あえて艦これの世界でゴジラになってみた   作:豆柴タンク

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台風凄かったですね皆さんは大丈夫でしたか
私は雨漏りだけで済みましたが他の地域では色々と被害が出てるみたいでとても心配しました
一刻も早く復興することを願っています


19話

『待て攻撃するな!!』

 

そんな声が無線機から聞こえてきた、それを聞いて全員の動きが止まる

 

『俺だ天龍だ、ゴジ~…黒い怪獣の隣を見てくれ』

 

そう言われ怪物の隣を見ると天龍が怪物のすぐ隣で手を振っていた。その光景を見て艦娘達は状況が解らなくなってしまった。

一体最初に現れた怪物は何なのか、その怪物を一瞬にして倒した怪物は何なのか、そしてその怪物の隣に当たり前のように居る天龍は一体何をしているのかと

なんとか回らない頭を回して考えるがよく解らなかった

。そんなことを考えていると

 

『皆此方に来い!まだ後一匹残ってるんだ、急げ此方の黒い怪獣は俺達の味方だ、安心しろ』

 

なんて事を言ってくる、向かうもなにもそっちから徐々に此方に向かって来ているのを見て尻込みしそうになるが、よく見ると黒い怪物の周りには天龍の他にも多くの艦娘達がいた。それを見て少し安心した…が警戒は緩めなかった

 

「わっ解ったわ。今行く…でも本当に大丈夫なんでしょうね…」

 

『大丈夫、大丈夫こいつは俺たちの味方だ、それは保証する。それよりさっきの奴の生き残りはまだ近くにいるんだから急いでくれ』

 

そう言われ漸く艦隊が動き出した、だが皆不安に思いながらもゴジラの方に向かっていく。そしてもう少しで合流しようとした時

 

「〓〓〓、〓〓〓〓〓」

 

合流しようとした艦隊の後ろからエビラが襲いかかってきたのだ。

ゴジラはそれを見て熱線を吐こうとしたが近くに艦隊が居るので吐くのを止めエビラ目掛けて咆哮を上げながら突撃していった

 

「〓〓〓〓〓〓〓〓〓」

 

そして、エビラとゴジラに挟まれる形になってしまった艦隊は大混乱である。片や攻撃の効かない怪物片や味方と言っていた怪物が猛突進してくるのだ、もう死んだと誰もが思っていると

 

『おい!此方だそいつの脇を抜けてこい、そいつを信じろ!!』

 

そう天龍が言ってくる、そいつって此方の黒い怪物の事?しかし、この状況じゃあ信じるしかない

 

「皆!私について来て!!」

 

そう言うと突進してくる黒い怪物の方に向かって前進した、急激に近づいてくる怪物を見て今にも発狂しそうになるが他の皆も何とか正気を保ってるようだった。

そして怪物との距離が0になる。

艦隊は無事に怪物の脇を通ることができた、通りすぎて暫くすると後ろからズンと大きな音が聞こえてきた、後ろを振り返ると怪物達が取っ組み合い戦っていた、その間に天龍達と合流を果たした

 

「天龍!!」

 

「お前達無事か?」

 

「無事なはずないじゃない!あいつら一体なんなのあの黒い怪物が味方ってどういうことなのよ、何であんたはそれを知ってるのよ!!一体何がどうなってるのよ!!」

 

合流して直ぐ艦隊の指揮をしていた艦娘が天龍に捲し立て掴み掛かった。天龍は一瞬目を見開いたが直ぐに冷静になり自分の襟首を掴んでいる手をゆっくり掴み今の状況を説明し出した

 

「落ち着けよ。正直俺も何が何だか解らないんだ、あのエビの怪物の事はなんもわからねぇ、けど黒い方は前に俺達を敵から助けてくれたんだ。さっきもあいつから俺達を助けてくれたし、俺達に攻撃してこなかったろ」

 

「そんなの偶々私達が目に入らなかっただけかもしれないじゃない!あのエビの怪物は私達の仲間を食ったのよ!あいつも私たちを食うかもしれないじゃない!!」

 

「違う!あいつはそんなことしない!!」

 

「何でそんなこと言えるのよ!なんの根拠があってあいつの肩を持つのよ!!」

 

「それは…」

 

「ゴジラはそんなことしませんよ」

 

天龍が言葉に言い淀んでいると後ろから声が聞こえた。全員が声のした方へと振り返るとそこにはリトルが立っていた

 

「なっ何あんた!いつの間に後ろに、というかその格好あの怪物と同じ…」

 

「そうです。初めまして私はゴジラの妖精名前はリトルと言います」

 

そうリトルが名乗ると事情の知らない艦娘達はリトルを見たまま固まってしまった、その様子を見たリトルは気にせず話を続けた

 

「ゴジラはあなた達の味方ですし貴方達を食べたりしませんよ」

 

その言葉を聞いて先ほどの艦娘がリトルに質問した

 

「さっきゴジラって言ったけど、それはあの黒い怪物の名前なの?」

 

「そうです。黒い方がゴジラ、そして赤い方がエビラと言います」

 

「なっあのエビのことも知ってるの!」

 

「まぁ名前くらいしか解りませんけどね…それよりここからもう少し離れませんか、ここだとまだゴジラの戦いの邪魔になっちゃうんで」

 

リトルにそう言われゴジラの方を見て確かに離れているといってもあの巨体で暴れられるとここも安全とは言いがたい、そう思い素直にリトルの言うとおりに離れることにする

 

「解ったわ、でも離れたら色々聞かせてもらうから」

 

「いいですよ、でも私達が離れれば直ぐに終わると思うので本人に直接聞いた方が早いと思いますよ」

 

リトルはそう言うとゴジラの方を見た

 

 

ーーーーゴジラsideーーーー

 

