ぬきたしは聞いてない   作:雪の精霊

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孕めオラァ!

ぬきたし要素がだんだん少なくなってきている今日この頃。でも、シリアスっぽい状態だからできないのよねこれが。
誤字が目立つかもしれないので、ここが違うよなどの意見がありましたら、報告お願いします。
最近見返して誤字が多いので(*´・ω・)



ゼロエイト

仮面ライダールパン。そう名乗ったわね、確かに名乗った。彼が、仮面ライダー?本当にあのルパン?

 

ルパンが手をロイミュードの方へと翳す。翳されたロイミュードはフィルムへとバラバラになる。

フィルムは3つ。ロイミュードトと同じ数。そのフィルム達は一纏まりになり、人形に変化する。

 

「怪人?」

 

「そう!こいつの名はシネマ。哀れな映画館長、一人のために映画を上映する男。こいつがいれば、俺のショーは捗るのさ。この度上映いたします映画は、運命の聖杯戦争、Fateの物語。仮面ライダー、その目に焼き付けろ、この世界はもう絵空事ではすまされない」

 

「おいおい、俺を忘れてもらっちゃあ困るぜ?てか、絵空事ね、そいつは気になる言い方じゃあねえか。招待されたかと思えばこれだ。予想外だったぜ」

 

「来たか」

 

木の影から、黄色いネクタイを身につける男が歩き出る。すっごい見たことがあるんだけど。

 

ほ、本物?

 

「そういや、俺はまだ名乗ってなかったっけか。俺はルパン、ルパン三世さ。ライダー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?空のあれはなんだ?」

 

「フィルム・・・・でしょうか」

 

「フィルムねぇ。デカすぎねえか?」

 

俺は、もう一人の文乃ちゃんを案内していた。そしたら突然、空に巨大なフィルムが見えた。もう一人の文乃ちゃんが知っている筈もなく。何なのか解らない。

 

この世界は仮面ライダー達がいる。なら、何かの怪人が起こしていると考えるのが普通だろう。

フィルム、まあ映画関連の物。フィルムや映画に関する敵。いたか、そんな奴。

 

「こう言うのはあっちの文乃ちゃんに聞けば一発なんだけど。叫んだら来てくれるかな?」

 

「あっちの文乃・・・・未来の私ですか。そこまで物知りなのですか・・・・むべ」

 

空のフィルムを観察していると、フィルムが液体のように揺れ、溶け込んだ。今のは何が起こった。

まるで、同化でもしたかのような現象・・・・。

 

「それは、とある怪人の影響です」

 

マフラーが風と共に流れ着き、竜巻のように動き、あっちの文乃ちゃんがそこに居た。

 

はえー、マフラー便利ですね。

 

「よく聞こえたな」

 

「呼ばれた気がしたので・・・・始めましてですね。懐かしい姿ですよ、ただ従い、支えるものを探す。あの頃の私はこんなにも哀れだとは」

 

「なに自分自身を皮肉ってんの」

 

凄い痛いほうの文乃ちゃんを見た、純粋なほうの文乃ちゃんは少し悲しい表情をして、哀れみの目を向けている。未来の自分といえども、哀れだったか。

 

普通に考えて痛い発言を度々するからね。最近にいたっては淳之介くんを我が魔王とか言うし。

 

「哀れなのはどちらですか・・・・貴方は、私なのでしょう・・・・支えるものを決めている、ならば貴方も決めていた・・・・。主に支えるために」

 

「確かにそうかもしれない、しかし、貴方と私の相違点はあります。幾度もの主を見てきた私は、一つの答えにたどり着き、実行した。言わせてもらおう、貴方は私であり、私ではない」

 

なんで現在と未来の文乃ちゃんが違うのか、それは、精神が磨り減ってるか、減ってないかの違いだ。

憶測でしかないが、何処からか未来の文乃ちゃんの精神は、磨り減っていった。己が哀れだと思うほどに。

 

まだ過去の自身を殺そうとしてないだけ増しだ。どこぞの赤い弓兵は過去の自分を殺そうとしたからな。

 

「むべ・・・・何だか、その言葉で納得しました。貴方は・・・・・未来の私、でも違う」

 

「察しろ、感じろ、心でな。という奴です」

 

「なんだその三段活用」

 

どうやら話は終わったみたいだ。険悪なムードはどこへやら、普通に話し始める。特に淳之介くんについて。

 

 

「ほう、未来を別の己にする・・・か。おままごとだな、過去を見ろ、未来をなぜ見ない」

 

 

後ろから声がして、振り向いた。そこに立っているのは、赤い外套を着た褐色の男。

 

