ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク) 作:RIM-156 SM-2ER
作戦決定の翌日。防空任務を海兵隊第82海兵戦闘航空団に委任した第1第2空母打撃艦隊は、扶桑皇国佐世保、舞鶴の2つの港で作戦に向けて、日本から派遣された補給艦隊から弾薬、食料、燃料などの補給を受けた。
それと同時に作戦の現場総指揮官を野崎とすることも決定した。
そして、日本国国防軍を扶桑に派遣してから1か月と3週間後、ジャッジメント作戦決定から1週間後の1939年2月5日。ついにジャッジメント作戦が決行された。
第1空母打撃艦隊は、自身の担当する区域の防空任務を第2空母打撃艦隊と第82海兵戦闘航空団に移譲すると、浦塩周辺の怪異空爆のために浦塩より南東500kmに進出した。
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まだ日の上らぬ早朝。「あかぎ」の飛行甲板にはミサイルと爆弾、機関砲弾と燃料を詰め込んだ戦闘機たちがひしめき合っていた。
甲板上を独特の作業服を着こんだ整備員が行ったり来たりしている。艦首側の2つと、左舷側の2つのカタパルトには両翼下に合計6発のMk.84を搭載し、両翼端とウェポンベイには6発のAAM-7と2発AIM-9Yサイドワインダーが取り付けられたF/A-3Bがセットされている。
後ろで待機しているF-35JCには両翼下、ウェポンベイには10発の31式短距離空対空誘導弾を装備してあった。
「・・・・いよいよだな・・・・」
艦橋から甲板を見下ろしつつ、野崎はそうつぶやいた。野崎は何とも言えない不安に襲われていた。根拠などなく、すべて勘であった。
しかし、その不安を外に出すわけにはいかない。艦隊司令というのは作戦が始まったらどっしり構えて、部下たちを安心させなければならない。自分自身が不安を見せてはいかないのだ。
発艦前の点検が終わったのであろう。カタパルトにセットされているF/A-3Bの周りから機付き整備員が離れていく。エンジンから出る炎が強くなるのを確認すると、野崎は軍帽を深くかぶりなおし、艦橋から出ていこうとする。その時、ゴォオオという轟音とともにF/A-3Bが大空に飛び出した。
野崎はそれをちらりと見ると、艦橋のドアを開けて出て行った。
野崎はそのままCDCに向かう。各種セキュリティーをクリアして中に入ると、すでに中ではアドバイザーのウィッチたち全員が集まっていた。今回はアドバイスではなく観戦をすることが目的であった。
野崎は彼女らに軽くお辞儀をすると、司令席に座った。
「・・・・いよいよですね。司令」
先ほど艦橋で自身がつぶやいたことと同じことを言う艦長に野崎は「そうだな」と短く返すにとどまった。普段に比べて口数が少なくなっているのは、不安が原因である。
同じように何も言えぬ不安を感じていた艦長は、野崎の心中を察すると特段何も言うことなくモニターを見た。
すでに戦闘機隊のF-35JCもすべて飛び立ち、編隊を組んで浦塩に向っていた。
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「全機、目標地点到達まで20分もない。気を引き締めていけ」
制空戦闘機隊の隊長としてF-35JC16機、F/A-3B4機を束ねる中佐は気を引き締める。戦闘機隊は高度9000mを飛行し、F/A-3Bは中型怪異への空爆を行うためにF-35JC隊より100kmほど先行している。
隊長はレーダーを確認する。E-2Fから提供されたレーダー情報とF-35自身のレーダーを統合した情報がモニターに映し出されている。見ているところ浦塩上空には怪異などの飛行物体の反応はなく、F/A-3Bは安全に空爆を行えるだろう。
『
ついにF/A-3Bが浦塩上空に到達したようだ。早期警戒機のミッションコマンダーが作戦開始を宣言する。
「ディスイズBMリーダー。
F/A-3B編隊はウェポンセーフティーを解除し、爆撃針路をとる。各機のガンナーは機体に内蔵されている爆撃誘導装置を使って、地上に駐機する中型怪異たちにレーザーを照射する。
「
「
F/A-3Bからは各機6発、合計24発の2000lb誘導爆弾が投下された。20発は中型怪異のコアに向かって、4発は滑走路に向かって落ちていく。レーザーによって誘導された爆弾は、特に不具合を起こすことなく正確に命中した。
