「ふむ、今のところクロコダイルに不審な動きは無し、か。」
「はい、普段はレインディナーズから出て来る事も無く、外出が確認されたのはこちらで近海から誘導した海賊が港に接舷した時だけですね」
アルバーナのアラバスタ王宮にてクリークはギンから報告を受け思考する。
とりあえず先日のビビちゃんの件は一旦置いておこう。
ギンは数名を率いて秘密裏にクロコダイルの動向を探るように任務を受けており、その為にアルバーナに到着以降アラバスタ王国の各町を回っておりその報告としてクリークの元に戻ってきていた。
それらを元に考えをまとめ、暫くはまだこのアラバスタに留まる事を伝え、数日の休暇をとるように伝えその後の任務続行を言い渡す。
「ではボス、失礼します。」
そう言って部屋から出て行ったギンを見送りつつ、クリークは思考を纏める。
ここで軽くおさらいをしておこう。
原作でクロコダイルが起こした騒動。
最終目的は"自身を王とした理想国家の建国"
そしてその手段としてこのアラバスタ王国に眠る古代兵器"プルトン"の奪取、及びアラバスタの王族であるネフェルタリ家の失墜。
更にその為の策として世界政府では所持、製造を禁止されている雨を降らす粉、ダンスパウダーを用いて反乱を誘発、及び"プルトン"の入手の為にその位置が記してある"歴史の本文(ポーネグリフ)"を解読の為に唯一古代文字を読む事が可能なニコ・ロビンを手元に置いていた。
最もロビンは未だ西の海にいるのでまだ先だろうが。
そしてそれらの策の為の手足として完全秘密主義の犯罪組織"バロックワークス"を設立していた。
だが現状バロックワークスは影も形も見受けられず未だ設立は果たされていないのだろうと考え、それならば他のところから探ってみるか、とダンスパウダーの影がないか探るもこれも空振り。
となると今後の行動としては原作にて"オフィサーエージェント"、若しくは"フロンティアエージェント"と呼ばれていたバロックワークスの幹部達を補足、及びこちらの手の物を賞金稼ぎとして名を上げさせバロックワークスに潜入できるように取り計らうべきだろう。
今のところ潜入させるべき人間は…ギンはカモメの水兵団としても本部少尉としても顔が知れてきてるいるし他だと…この前カモメの水兵団に入ったドレーク二等兵…いや、流石に訓練がまだ終わっていないのに送り出す事は出来まい。
…仕方ない、どうせまだ設立はされていないのだから潜入については後回しにするか。
となると人員を割くのは将来オフィサーエージェント、フロンティアエージェントとしてバロックワークスの幹部になる連中の捜索だろう。
バロックワークスは社員たちは社長の正体はもちろん、仲間の素性も一切知らされず、互いをコードネームで呼び合う程の徹底した秘密主義が取られており、よって世界政府や海軍でさえ組織の存在を把握していなかった。
そしてその幹部であるオフィサーエージェント及びフロンティアエージェントは12人と1匹、および彼らとペアを組む女性エージェントから成る、まぁ例外もいるが。
そして彼ら、彼女らの殆どが悪魔の実の能力者であり、誰も彼も一筋縄ではいかない曲者ばかりである。
とりあえず別の紙に原作を思い出せる限りのバロックワークス幹部達の情報を書き込んでおく、やはり原作を知っているというアドバンテージはでかいな、と考えながら書類を纏めていると突如中庭に面した窓がバンッと開かれ
「ゴリラさん!私に戦い方を教えて!!」
そう言いながら水色髪の少女が飛び込んできたのであった。
ビビは小さい頃からアグレッシブな性格だったと思っています。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)