カードと星と、それから魔女と   作:change

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出来上がった最新話は、どうやら凄まじく明るい話のようですね・・・・・・。


6.灯下誤見のアマルガム

「はぁ・・・・・・」

 

夏休みはまだ続く。親が帰って来ない日々に一喜一憂していたものだが、今では親以上に意識せざるを得ない人物が出来てしまった。

昼間の夏の暑さに汗を流し、飛んで来た黒い蝶々を鬱陶しく思い手で払う。

 

「デッキはこれで良いとしても、プレイング技術は磨いていかないといけないな・・・・・・」

 

そう、楽しみであった筈の趣味が、いつの間にやら生死を賭けたゲームに早変わりしたのだ。全くもって嫌になる。

 

そんな俺がこうして自転車を漕ぎながら、懸命に坂を登っているのはショップへ行く為である。

 

ウルディナとの話し合いがあった後、俺は黒彩としてあの化け物女の道具らしく戦わなければいけなくなったのだ。

負ければ死ぬと聞いて、そうジッとしていられる程俺は肝は据わっていない。こうして次の“殺試合”が始まるまでに、腕を磨かなければと思ったのだ。

 

「もうそろそろで大会の準備が始まるな・・・・・・急ぐか」

 

ハンドルをしっかり握りしめ、足に力を入れて立ち漕ぎの姿勢を取る。風を全身に浴びながら、俺はショップへ急ぎ向かった。

 

 

 

 

 

 

大会で試合が始まり、命の危険がないデュエマが始まる。冷房の効いた店内は涼しく、丁度良い心地よさが感じられた。

 

大会の参加者はかなり多いようだった。50人以上ともなれば1回戦を2回に分けるなどが必要になってくるだろう。

 

「はい!今から対戦票読みますのでー!」

 

俺がそう予想していると、奥から対戦票の集計を終えた店員がやって来た。プレイヤー同士の会話が騒がしい中、大声でどうにか説明をしようとしている姿には若干の申し訳なさを感じる。

 

――カードゲーマーの悪い癖だな・・・・・・

 

とはいえ、ここで大声を出して他の人達に注意を促せる程、俺に勇気がある訳でもない。無言でその場を立ち去り、店員の声が聞こえる近い位置に置いてあるショーケース、その中に配置されている商品のカードを眺める。

 

――今日は・・・・・・そうだな、《アポカリプス・デイ》と《ベルリン》、《パラスラプト》でも買うか・・・・・・。あ、《BAGOOON・パンツァー》が安売り・・・・・・これも買っておくか。

 

「呼ばれなかった人はこの後となりますのでー!」

 

思考中にも店員が参加プレイヤー名前を呼んでいるのは聞こえていたが、どうやら俺は後半になるらしい。暇になってしまったか・・・・・・。

 

「卓が埋まっている以上、フリーも出来ないしなぁ」

 

知り合いが来ている訳でもない。此処は適当にTwitterでも開いて暇潰しでもするか。

 

夏の暑さのせいか、妙に熱を持ったスマホでニュースが

無いか調べる。

 

そんな事をしていた時、一つのニュースが目に入った。

 

『マンションで神隠しか。30歳男性行方不明に。部屋に男の指紋一つも無し』

 

――これ、もしかして・・・・・・いや、まさかな・・・・・・。

 

「・・・・・・」

 

そう思いたい。が、一応はあの憎き魔女、ウルディナに聞いておくべきか。

 

「スミマセン、フリーの対戦って今出来ますかー?」

「えっ、あ、良いけど・・・・・・テーブル空いてる?」

「ありますよー!」

 

いきなり声を掛けられたかと思えば、自分より40cm程背の小さい男の子がデュエマのデッキを片手に持って立っていた。

フリーの対戦の申し出は此方としても嬉しい限りだが、生憎と対戦に必要なテーブルは埋まっている筈。そう思っていたのだが、目の前の少年は、まだこの店に対戦に使えるテーブルがあると言う。

 

「こっちです!こっち!」

「え、あぁ、うん!?」

 

小さな子供に引っ張られて行く高校生など、端から見れば微笑ましいものなのかもしれない。だがまぁ、いきなり袖を掴まれてひっぱられて行くのは正直驚いた。今の子供は俺が子供の頃よりも元気で快活なんだなぁ・・・・・・。

そう思っていると、少年はおもちゃコーナー前のフリースペース、要するに自由に使える机がある場所に辿り着いたようだった。ふと、俺はスマホで時間を確認する。

 

――13:10か・・・・・・2回戦は半からだし、とんでもなく動きの無いゲームにでもならなければ1試合くらいなら出来るか。

 

「じゃあ、シャッフルお願いします!」

「うん、良いよ。じゃあこっちもお願いね」

 

