起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

110 / 524
覇気無しでロギアの相手は無理ゲーだよね、弱点とかつかないと無理


砂の猛威 ドンクリークさん

クロコダイルの提案に了承しつつ街の外へ。

 

クロコダイルってこんなに好戦的だったか?などと考えていると

 

「ボス、クロコダイルと手合わせって事ですけどいいんですか?手の内を晒しても…」

 

とギンの言葉ではたと納得した。そうか、こちらの戦力を少しでも探ろうと言うことか。

 

まぁ自慢じゃないがこの六年間カモメの水兵団を率いて、海軍の中で一番多くの海賊を捕縛したのは自分だという自負はある。

 

それ故に自身の計画の障害になる可能性を考慮して念のために戦力を計ろうという算段なのであろう。

 

政府からも信用されており、海軍の一部にもクロコダイルを信用してアラバスタに海軍をおく必要は無いと言う者がいるくらいだ、計画の障害になりそうな者は後は付近を哨戒する海軍や最寄りの海軍支部くらいのものだろう。

 

それ故に海を問わずあちこちを回るカモメの水兵団は注意をしておくに越した事は無く、その為には情報が必要であり、その一環として今回の手合わせなのだろう。

 

そう考えながら街を抜け、広がるのは砂のみの不毛な大地。いや生物や植物がいないわけではなかろうが一般の人間にとっては生活に適さない環境である事は間違いない。

 

「砂のロギアであるお前と砂漠で戦うのは自殺行為な気もするが…」

 

そう言いながら外していた装備を装着していく。

 

「クハハハハッ、すまねぇな。だが流石に本部少将とやり合えるような場所がなくてな。」

 

合金製のレギンスにガントレット、武器は白尾棍だけで良いだろう。

 

「まぁ分からなくもないが…、ルールはあるか?」

 

最後に指先まで可動装甲に覆われたガントレットで白尾棍を何回か振ってそう聞けば

 

「たかだか手合わせだ。致命的な攻撃は無しでどうだ?」

 

との答えが返ってくる、まぁこんな手合わせで命を落とすのもバカらしいからな。

 

「それから町を巻き込むような大規模攻撃も控えてもらおうか。」

 

「じゃあこちらから行かせてもらおうか…"砂漠の宝刀(デザート・スパーダ)!!」

 

クロコダイルが自身の右手を大きく振り上げ、そのまま振り下ろせば腕が砂の刀となり鋭い斬撃がクリークを襲う。

 

「流石ロギア系!間合いはアテにならんな!!」

 

そう言いながら白尾棍を下から上に大きく振り上げ全てを断つ斬撃と化した砂を打ち払う。

 

「クハハッ!いなしておいてよく言う!"砂漠の宝刀"!!」

 

有効と判断したのか、もう一度自身の腕を砂に変え振り下ろしてくる斬撃を高速歩法の"剃"で回避。

 

回避したところには砂漠が大きく割れておりその威力の高さを示していた。

 

「次はこっちから行かせてもらうぞ!!"嵐脚・辻風(つじかぜ)!!」

 

そう言いながら左右の脚で十字を描く斬撃をクロコダイル目掛けて放つも

 

「無駄だ!おれは砂だからな…そんな攻撃は効かねぇなぁ?」

 

悪魔の実は大まかに三種類に分ける事が出来る。

 

その中で自然現象を操るロギア系が恐ろしいとされる所以がこれである。

 

"攻撃が効かない"、これに尽きる。

 

勿論白尾棍の先端の海楼石や覇気を纏って攻撃すればダメージを与える事はできるが別にただの手合わせなので、覇気は使用せずどこまでロギア相手にやれるか試すいい機会なのでちょうど良い、と考え

 

「なら…"拳砲・千々連(ちぢれ)っ"!!」

 

そう言って放つのは拳法の連打。

 

一発一発丁寧に放ち10、20、40と放つも

 

「無駄だと言っている!"三日月形砂丘(バルハン)っ!!」

 

ダメージを与える事が出来ず、逆にクロコダイルの振るう腕にクリークの左腕が絡め取られその水分を奪う。

 

「ちっ、水分をとられるのは絶対か…が、金属は問題ないようだな。」

 

素肌が剥き出しの上腕部が水分を奪われるもガントレットをはめていた部分は

 

「ふん、腕鎧に救われたか、ならこれはどうだ!"砂漠の向日葵"(デザート・ジラソーレ)」

 

地面にクロコダイルが手をつけば円形に流砂となり、それがクリークを飲み込まんとする。

 

「つっ!厄介な!」

 

思わず舌打ちしつつ悪態をつく。

 

流砂は駆け上がろうとしても流れる砂により足が取られ、最後には飲み込まれてしまう蟻地獄のようなものであるが、そこは素早く月歩にて空中に踊り出る。いくら足を取られようが空中に躍り出れば問題ない。

 

「そら!そこならば避けれんだろう!"砂嵐(サーブルス)"!!」

 

そして空中にクリークが躍り出た所をクロコダイルが掌から起こした砂嵐を放つ。

 

流石にこれに飲み込まれるのは面倒なのでクリークは深く大きく息を限界まで吸い込むと

 

「■■■■■ーーッ!!!」

 

限界まで吸い込んだ息を声にならない声として吐き出し、その衝撃波によりクロコダイルの起こした砂嵐を"かき消した"

 

「どういう肺活量だ、てめぇ!?"砂漠の…」

 

そう思わずクロコダイルが怒鳴りならば、と更なる技を出そうとしたところで

 

ぶるぷるぷるぷる

 

と、間の抜けた電伝虫の声が響き

 

「ちょっと待ったぁっ!!」

 

とクリークは素早く地面に降り立ち、攻撃してこようとしたクロコダイルに海楼石を仕込んだ白尾棍の先端を突き立てその動きを止めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




筆がのって長くなってしまった。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。