賢者の娘は外の世界に留学したようです   作:エスカルゴ・スカーレット

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うち新盆なので、今朝お坊さんに来てもらって、読経してもらったんです。そしたらあのフレーズ出てきて、なんか嬉しくなっちゃいましたw

ぎゃーてーぎゃーてー



破壊者(後編)

「どしたの、メリー?顔色悪いけど…」

 

「えっ…そう?そんな事…ないと思うけど?多分気のせいよ、気のせい」

 

「苦手そうな案件だったらすぐ言ってね。これ、オカルトって言っても結構ハードなヤツだし…。結構多くの人が亡くなってるから」

 

「大丈夫よ、気にしないで。このくらい、何て事無いんだから」

 

「そう…?なら良いんだけど」

 

いやいやいやいや、大丈夫なワケが無いだろう。ポーカーフェイスが得意な私でも、思わず顔色に出てしまった。いくら何でもこれは驚く。そして同時に困惑してしまう。いくら過去にお父さんが住んでいた世界とはいえ、こちらの時間で半世紀以上が経っているのに、まさかお父さんの記録が出てくるなんて…夢にも思わなかった。

それに加え、大量殺人の可能性まであるときた。

こんなの正気を保てる方がおかしい。そんなのは狂気としか言いようがない。どこの世界に、己の父親が大量殺人犯かもしれないと言われて正気を保てる娘が居るだろうか。……ぶっちゃけ、あのお姉ちゃん達なら平然としていそうなのが怖い。

妖怪なのだから、人間を殺すのはある意味当たり前と言える。けれども、こんな愉快犯のような…無益な殺生はするべきではないと思う。

あのお父さんなら…やりかねないかな、と思う。

昔から過激思想の持ち主だったお父さんなら…。

まさか、本当に「消えた破壊者=お父さん」…?

 

「ちょっとお手洗い行ってくるわ」

 

「え…大丈夫?ついて行こうか?」

 

「流石にお手洗いの位置くらい覚えてるわよ?」

 

「そうじゃなくて、背中さすったりとか…」

 

ああ、蓮子は私が吐き気を催したと勘違いを…。やっぱり優しい。でも違う。お手洗いに行って、外の世界から幻想郷に居るお父さんを覗き見し、頭の中を見せてもらうというだけだ。寧ろ、蓮子にはここに居てもらわなければ。

 

「蓮子ったら、この私が吐き気を催したとでも?大丈夫よ、少しお腹冷やしただけだから」

 

「そう…?なら良いんだけど」

 

「すぐ戻るから、蓮子はここで待ってて。場所、取られちゃうかもでしょ?」

 

「それもそうね。んじゃ、行ってらっしゃーい」

 

腹を押さえて、トイレへ小走りで向かっていく。

個室に駆け込むなり、すぐさま能力を行使する。

博麗大結界の影響もあり、流石に幻想郷と外界を繋ぐのは負担が大きめだ。それでも無理に空間を歪めさせるお父さんのやり方よりかはまだ負担も少ない。

お父さんは紅魔館の屋根で昼寝していた。これは好都合。1人なら、鈍感なお父さんに気付かれることはまず無いと言える。

お母さんから習った通り、記憶改竄の要領で頭の中を覗く。すると、驚くべき事がわかった。

確かにその日はお父さんは外の世界に来ていた。

ただし、レミリア、フラン、咲夜も一緒に…だ。

しかも争いの為ではなく、お父さんの実家に宿泊している記憶だ。何かテレビゲームで遊んでいる記憶が残っている。黒髪の、何となく永琳に似た女性がいる。あれが本当のお婆ちゃんなのか…。

 

「……良かったぁ……」

 

つい、メリーとしてではなく、お父さんの娘・茜としての素の口調が漏れてしまった。でもこれでハッキリした。「消えた破壊者」はお父さんではない。あくまでも他人の空似だったのだ。

これが分かっただけでも大きな収穫だと言える。

…尤も、秘封倶楽部としての収穫ではなく、娘の私にとっての収穫でしかないが。

 

「お待たせ、蓮子」

 

「おっ、スッカリ顔色良くなったねぇ!出すモン出してスッキリした?」

 

「もう、蓮子ったら…。でも…そうね。お陰で、かなりスッキリしたわ♪」

 

「それなら良かった!じゃ、続き調べてこー!」

 

「おーっ!」

 

…結局、書籍やネットの情報を漁っても信憑性があると思われる情報はそれほど得られなかった。今日の活動にて唯一分かった「確かな情報」は、

「消えた破壊者」(もしくは私のお父さん)は、

それなりに頻繁にこちらの世界に出現していた、という事だ。




そうです。紫がエスカルゴ及び関係者(咲夜達やエスカルゴが外に飛ばされた事を知ってる者)の記憶を改竄したので、茜はそちらを見たのです。
偽りの記憶…しかし真実を知るのは紫ただ一人。



あ、藍様が居た。(折角の〆が…)
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