ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク)   作:RIM-156 SM-2ER

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皆様どうもSM-2です。
今日、自衛隊のサラリーマン川柳が公開されたとか。この中で特に作者が好きだなと思ったものを紹介させていただきます。

「父よりも 匍匐がうまい わが娘」

思わずクスッとなってしまいました。
では本編どうぞ。


第31話 前進

リーネによる誤射が起きた事件から1週間がたった。

桜田機は、整備工場での修理が必要とされ、分解されると日本に輸送された。一応、予備機として10機近いF-37が送られていたことから、任務に支障はなかった。

この1週間の間に、西部方面軍司令部から派遣されてきた将校による聞き取り調査があったものの、特に問題なしとして報告されていた。

 

――――――――――――――――――――

 

基地に司令室には、ミーナと坂本、今浦3人がいた。3人は、聞き取り調査に来た将校を見送った後に真っすぐここに来たのだ。

 

「やっぱり、リーネさんを実戦に参加させたのは早かったかしら・・・・」

 

ミーナは、執務机に座ると目の前に立つ坂本と今浦にそうつぶやいた。

自分を責めるようなミーナの言葉に、坂本は自嘲を交えた苦笑いをしながら答えた。

 

「ああ。しかし、それに関しては私も同意したことだ。ミーナだけが悪いわけじゃないさ」

「そもそも、雲中の戦闘なのに不用意に突入を命令した自分にも責任はありますから」

 

今浦も坂本の言葉にうなずく。

 

「だけど、あれ以来リーネはずっとふさぎ込んでる。訓練にも身が入っていないようだし」

 

坂本は、顎に手を当てる。今浦も坂本の横で頷いていた。彼もリーネの様子は気にかけていたのだ。

 

「あれでは、戦闘中にどんな事故が起こるかわかりません。実戦に出すのは控えたほうがいいかと」

「そうね。精神面で余裕がない人間を実戦に出せば、その人だけではなく周りの友軍も危険にさらすわ」

 

ミーナは、そういうと立ち上がる。そして二人の少佐に告げた。

 

「リネット・ビショップ軍曹に関しては、当面は実戦参加を禁止します。飛行訓練に関しても本人の精神状態を見て判断します」

「「了解」」

「それと、今浦少佐」

 

突如名前を呼ばれた今浦は、キョトンとした。

 

「なんでしょう?」

「頼みがあります」

 

今浦は首を傾げた。

 

――――――――――――――――――――

 

それから2日後。

リーネは自室にこもっていた。あの誤射以来、訓練中に誤射の時のことを思い出してしまい、まともに飛ぶこともままならなくなっていた。

また、桜田と顔を合わせづらくなってしまい、食事や風呂以外では自室から出にくくなってしまったのだ。

そのせいで彼に謝ることもできていなかった。謝ろうと思っても、いざ顔を合わせると気まずくなって逃げてしまうのだ。F-37の強度と運に助けられただけで、桜田は死んでいたかもしれないのだ。謝っても許してもらえないのではないかという恐怖が彼女の心にブレーキをかけていた。許してくれないという現実を突きつけられてしまうことを彼女は恐れたのである。

 

――私・・・・どんなにダメな人間なんだろう・・・・

 

初の実戦で誤射事故を起こし、その上謝りにすらいけない。訓練でもまともに飛ぶことすらできないリーネは、自分をダメ人間だと思い、すっかりふさぎ込んでしまった。

それは、時々様子を見に来る坂本やミーナにもよくわかっていた。そこで2人は、()()()()にリーネをどうにかするように頼み込んだ。

 

コンコン

 

「誰ですか?」

 

突然、部屋のドアがノックされる。リーネは、坂本かミーナだろうと思っていた。しかし、その誰何に応じたのは意外な人物であった。

 

「ビショップさん。少しいいかな?」

「さ、桜田少尉!?」

 

そう、誤射された当人である桜田であった。

彼が、すでにリーネを許しているということを伝えれば、リーネの気持ちも軽くなるだろうという考えであった。

リーネは、慌てて部屋のカギを開けると、ドアを勢い良く開けた。そこには、紺色の作業着に身を包んだ桜田がたっていた。

 

「あ、あの・・・・」

「ん?」

 

謝ろうと、一歩踏み出すがすんでのところで恐怖が勝ってしまい、謝ることは出来なかった。

 

「なんでも・・・・ないです。今日は、何のご用ですか?」

「いやね。ビショップさんがふさぎ込んでるってヴェルケ中佐から聞いてね。心配になってきてみたんだ」

 

笑顔で、そういって見せる桜田。しかし、リーネは混乱した。

一歩間違えれば死んでいたかもしれないのだ。その原因を作った相手に、笑顔を見せ、心配してくれる桜田の気持ちを理解しかねたのだ。

 

「とりあえず、中にどうぞ・・・・」

 

部屋の前で立たせておくのも失礼だと思い、リーネは桜田を招き入れた。桜田も一瞬躊躇したが、少し考えてリーネの招きに応じた。

リーネの部屋の中はきれいであった。家具や小物はきれいに整頓され、ベッド横のキャビネットには家族写真と思しき白黒写真が飾られていた。部屋の真ん中には、丸テーブルと椅子が2脚置いてあった。

しかし、女性の部屋をまじまじと見るのは失礼だと思うと、桜田は、すぐに部屋を見渡すことをやめた。

リーネが、椅子に座るように促したので、桜田はかぶっていた作業帽を脱いでテーブルに置くと椅子に座る。リーネも向かいに座るが、気まずいのか顔を合わせようとしない。

 

「ビショップさん」

 

桜田は、先ほどよりも少し強い口調になる。リーネは、桜田が怒っていると思い、ビクッとした。

しかし、それは違っていた。

 

