艦これ世界の一般人(ユーザー)は、海軍とは関わりたくない 作:深海 芥莉
深海芥莉と申します。
初めて小説を書いていくので、どうぞ温かい目でご覧ください。
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【皆さんは、艦娘というのをご存知ですか?】
艦娘とは、
かつて実在していた第二次世界大戦期の艦船である。
そしてうら若き乙女だということ。(ピクシブ百科事典参照)
………………
………すまない。
俺はあまり艦娘について詳しくない。
他のことに関心がないというのも、少し問題だな。
あ、そうだ。
あと一つ言い忘れていた。
艦娘は'深海棲艦'と戦える唯一の存在であること。
深海棲艦とは何か。
突如として全世界の海に現れて人類から制海権を奪った謎の生命体。
彼らは同族を除く全ての船を片端から襲撃し、沈めていった。生き残った船の乗員は捕食していった。
深海棲艦の跳梁はシーレーンをズタズタにし、各国を連携の取れない鎖国状態にまで追いやった。
そして地球上の海ほぼ全てを支配するに至った。
だが、各国は諦めなかった。
連携を取れない状態にされながらも各国は必死に抵抗を続けているが、沿岸部を死守するのが精一杯で、その沿岸部でさえも深海棲艦の強襲揚陸部隊に度々襲撃されている。
海上を封鎖された人類は、代わりに輸送機による物資の輸送を試みたが深海棲艦の艦載機に次々と落とされ断念させられている。
他にも艦娘ではない軽巡や駆逐艦(本物の戦闘艦)が登場したが深海棲艦には歯が立たず、船団を喰われてしまった。
(ニコニコ大百科参照)
これが、深海棲艦と深海棲艦から受けた被害の一例だ。
俺達人類にとって、艦娘はまさに天使や神様みたいなものだな。
そういえば、俺の紹介がまだだったな。
俺の名前は
女みたいな名前をしているが、性別はしっかり男だ。
それでいて、俺は
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と、そこで携帯電話が部屋に鳴り響いた。
俺は今、小説を書いているところだったのだ。
(ちっ、今せっかくいい感じに書けていたのに)
と思いながら電話をとる。
作文や小説を書いているときにインスピレーションが沢山溢れてきてスラスラ書けているときに邪魔されたら、怒りたくなってしまう。
みんなもあるよね?こういう事。え?無い?
なんかスミマセン(汗)
俺は少しイライラしながら電話に出た。
「もしもし?」
「おお、久しぶりだな!俺だよ俺!」
「オレオレ詐欺なら引っかからないぞ。俺に子どもなんていないしな。」
「冗談だよ冗談w」
やはり、変わらないな。コイツは。
思わず鼻で笑ってしまった。
俺はイライラするのを忘れて冗談に乗っていた。
だが、今電話で話している人は、いつも連絡するときはメールになる。
電話で話すというのは大事な用事のときだけだ。
俺はその用事をさっさと聞いてやろうという考えで話を切り出した。
「さて、話は変わるが、お前が電話してくるなんて珍しいな。何かあったのか?」
「………お前はまだ、
「ないね」
アイツの言った言葉に対して俺は即答してやった。
俺はまたイライラが湧き上がってきた。
(なんでそんなに面倒なことを俺がやらなければならないのか。誰も彼もが好き好んで面倒事を引き受けると思うなよ。)
そう、感情に任せた思考になってきていた。
俺が即答したにも関わらず、アイツは話を続けてきた。
「今の
「………そうか」
…正直、アイツがここまで言うとは思っても見なかった。学生の頃はわりとおとなしい部類に入ってたと思っていたんだが。
…やっぱりみんな変わったんだな。
それにしても返事に困るな。
俺としては、このままさらっと受け流してさっさと終わらせたかったんだが、小説の続きもあるし、何より海軍は苦手だ。
「すまん、少し熱が入りすぎた。」
「いや、大丈夫だ。…少し、考えてみるよ。」
「OK!すぐじゃなくてもいいが、なるべく早めにお願いするぞ。…いい返事を、待っているからな。」
そして俺は電話を切った。
この時にはもう、俺の中のイライラはすでに無くなっていた。
そして俺は自分の布団に横たわり、考えた。
あれやこれやと考え、しかし海軍に所属するという考えは頭の中には無かった。考えていたのは、どうしたらアイツ、'吉田'は納得して手を退いてくれるかを考えていた。
しかし、考えても考えても中々いい案が出てこない。今まで出てきた案も「そこをこうすれば、君は来てくれるんだね?」と言われてしまいかねない。
もういっその事、携帯電話を変えてやろうかとも思ったが吉田は住所を知っているため自宅訪問してくる可能性もある。
自宅訪問するなら住所変えてやるとも考えたが、そんな金無いし、ましてや学生の身、自分勝手なことは出来ない。
最終手段で学校を中退して海軍が手を出せない陸軍に所属しようかという案が一瞬頭をよぎったが、軍に所属する時点で自由で気ままな生活が送れないとなると、どう考えても詰みな気がしてきた。
そして俺は、考えるのをやめた。
これ以上頭を使うとどんどん良くない方向に考えが向いてしまうからだ。
(俺はただ、普通の一般的な生活を送りたいってのに、なんでこんなことに。)
そう思って布団を口元まで被った。
掛け布団の上でゆっくりしていた妖精さんが俺の行動によってコロコロと俺の目の前まで転がってきた。
妖精さんは怒ったように此方を見てきたので「ごめんね」と謝ったら「ユルシテヤルノデス」と言ってくれた。
だが、俺がこうやって海軍に勧められるのは妖精さんが見れたり話せたりするのが理由だ。
そう思うと何とも言えない気持ちになり、小声で
「恨むからな、妖精さん。」
と言って、俺は目を瞑った。
目を瞑る瞬間、妖精さんの悲しそうな顔が目に写った。
何か物足りないと感じた人もいるでしょうが、まだ書きなれていないのでご了承ください。
誤字脱字や感想、できたらでいいのでお願いします。