?
ドラえもんは先ほどのタイムふろしきとやらを被って無事、元の状態を取り戻した。ふー!ヒヤヒヤさせやがって。
「おいおい、本当に大丈夫なのかい?ドラえもんくん!」
「ドラちゃんの頭がへこんじゃったから私達びっくりしちゃったよぉ⋅⋅⋅⋅」
「ドラえもんさん本当に大丈夫何ですか?」
「お主、他の外傷は無いようだな⋅⋅⋅しかし、摩訶不思議な道具を用いりよるのう。まるで六道仙人の残した道具を彷彿とさせる」
みんなそれぞれドラえもんを心配している。デスちゃんも申し訳ない表情を浮かべうだなれているみたいだ。
「ぎゃうぅぅ⋅⋅⋅⋅⋅」悲しそうな声を上げるデスちゃんを「ドラえもんは大丈夫だよ!気にしないで!」とっ思いやる。
「ふむ、大丈夫みたいだね。なにはともあれ、ドラえもんくんありがとう!見事私の望みを叶えてくれて⋅⋅⋅」
アズサがドラえもんに礼を言い、デスちゃんを見上げる。
「本当にドラえもんさんの道具は凄いです。私よりもよっぽど⋅⋅⋅⋅」
「リンネ様、落ち込む必要はない。私に素敵なスタンド能力を貴方は授けてくれたではないですか⋅⋅⋅⋅」
リンネ様の横髪を撫でてニッコリ、凛々しくリンネ様を慰める⋅⋅⋅リンネ様は顔を真っ赤にしてモジモジした。
あーも~お前は本当にタラシだなぁ⋅⋅⋅
「しかし、デスちゃんとは些か物騒な名前だね。そこで提案だが、名前をデス山ピサ太郎と言うのはどうだろうか!」
⋅⋅⋅アズサ⋅⋅⋅お前、ネーミングセンス⋅⋅⋅⋅「ぶはっ!」んっ?( -_・)?
扉間さんが背を向けて肩を震わせている⋅⋅⋅⋅!?恐らく信じ難いがツボに入ったらしい⋅⋅⋅⋅
よし、ここは俺の脳細胞をフルに回転していい名前をつけてやるとするか。
「⋅⋅⋅やれやれ、しょうがねえなぁ、じゃあ俺から提案するぜ。
『魔王』だからマオ太ってのはどうだ?」
「却下!×2」ドラえもんとアズサが直ぐ様息ぴったりと取り下げやがった!
何でだよっ!結構悪くない発想だろが!
俺とドラえもん、アズサは互いに視線をぶつけ牽制し、絶対に譲らない意思を顕著にした。
「デスちゃん!」「デス山ピサ太郎!」「マオ太!」 「却下!!×2」
だから何で、お前ら二人揃って俺を集中攻撃するんだよっ!!息合いすぎだろっ!お前は俺のスタンドなのに俺を否定しないでくれ!
ギャーギャーと次第に喧騒が高まるなか静観していたまどかが、手を上げて意見してきた。
「あ、あの⋅⋅⋅あの子デスピサロって言うんですよね⋅⋅⋅⋅だからその⋅⋅⋅⋅ピーちゃんって言うのはその⋅⋅⋅ダメでしょうか⋅⋅⋅⋅?」
「採用!!×2」アズサとドラえもんはまたも息ぴったりとまどかの提案した名前に賛成した⋅⋅⋅⋅お、お前ら俺の時は否定したのに流石にひどくないか⋅⋅⋅⋅?
「ピーちゃん⋅⋅⋅⋅単純なれども可愛く、魔王という恐ろしい存在が一転して愛らしい存在へと昇華される⋅⋅⋅素晴らしい⋅⋅⋅!」
「ピーちゃん⋅⋅⋅!名前の一文字だけを取り出しつつ、その子のイメージを殺さずに生かす⋅⋅⋅マッタリとしてしつこくなく、それでいて、コクがあるね⋅⋅⋅⋅!」
⋅⋅⋅⋅⋅何でっ、お前らそんなに称賛を惜しみなく送ってんの!?俺の時と対応が違い過ぎるだろがあぁぁぁ~⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!
俺はとことんヘコんで悔し涙が溢れた。どーせ俺なんて⋅⋅⋅⋅⋅
「はっ、晴明よそんなに⋅⋅⋅ぷっ!⋅⋅⋅悄気る(しょげる)でない。発想自体は悪く⋅⋅⋅ぐぽっ!⋅⋅⋅」
⋅⋅⋅⋅⋅って、扉間さん!あんた慰めるか、ツボって笑うかどっちかにしておくれよ!!
「はははっーまあまあ、晴明くんめでたくデスピサロこと、ピーちゃんが仲間になって愛称も決まったんだ♪気持ちを切り替えてガチャを回そうじゃないかっ!」
どの口が言うんだか⋅⋅⋅まっしょうがない。落ち込むのは後にしてまずはガチャで新しい仲間に来てもらわねえとな!
バシッ、バシッ!俺は両頬を叩いて気持ちを切り替えてガチャに挑んだ。
よーし行くぜ!五人が見守る中ガチャを回す⋅⋅⋅⋅
ガチャ!ゴチャ!プシュウウウ!!
デカいカプセルが落ちて来て真ん中から割れるとスモークが辺り一面を白くする⋅⋅⋅⋅
人影が見えてきた。んっ?なんだ?耳らしき形が頭の上にある⋅⋅⋅?
「ンフフッ⋅⋅⋅始めましてぇ私はエムロイに使えし亜神⋅⋅⋅ロゥリィ・マーキュリーよぉヨロシクしてねぇ♫」
ゴスロリのまたも女の子が出てきた⋅⋅⋅⋅
何で俺は女の子ばっかり引き当てちまうんだ⋅⋅⋅?熱く頼もしい男、イヤ、漢が何故出てこんのだ⋅⋅⋅⋅⋅
「おおっ!晴明くん凄いじゃないか!彼女を引き当てるとはやるねぇ⋅⋅⋅♥」
へっ?なに彼女、凄いのか?あっ、もしかして彼女は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」通称「俺妹」で出てくる黒ネコだったっけ?ゴスロリだし⋅⋅⋅⋅
「いや⋅⋅⋅晴明くん違うぞ⋅⋅⋅⋅」
「じゃあアレか?お前のスマホに入っているグラブルのルナール⋅⋅⋅いやまてよ、ユエルだな!あっ、でもスタイルが違い過ぎるかあっちはグラマー体型だけどあっちは色々小さい⋅⋅⋅⋅」
ズガンッ!!⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅今俺の身体のすぐ横に彼女が持っていた巨大な斧が突き刺さっている⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅かっ、体から冷や汗が止まらねえ~⋅⋅⋅⋅!
ヒィ~ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!
「あらぁ~ゴメンなさいねぇ~今何か不愉快な内容が聞こえたからぁ、つい、手が滑っちゃったわぁ~♪」
⋅⋅⋅⋅⋅俺は自分の口の至らなさに心底反省した⋅⋅⋅⋅⋅⋅こ、これから気をつけよう⋅⋅⋅⋅