ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク) 作:RIM-156 SM-2ER
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日本国防軍が扶桑海での作戦を開始してから一か月が経過した。扶桑海に展開した国防海軍と沿岸部に展開した国防陸軍は怪異による空襲を完璧に防いでいた。
扶桑皇国内では連日のように国防陸・海軍の活躍が報道され、国防陸軍の駐留地には扶桑皇国のマスコミや民間人が押し寄せ、第1、第2空母打撃艦隊への燃料、食料、武器弾薬類の補給を終えた後、補給艦隊の食糧補充のために佐世保に寄港した際には、佐世保は大盛況となった。
活動開始2週間目には国防海軍を掩護するべく、国防海軍第4艦隊、第1揚陸艦隊の支援の下、F-35JBを装備した海兵隊第82海兵戦闘航空団が追加派遣され、大いに歓迎された。
しかしこの状況に地団駄を踏んだ者たちがいた。日本国国防軍の主力4軍の中で唯一この作戦の戦闘に参加できていない国防空軍である。怪異との戦いは空での戦闘である。空での戦闘を専門とするにもかかわらず、扶桑皇国内にジェット戦闘機の運用可能な滑走路がないという理由で戦闘に参加できなかった国防空軍の悔しさは、相当なものであった。
なればこそ国防空軍は、空軍のみが保有する各種偵察機を使用し、扶桑を脅かす怪異の原因と思われる超大型怪異”山”の調査。そしてその情報を元に戦略爆撃機をはじめとする各種航空機による攻撃作戦を行い、この紛争を終わらせたという名誉を欲した。
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そして作戦開始から1ヶ月経ったある日。国防空軍はR-3A戦略偵察機2機、RQ-5A無人偵察機2機による偵察作戦を行った。
偵察作戦ではRF-3Aに操作されたRQ-5Aが旧扶桑皇国領浦塩に突入し、通常カメラとサーモグラフィーカメラの2種類のカメラによる撮影と集塵ポッドによる現場周辺の物質の収集を行った。
作戦の結果は半分成功という形となった。無人偵察機2機は”山”によるビーム攻撃を受け、1機は爆発四散し、2機目は左翼端と燃料パイプを損傷したため扶桑皇国内の飛行場に不時着しようとするも、帰還途中で燃料が切れてしまい扶桑海上に墜落した。
国防軍司令部は機密情報流出の可能性などから、近くにいた国防海軍第1揚陸艦隊*1に回収を命じた。しかしヘリによる捜索の結果。機体は回収できたもののもう一つの目的である集塵ポッドは、墜落の衝撃で固定していた部品が損傷してしまい、集塵ポッドは深い扶桑海の底に没してしまった。
一方、偵察映像はR-3Aに送信されており、防衛省本省にも送信されていたため無事だった。これにより、国防軍は”山”の攻撃に必要な情報を得ることができた。
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その1週間後、防衛省内にて作戦会議が開かれた。
「これから会議を始めます」
司会進行役の統合国防参謀司令本部の職員の言葉で作戦会議が始まった。
会議には防衛大臣と統合国防参謀司令本部長官他、国防陸海空軍海兵隊の最高司令官、特別作戦軍、国防宇宙軍、サイバー軍の司令官までもが参加し、彼らの部下たる各軍参謀や職員も同席していた。
先日の偵察作戦を行った国防空軍の最高司令官である空軍司令本部長官が口を開いた。
「まずは先日の偵察作戦によって得られた情報を説明させていただきます」
空軍司令長官はそういうと、後ろにいた部下に合図する。すると後ろにいた参謀がスッと立ち上がった。
「国防空軍司令本部
椎名はお辞儀をすると、彼の部下がモニターに映像を映し出す。
「まず、”山”は浦塩市街地の中心部に鎮座しています。近くの旧扶桑皇国軍飛行場には中型怪異20機が駐機していることがわかりました」
次の瞬間、パソコンを操作してモニターの映像を変える。
モニターには鮮明な解像度の高いカラー映像と白黒の赤外線サーモグラフィーの映像が映し出される。
椎名はそれを確認するとレーザーポインターをもってモニターの横に歩いて行った。
「また、先日の作戦の結果”山”の詳細な情報が得られました」
