ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク)   作:RIM-156 SM-2ER

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ストパン放送記念最終弾!
今回はストパン第2話と時間を合わせて投稿しました。


第24話 その後

―浦塩に長らく居座っていた”山”が通常兵器によって撃破された。

この知らせは世界に衝撃をもたらした。ウィッチも使わずに超大型の怪異を撃破したというニュースに驚かなかったものはいなかっただろう。各国政府は情報収集を強化した。

 

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”山”の撃破から10日後の3月5日。日本国国防陸軍、海兵隊、在日米軍海兵隊は日本国国防海軍、米第7艦隊の援護のもと、浦塩に上陸した。空軍の偵察機が集塵ポッドを使用した調査や先行上陸した化学部隊の調査で瘴気と呼ばれる有害な物質が検出されなかったため、上陸作戦が敢行された。

特に妨害を受けることなく上陸した米海兵隊第4海兵連隊と国防軍海兵隊第4海兵師団第12海兵連隊戦闘団*1からなる7000名ほどの部隊は浦塩を難なく解放し、橋頭堡とした。

その後、国防陸軍の工兵部隊が浦塩の港湾設備を修復して補給が円滑にできるようになると、海兵隊3個師団と国防陸軍2個師団と陸軍第1航空団の一部部隊。中部方面軍第4兵站旅団と東北方面軍第6兵站旅団から抽出された部隊など合計10万名を超える部隊が上陸した。

補給は厳しかったが、砲弾や銃弾、医薬品や食料などの物資の輸送を扶桑皇国に依頼し、日本はミサイルや車両・航空機の部品、燃料などの運搬にのみ注力した結果、何とか持ちこたえることができた。

国防軍の実に5分の1の兵力が投入されたが、主力上陸後の最初の1週間は特に戦闘がおこることもなく、前線を浦塩から半径100kmまで進めることとなった。

しかし、上陸作戦決行から15日ほどした3月20日。ついに浦塩西北西120kmで地上型ネウロイとの戦闘が発生した。

怪異側の戦力は小型怪異10台、コア保有の中型怪異5台であり、国防軍側の戦力は歩兵一個中隊200名と31式戦車1両、10式戦車改4両、32式歩兵戦闘車4両*2、24式歩兵戦闘車12台*3の増強中隊規模の部隊であった。

戦闘はほぼ一方的なものとなり、中型怪異は戦車のサーマルサイトによってコアがあぶり出され、そこに戦車砲を叩き込まれたことで撃破。小型ネウロイは歩兵戦闘車の機関砲で5台が撃破。その間に展開した歩兵中隊に対戦車ロケットや無反動砲を叩き込まれて壊滅した。1台の小型ネウロイが逃亡に成功するも、連絡を受けて駆けつけたAH-64JGアパッチ・フォートレス2機に撃破された。

その後も各地で戦闘がおこるが、すべて国防軍の勝利であった。国防軍の誇る正面打撃力とそれを支える補給能力はすさまじいものであった。

戦闘開始から2週間後には浦塩を中心に半径1500kmまで進出していたが、そこで前進を一時中断して伸び切った補給線の再構築を行った。

1週間かけて補給線を再構築すると、前進を再開。ついには大モンゴル帝国とオラーシャ帝国の国境に挟まれた地点で包囲に成功。

国防軍は追い詰められた地上怪異に対し、長距離ロケット砲とB-3戦略爆撃機による大規模爆撃を敢行、中型以上の地上怪異の数が少なくなるのを待って戦車隊を突入させて、これを完全に撃滅した。

これをもって、1年以上続いた扶桑海事変は終結した。

 

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「ようやく一息付けるな・・・・」

 

石田は国防軍から提出された報告書を読むと、ふぅとため息をついた。

日本が突然この世界に転移してから3ヶ月。たった3ヶ月であったが、明治維新以降最も濃厚な3ヶ月であったことは間違いないだろう。

開放した大陸領には、先日アメリカ合衆国の建国が宣言され、扶桑政府と日本政府はすぐさま国家として承認した。在日米軍には地上戦力が少ないため、ロシア機甲師団の脅威が消え去り、お役御免となった国防陸軍第7師団が駐留することとなった。

