ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク)   作:RIM-156 SM-2ER

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皆様どうもSM-2です。
今回も次回予告詐欺です。申し訳ありません。何分、リアルが忙しく・・・・。
では本編どうぞ。


第41話 過去(中編)

落ちていくバルクホルンを何とか空中でキャッチしたペリーヌと宮藤は、バルクホルンをそっと地面に下ろす。

宮藤がボタンをはずして軍服を脱がすと、バルクホルンの胸元は血で赤く染まっていた。

 

「私のせいだ!どうしよう・・・・」

 

ペリーヌは、悲痛な声を上げた。宮藤は、傷を冷静に見て判断を下す。

 

「出血が・・・・!動かせない。ここで治療しなきゃ」

 

その声は、無線を通じて川野の耳にも伝わっていた。川野はすぐさま宮藤に無線を入れる。

 

「宮藤軍曹。援護します!治療にはどれくらいかかりますか?」

「・・・・5分、5分ください!」

 

宮藤は少し考えた後に、そう答えた。

 

「了解」

 

川野は、ネウロイの注意を地上に向けさせないように盛んに挑発を繰り返す。その結果、川野に攻撃が集中するが、川野はひらりひらりとかわしていく。

地上では、宮藤が自身の固有魔法である治癒魔法でバルクホルンの治療を始めた。青い光がバルクホルンを包み、傷が徐々にふさがっていく。

 

「すごい。こんな力が・・・・」

 

今まで敵対的な態度をとっていたペリーヌも宮藤の魔法力の高さに驚きの声を上げる。

しかし、その光がネウロイの注意を地上に引き寄せてしまった。ネウロイのビームが地上に向けて放たれる。

 

「くそっ!」

 

今まで、必死に注意を引き寄せていた川野は悪態をついた。

ペリーヌのおかげで、ビームは何とか防げているがそれも時間の問題であろう。川野は、再び注意をこちらに向けようと、攻撃を始めた。

ビームの着弾によって、今まで気を失っていたバルクホルンが目を覚ました。そして、宮藤に語り掛けた。

 

「私に張り付いていては、お前たちも危険だ。離れろ。私なんかに構わず、その力を敵に使え・・・・」

「いやです。必ず助けます。仲間じゃないですか!」

 

バルクホルンの言葉にもかかわらず、宮藤は治療を続ける。

2人の会話や様子は、無線を通じて上空の戦闘機隊やウィッチ隊にも伝わっているので、宮藤が治療する時間を稼ごうと必死に戦っていた。その指示や符丁が、無線機を通じてバルクホルンたちにも伝わってくる。

バルクホルンは、味方にこんなに迷惑をかけている自分の存在がどうでもよくなってしまった。

 

「敵を倒せ。私の命など捨て駒でいいんだ・・・・」

 

その言葉は、上空で必死に注意を引き付けようとしている川野をカチンとさせた。

そして、普段淡々としゃべる川野は、珍しく怒鳴った。5()()()()()()から感情を表に出すことが少なくなった川野は、久しぶりに声を荒らげたのだ。

 

「ふざけんなよ。あんたが死ぬのは勝手だが、残された人間の気持ちを考えたことがあんのかよ!独りぼっちになった人間の気持ちを考えたことがあんのかよ!!あんたの妹さんの気持ちを考えたことがあんのかよ!」

 

川野らしくない、乱暴な口調であった。しかし、それほどまでに川野は怒っていたのだ。

 

「そのたった一人の妹すら守れない私に、生きている価値なんか・・・・」

 

バルクホルンの言葉に川野が再び声を荒らげる前に、宮藤が否定する声を上げた。

 

「生きていればきっと、いいことだってあります。それに、バルクホルンさんが生きていれば私なんかよりもっとたくさんの人を守れます!だから、死んじゃ駄目です!」

 

その時、先ほどから攻撃を必死に防いでいるペリーヌが苦しそうな声を上げた。

 

「早く、もう余り持ちそうにないの・・・・・」

 

先ほどからたった一人で攻撃を防いでいるのだ。限界が近づくのも無理はなかった。

それはミーナや緑川たちもわかっていたから、赤外線ホーミングミサイルで攻撃したり機銃で攻撃して注意をそらそうとしているのだが、ネウロイのコア周辺の装甲が意外に厚く、有効打を与えられていない。

そして、ついにペリーヌのシールドが限界を迎えた。

 

「きゃぁ!」

 

ペリーヌは大きく吹き飛ばされ、宮藤と衝突して2人とも気を失ってしまう。しかし、それはちょうど治療が終わったタイミングであった。

 

――クリス・・・・・!

 

バルクホルンの脳裏に妹の元気な姿がうかんだ。それと同時に、川野の叱咤の言葉と宮藤の言葉を思い出す。

 

――私の力、一人でも多くを・・・・今度こそ守って見せる!