(よし、無事に合流したようだな、まさかエビラがあんな爆発するとは思わなかったな。近くにいた子達に怪我がなければいいが)

 

「とりあえず、こいつをどうにかしないとな」

 

そう言うゴジラの前には今まさに取っ組み合いをしているエビラを睨み付ける、この世界に来て初めて自分と同じ大きさの敵を前に緊張しながら戦っていた

 

(さっきは遠距離から熱線で倒せたが今は接近戦だ、取り敢えず鋏に気を付けて戦うしかないな)

 

ゴジラはエビラからのハサミ攻撃を払い除け体当たりを繰り出した。エビラとゴジラの体がぶつかり合う度に高波が発生していたがその事に気を付けられる余裕がゴジラにはなかった。だがゴジラが一瞬目を艦娘達の方へ向けると艦娘達はもうすでに遠くへと移動していた。

その様子を見てほっとした瞬間エビラの鋏がゴジラの左腕を捕らえた

 

「ぐおおおお、いってーくそ、離しやがれ!」

 

「〓〓〓〓〓〓〓」

 

ゴジラは残った右腕で応戦するがエビラも挟んだ腕を離す様子もなく粘ってくる

 

(くそ、思ったより強いな劇中じゃ両腕もぎ取って終わりだったな、同じようにすればなんとかなるか…ん?皆も離れたんだし熱線で攻撃してもいいんじゃね…よし!)

 

ゴジラは右腕で残った方の鋏を掴みエビラを逃がさないようにし、エビラの顔に向かって熱線を吐き出した、エビラは顔面に熱線を諸に受け数秒後ボンと音を立て爆発した。

そして爆発の煙が晴れるとそこには沈んでいくエビラの下半身と両腕にエビラの残った鋏を持っているゴジラが姿を現した、ゴジラは持っている鋏を放り投げ勝利の雄叫びを上げた

 

「〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓」

 

雄叫びをあげ終えたゴジラは離れている天龍達と合流するために動き出した。そして天龍達と合流すると天龍達以外の艦娘達はゴジラを警戒していた

 

「お疲れさまゴジラ、随分早かったね」

 

艦娘達が警戒する中リトルが労いの言葉をかけてくれた

 

「そうか?結構苦戦したんだが」

 

ゴジラがそう返すと艦娘達の顔が驚きの顔へと変わった

 

「なっ!あっあんた喋れるの?」

 

艦娘が驚き、声をあげ聞いてくる

 

「ん?おう、艦娘とのコミュニケーションはとれるようになってるから喋ったり意志疎通は出来るから問題ないはずだけど」

 

「そう、言葉が通じるなら大丈夫よね…まずはお礼を言わせてちょうだい」

 

「お礼?」

 

「そう、私はこの艦隊の指揮を執っているものよ、貴方がいなければ今ごろ全滅してたかもしれない。だからありがとう、お陰で私達は助かったわ」

 

「いやー、偶々近くにいただけだし助かって良かったよ」

 

「ええ、そうね、でも納得はしてないわ、天龍、貴方達前にもゴジラに助けてもらったって言ってたわよね。それじゃあゴジラが喋れるの知ってたんじゃないの?」

 

そう言うと天龍達を睨み付ける

 

「いや、それは…「それはそん時りとるが居なかったから意志疎通出来なかったんだよ」

 

「えっ…そうなの?」

 

「あっああ、さっきはいきなり喋りだしたからビックリしたよ」(棒)

 

「そうなの?」

 

「ああ、まさかこんなところで会うなんて思ってもみなかったよ」(棒)

 

「ふーん」

 

天龍が更に問い詰められそうになると思いゴジラは助け船を出すことにする

 

「なぁ、それよりもお前達はいまここに居るので全員なのか?」

 

ゴジラのその問いかけに少し戸惑いながら

 

「いいえ、私達の他に前方に別の艦隊がいるわ」

 

その答えにゴジラは少し考えてから

 

「それじゃあ、其の別の艦隊と合流した方がいいだろう」

 

「えっいや、私達はここから離れる訳には…」

 

「いや、よく考えてみてくれ。さっきのエビラは2匹居た、もしかしたら番かもしれないそしたら他にもエビラが居るかもしれない」

 

ゴジラがそう言うと艦娘達の顔が青くなる、あの攻撃の効かない怪物が他にもまだ居るかもしれないという言葉を聞いて怯える艦娘もいた、その様子を見ながらゴジラは話を進める

 

「確かに…急いで向かわなきゃ。全艦急いで前線部隊に合流するわよ」

 

その号令を受け艦隊が動き出す、その様子を見ていると天龍はゴジラに手をあげて助かったと伝えてきた、そうしていると艦隊の指揮をしている艦娘が近づいてきて

 

「…ゴジラさん」

 

「何だ?」

 

「都合のいいこと言っているのは重々承知しています。ですがどうか私たちと一緒に来てくれませんか…もしゴジラさんの言った通りになってたら私たちじゃどうしようもありません、どうか私達の味方になってくれませんか」

 

そうして深々と頭を下げた

 

「大丈夫だよ」

 

「えっ?」

 

「言われなくても着いてくし、俺は艦娘の味方だからな」

 

その言葉を聞いて顔をあげた子は涙を流しながら

 

「有難うございます!!」

 

もう一度頭を下げてから艦隊に戻っていった

 

 

 

 

 

 

 




皆さんの中ではどんな艦娘が出てるんでしょうか?
余り違和感なく読めて頂いていれば幸いです
あと歓迎会の話を少し書き足しました

次どっち先にやろうか迷ってます

  • ホッポ来襲初めてのお友達ビヲの遠出
  • 怨念の帰還連鎖する怨念
  • ハーハハハ悩むがいい作者よお前に任せるぜ

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