ドラえもんとオリ主の奇妙な冒険   作:クリスチーネ小林

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9話 争いは、同じレベルの者同士でしか起こらない!

扉間さんの水遁の術でエリカとロゥリィさんのいさかいは取り敢えず終わった。

 

「やぁねぇ、真剣勝負に本物の水を差すなんてぇ⋅⋅⋅無粋だわぁ」

 

「ううっ、グショグショだわ⋅⋅⋅」

 

「我らは叶えたい願いは各々だが、この二人の世界の理を守る為、共に戦う為此方側に呼ばれたのだ。その力、無駄に費やし身内同士で悪戯に費やすのは得策ではない。暫し頭を冷やすんだな」

 

扉間さんが年長者らしくクールに決めてくれた。すげえぜ!

 

 

「いや、二代目様、お礼を言わせて頂きます。本来ならマスターにしてリーダーの私が収めるべきなのだが私自身魅入ってしまい楽しんでしまっていた⋅⋅⋅⋅マスターにあるまじき失態。何卒お許し頂きたい⋅⋅⋅⋅」

 

「ふっ、気に病む必要はない⋅⋅⋅だが、あれ以上続けていたら万が一取り返しのつかない事態になると思いでしゃばったまでよ。それに⋅⋅⋅本当に命の危機と判断したなら、ますたーであるそなたが能力を使い矛を収めたであろう⋅⋅⋅違うか?」

 

「ふふ、全部お見通しでありましたか⋅⋅仰るとうりです。私自身としては反りの合わない者同士が無理やり不満に蓋をして共に行動させるよりも、一層の事早い段階で互いに感情剥き出してぶつかり合えば多少は上手くゆくと判断したのです。ですが、私自身が二人の戦いに楽しんでしまいました。自分の未熟さに恥じるばかりです⋅⋅⋅」

 

「⋅⋅⋅そのようにかしこまる必要はない。そなたはその齢でかなり達観している節がある⋅⋅⋅晴明の前で見せる様に儂にも少し気を崩しても構わん。儂も少し身構え過ぎてしまう所があるのでな⋅⋅⋅まあ、お互い様と言うものだ」

 

 

⋅⋅⋅扉間さんとアズサの会話を聞いていた俺は心底へこんだ⋅⋅⋅何しろスタンド使いと言っても俺自身はろくに何も出来ず、ただ二人の戦いを傍観していただけで、しかもアズサとの戦いの展開を考察するのを無駄に楽しんでいただけなんだ⋅⋅⋅⋅二人の様に先の事を考えてあえて静観していたなんて考えが及ばなかったんだ⋅⋅⋅⋅本当、俺って必要無いよな⋅⋅⋅⋅⋅

 

俺が1人勝手に落ち込んでいるとドラえもんはグショグショの二人にいち早く駆け寄った。

 

 

「二人共大丈夫?」

 

「ウフフゥ、心配してくれて嬉しいわぁ。ドラちゃぁん♥」

 

「⋅⋅⋅大丈夫な訳ないでしょ、ご覧のとうりグッショリよ⋅⋅⋅」

 

エリカのヤツ何だかばつが悪いらしくドラえもんから顔を背けている。

 

「そのままだと風邪をひいて大変な事になっちゃう。よーし僕に任せて!え~とっ、確かこの辺に⋅⋅⋅⋅うん、あった!瞬間クリーニング・ドライヤー~!!」

 

ポケットからパッと見、オモチャの銃の様にもみえる道具を取り出した。

 

「それ~!」 ボワ ボワ~

 

「あらぁ!?」 

「なっこれって!?」

 

さっきまでグッショリのビチョビチョだったのが一瞬で綺麗に乾いた!!

すっ、すげーやっぱ、ドラえもんの道具はウルトラチートだわ⋅⋅⋅⋅

 

「凄いわぁ~一瞬で完全に乾いてる⋅⋅⋅⋅本当ドラちゃんって素敵だわぁ~ありがとう♥」

 

「いえいえ、それほどでもぉ~♥ウヘヘヘェ~」

 

すごくだらしなく、締まりのない顔で照れていやがる⋅⋅⋅⋅⋅何だか、二人の髪までツヤツヤサラサラしてるのは俺の気のせいか?

