ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク) 作:RIM-156 SM-2ER
長い間お待たせいたしました。今回は結構いい出来だと思います。そういえば最近短編小説を執筆中です。ある映画を見ていて書きたくなりました。
では本編どうぞ。
※艦名などを変更
「——地球とは違う惑星に国土全体が転移するという、未曽有の事態が起こり、今日で2週間がたとうとしています」
国防海軍佐世保基地の正門前には報道陣が押しかけ、上空には報道ヘリが多数飛んでいた。そのすべてのカメラは、港で出港準備をしている空母を含む国防海軍の艦艇6隻に向けられていた。
「あちらに見えます航空母艦『ふそう』を含む第4空母護衛艦隊は屋中外務副大臣ら特別使節団を護衛し、日本より北西に460km先にある国家に向かうということです!ですが国防海軍の空母が出動することについてネットでは、『侵略ではないか』という懸念の声が上がっています。今朝の会見で楠川官房長官は『第4空母護衛艦隊の出動は特定危険飛行生物からの防御手段であり、他国に対し危害を加えるものではない』と述べました」
どこかのテレビ局の女性リポーターは、やましろ型軽航空母艦「ふそう」をバックにカメラに向かいそう言っていた。
佐世保基地は日中紛争後に設備が強化され、現在では東シナ海方面の防衛基地として第4空母護衛艦隊、第3艦隊、第3地方艦隊、第3潜水艦隊など多数の艦隊の定係港となっており57隻の艦艇の母港である*1
その基地に扶桑皇国への使節団の代表である外務省外務副大臣の
「あっ!いま、屋中外務副大臣ら特別使節団が基地の中に入っていきます!」
カメラは一斉に特別使節団に向けられる。使節団の車列は、たかれるフラッシュを気にすることなく基地の中に入っていった。
車列は第4空母護衛艦隊の停泊している桟橋まで向かう。車は「ふそう」の舷梯のある場所に近づくと、そこで止まり、特別使節団一行は車を降りた。
車を降りると、国防海軍の純白の制服をきた男が5人ほど敬礼で出迎えた。すると右に立っている男が口を開いた。
「第4空母護衛艦隊司令、
「同旗艦『ふそう』艦長の
埴見は日中紛争でイージス艦「あたご」の砲雷長として参加しており、「あたご」は占領された島の防御陣地や尖閣諸島への艦砲射撃を行い上陸部隊を支援。また中国軍からの対艦ミサイル攻撃から艦隊を守り抜き、敵ミサイル駆逐艦を一隻撃沈するという大活躍を見せていた。
五十木も「いずも」の士官として日中紛争に参加しており、「いずも」は敵の潜水艦2隻を撃沈、1隻を撃破。また、陸上自衛隊の部隊の乗るヘリが「いずも」より発艦し、ヘルファイヤなどを搭載したSH-60ととも占領された島を攻撃。敵戦車2両を撃破し、拘束されていた島民を開放した。
2人が自己紹介を終えると、屋中も自己紹介をする。
「外務副大臣の屋中です。よろしくお願いします。埴見司令、五十木艦長」
「特別使節団の方々の安全は必ずや、守らせていただきます・・・・・・・では、どうぞこちらへ」
二人は簡単な自己紹介を済ませると、埴見が「ふそう」に案内する。埴見ら5人の案内で特別使節団一行は「ふそう」に乗船する。舷梯を登り終えると、6名ほどの作業服を着た隊員が、ピシッと敬礼をして出迎えた。
特別使節団一行はそのまま、艦内にある会議室に通された。会議室では第4空母護衛艦隊に所属する各艦の艦長や、艦隊主席参謀が待っていた。
各艦の艦長などの艦隊の幹部と特別使節団は、改めて自己紹介をする。
自己紹介が終わると、今後の行動の打ち合わせを始める。
「自己紹介が終わったところで、今後の予定ですが・・・・・」
埴見は主席参謀に目配せすると、主席参謀は控えていた士官とともにプロジェクターを起動する。
「まず我々は明日
スクリーンに大まかなスケジュールが映し出された。
「なお、扶桑皇国側が派遣してくる艦艇は、空母2隻、戦艦2隻、巡洋艦6隻、駆逐艦12隻の計22隻だそうです」
日本側の約2倍近い艦艇が出張ってくる。明らかに怪異に対する警戒だけではないだろう。突然現れた超技術を持つ未知の国家への警戒心もあるのだろう。
なぜなら、自分たちのもつ通常兵器では撃墜が難しい敵を簡単に撃墜してしまったのだから。話が通じるとはいえ警戒するのは無理はない。
