ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク) 作:RIM-156 SM-2ER
やっぱり恋愛は難しいなぁ。
では本編どうぞ
「出られるのは私とエイラさんだけ?サーニャさんは?」
ネウロイを迎撃するために集まったのはエイラとミーナだけであった。もう一人、基地にいるはずのサーニャの状態をエイラに尋ねる。
「夜間哨戒で魔力を使い果たしてる。ムリダナ」
「川野さんたちは?」
つぎにミーナは、パイロットスーツだけ着ている川野にそう尋ねた。
「アッカーマン大尉たちの機体は、整備中でエンジンを外しています。自分と緑川編隊長の機体も、飛行は出来ますが、訓練中の誤射をなくすために弾薬を積んでいません。即時出撃は不可能です。今、ミサイルを積んでいますが30分はかかります」
「なら、私たちだけで出ましょう」
そう言って格納庫に向かおうとすると、宮藤がやってきた。
「私も出撃させてください」
「訓練を完了していないのに実戦に出すわけにはいかないわ」
「足手まといにならないように頑張ります」
言っても聞かなそうな宮藤の様子を見て、ミーナは困ったような顔になる。
「あなたは銃を撃つのにためらいがあるの」
「撃てます!守るためなら!」
その言葉を、宮藤を追いかけてきたリーネは聞いていた。
「あなたは半人前なの。その状態で戦闘は無理よ」
「でも・・・・」
するとリーネが部屋の中に飛び込んできた。
「私も行きます。半人前でも2人合わせれば1人分くらいにはなります!」
2人の断固とした姿勢に、ついにミーナが折れた。
「90秒で支度しなさい」
「「はい」」
早速、リーネと宮藤の2人を含めた4人は格納庫に急いだ。ストライカーを履いて、銃を持つと4人は緊急発進する。
「私とエイラさんで先行するわ。あなたたちは後方でバックアップをお願い」
「「了解」」
「頼んだわよ」
そういうとミーナとエイラは、増速してネウロイに向かっていった。
――――――――――――――――――――
『こちら501管制隊。基地からウィッチ4人がスクランブルに上がった』
その報告に全員が困惑した。戦闘に参加できるのは、エイラとミーナの2人だと思っていたからだ。残りの2人は誰なのか見当がつかなかったのだ。
「2人じゃないのか?メンバーは?」
『ヴェルケ中佐、ユーティライネン少尉、ビショップ軍曹、宮藤軍曹の4人です』
今浦の問いに対して帰ってきた答えに、全員が驚愕した。とても戦闘は出来そうにない2人が混じっていたからだ。
桜田も動揺するが、何とか平常心を取り戻して戦闘を継続する。
今浦は、戦闘を続ける桜田機をちらりと見ると指示を出した。
「
「え・・・・」
普通は戦闘機は2機編隊で動く。しかし、今浦の指示はそれを崩すというものであった。編隊での戦闘を徹底される戦闘機パイロットにとってはあり得ない指示であった。
「こっちはお前がいなくても大丈夫だ!だから行ってこい!
「・・・・ッ!
桜田は、指示を受け取ると今浦に感謝した。桜田は、操縦桿を倒して90度左旋回をして見せると、戦闘巡航速度で本体に向かった。
今浦は、桜田機を見送ると坂本に詫びを入れる。
「すいません。坂本少佐」
「いや、構わないが。どうしたんだ?」
「あいつをここに置いといても役に立ちません。本体の攻撃に行かせた方がよっぽどいい働きをしますよ」
「?」
坂本は、ニヤリとしながらいう今浦の言葉の意味を理解できずに首を傾げた。
――――――――――――――――――――
「速いわね・・・・」
ミーナは、海面すれすれを直進してくるネウロイに銃撃を加えながら、ぽつりとつぶやいた。ネウロイは時速600kmという速度で飛行していた。これはミーナとエイラが履くBf109G型の最高速度に近い。
一撃離脱をして旋回するころには引き離されているだろうと判断したミーナは、すぐさま指示を出す。
「一撃離脱じゃ無理ね。速度を合わせて」
「了解」
2人は、急降下をするとネウロイの後ろにつく。ネウロイが速いせいでなかなか距離は縮まらないが、MG42の有効射程圏内に収めることに成功する。
分間1500発という連射速度を持つMG42は、一瞬トリガーを引くだけで25発もの弾丸が放たれる。銃身が加熱しないように、短く何度も引き金を引く。
2人が戦闘を繰り広げるさまは、遠く離れた所からバックアップを命じられた宮藤とリーネにも見えていた。
「こっちに来てる!」
宮藤はネウロイを指さしてそういった。リーネも慌てて持っていた銃を構えた。
暫くミーナとエイラが銃撃を加えていると、ネウロイに変化が起きた。突然後部を切り離して増速したのである。時速700km以上はあろうか、Bf109の速度では追いつくことなど不可能であった。
「速すぎる・・・・!」
リーネも、向かってくるネウロイに対して何度も何度も射撃するが当たる気配は一向になかった。
「だめ、当たらない」
そう嘆くリーネに宮藤は応援する。
「大丈夫だよ!訓練であんなに上手だったんだから」