 

「⋅⋅⋅⋅⋅えっと⋅⋅⋅⋅あの⋅⋅⋅⋅ドラえもん⋅⋅⋅だっけ?その⋅⋅⋅⋅さっきはゴメンなさい⋅⋅⋅⋅悪かったわ⋅⋅⋅個人的に色々焦ってて⋅⋅⋅」

 

「ウフフ♪大丈夫だよエリカちゃん。僕は全然気にしてないから、後でみんなでおやつを食べて親睦を深めよう」

 

「⋅⋅⋅⋅ドラえもん⋅⋅⋅⋅」

 

ドラえもんの穏やかで優しい何て言うか見守ってくれる温かな雰囲気がエリカのトゲトゲしかった気持ちを和らげてるみたいだ。

 

「晴明くん、ドラえもんくんは本当に不思議な存在だねぇ⋅⋅⋅取り出す道具は勿論不思議だがそれ以上に彼自身がみんなを包み込み和ませ、優しい気持ちにしてくれる⋅⋅⋅⋅」

 

「ああ、そうだな⋅⋅⋅⋅アイツが何の因果で俺のスタンドになったかはわかんねーけど本当、頼もしく思えるよ⋅⋅⋅⋅⋅」

俺はイマイチだけどな⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

「ウフフ♥ドラちゃんって優しいのねぇ。益々気に入っちゃったわぁ♥それと逸見エリカ⋅⋅⋅ドラちゃんに免じて今回はこの辺にしといてあげるわぁ⋅⋅⋅しっかり、ドラちゃんに感謝なさぁい」

 

「それは此方のセリフよ!今回は文字どうり水入りになったけどいずれキッチリと白黒つけてやるわ!西住流戦車道の心得に逃げは無いんだから!わかったこのゴスロリ女!!」

 

「この服装はエムロイに使える正式な神官服よぉ。ゴスロリとは違うわぁ。そういうあなたって案外この手の服が似合いそうねぇ~♥」

 

「ばっ、馬鹿言わないで!誰がそんな服⋅⋅⋅⋅」

 

エリカは顔を真っ赤にして否定しているが、確か公式設定なのかは忘れたが幼少期にあんな感じの服装を着ていた気がする。

 

 

パンッ!パンッ!アズサが手を叩き皆をハッとさせる。

 

「さて、二人共、今回の事は一旦私に預けてもらいたい。我々は一丸となってキュゥべえの野望を打ち砕かなくてはならないからね。その為に私と晴明くんが皆さんを呼ばせてもらった。皆は、大事な仲間だ!今すぐチームに成れとは言わない。だが、これから何が起こるかわからない戦いに赴く以上、互いに手を取り合い共に道を歩もう!!以上だ!」

 

 

⋅⋅⋅⋅かぁ~っ、アズサのヤツカッコよすぎるぜ!アズサの言葉を聞いた二人は⋅⋅⋅⋅

 

「ふんっ⋅⋅⋅⋅別に私はあんたに負けたとは思っていないから⋅⋅⋅だけどドラえもんとアズサの顔をこれ以上潰すのは私は嫌だから⋅⋅⋅取り敢えず今回は保留にしといてあげる⋅⋅⋅」

 

「私も保留にしといてあげるわぁドラちゃんとアズサの為にね⋅⋅⋅♥」

 

うん!アズサとドラえもんお陰でひとまず落ち着いたかな?

 

 

「さて、晴明くん。いよいよラストのガチャを回して、最後の仲間を呼び出そう!バッチリ決めておくれよ!」

 

ああ、色々アクシデントありまくりだったがこれがラストチャンスだ!絶対に男の中の漢を呼び出してやるぜ!

 

 

皆が見守り、一斉に注目する⋅⋅⋅⋅

 

最後のガチャ回しだからな!決めるぜ!

 

俺は手を合わせてしっかりと精神集中した。深く深呼吸もした。強く強くイメージもした。空手で培った肉体と精神を一つにして無私無心になり天地万物森羅万象と一体となり⋅⋅⋅

 

 

「んっもう!ジレったいなぁ⋅⋅⋅さっさと回せばいいんでしょう?僕が代わりに回してあげるよ」

 

ガチャガチャ!!