お互いのデッキをカット&シャッフル。程良く出来たら後はジャンケン。先行は俺から。早速手札を確認し、マナに送るカード選ぶ。

 

「《Qアマ》をマナに。ターンエンド」(マナ1)

「ドロー、《ヴィルヘルム》をマナに、ターンエンド!」(マナ1)

「え、《ヴィル》?」

 

困ったな・・・・・・相手の力を見誤ったぞ・・・・・・。

黄金の縁に彩られた3色の竜は、間違いなくお高い《偽りの王 ヴィルヘルム》だ。

 

「良く手に入ったね。そんなカード」

「うん!これ要らないから上げるって、女の子に言われて貰ったんだぁ~!」

 

《ヴィルヘルム》が要らないとかその女の子絶対富豪の娘だろ。俺なら間違いなく媚び売ってもっと手に入らないか策を練るね。

・・・・・・いや、女の子に媚びるのはマズくないか・・・・・・?

 

「女の子からのプレゼントって訳だ。羨ましいなぁ・・・・・・、良かったね」

「うん!大事にする!」

 

うんうん、そうすると良い。そんな良いものも女の子も、早々手に入るものでも、出逢えるものでもない。

 

だが俺も負けてないぞ少年。俺はとんでもない女が名前をプレゼントしてきたからな。希少性ならこっちも高い。化け物と戦えとか言ってくるオプション付きだからな。

 

・・・・・・悲しくなってきた。止めよう。

 

「ドロー、《Qアマ》をマナへ、ターンエンド」(マナ2)

「ドロー、《ニコル・ボーラス》をマナへ、ターンエンド!」(マナ2)

「まーじか」

「お父さんが買ってくれたんだよ!格好良いよね!ね!?」

「そうだな・・・・・・良いお父さんを持ってて、お兄さん羨ましいなぁ~」

 

少年のお父さんはデュエマに理解のある人なのかな?普通にビックリなんだけど。

うちの父さんは《ボーラス》と聞けばmtgが思い浮かぶのかな・・・・・・。あ、もしかしたらmtgが好きな世代の人だったのかもしれない。だから《ボーラス》を買ったとか・・・・・・。

金縁の《ボーラス》を眺めている内に、そんなことが想像できてしまった。

 

「ドロー、《ドンジャングル》をマナに。2マナで《フェアリー・ライフ》。1マナ加速してターンエンド」(マナ4)

「ドロー、《ナトゥーラ・トプス》をマナに。3マナで《お清めシャラップ》!1マナ加速してターンエンド!」(マナ4)

 

――《キューブ》がマナに落ちたか・・・・・・成る程、《ミスキュー》を使ってドラゴンを踏み倒すデッキか・・・・・・。厄介極まりないな。もし《デルフィン》や《ドラゴ大王》、《VAN》なんかが出てきたら、完全に戦意喪失ものだ。

 

「ドロー、《ファイナル・ストップ》をマナに、ターンエンド」(マナ5)

「ドロー、《サイクリカ》をマナに。5マナで《ミステリー・キューブ》!」(マナ5)

「げっ」

 

少年と俺は、《キューブ》のガチャの為に少年のデッキをカット&シャッフルする。

 

――白さえ、マナに白さえあれば《ファイナル・ストップ》が使えていたんだけどなぁ・・・・・・。

 

「えい!」

「あ、オワタ」

 

捲れたカードは《王・龍覇 グレンモルト「刃」》。超次元ゾーンには最悪のカードが確認出来る。

地獄が訪れるのを薄々感じてしまう辺り、《キューブ》はやはり強いと改めて確信する。

 

「《モルト「刃」》の効果で超次元ゾーンから《バトガイ刃斗》を装備!《モルト「刃」》で攻撃、する時に――」

 

“捲る”作業時の俺達の顔はまぁ凄いことになっていた。

少年は顔中キラキラさせて、もう心の底から楽しんでいる様子なのだが、俺は正直、物凄く驚いている。どんだけ金持ちなんだろうな、と。故に今の俺には引きつった笑いしか出来ないのだ。

 

少年がデッキの一番上のカードを捲る。

 

「あー、《キューブ》はドラゴンじゃないから出ない・・・・・・」

「残念だったな・・・・・・」

 

危なかった。もしドラゴンだったら俺は即負けていただろう。

 

「《キューブ》をデッキの一番下に置いてW・ブレイク」

「S・チェック・・・・・・。W・トリガーだな。運が良い」(盾3)

 

S・トリガーの発動を宣言する。しかし、残念ながらこれでは《バトガイ刃斗》を除去することは出来ない。時間稼ぎが精一杯だ。

 

「《メメント》、《フェアリー・ライフ》。1マナ加速」(マナ6)

「あ、良いなー。ターンエンド」

 

そんな羨ましそうに《フェアリー・ライフ》を見られても打たせないからなぁ~?

