ポケットモンスターThunder/Sound   作:keruru

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調子にのって3話くらいポンポン更新してますが、リアルでやんなきゃいけないことがあるため超不定期です。

見捨てないでください。



まったく誰だ仲間集めの過去ストーリーに入るとか言ったのは!





師を乞う雷音

〜side上鳴

 

こうして耳郎の参加が決定し、いよいよ本格的に旅の計画作りが始まった。

 

出発は8歳の誕生日となる1年後。(これは余談だが、俺と耳郎の誕生日は一緒だった。同じタイミングで転生したんだろうか。)

それまでに俺達は両親の許諾を得なければならないのだ。正直これって旅そのものよりハードル高いんじゃなかろうか。

 

まずは耳郎と約束した日の次の日、俺達はそれぞれの両親をダメもとで説得しに行った。もちろん結果は玉砕。まぁ8歳の男女を旅に出すとかどこの親も許すはず無いよな。10歳から許すってのもどうかと思うけど。

 

 

 

***

 

 

 

 

次の日。それぞれの反省を兼ねてミシロタウンの小さな公園で緊急会議。

 

 

「さて、どうしようか」

 

「上手くいくとは思ってなかったけど…あまりに可能性が無さすぎるね……」

 

 

耳郎も落胆した表情だ。それを見ていると本気でこの旅を楽しみにしてくれてるんだなって実感が湧く。

 

 

「なんて断られた?」

 

「まぁとりあえずは子供だけで旅なんて危ないだろってのが主だったよ…」

 

「だよなー…予想はしてたけどいざこうなるとどう説得すれば良いものか……」

 

「んん〜…………」

 

 

結局その日は大した収穫は無く、お互いになにか良いアイデアが浮かんだら持ち寄ろうという話に落ち着いて、俺達は帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

そのまま時が過ぎること半年。これはまずいと焦りながらイナズマの毛並みを梳かしていた時、片手に新聞を握った耳郎が俺ん家のインターホンを連打してきた。

 

 

「ピンポンピンポンピンポンピンポン「ガチャ」ピンポ…」

 

「落ち着けよ。いきなり人ん家のインターホン連打はねぇだろ」

 

 

俺は興奮して頬が赤く染まった耳郎を落ち着かせながら家に招き入れ、テーブルに向かい合って座った。

 

 

「上鳴!これ!これ見て!!」

 

 

耳郎はそう言いながら握っていた新聞を俺の前に突き出した。

 

 

「‘‘新進気鋭の天才トレーナーダイゴ。前例にないスピードでバッジを集めリーグ出場’’……これってあのダイゴだろ?そりゃあ俺だって知ってるけど…それがどうしたんだ?」

 

 

前世でやってた時はチャンピオンやベテラントレーナーとしてゲームに登場したダイゴ。それが今はまだ注目の新人トレーナーって感じで存在している。ゲームでは25歳だったっけ?…それもこの記事にはまだ18歳として紹介されている。今は俺がゲームとしてやってた時代よりも少し前の時代なのだろうか…

 

 

「この人の弟子にしてもらおうよ!そしたらあたし達だけで旅しなくて良いしさ、お母さん達も許してくれるんじゃない?」

 

 

いきなり何言い出すんだこいつ。

 

 

「いやいやそれは非現実的すぎだろ。そもそもダイゴってホウエン中を飛び回って旅してるだろ?そんなのまず会えっこないし、会えたとしても弟子を作る余裕なんてないだろ。相手はチャンピオンを目指すエリートトレーナーだぞ?」

 

「それは…そうかもしれないけど……」

 

 

俺の否定に対して珍しく不満げな様子をあらわにする耳郎。確かにそれが可能ならばこの上なくいい提案ではあるけれど…流石に無理だよな……

 

 

「確かにいい提案ではあるけど、ダイゴを探し出すだけであと半年終わっちゃうぜ?だったら他のトレーナーにお願いして同行してもらうとか…それくらいなら何とか出来るかもしれない。そういった意味では良いアイデアだな。耳郎ナイス」

 

「んー……でもあたしは諦めないよ。あと半年で絶対ダイゴさんに弟子にして貰えるように頼み込むから」

 