 

 

⋅⋅⋅⋅⋅へっ?えっ?  (゜_゜)

(*´・д・)?

 

 

 

え"え"え"ぇぇぇぇーーー!!??

 

 

ガチャ!ゴチャ!プシュウウウ!!

 

 

「おいぃぃぃ~!?ドラえもぉ~ん!!おまっ、何してくれてんじゃいぃぃぃ」

 

 

お、俺の最後のガチャが~⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅あ"あ"あ"ぁぁぁ~~~~!!!

 

 

無情にも最後のガチャはドラえもんが回しカプセルが落ちて割れる。スモークが辺り一面を覆いつくし人影が見えてくる⋅⋅⋅⋅⋅

 

「ふい~っ⋅⋅⋅⋅着いたみてえだな。あっ、と俺の名前はエドワード・エルリック⋅⋅⋅⋅通称は、そう⋅⋅⋅『鋼の錬金術師』だ!!気楽にエドって呼んでくれよ!よろしくな!」

 

 

なにぃぃぃ~!!??エドワード・エルリック⋅⋅⋅⋅『鋼の錬金術師』だとぉぉぉ!!??

 

ドラえもんのヤツ超SSRを引き当てやがった⋅⋅⋅⋅くっ、悔しい!(T^T)

 

 

「ドラえもぉぉ~ん⋅⋅⋅やってくれたなぁ⋅⋅⋅やってくれたのぉ⋅⋅⋅」

俺は悔しさと嫉妬が抑えきれずドラえもんににじり寄った。

 

「え、え~と、あはっ、アハ⋅⋅⋅⋅僕ウッカリやっちゃいましたかぁ⋅⋅⋅⋅⋅?」

 

ああ⋅⋅⋅⋅やっちまったよぉ、お前はよぉ⋅⋅⋅

こなくそー!俺はドラえもんの両端の口を掴み全力で引っ張った。

 

「もがががが~~!!!」

 

ドラえもんの口は柔く意外と伸びた。

本当にロボットなのか?

 

「これが俺の怒りと悲しみだ!このポンコツ青タヌキ~!!」

 

   バチイィィン!!

 

勢い任せに引っ張っり、手を放すと口は真ん中でぶつかり合いドラえもんのヤツは顔を押さえている。

 

「むぎぎっっ⋅⋅⋅⋅やったな⋅⋅⋅言ってはならない事を言ったなぁ~!!」

 

お互い至近距離で睨み合い次々と互いを罵り合った⋅⋅⋅⋅

 

「このヘタレのイジられキャラの無能がぁぁ~!!アズサちゃんと比べて影が薄いトウヘンボク!!」

 

「だああ~!!おまっ、それ、言っちゃならん事を言いやがったな!それがお前の本音か!このポケットがなけりゃ多分なんもできねぇポンコツ青ダヌキがっ!何が猫型だ、耳もないくせに!」

 

「ムキッ~!!!言ったな!?言ったな!!??ヤロウぶっ殺してやる!!」

 

どんどんヒートアップしていく⋅⋅⋅!!

 

「な、なあ、オイ!なんで争ってんのかわかんねえけどよ?後ろのヤツらが困ってるみたいだしよ、争うのは止さねえか?」

 

来たばかりでいきなりケンカを始めた俺たちにエドは仲裁してくる。⋅⋅⋅⋅頭に血が登ってるから無駄だぞ。別に息を合わすつもりはなかったのだが二人一緒にピッタリとエドに向かって叫ぶ。

 

 

「うるさい!黙ってろ、この豆つぶ!×2」

 

 

  ゴゴゴゴゴ・・・・・

 

 

「ゴラァー!!誰かウルトラミニマムドチビの豆つぶだあぁぁぁー!!!??」

 

エドのヤツにも禁句を言ってしまいとうとう三つ巴の醜い戦争になってしまた!

 

パンッ!エドは十八番の手合わせ錬成で地面を錬成して握り拳を作り、繰り出してきた!