普通にこのままだと負けるかもしれない。どうなる?

 

「ドロー、《チェンジザ》をマナに。6マナで《チェンジザ》を召喚、効果で2ドロー、《フォース・アゲイン》を捨て、効果で《チェンジザ》を対象に唱える。《チェンジザ》の再登場により2ドロー1捨て。ターンエンド」(マナ7)

 

《フォース・アゲイン》を使用することで強引に2枚のカードを手に入れたが、それでも《チェンジザ》と《フォース・アゲイン》の分を考えると±0だ。だが、《チェンジザ》が存在することで、《ニコル・ボーラス》によるハンデスは悩ましいものになった筈。

 

――まぁ、一応《メメント》は使うか。SAで死ぬ可能性は十分あるしな。

 

「ドロー、」

「メメント効果で全タップ」

 

これで《モルト「刃」》は攻撃出来ない。打点は減ったが・・・・・・どう出る?

 

「んー、《ナトゥーラ・トプス》マナにおいて、6マナで《チェンジザ》召喚」(マナ6)

 

――入っていると考えてはいたが、まさか本当に《チェンジザ》まで入っているとは・・・・・・。

 

「《チェンジザ》の効果で2ドロー、《お清めシャラップ》を捨てて唱える。1マナ加速してターンエンド!」(マナ7)

「いやー、強いな・・・・・・。どうしようか」

「僕強いですか!?」

「うん、強い。かなり強いよ」

 

笑顔で喜んでいる様は本当に可愛らしいのだが、生憎と此方は笑顔を浮かべられる程余裕が無い状態だ。

 

――次のターンで相手のマナは8になる。置かれるのが多色でなければ《ボーラス》が出て来れる状態だ。

 

攻撃を止めることを優先しなければならない以上・・・・・・全ハンデスは覚悟しておいた方が良さそうだ。

 

「ドロー、《フェアリー・ライフ》をマナに。4マナで《メメント》を再展開。ターンエンド」(マナ8)

「ドロー、」

「《メメント》効果で全タップ」

 

《メメント》でどうにか《バトガイ刃斗》や《チェンジザ》の攻撃時に発動するトリガー効果を封じなければならない。そうしなければ普通に押し負ける。

 

「《モーツァルト》をマナに。5マナで《ミステリー・キューブ》」(マナ8)

「何が出るかな・・・・・・ドラゴンは確定だろうけど」

「あ、《サイクリカ》だ!」

「あ、まっず」

 

捲れたカードに嫌な予感がした。サイクリカ、墓地に《キューブ》。何も起きない筈もなく・・・・・・。

 

「《サイクリカ》でもう一回《ミステリー・キューブ》を唱える!《龍の極限ドギラゴールデン》をバトルゾーンに!」

 

――マズいな、ドラゴンが1ターン中に2体場に出たということは・・・・・・。

 

「唱えた《ミステリー・キューブ》を手札に戻して、《ドギラゴールデン》の効果で《チェンジザ》をマナに!」

「了解。まさか《チェンジザ》を《ミステリー・キューブ》で1ターン処理してくるとはなぁ・・・・・・」(マナ9)

「じゃあ、《モルト「刃」》に装備されている《バトガイ刃斗》を《バトガイ銀河》に龍解するね!」

「これ負けたのでは?」

 

俺の手札に肝心のコンボスタートとなるカードが無い以上、どれだけコンボの条件が揃っていても仕方がない。相変わらず痒い所に手の届かない引き運だ。

 

「《バトガイ銀河》で攻撃する時、効果で1ドローして手札から《ボーラス》をバトルゾーンに出すね!」

「この手札ハンデスされるのやっぱ痛いな・・・・・・」

 

墓地に送られる手札3枚。《ミラダンテXII》、《スコーラー》、《チェンジザ》は、こもデッキにおいて必要な存在であり、《ミラダンテXII》に関しては殿堂の為1枚しか入っていないフィニッシャーだ。

 

――とは言え、この子のデッキ的にコスト7以下のトリガー獣は少なそうだし、刺さらない可能性は十分あったが。

 

「T・ブレイク!」

「S・チェック・・・・・・。ノートリか」(盾0)

 

ノートリではあったが・・・・・・やっと来たようだ。切り札ってやつが。

 

「ターンエンド!」

「さて、ファイナルターンの宣言でもしようかな?」

「え!ここから勝つの!?凄い!・・・・・・でも、《バトガイ銀河》が居るから、ドラゴン以外の攻撃は出たターンには出来ないよ?」

 

子供って純粋で本当に良いよね・・・・・・。こうやって遊んであげたら、ちゃんと反応くれるんだよ?天使かな?