「私、飛ぶのに精いっぱいで射撃をコントロールできないんです」
「なら、私が支えてあげる」
そういうと宮藤はリーネを肩車する。
「どう?これで安定するでしょ?」
「は、はい」
リーネも一瞬戸惑ってはいたが、すぐに銃を構える。
しかし、前よりも安定して命中させやすくなったとはいえ、リーネには敵に弾を当てられる自信がなかった。
――そうだ!敵が銃弾をよけた未来予想位置に撃てば・・・・
比較的命中率は上がるはずだと考えると、すぐさま宮藤にお願いする。
「宮藤さん、私と一緒に撃って」
「わかった」
息を止めて、狙いを定める。しかし、それでも時速700km以上の速度で突っ込んでくる敵の未来予想位置を算出するのは至難の業であった。せめてもう少し遅ければと、リーネが思った時であった。
「ストライカー02。FOX-1!」
レーダーホーミングミサイルの発射を知らせる符丁が、インカムから聞こえてきた。次の瞬間、ネウロイの正面からミサイルが突っ込んでいき爆発した。
ミサイルと正面衝突したネウロイは、金属片を降らされ爆発の衝撃で速度を落としてしまう。
その瞬間、リーネは合図した。
「今です!」
宮藤は99式13㎜機銃をネウロイに向けて放ち、リーネも続けて4発を撃った。
銃弾はまっすぐ飛んでいき、ネウロイは宮藤の放った弾丸を避けようと上昇する。しかし、そこにはリーネの放った13㎜対戦車徹甲弾が殺到していた。
ネウロイは3発の弾丸で、大きく速度を落として無防備になったところに最後の一発が飛来、ネウロイのコアを貫いた。
白い破片となって落ちていくネウロイを見て、ミサイルを発射した本人である桜田は基地に報告を入れた。
「ストライカー02。ネウロイの撃破を確認した」
報告を終えると、桜田は機体を旋回させてネウロイを撃墜したばかりのリーネの様子を見る。
すると、リーネが宮藤に抱き着き海に真っ逆さまに落ちていくではないか。桜田は、風防ガラスに張り付て、心配そうに海面を見る。
「あっ・・・・!はぁ・・・・」
すぐに浮き上がってきて海面で笑いあう2人の様子を見て心配なさそうだとみると安堵のため息をついた。
「ストライカー02。RTB」
桜田は、一足先に基地に戻った。
――――――――――――――――――――
戦闘が終わった後も、今浦と桜田は万が一に備えてスクランブル待機室にいた。桜田は2人分のコーヒーを淹れて、一方を今浦に渡す。
「お、サンキュー」
今浦は読んでいた本から目を離して、コーヒーを飲む。すると、桜田が突然頭を下げた。
「今日はありがとうございました」
「ん?なんのこと?」
「戦闘の時です。自分の気持ちを理解して、ビショップさんのところに援護に向かわせてくれましたよね」
「ああ、いいよいいよ。お礼なんていらん」
今浦は、本に視線を戻した。しかし、ふと何かを考えるように腕を組む。何を考えているのか、気になりながら桜田もコーヒーを飲む。
「あー。ところでビショップさんに想いは伝えたんかい?」
「ん!ゴホッゴホッ!・・・・い、いきなり何を!?」
思わぬ質問に、桜田はびっくりして気管にコーヒーが入ってむせ返る。
「いやね。忘れているかもしれないけど、ここは戦場なわけだろ?」
「はい」
「お前、川野と幼馴染なら知ってるだろ?戦場ならなおさら、いつ死んでもないわけだ」
ここまで聞いて、桜田は今浦の言おうとしていることが分かった。
桜田は仮眠用のベッドに座ってコーヒーカップを両手で持つと、右手の人差し指で側面を叩くたびに揺れるコーヒーを眺める。
「つまり・・・・悔いの残らないようにしておけ。そういうことですか?」
「うん。そういうことだけど、もう一つは・・・・」
ここで言葉を途切ると、ズイッとニヤけ顔を桜田の顔に近づける。あまりの近さに、桜田は顎を引いて顔を離す。
「こうでも言わんと、お前さんウジウジして告白なんてしようとしないだろう?」
「はぁ・・・・余計なお世話ですよ」
桜田は、どんなかっこいい事を言ってくるのかと思いきや、本音はそこかと思い大きなため息を漏らす。今浦は「ごめんごめん」と軽く謝ると、真剣な顔に変わる。
「でも、戦場に身を置くなら言いたいことは言っといたほうがいい。そのうちネウロイとの戦争が激化して、太平洋戦争時のラバウルみたいになるかもしれん」
「夕食の時が一番つらいってやつですか?」
桜田は、かの有名なゼロ戦に乗る天才パイロットを主人公にした戦争小説の一節を思い出す。今浦は、頷いて見せた。
「ああ。全部失った後で後悔しても遅い。”好きだ”って簡単な3文字を言うか言わないかで、あとで後悔するかもしれないんだぞ?」
「・・・・」
桜田は返事することなく、揺れるコーヒーを眺めながら今浦の言葉を反芻していた。
――――――――――――――――――――
夜中、時計の針は20時を指していた。あと7時間ほどでスクランブル当番も後退となる。ここまで仮眠をとって夜間の出撃に備えていたが、それでも2人で1日中スクランブル待機というのはきつい。本来なら2個編隊でかわるがわる2時間おきぐらいに交替するのだが、部隊人数的にそれは不可能なことであった。