他にも新アメリカの土地では多数の民間企業参加のもとで、ジャンボジェット機が運用可能な空港の建設や石油施設の建設のための調査が始まっている。空港建設は多くの企業の参加と最新の工法の使用によって、従来よりも早く完成すると思われている。石油施設建設のための調査は前世界での大慶油田あたりを重点的に調査しており、間もなく調査が完了すると思われている。オーランチオキトリウムによる人造石油が実用化されている日本には需要がないが、日本の高い工業力によって生成された高品質の石油はこの世界の至る国に人気があると考えられており、新アメリカの貴重な収入源となることが期待されていた。

また、この工事には転移騒動ででた失業者を雇う公共事業的な役割もあったのだ。

 

「在留外国人問題は解決したが・・・・」

 

石田はもう一つの報告書を手に取る。新アメリカが建国されてからの各国大使館の動きが記された報告書である。

各国ともに、大陸領に新たな祖国を建国することを望んでいるようであった。しかし、日本政府はこうなることをすでに予想していた。日本政府では10万人以上の国民が日本国内に在留している場合は、新たな祖国を建国することを約束していた。5000人以上、10万人未満の場合は前世界における地域区分で作られた連邦国家の州*4として新たな故郷を得ることとなり、さらに在留している国民が5000人未満の場合は新たに作られる連邦国家の特別行政区にまとめられ、新たな故郷とすることとなった。

その結果、新アメリカのほかにも新イギリスや新中国など5つの共和国と4つの連邦国家が大陸に建国された。すでに大陸の利権を放棄していた扶桑皇国は、これらの国を国家として即日承認することとなった。

これら10の新国家と日本は地球協力機構(ECA)を結成し、日本政府がこれらの国の安全保障を担うこととなった。

この世界の各国も中国大陸には特に利権がないことやこれら10の新国家を保護している日本の存在もあり、新国家の誕生を容認した。

 

「こっちが、先日の閣議で決まった方針か・・・・」

 

持っていた報告書を置くと、もう一つの資料を手に取った。それは先日行われた閣議において決まった基本政策をまとめたものであった。転移後、国内の方針についても大幅な方向転換が迫られた。

現在、日本政府は転移後に大量に出た失業者を救済する給付金を行っている。しかし、これでは本格的な経済救済措置にはならない。そこで、すでに閉山した国内の炭鉱を再開させ、失業者に十分な賃金と手当てを支払った上で働いてもらうことにした。ここで産出された石炭は、この世界の各国に輸出する。安全対策はきちんと講じるし、掘削には重機などを使用するために昔に比べたら危険度は下がっている。そのため失業者の新しい雇用として期待されていた。

他にも重工業を推進し、自然分解されるプラスチックの製品や鉄鋼、合金の輸出などを行うつもりだ。日本の基幹産業は自動車や電化製品なのだが、重工業を推進するのにも理由はある。自動車や電化製品の輸出もできるが、おそらく各国はこれらに対して高い関税をかけることは容易に想像できたからであった。そのためこれらの輸出は金持ちや公的機関を相手とした小規模の輸出になってしまうため、大した利益にはならないであろうと試算されていたのだ。

経済以外でも変革はもたらされた。

科学分野では現在、補助金を出している研究を見直し、必要性の少ないものの補助金を減額し、宇宙開発にその予算が回されることに決まった。これにはきちんと理由があった。転移で失われた各種衛星やGPS衛星による経済的損失はすさまじいものであったからだ。幸い、この星の大きさや日本の緯度はほぼ変わっていないことから、既存の設計を流用すれば宇宙開発は3,4年ほどで終わるであろうと考えられていた。そのために国内ではH-Ⅱロケットの後継であるH-Ⅲロケットと各種衛星が多数製造中である。

また、魔法の研究にも多数の予算が投じられることとなった。この世界において魔法は現実のものとなった。日本においても魔法の能力が認められた人間が多数いることから魔法の研究は急務であった。

同時に軍事も大きな変革を求められた。1世紀後の現代での戦闘を想定している国防軍の装備は、この世界ではコストパフォーマンスが悪いものが多くある。その代表格が日本の主力航空戦力であるステルス戦闘機であった。現在の国防軍の主力戦闘機はF-35ステルス戦闘機であり、転移前には後継機にF-37ステルス戦闘機*5が導入され始めていた。すでに40機以上が納入されおり、今後はF-35に変わって国防軍の主力戦闘機になることが期待されていた。しかし、ステルス戦闘機は空力特性が悪く、格闘戦では第4世代戦闘機に負けることもある。また、ステルス性を維持するための整備費も非常に高い。