 

「さぁ?それはどうだろうね。まぁ、見てればその内クリーチャーは増えてくだろうね。理解は・・・・・・まぁしなくても大丈夫だと思う。ドロー」

 

このコンボは理解するの難しいかもしれないからね。

 

「《サイクリカ》をマナへ。3マナで《神秘の宝箱》。効果でデッキから《Qアマ》をマナに」(マナ11)

「うわー、マナゾーンに《Qアマテラス》が3枚もあるー」

「さて、下準備はこれで完了。8マナで《ドンジャングル》を召喚。効果でマナゾーンから《サイクリカ》をバトルゾーンに」(マナ10)

「《Qアマテラス》じゃないの?折角マナに置いたのに?」

「まぁ見てて。《サイクリカ》の効果で墓地から《フォース・アゲイン》を唱える。《ドンジャングル》を再登場させ、唱えた《フォース・アゲイン》を手札に。《ドンジャングル》の効果で、マナから《チェンジザ》をバトルゾーンに」(マナ9)

 

間接的ではあるものの、ドラゴンの効果で登場したドラゴンの存在に、目の前の少年は目を輝かせている。ドラゴンが連載しているように見える光景は、幼い彼には格好良く見えたのだろう。

 

――俺にも、こういう時期があったな・・・・・・

 

「《チェンジザ》の効果で2ドローして《フォース・アゲイン》を捨て、唱える。効果で《ドンジャングル》の効果を再度使う。マナから《Qアマ》をバトルゾーンに」(マナ8)

「あ、出てきた!《Qアマテラス》だ!」

「そうだね、やっと出てきたな。《Qアマ》の効果でデッキから《禁術》を手札に加え、そのまま唱える。復元対象は《フォース・アゲイン》。《フォース・アゲイン》の効果で《ドンジャングル》の効果を再使用。マナゾーンから2体目の《Qアマ》をバトルゾーンに。《フォース・アゲイン》はデッキ下に」(マナ7)

 

まだ、舞える。

 

「2体目の《Qアマ》の効果でデッキから《フォース・アゲイン》を手札に加え、そのまま唱える。効果で《ドンジャングル》効果を再使用。マナゾーンから3体目の《Qアマ》をバトルゾーンに」(マナ6)

「全部出たー!」

「驚くのは、まだ早い。3体目の《Qアマ》の効果でデッキから《禁術》を手札に加え、そのまま唱える。復元対象は《禁術》。その復元対象は《フォース・アゲイン》。《フォース・アゲイン》の効果で3体目の《Qアマ》の効果を再使用する。その前に、《フォース・アゲイン》と《禁術》をデッキ下に」

「凄い続くね!」

「え?あー、ごめんな・・・・・・」

「全然気にしないで!楽しいから!」

 

長いだろうが待ってて欲しい。もう終わるからな。そう言おうと思ったが、少年はこのコンボの長さを気にしているようには見えなかった。

寧ろ、良く分からないが凄いことが起きている。その事実に興奮しているようだ。

 

「《Qアマ》の効果でデッキから《クリメモ》を手札に加え、そのまま唱える。デッキからカードを1枚手札に加え、シャッフル。そのまま手札から《スコーラー》をGー0で召喚」

「コスト11!?凄い凄い!」

「それだけじゃないよー?《スコーラー》の効果で、俺は追加ターンを得る」

「追加ターン!?」

 

パァーッと顔を輝かせる少年に、此方も自然と笑顔になる。此処までこのコンボで明るい反応をしてくれたのは果たしていつ振りだっただろうか。

いや、もしかしたら初めてかもしれない。そう思うと、彼にはもっと楽しんでもらいたいと思ってしまう。

 

「追加ターン、ドロー。6マナで《達閃》を召喚。そのまま《チェンジザ》で攻撃。効果で2ドローし、《ファイナル・ストップ》捨てる。効果で唱え、1ドロー。W・ブレイク」

「うーん、トリガー無し!」(盾3)

「《ドンジャングル》で攻撃」

「トリガー無し!」(盾1)

「《スコーラー》で攻撃」

「最後も無かったかー!悔しいー!」(盾0)

「楽しかった。君とのデュエマ。《Qアマ》でトドメ」

「何も無いです!」

 

淡々とした作業ではあったが、一人の子供を笑顔に出来た。今日の一番の収穫は、楽しいデュエマが出来た事だろう。

 

「ありがとうございました!」

「ありがとうございました。またいつか、デュエマしようね」

「うん!お兄さんのデュエマ凄い格好良かった!またいつかしよう!」

 

走り去って行く少年の姿は、とても幸せそうであった。




次辺りは多分デュエマ挟めないかも。話のテンポ的にも一旦魔女と会話とか挟みたいし。

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