 

頑として譲らない耳郎。そんなにダイゴの弟子にこだわるのか?やがてはチャンピオンになる人物だから俺も出来ればご教授貰いたいが………こんな時主人公だったらさながらの運命力でパパッと出会って弟子入りするんだろうな……

 

 

「分かったよ。とりあえずはそれを目指して行動しよう。ただ何も進展がないままタイムリミットが来た時は別の方法で決行するからな」

 

「うん。分かった」

 

 

 

これからの行動を大まかに決めた俺達は、一週間後にコトキタウンまで情報収集に向かうことを約束してその日は別れた。何分この小さな町では人も情報も少なすぎる。このままではダイゴの動向はおろか、目撃情報すら得られそうにない。現世ではポケナビはまだ開発されていないらしい。おかげでこの町にある情報源は新聞と口コミのみ。何やってんだよツワブキコーポレーション。

 

 

(しっかしほんとにあと半年でダイゴに会えんのかねぇ……今どこにいるのかも分かってないのに…これで会えたら俺結構な運命力だよな…)

 

 

耳郎と別れた後、夕飯の材料を買うべく、そんなことを思いながらミシロの市場に来ていた。

 

(今日は母さんカレーって言ってたっけ?…メモは……ジャガイモ、にんじん、玉ねぎに………バナナ?!母さんカレーにそんなもん入れてたのか?!りんごとハチミツとかなら分かるけど……)

 

 

意外な事実が発覚しながら順調に買い物をすること数十分。そろそろ帰るか、と市場を去ろうとしたその時。

 

 

(ん?こんな店あったか…?)

 

 

市場の出口に1つ、白髪の長髪とサングラスにキャップを目深に被った、いかにもホームレスゥな雰囲気を醸し出す老人がテーブルの前に座る、怪しげな店を見つけた。

 

 

「おっちゃん、この店何売ってんだ?」

 

「…………」

 

 

老人は何も言わない。テーブルの上には何も置かれておらず、もう売り切れたのか?と思いその場を去ろうとした瞬間、

 

 

 

 

「お前は………これがなにか分かるか……?」

 

 

 

 

消え入るような声と共に、上鳴の前に老人が1つの小さな包みを差し出した。

 

包みを開くと中には水色の半透明な球体の中にS字型の朱色と黒の模様を引き伸ばしたような螺旋が入っていた。

 

 

(なんだこれ……石?中は透き通ってるし…宝石か……?いや…これどこかで見覚えが……)

 

 

謎の既視感に意識を奪われてしまった上鳴は気づかなかった。上鳴の横にもまた同じように石を眺める人物がいることに。

 

 

(………!!これって…まさか……!!)

 

 

5秒ほどの沈黙の後だっただろうか。熟考の末、瞬時にそれがなんであるかを理解した上鳴は思わず叫びながら老人に申し入れる。

 

 

「「これ下さい!!!」」

 

 

そしてその声は隣から聞こえた自分よりもやや低めの声と重なった。

 

 

「は?」

「え?」

 

 

お互いに隣合っていた事に気づいていなかったのか、声が重なったことよりも隣に人がいた事自体に驚くように疑問の声が漏れる。

 

 

上鳴は思わず声のした方を向くと、相手も同じようにこちらに顔を向けてきた。

 

 

「ちょっと!この石は俺が先……に………………」

 

 

自分が先にこの石を見つけたと論破を試みる上鳴。しかし上鳴の声はそれ以上続かなかった。否、続けることが出来なかったという方が正しいか。

 

 

 

 

 

 

 

なぜならそこに

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?君もこの石が欲しいのかい…?参ったな…久しぶりに珍しい石が手に入るかと思ったのに……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

申し訳なさそうな顔で、しかしこの石は僕のものだという顔で、こちらを見下ろしながら佇む銀髪の見覚えのある人物。

 

 

 

 

 

 

 

ツワブキ・ダイゴがそこにいたのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まーだ旅に出ません。

これだけ引っ張って肝心の旅は速攻で流すかもしんない。早く本編に入りたい。


次回は上鳴と石好き変態、激突。
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