椎名はサーモグラフィーの映像のうち、一際白くなっている部分をレーザーポインターで指し示した。
「この映像でわかりますように”山”はコアを保有するタイプの大型怪異であることがわかっています。コアはほかの怪異と同じように装甲板によって保護されています」
すると映像が止まる。
「分析の結果、装甲の厚さはこれまでの中・大型怪異よりも厚いことが分かっております。推察される装甲の厚さは1mほどです。また定期観測の結果、小型怪異は、この”山”の一部が分裂して発生していると判明しました」
「攻撃手段は?光学系と聞いたが?」
国防陸軍の参謀から質問が飛ぶ。
「はい。この大型怪異は一般的なネウロイと違いビームを使用するタイプであると判明しております」
椎名の答えを各軍参謀は、配布された資料の裏にメモす
る。
「装甲の硬さは?」
「今までの戦闘で厚さ30センチほどの装甲に対して近接信管の対空ミサイルで有効だったらしいので、AGM-210エクスカリバー巡航ミサイルのC型*2をが2,3発で撃破可能かと思われます」
空軍情報司令本部が分析した答えを椎名は述べた。すると防衛大臣はフムと顎を撫でて口を開いた。
「ならばエクスカリバー巡航ミサイルの攻撃を行ってネウロイの撃破をはかる方針でよいのでは?」
「はい。空軍でもエクスカリバー巡航ミサイルを搭載したB-3A爆撃機による空爆を検討しています」
空軍司令長官はすでに空軍司令本部が”山”の攻撃作戦を立案していることを述べた。統合国防参謀司令本部長官(以下元帥)が口を開く。
「ならばその方針で行こう。早速作戦を詰めてくれたまえ・・・・・。よいですね大臣」
「うむ。軍事は君らの方が詳しかろう。好きにやりたまえ」
基本的な作戦が決まったことでこの日の会議は終了した。
その後、空軍司令本部は作戦の詳細を決定し、政府に提出。作戦は認可された。
翌日には三沢基地からB-3A爆撃機とAGM-2101Cエクスカリバー巡航ミサイル34発が浜松基地から小松基地*3に進出した。
扶桑皇国に派遣されていた部隊にも、国防空軍が立案した”山”攻撃作戦――
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この日、扶桑皇国の皇都東京にある外務省庁舎には扶桑皇国陸海軍や政府の高官、扶桑皇国から国防軍扶桑派遣艦隊に送られているアドバイザーらの代表者3名、扶桑皇国に派遣されている国防陸海軍海兵隊の各部隊の指揮官、そして日本国
「――以上がジャッジメント作戦の全容であります」
JDCFから来た中佐は、作戦の詳細を説明すると椅子に座る。
作戦は非常に簡単であった。まず第1空母打撃艦隊から発艦したF/A-3Bが誘導爆弾によって地上に駐機してある中型怪異を破壊する。続いて制空戦闘機部隊が浦塩上空の制空権を確保する。その後も制空戦闘機隊は、レーザー照射部隊及び巡航ミサイルの驚異となりうる小型怪異を適宜撃墜する。次にエクスカリバー巡航ミサイル6発を搭載したB-3A爆撃機が小松基地より発進し、扶桑皇国新潟上空で巡航ミサイルを発射する。発射された巡航ミサイルは慣性誘導によって浦塩近辺に到達。その後、第1空母打撃艦隊所属のE-2Fが電波指令誘導で浦塩に正確に誘導し、ミサイルのシーカーがコアの熱を探知し、”山”に突入しコアを破壊するというものだった。
GPSが使えない以上、誘導は巡航ミサイルの慣性航法装置に頼る他なかった。扶桑皇国と大陸の緯度経度が、前世界ほぼ変わらなかったのは幸運と言えた。しかし正確に誘導することは困難であるため、浦塩近辺に向けて発射し、E-2Fの誘導電波で浦塩まで誘導する。という作戦になったのだ
この作戦は扶桑皇国の協力も必要であるため、こうして扶桑皇国外務省に集まったのだ。
「この巡航みさいるというのは何なのだ?」
扶桑皇国陸軍参謀本部より会議に出席していた一人の参謀から質問が上がった。
「はい。非常に長射程を誇る誘導噴進弾です。今回の作戦で使用しますAGM-131Gエクスカリバー巡航ミサイルは、大型爆撃機から発射されるもので、射程2,500km、最高速度は時速12,400kmで目標に到達する巡航ミサイルです」
何ともなさそうに説明されたスペックに、扶桑皇国側の人間の顔が青くなる。射程2,500kmは、現時点で、扶桑が配備している爆撃機の航続距離に匹敵するものだった。速度だって、彼らの保有する最新鋭戦闘機の30倍近い速度だ。