その姿に、俺は既視感を覚えた。他人のそら似なのかもしれないが、俺が知る赤い弓兵だ。

 

一応、見たことがない前提に話し掛けてみるか。

 

「あんたは・・・見ない顔だな」

 

「すまない、いつの間にかこの場に居たのでな。つい心で思っていたことを口に出していた」

 

「なんだと、バカにしてるのか?」

 

未来の文乃ちゃんの口調が変わり、外套の男にそう投げ掛ける。しかし、男はやれやれと首を降る。

 

「バカに、しているか。無論だ、己を己と認めん半端な覚悟など。それこそ、バカにしているのかとは、こちらの台詞だ。おっとすまない、また言ってしまった」

 

こいつ。スッゴいイライラする言い方をしてくるな。まるで本物だ。あの何股もする弓兵だよ。

なんでそこでタイミングよくここに来て、否定しに来るかな。・・・・ん?タイミング良く?

 

たしか、目の前の外套の男は、いつの間にかこの場に居たと言った。本当にタイミングが良すぎる。なにかあったか?彼が現れるまあ前に。

誰かが会わせたかのようにいいタイミング。

 

そういえば、前兆のようなものがあったな。空に見えた巨大なフィルム。

 

もし、それが関係しているなら、それを引き起こした奴はなにを考えてる。自然現象ではない、人為的な現象の後に現れた男。出来すぎ、だな。

 

「はあ。構っていてもい仕方がないです。早くこの事態を引き起こした怪人のもとへ向かいましょう」

 

「マフラー使わないの?」

 

「これ、魔力使うから使いたくないんです」

 

「魔力使ってたのか、そもそもその概念があるとは思ってもみなかったぞ。んじゃあ歩きでゆったりと行かせてもらいますか」

 

赤い弓兵であろう人物は置いといて、未来の文乃ちゃんの案内のもと、発生元へと向かう。

 

因みに、後ろで怒鳴り声が聞こえたが無視した。

 

「目的の美術館までは時間がかかりますね」

 

「やっぱ、マフラー使お?」

 

「それもそうですが・・・・・敵のようです」 

 

目の前を阻むように、よく見たことがある敵達が姿を見せた。鉄の仮面、軽装の鎧。三体の機械人形。

 

「ヒューマギア?」

 

「たしか、それは貴方の会社が販売している人工的に作り出された人形の機械でしたか」

 

「そうだ。でも、あんな武装はしてないぞ」

 

そう、あんな武装はしていない。暴走したヒューマギア以外は。やっとこさ現れた。

 

暴走したヒューマギア。暴走を止めるべく、AIを使い作成されたゼロワン。暴走したヒューマギアは、本来の敵だ。同時に、救わなくてはならない存在。

 

「二人共、下がってくれ。こいつらは俺が止めるべき相手なんだ。俺の力がある意味でもあるんだ。頼む」

 

「解りました。さあ、下がりましょう」

 

「大丈夫なのですか?」

 

「心配するな、俺は・・・ナンバーワンの社長で、仮面ライダーだからな!」

 

『ジャンプ!』

 

プログライズキーを起動させ、ベルトに翳す。

 

『オーソライズ!』

 

それに答えるかのように、0と1の世界から人間大のバッタが呼び出される。

 

こいつがやっと、答えてくれたということは。これが本当の変身になるのか。答えてくれてありがとうな、ライジングホッパー。

 

『プログライズ!飛び上がライズ!』

 

『ライジングホッパー!!』

 

プログライズキーを差し込み終わると、バッタはゲル状となって、ゼロワンの姿を構成する。

 

『A jump to the sky turns to a riderKick.』

 

「俺が止めてやる。始まりだとしても!」

 

「成る程、これが本来の変身ですか。見計らったかのようなタイミングですが、今はそれが頼もしいです」

 

「だろ?行くぜ!」

 

跳躍して後ろに回り込み、右手側に居たヒューマギアの首下に凪ぎ払うかのように右でを当て、左手側のヒューマギアには左足の蹴りで蹴り飛ばす。

 

目の前のヒューマギアには背負い投げ。

 

「あの武器があれば一網打尽なんだが。どうするか」

 

「なら、武器があれば良いのですね?」

 

「そうだが、あるのか?」

 

「ええ、私の力を使えば、それを取り出すのは容易いこと。マフラーを舐めないでいただきたい」

 

未来の文乃ちゃんのマフラーが舞い、手元にまとわりつき、マフラーが離れ。離れた手元にはアタッシュケースの様なものが手に収まっている。

 