 

バルクホルンは、そう決意した。そして無事だったMAG-Hと宮藤の99式13㎜機関銃を手に取ってストライカーユニットを装着する。

 

「バルク、ホルンさん・・・・・」

 

ちょうどその時、宮藤が目を覚ました。

バルクホルンは宮藤の声に微笑みで返すとネウロイに向かって飛んで行った。

川野は、バルクホルンの復帰にホッと一安心する。しかしそれは、戦場では見せてはいけない隙であった。

 

バイソン(川野)!上よ!」

 

緑川の言葉にハッとして、上を見る。そこにはこちらにビームを発射しようとするネウロイの姿があった。

注意を引くために攻撃の合間を縫って異常接近をしていたため、川野の機はビームが放たれればよけることは難しい距離にいた。

 

「しまっ・・・・!」

 

ネウロイのビームが放たれそうになったその瞬間、バルクホルンの放った銃弾がネウロイに降りそそいだ。

 

「うぉおおお!」

 

13.2㎜弾と7.62mm弾によってネウロイの装甲はみるみる削られていく、そこに緑川が放ったサイドワンダーが着弾しネウロイのコアが顔をのぞかせた。

バルクホルンは、コアに狙いを定めて銃撃を加える。多数の銃弾を食らったネウロイのコアは砕け、ネウロイは白い破片となって落ちて行った。

ミーナは、ネウロイの消滅を確認するとバルクホルンの元に飛んでいく。バルクホルンはその気配を感じ振り向いた。

 

「ミーナ・・・・っ!」

 

バルクホルンがミーナの名前を呼んだ瞬間、バチンという乾いた音とともにバルクホルンの頬に痛みが走る。

ミーナにたたかれた、と認識してからバルクホルンはしばらく呆然としてしまった。

ミーナは涙目になりながら、バルクホルンに言った。

 

「なにをやっているの!あなたまで失ったら、私たちはどうしたらいいの?!故郷も何もかも失ったけれど私たちはチーム、いえ家族でしょう?この部隊の皆がそうなのよ!」

 

ミーナはバルクホルンを抱きしめてさらにつづけた。

 

「あなたの妹のクリスも、きっと元気になるわ!だから、妹のためにも新しい仲間のためにも死にいそいじゃだめ!皆を守れるのは、私たちウィッチーズだけなんだから・・・・」

「すまない。私たちは家族だったな」

 

バルクホルンは、今までの自分がどれだけ周りに心配をかけてきたか、どれだけ大切に思われているのかようやく理解することができたのであった。

 

――――――――――――――――――――

 

その日の夜。川野は、夜風に当たるためにスクランブル待機室から出てきた。冷たい缶コーヒーを片手に、夜空を見ながら物思いに耽っていた。日本よりも明かりが少ないからか、星がきれいに見える。

ふと、懐からスマートフォンを取り出して、待ち受け画面の例の写真を見ている。

 

「楓・・・・」

 

その時、ふと誰かが近づいてくる気配がした。川野はスマホの電源を切って、懐にしまうと気配の方を向いた。

 

「バルクホルン大尉・・・・」

 

そこにいたのはバルクホルンであった。

 

「緑川に聞いてきたんだ。昨日のことと、昼の戦闘のことで謝りたくてな」

「あ、いえ。自分こそ失礼な態度をとってしまって申し訳ありませんでした」

 

バルクホルンが謝罪の言葉を述べるより先に、川野は頭を下げた。バルクホルンは、首を横に振る。

 

「いや、いいんだ。あれで目が覚めた・・・・。むしろ礼を言いたい」

「お礼されることなど、なにも・・・・」

 

川野は、少し苦笑いしている。

2人の間に、少しの間沈黙が訪れる。それを破ったのは、バルクホルンであった。

 

「その、少し聞きたいことがあったんだ」

「なんでしょう?」

「川野は、なんでそこまで私に気をかけてくれたんだ?」

 

それまでバルクホルンと目を合わせていた川野は、目を伏せる。そして少し自嘲交じりの声でしゃべり始めた。

 

「罪滅ぼし、なのかもしれません。妹への罪滅ぼし・・・・」

「妹さん?」

「ええ、自分の2個下で、名前は楓。元気で性格も頭もよくて。よくできた妹でした。最ももう会えませんが」

 

バルクホルンは、最後の言葉に引っかかるものを感じた。まるでもう死んでいるかのような態度であったからだ。

 

「妹は、自分が19の夏。航空学生2年目の時に()()()()()

「え・・・・」

 

バルクホルンは、思わず驚きの声を上げる。しかし、川野はそれを気にせず、ゆっくりと語り始めた。

 

「自分の父は、航空自衛隊の戦闘機パイロットでしてね。自分が3歳の時に、日中紛争で戦死しました。そこから6歳まで、女手一つで母が育ててくれたんですけど、無理がたたって、ある日突然・・・・」

 

川野はそこでいったん区切ると、缶コーヒーを一口飲む。

 

「親戚もいなかったので、自分と妹は施設に預けられました。妹は唯一血のつながった家族でした。自分が戦闘機乗りになろうと思ったのも、父の見ていた景色を見たかったのと桜田と妹の勧めがあったからなんです」

「桜田?」

 

予想だにしていなかった名前がでてきたことで、バルクホルンは思わず聞き返した。

 

「ええ、あいつの実家と施設が近くて、昔っから時々遊んでたんです。自分とあいつと妹の3人で・・・・。人生で一番幸せでした。確かに母も父もいないけれど、仲のいい妹がいて親友がいて・・・・それだけで十分だった」

 

その瞬間、川野の顔が曇った。

 

「だけど・・・・5年前の夏。妹は、死にました・・・・」

 

川野は、ゆっくりと5年前の出来事を語り始めた。




いかがでしたでしょうか?
次回から、川野君の体験した5年前の出来事を詳しく書いていきます。
それと、現在放送中の「ワールドウィッチーズ発進します!」の放送期間中は、金曜日にも可能であれば投稿します。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回。さようならぁ

次回 第42話 過去(後編) 

お楽しみに

ネウロイの瘴気の正体は?

  • 1:放射線もしくは放射能物質
  • 2:有毒な重金属などの微粒子
  • 3:毒ガス
  • 4:日本でもよくわからない
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