ドォオオンという轟音が、日の上りきらぬ早朝の浦塩に響き渡った。
『
上空15000mを待機していたRF-3偵察機のパイロットがそういうと、機体に装備された高性能カメラが起動し、高精度の映像が国防軍の各部隊の司令部や市ヶ谷に送られる。
煙が徐々に晴れてくると、中型怪異がいた場所には白い破片が散らばっているのがわかる。サーモグラフィーにも中型怪異のコアらしき熱源はなく、中型ネウロイの撃破が確認された。
「
RF-3のパイロットからの報告を受けて、ミッションコマンダーが新しい指示を出す。
『BM。
「BMリード。コピー」
4機のF/A-3Bは旋回すると「あかぎ」に帰還する。
『
ミッションコマンダーの指示を聞いて、F-35JC16機はアフターバーナーを使って浦塩上空に突入した。しかし、ここで変化が起きる。
「何故だ・・・・?小型怪異が出てこない・・・・」
この奇襲作戦に驚いて、”山”から分裂して迎撃に出てくると思われた小型怪異が一切出てこないのだ。レーダーだけでなく、目視でも確認するが小型怪異が出てくる様子は見られない。
「ディスイズ
不要になったAAM-7を抱えた制空戦闘機隊は、浦塩南東40kmでむなしく旋回を繰り返していた。
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「小型怪異が出てこない・・・・・か」
野崎は顎を撫でながら考える。すると後ろから江藤が声をかけてきた。
「野崎司令。これは好都合なのでは?作戦は私も知っていますが、小型怪異が出てこなければ巡航みさいるが迎撃される可能性が下がりますし・・・・」
確かにそうだ。一見すれば好都合に思える。しかし、日中紛争を生き残った猛者の勘は警鐘を鳴らしていた。だが、直感で作戦を中止することは出来ない。
「作戦はこのまま続行だ。B-3には爆撃を開始するように指示を出せ」
野崎は最終的に作戦の続行を決定した。
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『アヴェンジャー03。ミッションスタート』
作戦続行が決定すると、小松基地で待機していたB-3A戦略爆撃機が離陸した。
最新鋭のエンジンとアビオニクスを装備したステルス戦略爆撃機で、F-35のエンジンを4つにして大きくしたような見た目をしている。巡航速度はM1で、上昇力と加速性能も非常に優秀な爆撃機であった。
この日、ウェポンベイには6発のAGM-210Cサジタリウス巡航ミサイルが搭載されていた。
その1機の爆撃機は、小松基地を発進すると巡航ミサイルの発射地点である扶桑皇国新潟に向かって飛んで行った。
この戦いが、日本の誇るB-3Aの初陣であった。
「ついにこいつも活躍できるな・・・・」
B-3Aの機長が、感慨深げにつぶやく。それに副操縦士も苦笑いで応じた。
「前世界じゃ、コストが高すぎて地域紛争にも参加しませんでしたからね」
「怪異とかいうやつも、サジタリウスでいちころでしょうね」
乗組員で最も若い爆撃手が自信ありげにそういう。機長は時間と現在の場所を計器で確認する。B-3AはF-35のような大型ディスプレイがあるだけのコックピットだが、万が一の電子障害の時にも飛行できるようにアナログ計器も設置されている。
「あと35分で目標地点だ。装備の確認しておけ」
機長の言葉に乗組員はおしゃべりをやめて、マニュアルを読みながら機体の点検を行う。
機長は点検を副操縦士に任せて、早期警戒機に無線を入れる。
「ディスイズアヴェンジャー03。目標地点まで35分!」
『アヴェンジャー03。
B-3Aからの報告を受けた早期警戒機は、その情報を作戦中の全部隊に通達した。
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浦塩上空で巡航ミサイルによる攻撃を支援するために待機していた制空戦闘機隊は、いまだに変化のない”山”の監視を継続していた。
「小型怪異の出現の兆しはいまだナシか・・・・」
予想されていた戦闘が起こらず、F-35のパイロットたちは肩透かしを食らった気分であった。行き場をなくした31式短距離空対空誘導弾を抱えて、飛び回るのは退屈極まりないことであった。
平和なのはいいことであるが、パイロットたちは戦果に飢えていたのだ。
『B-3Aが目標地点に到達するまであと10分』