「ふぅ・・・・」
桜田は仮眠から目覚めて、目覚まし代わりのコーヒーを淹れていると扉がノックされた。
「あ、自分が出ます」
扉を開けると、そこには夜食らしきものを持ったリーネがたっていた。リーネは、桜田の顔を見るとそわそわした態度をとる。
「あれ?ビショップさん、どうしたんですか?」
「あのお疲れだろうと思って夜食を作ってきたんです。よければどうぞ」
そう言って差し出されたお盆を、桜田は受け取る。部屋の中にいた今浦は、本を読むのをやめてリーネの方を覗き込んだ。
「ありがとう。有難くいただきます」
「それと、桜田さんにお話があるんです」
「僕にですか?」
桜田は自分を呼び指して首をかしげる。
「あの、昨日と昼間のお礼を言えていなかったので。それに・・・・」
「?」
桜田は、妙にそわそわしているリーネに怪訝な顔をする。
「と、とにかくついてきていただけませんか?」
「あー・・・・」
スクランブル待機中に待機室を離れるのは良いものかどうか、桜田は今浦をちらりと見る。今浦も桜田の視線に気が付くと、「いっていいぞ」と手で合図した。
「わかりました」
今浦の許可を得たことで、桜田は笑顔で頷いた。待機室を出ると、リーネの後を追って滑走路に向かう。誰もいないところに連れて行こうとしているので、何か秘密の話でもあるのだろうかと桜田は不思議に思った。
しばらく歩いて、滑走路横の砂浜につくとリーネは立ち止まった。
「あの、桜田さん」
「はい?なんですか?」
「その・・・・昼間もお礼に伺ったんですが・・・・」
リーネは頬を赤く染める。その様子を見て、桜田は固まる。先ほどから妙にそわそわした態度といい、今の言葉といい、昼間の今浦との会話を聞かれたとしか思えないからだ。
「その・・・・私のことが好きだって///」
「あー///」
リーネは熟れたトマトのように顔を真っ赤にしている。桜田も恥ずかしさのあまり、色白な顔を赤く染めて頬をポリポリと掻きながら、リーネから視線をそらしていた。
「その、私の勘違いなら・・・・ごめんなさい」
「あ、いや・・・・」
頭を下げて謝るリーネに、とっさに「勘違いじゃないです」と言おうとしたところで桜田は、恥ずかしさのあまり言葉を詰まらせる。
しかし、昼間の今浦の言葉が脳裏によみがえった。
――男なら、告白ぐらいやって見せろ
自分にそう言い聞かせると、すぅと大きく息を吸った。そうやって自分の気持ちを落ち着かせると、リーネにやさしく語りかけた。
「勘違いじゃないですよ」
「え?」
「リネット・ビショップさん。僕は貴女が好きです」
その言葉に、リーネはさらに赤くなった。すると桜田は、笑顔を浮かべたまま気恥ずかしそうに鼻を掻く。
「もちろん迷惑なら振ってくれて大丈夫ですよ」
「迷惑なんかじゃありません」
リーネは桜田の言葉に、首を横に振る。
「桜田さんは私を励まして、信じてくれました。前を向けるように勇気をくれました。私も桜田さんが大好きです」
リーネは、そういうや否や桜田に抱き着いてくる。普段の彼女からは想像できない大胆な行動に、桜田は目を丸くする。彼女自身も相当恥ずかしいのだろう、耳まで赤くなっていた。
桜田は、フッと微笑む。
「汗臭いと思いますよ」
「大丈夫です」
「そうですか・・・・」
そういうとリーネを、そっと抱きしめた。
――――――――――――――――――――
余談
「うーん。腹減ったし、ビショップさんの差し入れ食うか」
今浦は読んでいた本にしおりを挟んで、仮眠用ベッドに置くとテーブルの上に置いてある夜食のもとに向かった。
さらにかぶせてある金属製のドーム状の蓋を取って、夜食を食べようとした。
「これは・・・・」
中に入っていたのは、イギリスもといブリタニア名物のフィッシュ&チップスであった。
試しに一口食べてみると、ギットギットの油が口中に広がっていった。
今浦は、食べるのをあきらめてそっと蓋をかぶせた。そして、再び読書を始めたのであった。
いかがでしたでしょうか。
苦いものが必要になったのでしたら幸いです。恋愛表現ばっかりはどうしようもない。
そして、桜田と今浦の会話の内容ですが、次回から重要になってきたりします。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回。さようならぁ
次回 第38話 トラウマ
お楽しみに
ネウロイの瘴気の正体は?
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1:放射線もしくは放射能物質
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2:有毒な重金属などの微粒子
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3:毒ガス
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4:日本でもよくわからない