ストライクウィッチーズの世界に日本が転移!?(リメイク) 作:RIM-156 SM-2ER
最近は、忙しくて執筆時間が・・・・。休日に一気に書く方針で行くかなと考えております。
では、本編どうぞ
2週間後。
訓練飛行を終えた桜田は、シャワーを浴びた後、基地の外周をウロウロしていた。すると中庭で雑談をしている宮藤とリーネをみつけた。
すると、リーネも桜田を見つけたようだ。
「桜田さん!」
「2人ともどうしたんだい?」
宮藤が何やら憤慨していた様子だったので、桜田は2人が話していた内容が気になる。
「あ、桜田さんも聞いてください。実はさっき整備員の人におはぎを持っていったんですけど、ミーナ中佐がウィッチ隊との必要以上の接触を禁止してるからって受け取ってくれなかったんです・・・・」
「へぇ・・・・」
「なんでミーナ中佐はそんな規則を作ったのか、桜田さんは知りませんか?」
宮藤の問いに桜田は首を横に振った。
「さぁ。知らないですね。でもその規則でいざこざがあったっていう話を聞いたことはあります」
「いざこざ?」
桜田は「はい」というと立っているのに疲れたのか、リーネの横に座る。
「実は、先日、国防軍欧州西部方面派遣軍司令官に就任した藤木中将という方がいるのですが、その藤木中将とヴェルケ中佐が対立したことがあるそうです」
「ええ!なんでですか?」
初めて聞く話に、リーネは驚きの声を上げる。その横にいる宮藤も同じだ。
「実は我々戦闘機隊が501に派遣されるときに、ヴェルケ中佐は戦闘機隊とウィッチ隊との必要以上の接触を禁止しようとしたらしいんです」
「初めて聞いた。リーネちゃんは知ってた?」
「ううん。私も初めて知ったよ」
どうやらウィッチ隊ではあまり知られていない話らしい。桜田自身も、派遣時も西部方面派遣軍司令部に所属している大学の先輩にたまたま聞いただけなのだが。
「藤木中将は、ヴェルケ中佐のその方針に真っ向から反対したんですよ。戦闘機隊はウィッチ隊との綿密な連携が必要であるから、普段からの綿密なコミュニケーションをとることは重要だ、って・・・・。最終的には藤木中将の意見が通って、戦闘機隊パイロットは例外とされたようですけど」
派遣当時から対ネウロイ戦争で大活躍していた日本の意見は、各国において無視できるものではなく。また第2位の影響力をもつリベリオン軍も国防軍の根回しにより、藤木の意見に賛成を表明したため、藤木の意見が通ることとなったのだ。
「だから、藤木中将は今回の西部方面派遣軍司令官の就任をためらったっていう話もあるんですよ」
ちょうどその時であった。桜田の後ろからシャーリーとルッキーニが現れる。
「芳佳!」
「ミーナ中佐が呼んでたぞ~!ブリーフィングルームに来いって!」
「は~い」
シャーリーとルッキーニの言葉に返事をしたものの、なぜ呼ばれたのか分からず、宮藤は隣にいたリーネと顔を見合わせた。
「どうしたんだろう?」
―――――――――――――――――――
宮藤は、シャーリーとルッキーニに言われた通りブリーフィングルームにやってきた。扉を軽くノックすると、恐る恐る扉を開いて中に入る。
「失礼します・・・・」
中にはミーナと坂本、そして扶桑海軍の軍服に身を包んだ初老の男と青いデジタル迷彩服に身を包んだ男女2名がいた。
宮藤は慎重に扉を開いたつもりであったが、重厚なドアは相当大きな音を立ててしまう。その音に反応して、部屋の中にいた5人の視線が一斉に宮藤に集まる。
初老の男は、宮藤に気が付くと脇に置いてあった紫色の風呂敷包みを片手に宮藤に近づいた。
「宮藤さん。お会いしたかった」
するとまるで初老の男が宮藤に近づくことを防ぐように、ミーナが2人の間に割って入った。
「こちらは赤城の艦長の杉田大佐よ」
杉田は、ミーナの態度に少し驚いたような表情をする。
「杉田です。本日は赤城の乗員を代表してお礼に伺いました」
「お礼?」
お礼される身に覚えなどない宮藤は、首をかしげて何のことなのだろうと考える。
「はい。宮藤さんのおかげで遣欧艦隊は大切な船を失わずに済みましたし、何より多くの人命が助かりました。本当に感謝しています」
「いえ。あの時は坂本さんやほかの人たちが・・・・それには私は何も」
宮藤は頬を赤くして、照れくさそうな顔をする。すると、坂本が首を横に振った。
「いや。あの時、お前がいなければ全滅していたかもしれん。それは誇りに思ってもいいぞ。宮藤」
「そうかな。えへへへ・・・・」
宮藤が手を頭の後ろにやって照れ笑いをしていると、杉田が先ほどから持っていた大きな紫色の風呂敷包みを宮藤に差し出す。
「これをあなたにと」
「あらあら、よかったわね」