「誤射のこと、僕は別に怒ってないよ」

「え・・・・」

 

リーネが恐る恐る桜田の顔を覗き込むと、そこには先ほどと変わらない笑顔があった。

 

「確かに君のミスで、僕は死んでいたかもしれない。でも、現に僕は生きてる。ミスをしても気にしないのも問題だけれども、気にしすぎて前に進めないようになってしまうのもいけない。大切なのは、ミスから何を学ぶかだよ」

 

そういうと、桜田は「航空学生時代の教官の受け売りだけど」と付け足す。

 

「桜田さんもミスをしたことがあるんですか?」

「うーん。まぁね」

 

そこまで言うと、桜田は深くは語ろうとしなかった。

初の実戦であそこまでの戦闘ができる、自分なんかよりもずっと優秀だと思っていた桜田でもミスをしたことがあったということに、リーネは衝撃を隠せなかった。

 

「さて、僕の用事は終わりだ。お暇するよ」

 

桜田は、スッと立ち上がると作業帽をしっかりと被りなおす。

 

「ビショップさん。人間だけじゃなく、生き物というのは失敗から学んで進化するんだよ。君が進化する糧になることを願っているよ」

 

それだけ言うと、桜田は部屋から出て行った。

リーネは、桜田の背中を見送りながら、言われた言葉を何度も何度も反芻していた。

 

 

 

「ふぅ・・・・」

 

桜田は、リーネの部屋から出るとため息をついた。その瞬間、横から突然声がした。

 

「ひよっこがよく言うじゃないか」

「おわっ!?」

 

桜田が驚いて声のした方を向くと、そこには壁にもたれかかるチャックがいた。彼はニヤニヤしながら、桜田を見る。

 

「アッカーマン大尉。女性の部屋を盗み聞きとは悪趣味ですよ」

 

呆れた声でいう桜田に、アッカーマンは首を横に振る。

 

「盗み聞きなんて人聞きの悪いこと言うなよ。たまたま、リーネ君の部屋に入っていく君を見かけたから、君が過ちを犯さないように見張っていただけさ」

「はぁ・・・・」

 

桜田は、呆れすぎて物も言えなくなってしまった。これでもアメリカ海兵隊航空部隊の中でもエース中のエースなのだが、地上にいると全くそんな気はしない。

桜田は、アッカーマンのことは気にせずに自室に戻ろうと歩み始める。

 

「”人間だけじゃなく、生き物というのは失敗から学んで進化するんだよ。君が進化する糧になることを願っているよ”っか。青二才のくせに」

 

先ほどの桜田の言葉を真似してみせるアッカーマン。その顔は、完全に新しいおもちゃを手に入れたような顔だった。

桜田は、またもやため息をつくと、疲れたような声を出す。

 

「そこまで聞いてたんですか。忘れてくださいよ」

「やなこった。この耳にしっかりと焼き付けてあるからな」

 

ちなみに、このあと今浦たちにもこの話は伝わり、「お前もまだまだ新人のくせに」と大笑いされたそうだ。

 

――――――――――――――――――――

 

次の日、リーネは訓練飛行に出ていた。リーネの様子から訓練飛行は控えていたのだが、今日はリーネ自身から訓練飛行に参加すると申し出たのだ。

 

「リーネ、無理はするなよ」

 

坂本は、時折リーネに声をかける。

 

「は、はい」

 

こないだとは違う、強い意志が感じられる声だった。坂本は幾分か安心する。

 

「いくぞ!」

 

坂本は、掛け声とともに降下を開始する。それに続いて、リーネもついていく。ループ、エルロン・ロール、シャンデルなど、空中戦闘機動を行う。誤射後、リーネは簡単なものにすら遅れてしまったり、編隊を崩してしまっていたが、今日はしっかりと坂本のあとに続く。

一通りの動作を行うと、坂本は次の訓練に移る。

 

「よし、射撃訓練を始めるぞ。私に続け!」

 

そういうと坂本は標的用の気球に向かって飛んでいく。リーネはそのあとに続いた。

坂本は持っていた13㎜機銃を構えると、2つあるうちの1つの気球に狙いを定めてトリガーを引く。ダダダダという重厚な射撃音とともに13㎜機銃が放たれ、気球を貫いた。可燃性の水素ガスに引火し、爆発をする気球の横をすり抜けていく。

リーネもそれに倣って、ボーイズ対戦車ライフルを構えると残りの気球に狙いを定めた。少し呼吸が荒くなる。

 

「ッ!」

 

ドンという音とともにボーイズが火を噴く。しかし、緊張していたためかガク引きしてしまい、弾は当たることはなかった。

すぐさまボルトを引いて、弾をチャンバーに装填すると再び発砲する。結局、その弾も当たることはなく、マガジン1つを使い切ってようやく気球が爆ぜた。

 

「うーん。マガジン1本でようやくか・・・・実戦には早いな」

 

坂本は、苦笑いしながらつぶやいた。リーネは坂本のつぶやきを聞いて、軽い自己嫌悪に陥ってしまった。

 

――わたし、やっぱり駄目なのかな・・・・

 

「だが、戦闘機動は前よりもずっと良くなった。成長したな」

 

坂本の誉め言葉に、リーネは顔を上げる。

 

「この調子で精進することだ。いいな」

「はい!」

 

基地に来てから褒められることが少なかったリーネは、坂本の言葉にうれしそうに返事した。




いかがでしたでしょうか?
次回はどうしようかまだ決まっておりません。どうしようかなぁ・・・・。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回。さようならぁ

次回 第32話 未定

お楽しみに

ネウロイの瘴気の正体は?

  • 1:放射線もしくは放射能物質
  • 2:有毒な重金属などの微粒子
  • 3:毒ガス
  • 4:日本でもよくわからない
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