僕の名前は一条和哉、俗に言う転生者だ。二次創作小説に載ってるああいうの。
神様のミス(笑)のお詫びに遊戯王GXの世界に転生させてもらったのだー。
でも僕は赤ん坊からやり直さなかった訳で・・・あんまり語りたくない色んな羞恥プレイを受けてきた。ちなみに精神年齢は前世で死んだ時の16歳のままだよ。
んで早くもこの世界に来て12年ほど。ピカピカの小学6年生。黒いランドセルに黄色の帽子。泣きそうになるのは今に始まったことじゃない。この世界は遊戯王が世界でビッグシェアを誇っていること以外は前世と大きく変わらない。子どもには義務教育があるから当然僕も学校に行く。眠たくなるような国語と算数の授業を乗り越えると給食タイム。
そして昼休みは毎日
「デュエルだぁ~!!!」
な感じである。最近僕のクラスで遊戯王の強い人ランキングを作ることが超流行ってる。
小学校の頃やったよね。え、やってない?そうですか。
とまぁこんな感じな日常を過ごしてる僕だけど、クラス1の実力を持ってるからかもしれないけど昼休みは結構忙しい。
後僕の父は海馬コーポレーション、母はインダストリアル・イリュージョン社に働いてるためカードに困ったことはない。だから小学生にしてはそこそこまともなデッキが使える訳である。ちなみにこの二つの会社はライバル同士なのに何故この二人が結婚したのかは僕も知らない。
「かずき~こんどこそたおしてやるぞ!」
威勢よく挑んでくる男の子を相手に今日も僕はデュエルをする。
「おれは岩石の巨兵(守備2000)をしゅびひょうじでしょうかん。たーんえんど。」
「僕のターン、ドロー。僕は鉄の騎士ギア・フリード(ATK1500)を召喚。カードを2枚セットしてターンエンド。」
言うのを忘れてたが僕が使用しているのはストラクチャーデッキ戦士の伝説をちょっと弄ったものである。ストラクチャーデッキは高額(小学生にとっては)で品切れを起こしやすいのでなかなか手に入らないレアなものである。
「おれのたーん、どろー。おれは岩石の巨兵をいけにえに千年ゴーレム(ATK2000)をこうげきひょうじでしょうかん。」
シンクロ・エクシーズの環境だったら
「1体リリースして攻撃力2000のバニラとかwwwwww」
とか言えるがこの時代では攻撃力2000はそこそこ高いもので馬鹿にはできない。
そもそも小1でバニラじゃないカード持ってるのなんか僕ぐらいだろう。
「千年ゴーレムでギア・フリードをこうげき!せんねんぱんち!」
この世界ではフェイバレット・カードの攻撃名を言うのは愛着を示すものらしい。
「僕は罠鎖付き爆弾を発動しギア・フリードに装備。ギア・フリードに装備された装備カードは破壊される。よって鎖付き爆弾の効果で千年ゴーレムを破壊。」
相手は?を浮かべているがとりあえず理解で来たのは千年ゴーレムは破壊されるということだろう。渋々墓地ゾーンに置いた。
「う~、かーどを1まいふせてたーんえんど。」
「僕のターン、ドロー。サイクロンで伏せカードを破壊。」
「あぁ、おれのみらーふぉーすが!」
「切り込み隊長(ATK1200)を召喚、効果発動。このモンスターの召喚に成功したとき手札のレベル4以下のモンスターを特殊召喚できる。僕はコマンド・ナイト(ATK1200)を召喚。コマンド・ナイトの効果で戦士族モンスターの攻撃力は400ポイントアップ。3体のモンスターでダイレクトアタック!」
「\(+O+)/」
このデュエルを偶然見てた教師が勝手に僕を大会にエントリーさせたのはまた別のお話。