 

「これでも喰らいやがれー!!」

 

ドギャァァン!!「うわぁぁ!?」

 

俺はコイツ⋅⋅⋅「鋼の錬金術師」にはまって読んでいたので何をしてくるのか一瞬速く予測して難を逃れた。一方ドラえもんのヤツはまともに喰らいゴロゴロ転がってしまう。

 

「むぎゅう!?ムムム、よくもやったなー!!どっちもヤッてやるぞ!」

 

ドラえもんはポケットから小さな拳銃らしきモノを取り出した。

 

「ショックガン二丁!!と、ころばし屋!」

 

ゴムまりみたいな手にショックガンと呼ばれる道具を握りマジで撃ってきやがった!?

 

 

バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!

 

 

俺は何とか身を翻して回避したが地面からは煙が昇っているのをみると殺傷力はジャンボガンよりは遥かに低い。だが、マトモに当たりゃ痛いのは確実!くそーマジギレしやがって!

 

エドの方は再び手合わせ錬成で地面から壁を作り難なく防いでいた。

チキショーいいよな手合わせ錬成わっ!

 

余所見をしているところばし屋が足元にいたので俺は咄嗟にジャンプをして危うく難を逃れる。気をつけないとな!

 

「そんな壁壊してやるー!空気砲!ドカーン!!」

 

ポケットから何やら筒のようなモノを取り出し腕に装着する。そしたらナニカの塊が撃ち出され⋅⋅⋅⋅

 

ドバーン!! エドの作成した土壁はあっさりと壊された!

 

「なっ、なんじゃそりゃー!?」

 

エドは見たこともない道具で壁が壊されたのでさすがに驚いていた。

 

だああ、もう!ドラえもんのヤツ一発かまして大人しくしてやる!

 

俺は飛び道具相手で距離が離れていては不利なので何とか近づくために、足元をウロチョロしていたころばし屋をサッと掴みドラえもんに投げ捨てた!

 

エドのヤツも同じ事を考えていたので図らずとも俺がころばし屋を投げたと同時にドラえもんに向かってダッシュした。

 

投げたころばし屋はドラえもんに向かっていったがドラえもんはギリギリにキャッチする。その隙を逃すまいと俺とエドは突進していった。

 

エドは凄まじい跳躍力でドラえもんの上をとり、俺は合わせたつもりはなかったが空手の下段回し蹴りでドラえもんの下半身を狙う。エドはそのままの勢いで頭に飛び蹴りをかますつもりだ。

 

「オラァ喰らいやがれー!!」

「これが空手の蹴りだー!!」

 

バシィ!ガシィ!⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅

 

どっ、ドラえもんのヤツはいつの間にかその、例のパワー手袋を装着してエドと俺の蹴りを完全に防いでいた⋅⋅⋅⋅⋅

 

あ、⋅⋅⋅⋅⋅⋅これ死んだわ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅

 

俺とエドの蹴りをはね除けてドラえもんは気合いを込める⋅⋅⋅⋅たたらを踏んだ俺とエドは咄嗟に身構えた⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

「ドラァッ!ドララッ!ドララッ!ドラララララァァァ!!」

 

体からオーラを発してクレイジーダイヤモンドのようなかけ声でスタンドラッシュをかましてきた⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!

 

タイミング的に逃れられないのでダメ元で俺は空手の受けの構えをとる。一方のエドは⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅体からオーラを出したぁぁ~!!?なッなんで!?

 

 

「ウオオォォー!!出やがれー!!

『フルメタル・アルフォンス』

(鋼の兄弟)!!」

 

 

⋅⋅⋅⋅えっ、エドのヤツがスタンド能力を~!?俺は驚きつつも目を凝らしてエドのスタンドのステータスを見た。

 

破壊力ーA    スピードーC

 

射程距離ーD   持続力ーB

 

精密動作性ーC  成長性ーD

 

 

き、近距離パワー型⋅⋅⋅⋅⋅⋅つーか何で、弟の姿形なんだよっ!どんだけ弟好きなんだよっ!弟が隣に居なくて寂しいのかお前は⋅⋅⋅⋅⋅

 

 

 

 

 


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