脇にいたミーナは、その光景を見て柔らかい笑みを浮かべるとそういった。坂本も宮藤のそれを受け取るように促した。
「ありがたく受け取っておけ。宮藤」
「ありがとうございます」
宮藤が風呂敷包みを受け取ると、杉田の顔は人懐っこそうなおじさんのそれから、険しい軍人の表情に変わる。杉田はミーナの方を向くと口を開いた。
「我々も反抗作戦の前哨として出撃することが決まりました」
「杉田大佐。厳しい戦いでしょうが、よろしく頼みます」
今まで黙っていた青色のデジタル迷彩服を着た男が立ち上がって、杉田にそう言った。宮藤は、青色の迷彩服を着た男の正体が気になる。
「あの、誰ですか?」
「ああ、言っていなかったね。国防軍欧州西部方面派遣軍司令官の藤木だ。宮藤君だったね。君の活躍は聞いているよ。非常に優秀なウィッチだと、日本でも有名だ」
宮藤は目の前の人物が、桜田が言っていたミーナと対立した人物だと知って驚いた。
藤木は握手をしようと右手を差し出そうとするが、何かを思い出したようにミーナの方をチラリと見て右手をひっこめる。
宮藤がけげんな顔をする前に藤木は厳しい顔をして杉田の方を見た。
「杉田大佐。この威力偵察作戦に今後のガリア開放作戦のすべてがかかっています。よろしく頼みますよ」
「威力偵察作戦?」
宮藤がそう聞き返すと藤木の後ろにいた副官らしき女性軍人が口を開く。
「ええ、先月ブリタニアの飛行場の改修工事が完了したので、ガリア上空のネウロイの巣へ対する威力偵察作戦を決定しました。杉田大佐たちにはその作戦に参加してもらいます」
女性の言葉に杉田はうなずいた。
「今日はその途中でよらせていただいたのです。明日には出港ですので、ぜひ赤城にいらしてください。皆が喜びます」
「え、はい!」
予想していなかった言葉に、宮藤は思わず了承の返事をしてしまう。しかし、その横で話を聞いていたミーナが険しい顔をする。
「せっかくの申し出ですが、明日には出撃予定がありますので・・・・」
「あ・・・・」
宮藤もそのことを思い出したらしく、残念そうな声を出す。杉田も心底残念そうな表情をしている。
「そうですか。残念です」
残念そうな顔をする宮藤に、坂本は声をかける。
「宮藤、もう下がってもいいぞ」
「あ、わかりました!」
そういうと宮藤は、杉田からもらった紫色の風呂敷包みを片手に部屋から出て行った。
宮藤が部屋を出ていくと、ミーナはいまだ席に座る藤木の方に体を向けた。坂本も同様だ。
「藤木閣下。今日はどのようなご用件でしょうか?」
「申し訳ないね、ヴェルケ中佐。急に押しかけてしまって」
藤木の回答は、質問の答えにはなっていなかった。
「いえ、それは構いませんが・・・・」
ミーナはそう言ったが、内心は物凄い迷惑であった。将官を迎えるのならば、それなりの用意が必要だ。警備、出迎え、スケジュール調整など準備しておかなければならないものはたくさんある。それらは一日二日でどうにかできるものではない。
しかし、藤木はこの日急に訪れたのだ。警備は必要最小限の人員だけ、ミーナたちは何も用意することができなかった。
藤木はそんなミーナの心情などお構いなしにしゃべり始めた。
「今日訪れたのは、501の視察と反抗作戦についてだ」
ようやく、藤木はミーナの質問に答えた。
「先ほど、杉田大佐が言っていたように、間もなくガリア開放作戦が始まる。遅くても今年中にはな・・・・。その際、501にはガリアへの上陸作戦に協力してもらうつもりだ。上陸作戦を指揮する立場として、現在の501の状況を把握しておきたい」
「なるほど。ところで、上陸作戦とおっしゃいましたが、ガリア上空の巣をどうするおつもりでしょう」
「まずは威力偵察作戦で巣の強度をはかる。その情報を元に、適切な兵器使用をもってネウロイの巣を破壊する。現在のところASM-4*1を改造した徹甲対艦誘導弾による飽和攻撃で破壊する予定だが」
藤木はさらにつづけた。
「いざとなれば、日本はなりふり構わず巣を破壊する。それこそ、
藤木は「全火力」という単語を不自然なまでに強調していった。
ミーナも心当たりがあった。日本が保有しているという最強の兵器のうわさは、各国の軍隊で有名な話であった。絶大な破壊力を誇り、今まで一度も実戦で使われたことのない兵器、扶桑海事変の時に使用が検討されたものの、なぜか使用されなかったという話である。
外国人がそれらの書籍を閲覧したり、インターネットで検索することを制限*2されているため、噂の真相を確かめることは出来なかった。
「ガリアの巣を破壊できなかった場合は?」
「もうどうしようもない。その場合は、人類はネウロイの恐怖におびえながら暮らしていくしかないだろう」