レーダー技術がいまだに発達していないこの世界においては、そこまで膨大な費用をかけてステルス機を維持するメリットがないのだ。そこで、国防軍では現在導入中の31式戦車の1年あたりの導入量やF-37の導入機数を削り、新型第4世代ジェット戦闘機の開発を行うことを決めていた。この新型戦闘機は機体構造をF-15をベースとし、アビオニクスやエンジン、コックピット周りはF-37と共通化を図るなど、既存の物を最大限使用することで開発費や調達費・維持費用を安く抑えられ、F-15よりも高性能な戦闘機となるとされていた。すでに再編された予算案が計上されており、再編前と比べて3000億円ほど防衛予算が増加した。

 

「こちらも各国に働きかけねばなるまい」

 

それは港湾設備の整備に関する計画書であった。

扶桑皇国には既存の港湾設備を改良し、水深の増加やガントリークレーンの設置などを提案しており、すでに横須賀や神戸などの各港では改良工事が始まっている。こちらはガントリークレーンなどを設置し、水深を深くするなどの改良を行い、通常のコンテナ船が使えるようになるまで8年という試算が出ていた。

この提案を扶桑以外の各国にも提案しようという計画であった。これは雇用の算出だけでなく、輸出時の運送を日本の水運会社が行うことで、大量輸送によるコストカットと経済活性化が期待されていた。

 

「我が国がやることは多いな・・・・」

 

石田は目の前に置かれた報告書や資料の束をみてため息をついた。

日本はアメリカの同盟国という立場から、世界1の大国になったことから彼の仕事は急増したのであった。

 

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扶桑海事変の終結に貢献したウィッチらはその功績がたたえられ、全員に勲章が渡された。

北郷はウィッチとしての寿命をすでに超えていたため、終結後は実戦部隊を退いて佐世保航空学校の教官に着任した。江藤は日本に興味を持ったらしく在日扶桑大使館の駐在武官に強く志願した結果、着任することとなった。穴吹、若本、坂本、竹井らは原隊に復帰することとなった。

その後、日本とウィッチ隊の活躍は「扶桑海の奇跡」として映画化され扶桑皇国で放映されることとなった。

日本では5月に陸海空軍海兵隊による公開演習を行った。各国から観戦武官を呼んで行われた演習ではジェット戦闘機や戦闘ヘリ、主力戦車、アサルトライフル、個人携帯対戦車兵器、装甲化された各種兵器や陸海空が連携した三次元的な戦術が披露され、日本の軍事力を誇示することができた。各国は日本を脅威として認識すると同時に、回転翼機やジェット戦闘機、アサルトライフルの開発を進めることとなった。

*1
中国地方に駐留。転移前は有事の際、占領された地点の奪還と米軍とと協力して大陸部に侵攻する役割があった第4海兵師団より海兵連隊、戦車中隊、砲兵中隊などを抽出して編成された戦闘団

*2
2027年に正式採用された純国産3代目の装甲戦闘車。コスト、整備性の面から31式戦車と同じ車体シャーシを使用しており、また部品共通率も高い。また歩兵戦闘車にしては重装甲であり、機甲師団の主力として使用されている

*3
6式、22式に次ぐ、三菱MAVシリーズの1つとして開発された装輪装甲車で、ファミリー化がなされている。主砲には日本製鋼所が新規開発したテレスコープ弾を使用する23式90口径30㎜機関砲を採用しており、対戦車火力として24式対舟艇対戦車誘導弾を4発搭載可能である。また主砲同軸にM240Bを搭載していたものの、2037年度生産品からは36式8.58㎜汎用機関銃を搭載している。

*4
例えば、この時転移に巻き込まれたオーストラリア人50000人は、オセアニア・アジア連邦のオーストラリア州という形で新たな故郷を得た

*5
F-35の後継機としてアメリカ、ロッキード社が開発した5・5世代ジェット戦闘機。F-22を上回る機動性と速度を誇り、ステルス性能も優れている戦闘機。STOL機のC型はF-35Bのリフトファンを改良した連装式リフトファンを装備している。転移前、日本はこの航空機のライセンス生産権を獲得している




これにてストライクウィッチーズ零編は終結です。次回からは欧州に移りますが、ストライクウィッチーズのメンバーが出てくるには時間がかかる見込みです。
それとストパン3期放送中には金曜日18時にも投稿します。ですが、今週と来週はリアルの都合で投稿する予定はありません。

次回 第25話 打ち破られた平和

ネウロイの瘴気の正体は?

  • 1:放射線もしくは放射能物質
  • 2:有毒な重金属などの微粒子
  • 3:毒ガス
  • 4:日本でもよくわからない
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