「明らかにこっちを警戒してるな。警戒しなくても攻撃なぞせんと言うに・・・・」
埴見はそういうと豪快に笑った。五十木も苦笑いを浮かべて、埴見の言葉に同意する。
「資源が少なく、海外からの輸入が途絶えた日本が戦争なんて仕掛けても、限りある寿命を縮めるだけですからね」
「今回の交渉で国交開設にこぎつけ、食料品や資源を確保できるようにせねばなりません」
屋中は真剣な顔をしてそういった。すると五十木が心配するようにこう言った。
「交渉は明後日でしたよね。どうなるか予想がつきませんね」
「相手の性格も、国力も正確には未知数ですから・・・・・」
五十木の言葉に屋中はそう返した。すると五十木の横で埴見がこうつぶやいた。
「しかし、未知というものほど恐ろしいものはないな・・・・」
「えっ・・・・・・・・」
横で五十木と主席参謀がわざとらしく驚いたように見せた。
「ん?どうかしたか?」
埴見がきょとんとした顔でそういった。すると五十木がこう答えた。
「あ、いえ・・・・・。ただ日中紛争で対艦ミサイルの雨あられから艦隊を守り抜いた埴見司令でも恐ろしいものがあるのかと。驚きまして・・・・・・」
「やかましい」
埴見が五十木と主席参謀にそういうと、真剣な雰囲気が漂っていた会議室内にどっと笑い声が広がるのだった。
――――――
翌日
「舷梯の収容作業終わりました!もやい綱も外しました」
艦橋に先任曹長が入ってくると、五十木にそう報告をする。五十木はその報告にコクリと頷くと、通信士の方を向く。
「了解した・・・・・各艦の状況はどうだ?」
「はっ!各艦、出航準備作業完了とのことです!」
五十木の問いに、通信士はそう答えた。
「司令、全艦出航準備整いました」
「了解。全艦に通達。マルキューマルマルを持って、予定通り出航を開始する」
埴見が落ち着いた声でそう言った。通信士はその内容を各艦に無線で伝えた。
第4空母護衛艦隊の各艦の甲板では、航海科の隊員が舟と埠頭とをつなげておくためのもやい綱を外し、錨を上げた。
そして午前9時、出港予定時刻になったと同時に先頭艦の「ゆきかぜ」がタグボートの力を借りて桟橋を離れ、佐世保湾からでていく。それに続き、「はたかぜ」「さかい」「みわ」「きりしま」が順番に桟橋を離れて「ゆきかぜ」と同じように、漁船などの他の船に衝突しないように佐世保湾を出て行った。
「・・・・・『きりしま』、出航完了!」
「了解。本艦も出航する」
艦橋横で双眼鏡で出航の様子を監視していた、航海科の隊員がそういうと五十木は出航を指示した。
すぐさま「ふそう」にタグボートが向かってきて、ゆっくりと桟橋から引き離してゆく。そして十分桟橋から引き離されるとタグボートとつながっていたロープを外し、15ノットでゆっくりと、佐世保湾から出ていく。
「よし、このまま佐世保湾から出るぞ。各員、漁船やタンカーなどの民間船に十分注意し、衝突事故防止に努めよ!」
佐世保湾は西を俵ケ浦半島で南を針尾島で挟まれており入り組んだリアス式海岸である。その佐世保湾を出るには約800mの幅しかない海峡を通らなければならない。佐世保湾は国際旅客船のターミナル港である佐世保港があり、フェリーやタンカー、貨物船や漁船など様々な船が行き来するため細心の注意が必要なのだ。
「後続艦『まきぐも』『こうつ』『おおみね』、最後尾艦『さわかぜ』も出航しました!本艦後方500mを航行中」
「了解」
どうやら最後の艦である『さわかぜ』も出航したようであった。
「よし、佐世保湾をでたら輪形陣を組む。各艦にもそう伝えてくれ」
「はっ!」
艦橋では航海科の隊員が絶えず双眼鏡で近づく船などを監視している。
「右2度、距離15!漁船1。本艦にまっすぐ近づく」
「了解、取り舵10度。漁船を避ける」
五十木がそう指示すると操舵手は取り舵を取って、漁船の針路から避ける。海外からの輸出入が途絶え、タンカーや貨物船の航行が無くなったとはいえ、漁船やフェリーは普通に航行している。衝突すればどちらかが沈没する可能性も全然あるのだ。
こう言った場所では気を抜かず、衝突しないようにどちらも回避行動をとるか、とる準備をして相手の行動を注視に無くてはならないのだ。航路を航行している場合、他の船は航路を邪魔しないように航行する必要があるのだが、航路をちゃんと航行していたとしても衝突事故は起きうる。その例が、海上自衛隊が唯一、艦砲射撃等によって撃沈した舟を出した、第十雄洋丸事件である*3