そんな兵器を簡単に配備している日本の軍事力に恐怖したのだ。
「ばかな・・・・そんな兵器があるわけ・・・・」
「いやしかし・・・・あんな戦闘機を保有するくらいだ・・・・」
扶桑皇国の人間から思い思いの感想がでる。
「中佐。作戦が失敗した場合はどうするんだ?」
第2空母打撃艦隊司令からこんな質問が飛んできた。
作戦はすべてがうまくいくわけではない。うまくいく方が稀なのだ。であればこそ、現場指揮官は失敗した時を考えなければならないのだ。
「はい。作戦中は随時、RF-3が浦塩上空での観測を行います。作戦失敗時は観測結果から原因を追究し、対応策を練る予定です」
「なるほど。つまり何も考えとらんわけだな?」
第2空母打撃艦隊司令の言葉に、国防軍側の参加者らから笑いが起こる。
「はい。そういうことです」
中佐も苦笑いしながらそう答えた。
すると野崎が笑うのをやめ、真剣な顔で口を開いた。
「とはいえ、その作戦が現時点では最も成功率が高そうだね。失敗したとしてもリスクは少なかろう」
戦闘機隊やレーザー照射機に被害が出る可能性はあるものの、失敗したからといって扶桑が亡国になるわけではないのだ。やってみる価値はあった。
野崎はテーブルの向かいに座る、扶桑皇国の高官らをじっと見た。
扶桑皇国軍の将校らが苦々しい顔持ちをしているのがわかる。大方、日本に手柄を独占されるのが気に食わないのだろう。
「どうでしょう?私はやってみる価値はあると思いますが・・・・」
扶桑の高官らを少しにらめつけるようにして、野崎は意見を述べる。日中紛争を生き抜いた猛者の眼光に、扶桑皇国の高官らは耐えられなかった。
「わ、私もやってみる価値はあると思う」
「日本がやってくれるのだ。損はなかろう」
扶桑皇国の高官らからそんな意見が次々に上がる。先程苦々しい表情を浮かべていた将校らも賛成を表明する。
中佐はそんな彼らの様子を見ると、にっこりとする。
「ご理解ありがとうございます」
この日の会談の結果は、すぐさま日本国政府に伝わる。これによってジャッジメント作戦を行うことが決定した。
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「野崎教官!」
会議室から出たところ、先ほどの中佐が声をかけてきた。実は野崎は、中佐の士官候補生時代に、教官として江田島にいたことがあったのだ。つまり教え子なのだ。
野崎はかぶろうとしていた軍帽を再び脱ぐと、懐かしそうな目で中佐を見た。
「もう教官はよしてくれたまえ。あと5年もすれば退官だからね」
「いえ、教官ならば
中佐の言葉に野崎は、大げさに嘆いて見せた。
「おいおい。こんなおいぼれにあと10年も働かせるつもりかね?」
野崎の言葉に2人は笑いあった。
しばらく笑い合うと中佐は野崎にささやくように聞いた。
「ところで教官。先ほどの扶桑皇国軍の参謀らの目・・・・どう思いました?」
中佐の問いに野崎も真剣な顔をした。そして顎に手を当てる仕草をする。
「あれは嫉妬だろうねぇ・・・・。挺身作戦時の話も聞かせてはもらったけど、自分の駒にすら嫉妬する連中だ。よそ者が庭先で好き勝手されてちやほやされていたら、我慢ならんだろうねぇ」
野崎の言葉に中佐は同意した。
「ええ。私もそのように思いました。奴ら何か隠しているように思えます。こちらでも探りは入れてみますが・・・・教官もお気を付けください」
「忠告痛み入るよ・・・・」
野崎は再び軍帽をかぶりなおすと、副官を連れて去っていった。
今夜からストライクウィッチーズ第3期が始まりますね。皆様は録画の準備は済ませましたか?
明日もお楽しみに
次回 第18話 敗北
お楽しみに!
ネウロイの瘴気の正体は?
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1:放射線もしくは放射能物質
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2:有毒な重金属などの微粒子
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3:毒ガス
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4:日本でもよくわからない