藤木は、口調こそおふざけ気味に言っていたが、目は真剣そのものだった。ミーナも口には出さないものの藤木と同意見であった。巣を破壊しなければ、ネウロイは無尽蔵に生み出されてくる。巣が破壊できないとなれば、まっているのは人類の滅亡だろう。
「君らには上陸支援を行ってもらう予定だ。上陸地点にいるであろう敵ネウロイの撃破と上陸部隊の上空直掩任務だ。詳細は、上陸作戦の日程が決まってから話そう」
藤木はスッと立ち上がるとミーナと坂本の方に体を向ける。
「すまないが、基地内を案内してくれないか?先ほども言った通り、501の詳しい現状を把握しておきたい」
「了解しました」
藤木たちは、ブリーフィングルームを出て行った。
――――――――――――――――――――
ブリーフィングルームを出ていた宮藤は、部屋の近くで宮藤を待っていたリーネと合流する。桜田は仕事があるからと先にどこかへ行っていしまっていた。
先ほどのことを宮藤はうれしそうにリーネに話した。
「艦長さんって大佐だから、ミーナ中佐よりもえらいんだよ。軍司令官さんは中将だから艦長さんよりももっと」
「へぇ、そんなに偉い人たちだったんだ」
軍隊の正式な訓練というのを受けたことがない宮藤は、どうやら艦長や軍司令官がどれほどの階級なのか知らなかったらしい。
「えらい人たちから褒められるなんて、芳佳ちゃん凄いね!」
「そうかな?えへへ」
リーネの言葉に、宮藤は照れくさそうな顔をする。
ウィッチと言えど、宮藤は一介の軍曹だ。大佐や将官クラスの人間に褒められるというのは非常に珍しいことであった。
「宮藤さん!」
「ふぇっ!」
2人が会話していると、目の前に扶桑海軍の軍服を着た少年が現れた。おそらく杉田の従兵なのだろう。彼は大きな声で宮藤の名前を呼びながら白い封筒を差し出してくる。
「先の戦いでの宮藤さんの勇戦敢闘ぶり、大変敬服しました!
「ああ、はい。どういたしまして」
だたお礼を言うにしては、いささか様子のおかしい少年兵に宮藤は困惑していた。
「あの。そ、そのですね。これ、受け取ってください!」
「あの、その・・・・」
どうするべきかわからず、答えに詰まる宮藤に、察しのいいリーネがぼそりと囁く。
「ラブレターじゃない?」
「ラブレター?」
「受け取ってあげたら?」
そういうとリーネは、宮藤の両手をふさいでいた紫色の風呂敷包みを、半ば強制的に預かる。リーネに背中を押される形で、宮藤は少年兵からラブレターを受け取ろうする。
ちょうどその時だった。
「あなたたち、何をしているの?」
ミーナの厳しい声がその場に響く。2人は驚いて手紙から手を放してしまう。ちょうど突風が吹いて手紙が舞う、宮藤と少年兵がその手紙を追おうとすると、ちょうどその先にいたミーナが手紙をキャッチした。
ミーナの後ろには、先ほどブリーフィングルームにいた藤木がいるから、藤木を案内する途中だったのだろう。
ミーナは少し手紙を見た後、厳しい表情になる。
「このようなことは厳禁と伝えたはずですが」
「申し訳ありません。ぜひとも一言、お礼を言いたくて・・・・」
「そうです。悪いことは何も・・・・」
宮藤は少年兵を擁護しようとした。しかし、ミーナは厳しい表情のまま少年兵に歩み寄る。
「ウィッチーズとの必要以上の接触は厳禁です。したがって、これはお返しします」
「申し訳ありませんでした」
ミーナから返された手紙を残念そうな顔で受け取ると、少年兵は一言謝罪を述べてから足早に立ち去ってしまった。
一部始終を眺めていた藤木は、ミーナを厳しい表情で見つめていた。
いかがでしたでしょうか。
藤木さん、だいぶ口調代わりましたけど、上官と接するときと上官として部下に接するときじゃ口調変えないと。
そして、次回は藤木さんの驚きの過去が公開される予定です。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
ではまた次回。さようなら
次回 第53話 乗り越えるべき過去
お楽しみに
ネウロイの瘴気の正体は?
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1:放射線もしくは放射能物質
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2:有毒な重金属などの微粒子
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3:毒ガス
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4:日本でもよくわからない