暫くすると、佐世保湾の出入口たる俵ケ浦半島先端の高後崎と寄船鼻の間が見えてきた。
「ふそう」はそのまま、間を突っ切って佐世保湾を出た。この時、第4空母護衛艦隊は『ゆきかぜ』を先頭とした単縦陣であった。
「『さわかぜ』の様子はどうだ?」
「はっ!『さわかぜ』は変わらず本艦後方0。距離5を航行中。間もなく佐世保湾を抜けます!」
艦長の問いに監視員はそう答えた。レーダーが発達した現代でもこう言った海峡を抜ける際に頼りになるのは人の目である。
そして、最後尾にいた「さわかぜ」が海峡を抜けた。
「『さわかぜ』、海峡通過!」
「『ゆきかぜ』予定通り、針路310度に向け回頭」
先頭にいた「ゆきかぜ」は事前の打ち合わせ通りに面舵を切った。それに続くように後続艦の「はたかぜ」「さかい」「みわ」「きりしま」も面舵を切って「ゆきかぜ」につづく。
「よし、面舵20ヨ―ソロー」
「面舵20、ヨーソロー」
操舵手は五十木の指示を復唱しながら、面舵を切った。回頭を終えると、舵を中央に戻す。
「両舷前進強速!赤黒なし!」
「後続『かさとり』も回頭完了!艦隊針路310度に回頭完了!」
第4空母護衛艦隊の10隻の艦艇は単縦陣を組んだまま、針路を変え終えた。
「このまま尾上島南西部50地点まで行くぞ。そこで針路0度に回頭し、陣形を単縦陣より輪形陣に変更する」
今まで黙っていた埴見がそう指示を出した。
「わかりました」
通信士は各艦に埴見の指示を知らせる。
しばらくすると右側に島が見えてきた。監視員はすぐさま、航海長と艦長に報告を入れた。
「尾上島です!変針地点にきました」
「気づいていると思うが、全艦に変針を通達」
埴見は、監視員の報告した方角を双眼鏡で見た後、そう指示を出す。すぐさま先頭を航行する「ゆきかぜ」に内容が伝わり、艦隊は針路を0度に取った。
「艦隊回頭完了!尾上島より距離100地点に到達!」
「陣形を変更する!各艦に輪形陣に変更するように指示を出せ」
埴見の指示通り、第4空母護衛艦隊の6隻はすぐさま陣形を単縦陣から「ふそう」を中心とする輪形陣に変更するべく、動き出した。
「ゆきかぜ」はそのまま、速度を各艦に合わせるようにおとしたが先頭を航行し続ける。その「ゆきかぜ」の後方1kmに「さかい」が、さらにその後方1kmに「ふそう」が付く。そして「ふそう」の右1kmに「まきぐも」その前方に右1㎞に「みわ」が、左側1kmには「はたかぜ」、その前方に「きりしま」がついた。そして「ふそう」の後方1kmに「さわかぜ」が付き、その右1㎞に「こうつ」、左1㎞に「おおみね」が付き、輪形陣を形成した。
「陣形変更完了!」
「了解。よしよし、錬度はあまり落ちていないな」
埴見はそう言ってにやりと笑う。実は陣形変更というのはそこそこ難しい。各艦の息を合わせなければ、最悪衝突事故を引き起こしかねないのだ。
それをすばやくやってのけた艦隊の錬度は落ちていないと埴見は満足げだった。
「よし!このまま、あちらさんとの合流地点まで向かう」
埴見は艦橋で、艦隊にそう指示を出した。
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次話なのですが、今後のストーリーに必要な資料が集まっていないのでまた暫く投稿できなさそうです。火曜日の18時投稿は変わらないので、資料が手に入り次第、投稿すると思います。
他シリーズは投稿する予定ですので応援よろしくお願いします。
ではまた次回。さようならぁ!
次回 第9話 到着
お楽しみに!
ネウロイの瘴気の正体は?
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1:放射線もしくは放射能物質
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2:有毒な重金属などの微粒子
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3:毒ガス
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4:日本でもよくわからない