早期警戒機から通信が入った。爆撃機がいつ巡航ミサイルを発射しようと、小型怪異が出てこないようではF-35の仕事はないのだ。パイロットたちはいかにも退屈そうにその通信を聞いていた。
「このまま何事もなく、作戦が成功すればいいのだが・・・・・」
制空戦闘機隊の隊長は、ここまで何もないならば最後まで何もなく終わってほしいと思った。しかし30分後、その願いは裏切られることになる。
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5分後。ついに目標地点にB-3Aがたどり着いた。
「ディスイズアヴェンジャー03。
B-3Aの機長が、目標地点に到達したことを早期警戒機に告げる。
「ラジャー。
ミッションコマンダーは事前の作戦通りに攻撃開始を命令した。B-3Aの爆弾倉がゆっくりと開き、AGM-210Cサジタリウス巡航ミサイルが顔をのぞかせる。
「発射用意・・・・発射!!」
爆撃手が投下ボタンを押し、爆弾倉から次々とミサイルが放り出される。その数秒後にラムジェットエンジンに火がともり、M10の速度で飛んでいく。
「ミサイルが誘導開始ラインに到達。誘導開始」
サジタリウス巡航ミサイルが浦塩まで300kmまで近づくと、E-2Fからの誘導が始まった。GPSがないことでずれていた針路が修正され、浦塩にまっすぐ飛んでいく。
そしてついに巡航ミサイルが浦塩上空にたどり着いた。そこで誘導電波がカットされ、サジタリウスの赤外線画像シーカーが起動する。
事前にインプットされていたデータを元に、シーカーが怪異のコアを探知する。そして6発のミサイルはネウロイのコアに突入する。
ドォォォンドォォォンドォォォンドォォォンドォォォンドォォォン
36発のミサイルが次々に着弾し、四角推型の”山”のてっぺんが爆炎につつまれる。高性能爆薬の爆発はR-3Aがしっかりと観測していた。その映像は各部隊司令部に送られる。
「よし!!」
各部隊司令部や防衛省では、作戦の成功を確信して歓声が上がる。
しかし、「あかぎ」CDCでは違和感を覚えた人間がいた。
「おかしい・・・・」
「コアが破壊されたなら、なぜ破片にならないんだ?」
第1空母打撃艦隊司令の野崎とアドバイザーのウィッチらであった。作戦がうまくいっていたならば、今頃”山”は白い破片となってしかるべきであった。しかし、映像では”山”は破片になっておらず、崩れ落ちる様子も見られなかった。
じっと映像を見つめていると、コア周辺を包んでいた煙が徐々に晴れていく。それと同時に、歓喜の声が徐々に収まっていった。
「う、嘘だろ・・・・」
「極超音速巡航ミサイル6発が着弾したんだぞ!そんな馬鹿な・・・・」
巡航ミサイルの着弾前と同じように鎮座する超大型ネウロイの姿が、そこにあった。
パイロットたちやその映像を見ていた全員が、言葉を失い、”山”を凝視していると天辺が赤く光り始めた。
「ッ!!よけろ!!」
それはビーム攻撃の予兆であった。無人偵察機が撃墜されたときの映像を見たことのあった野崎は、届くはずもない声を上げる。
その瞬間、赤いビームが空にはしる。
パイロットたちもビーム攻撃については、事前のブリーフィングで教えられていたため、回避行動を取る。幸い、ビームは当たらずに済んだものの、海面に当たった太い光線が水蒸気爆発を起こさせ、数メートルの高さの水柱が上がる光景にパイロットたちは恐怖した。
何はともあれ、作戦の要であるエクスカリバー巡航ミサイルでの攻撃が失敗した以上、作戦は中断せざる負えない。
「
早期警戒機のミッションコマンダーが作戦中止を告げた。
この作戦は日本がこの世界に来て初めて体験した”敗北”となった。
いやぁ。ついに3期が始まりましたね!私も見ましたよ!このあとどうなってくるのか・・・・非常に楽しみです!
次回 第19話 作戦後
ネウロイの瘴気の正体は?
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1:放射線もしくは放射能物質
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2:有毒な重金属などの微粒子
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3:毒ガス
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4:日本でもよくわからない