投稿時間を執筆終わりのテンションでやったせいで、これUA伸びないぞ!という不純な動機から、自分には珍しくあとがきなるものを書かせていただきたいと思います。
この作品の元になったのは、暗夜側で経済戦争をする転生者カムイという妙な設定を思いついたからです。剣の腕はからっきしでも、前世の知恵で政治を回して暗夜王国の闇を暴く!みたいなのでした。
まぁ、ボツになったんですけどねー。ハイドラさんの洗脳が強いのと、ガロン王に関しては力技しかどかす方法はないと分かってしまったので。
転生特典でスーパーパワーを与えるのもなんか違うなーと思いながらゲームをして気分転換をしました。
そう、スマブラspを。
そこから出てきた狂気の発想が、この作品の元になりました。
ただちょっと残念なのは、大乱闘に参戦する!からストーリーを組み立てると無駄に長くなってしまうことなのでした。両国の兵士全てをバーストするカムイ無双!というシーンは浮かんだものの、じゃあその先は?どうやってきょうだいを説得する?となると面倒なイベントがちらほらと。
なので、ばっさりカットできるようにする為に一章スタートにしたのでした。
後は大体ノリで書きました。執筆の途中にスマブラでカムイくんを使ってルキナに連敗しまくって戦闘力が一万まで落ちたのもいい経験です。そのトラウマをどっかで入れたいと思ったのですが、マベコンを使いそうな剣士キャラがオーディン(剣持ち)くらいしかいなかったのであえなくボツに。カムイくんDAにマベコン合わせられると一方的になぶられるんですよ。
さて、ここからは本編の話。
この小説で気をつけた事は、笑って読める小説にする為に死者を出さない事でした。ガロン王による白夜兵の殺害、ガンズによるギュンターの殺害(みたいなもの)、リリスの献身など、ファイアーエムブレム ifは序盤から割と容赦のないストーリーでしたので展開にはかなり慎重になりました。ガンズを無限渓谷に落とそうかとも思ったのですが、流石にカムイくんにそれはやらせるのは芯がブレるなぁと思ったので、ガンズさんは馬車で暗夜に逃げ帰ってもらいました。
この時点で、ifにスリープの杖ってなかったわと気付かなかったのは作者の最大のミスでした。レストみたいなのもなかったやん、と調べて思い出したのもこの時でした。なので勝手に作った無病息災という杖。捏造です、申し訳ありません。
戦闘は、基本的に吹っ飛び率の高い兵士たちにカムイくんが無双するというものでした。敵に何もさせないで倒す事ができるのでちょっと最強系の小説が書きやすい理由がわかった気がします。まぁ、白百合の騎士の方ではこれから苦戦が続くので無双を書ける機会はだいぶ先になると思いますけどねー。という自作のステマをしてみたり。
ただ、この小説の反省点としましては、キャラの口調がものすごく怪しいという事があります。うろ覚え知識とかわき茶亭さんの会話集を頼りに書かせて頂いたのですが、やはりどうしてもキャラがブレてしまいました。この辺は反省点ですねー。まぁ、準備期間ほぼゼロにしては頑張った方だと自分では勝手に思うのですが、それは読者様方にとっては関係のない事。やっつけ仕事でクオリティ下げているなって話ですよねー。
それが故に減らない誤字報告の数々。本当にお世話になってます。
さて、こんな駄文をダラダラと書き連ねるのもなんなので、ちょっとした短編を挟んでここは終わりにしたいと思います。
村人が、勇者に会った日の事です。どうぞ
「おっ母ぁ!」
「モズメ、逃げて!」
ノスフェラトゥが、献身的にモズメを守った母親を壊す。まるで、おもちゃか何かのように無残に。
それを見て、モズメは思った。戦わなくてはならないと。
苦しみも、涙も、全て後でいい。いまは、隣のロスさんのウチにある鉄製の農具でこいつらを1匹でも、地獄に送らなければならないと。
しかし、そんなのは夢物語。まだただの少女だったモズメは、走りきる前にノスフェラトゥに捕まり。その憎しみを胸に死んでいくだけだっただろう。
突如空いたその穴から、神速の手斧が投げ込まれてノスフェラトゥの頭が切り落とされるまでは。
そうして、戻ってきた手斧を手にした男性は、モズメを背に庇い言った。
「よくわかんねぇ状況だけど、おらが君を守るべ」
「...あんたさんは?」
「おらはドニ。まぁ、迷子をしてるだよ」
そんなふんわりとした空気なのに、その背中は太陽のように暖かかった。
そして、思った。この人は、勇者なのだと。
それは、1人の勇者とこれから弓聖になる元村人の話。
ただの村人でしかなかったその男は、邪竜ギムレーの計略全てを力でねじ伏せて生き延び、「あ、コイツ駄目だわ」という理由で異界に追放されるほどの勇者となった。
しかし、その異界の先で、どんな苦境でも笑いながら「絶対、帰るべ!」と言い続けるその男には様々な世界の神が力を貸し、彼は異界を渡る英雄となっていた。
そうして、今日もまた通りすがってその心根のまま人を助ける。
鍋の兜を、いつか会える子供への目印にする為に。
そんな勇者を見たモズメは、その心と力に憧れ「自分もただの村人だったべ。モズメちゃんも、いつかはきっと強くなれる。だから、ちゃんと生きるんだよ」という心の師の言葉を胸に弓を取った。
生き残り、強くなり、いつかあの太陽の背中のように人を助けられるようになる為に。
そうして、モズメは周辺の村を救援に回っていた白夜軍に見込まれて、ハイドラ討伐隊へと加入するのだった。
ドニキは、モズメが白夜軍に引き取られた後すぐに次の世界に旅立ちました。その先の世界では緑が豊かで、そして多くのギムレーに殺された人々の墓があったのです。
ドニはその地を見て、ああ、子供たちはやってくれたのだと感じたのです。
「さて、今度は皆を探すべ!子供達の名前がないって事は、多分他の世界に行ったべさ!旅を続けていればいつかどこかで会えるべよ!」
勇者ドニの旅は続く、いつか、家族と出会えるその日まで。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
という小ネタでした。というか、ギムレーってどうやってドニキを殺したんでしょうねー、太陽での回復、超高確率の武器節約スキル、そして高すぎる成長率により戦うたびに強くなっていく恐ろしさ。