開発は終わっていたのか。輸送出来ないか今週中に聞く予定だったが、ありがたい。

 

「有り難く使わせてもらう!」

 

アタッシュケースの形をした武器、アタッシュカリバーを起動させる。

 

『Attache case opens to release the sharpest of blade.』

 

刃の部分が半分に割れるかのように展開されて、立派な武器になる。

 

『ブレードライズ!』

 

「これで止めだ。・・・・すまない」

 

一旦もとの形へと戻し、また展開する。

 

『チャージライズ!』

 

『フルチャージ!』

 

「ハアッ!!」

 

『カバンスドスラッシュ!!』

 

回転切りのように円を描きながらヒューマギアに一撃を当てる。ヒューマギア達は、青い火花を散らしながら爆発した。

 

「まるで、正義の味方のようですね。飛電殿」

 

「月光仮面みたいで、俺は光栄だな」

 

正義の味方。初めてその言葉が使われたのは月光仮面だ。最近の人達は勘違いするが、俺はしていない。

 

正義の味方は、ただの支持者に過ぎないからな。

 

「正義の、味方か」

 

「ん?着いてきてたのか」

 

赤い外套を着た男が歩いてくる。たしか、こいつも少し吐き違えてたりしてたな。

確かに、他者から見ればただの偽善。やられた者から見たら、ただ一人の意見。

 

殺気を漏らしながら来るということは、彼が、正義の味方を嫌うからだろう。

正反対な意見、ぶつかって、どう転んでも押し付けあいでなのに。殺気を漏らし続ける。

 

「嫌いなのか?正義の味方は」

 

「ああ、嫌いだな。偽善の意、万人を救うかのような立ち振舞い。お前は何を救うと考えた、もし、先程殺した敵すらも救いたいと思っていたのなら。お前は狂っている、お前の願いは届く筈もない」

 

「俺は狂っていないさ。俺は知っているんだ、彼奴等が望んだことを。俺はそれをして、子も同然の彼奴らを利用したやつらを、ぶっ叩く」

 

彼奴らは、知識と技術者達で作り出した子供で、彼奴らには管理個体が存在している。

その管理個体に届けられたメッセージは無数にあったが、全て内容が同じだった。その内容は、「私達を壊して」。

 

止める方法が、今はそれしかないんだよ。

 

「望んだことが解るだと?貴様は神にでもなった気にでもなったのか。本当に望むことを知るものは誰一人いないだろうな、思考とはそういうモノだ」

 

「そうかい。それがお前の意見か、俺は神様にはなってない。表すならば、俺は親鳥。子を守るのは義務だろう?可愛い子供だから」

 

「なら、していることが真逆だな。大を生き残らせ、小を殺す。いましているのはそれだ」

 

「言っただろ?望まれた事をしたと。救う道が、今はそれしかない。犠牲は無駄にはしない」

 

「駄々をこねたか。貴様がしていることはただの殺しだ。救いではなく、子を守るためでもない」

 

「そう言われても、同じことしか返さないぞ。俺は親鳥だと、子を守っているとな」

 

「そうか・・・・・」

 

男は白と黒の双剣を手に納め、殺気が籠った目で睨んでくる。だが、自然と怖くはなかった。

 

『キュアオォオンッ!!』

 

その時、0と1の世界から、一羽の鳥が俺の後ろに佇むように生み出された。また俺の思いに答えてくれたってのかい、ありがとうな、ライジングホッパー。

 

「理想を抱いて溺死しろ」

 

「そいつはごめんだな」

 

『ウィング!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっとだ、やっとこの世界で映画を撮れる。いい映画が撮れるぞ!!サア!!映画の始まりだ!ライダー共!ハハハハッア!!」

 

映画は終わらない、監督がいる限り。心待つ存在がいる限り。彼は世界すらも、映画にする。

 

「エイト、最ッ高の映画を見せてやるからな」

 

心待つモノが、幻想だとしても。

 




次回、ぬきたしは聞いてない


「アーチャー!?なんで?!」

「それはこちらの台詞だ」

別れとの出会い


「お宝はこの景色ってか」

大怪盗と大泥棒の意思


「こいつは、どうなってやがる?」

賞金首で死神、黒き獣を宿す男。



ゼロナイン 青き運命と


「聖杯は、貴方のもとに。帝様」

蒼の運命と正義の運命。歪み始める世界、現世。破滅は黒か、それとも王なのか。

最近これはぬきたしではないと思い始めたので

  • 最初からりリメイクしてR18多め
  • そのまま
  • ぬきたし本編を買う

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