そしてクリークは原作知識が中途半端な為アブサロムの死亡を知りません。
「キシシシシ、いいだろうお前らの思惑に乗ってやる。」
「そうか、いい報告を持ち帰れそうで何よりだな。
ついでに後2つほど聞いておきたいんだがいいか?」
「何だ?今のおれは機嫌がいいからな、大抵の事なら教えてやるぞ?」
と余裕の表情を浮かべるモリアに問いかける
「来る途中に見えた不可思議な生物についてだが…」
「なんだ、ゾンビ共の事か?」
「いや、半透明のまるでゴーストのような生物だが」
「!!ペローナ、引っ込んでろと言ったろうが!!」
と、突如天井に向かって大声を上げるモリア、それに対して
「で、でもモリア様ぁ、海軍に会うって言うから心配でぇ…」
天井を通り抜けフワリと現れたのは桃色の髪に特徴的な目をした少女、年の頃は10代前半というところだろうか。
モリアが名前を呼んだがホロホロの実の霊体人間、原作ではゴーストプリンセスの異名を持っていたペローナで間違いないようだ。
とは言え原作での勝気で我儘な様子はあまり無く見た感じ少しおどおどとした様子だが言葉通りモリアの心配をしたと言うのは本当だろう。
「ふむ、能力者か。しかしこんな少女を誘拐とは頂けないな、こちらで保護させてもらおうか」
「てめェ!おれの可愛い部下に何しようってんだ!それにこいつは捨てられてたからおれが拾ったんだ!」
ビリビリとした迫力でこちらに怒鳴りつけるモリア、流石に3大海賊の一角、カイドウと渡り合っただけの事はある。
「すまん、こちらの非礼を詫びさせてもらう。」
「…っ、わかりゃあいいんだよ。で、もう一つの質問ってのは何だ?」
さて、ペローナがいると言う事は掴めた、後は教えてくれるとは思わないが脅威になりうる情報を確認しておかなければな。
「…"魔人"の死体は手に入れてるのか?」
「っ!何処でそれを!!」
思わず叫ぶと同時に慌てて口を押さえるモリアであったが
「なるほど、やっぱりお前が持っていったのか」
「…どっからだ、どこからその話を聞いた?」
自分の迂闊な返事を悔やむがそれよりも情報が漏れた場所を掴む方が大事だろうと判断したのか隠さずにこちらに問いかけるモリア
「北の海に魔人の死体が眠っていると言うのは海軍内では有名な噂話でな、かれこれ十年前になるか?それを休暇がてら探しに行った時に俺が見つけたのさ。
まぁ遺体だからどうこう利用できるもんでもなしそのままにしていたが…しかしどうだろう、先日北の海で用事ついでに見に行ったら忽然と"魔人"の遺体が消えていてな。
で、持って行きそうな人物をピックアップした中にお前がいたってだけさ」
まぁ全くもって真っ赤な嘘なんだけどね。
「ちっ、赤カモメは全ての海を回ってるとは言うが手が広すぎるんじゃねぇか?で、どうするんだ取り上げるのか?」
「…別に暫定七武海にどうこう言うつもりはねぇよ、まぁその力が一般民衆に向くってんなら容赦しないがな」
と、片手を上げ指をバキリと鳴らして見せる。
「キシシシシ、おれ"は"動かねえよ。動く気もねぇしな。」
「…ならば良い、邪魔したなゲッコー・モリア。そっちのお嬢さんも騒がしくして悪かったな。」
「フン!海軍なんかさっさとどっかに行ってしまえ!」
「そう邪険にしてやるなペローナ。それよりも質問には答えたんだ、こっちの質問にも答えてもらうぞ?」
聞くだけ聞いてさっさとおさらばというのは流石に虫がいい話だったな、と考えつつ
「…いいだろう、特秘に関わる範囲外ならな」
と答えれば
「そうだな…カイドウの野郎は今…いや、辞めとくか。お前が言う一般民衆に悪徳業者や海賊なんかは含まれるのか?」
カイドウの何を聞こうとしたのだろうか、ひょっとして未だにカイドウに敗れた事を引きずってるのか?
「明確な線引きをしてるわけではないが…海賊なんかは公認、違法含めて自己責任だろうし悪徳業者なんかは司法の管轄だからな…」
「キシシシ、となるとこっちは手を出しても問題無いな?」
「だから公認海賊にはあまり手を出さないで欲しいんだが…」
「だったら"極力"手は出さないでおいてやる、向こうが喧嘩を売ってきたら別だがな?」
「あぁ、それでいい。それで二つ目の質問は?」
そこで考え込むモリア、考えてなかったのか?と思いつつ暫く待てば
「…そうだ覆面髑髏、ティーチって名前だったか?そいつについて教えやがれ。
あいつの影は是非とも欲しい、マリージョアを襲撃しそして逃げおおせたその実力、三億九千万の戦闘力をあの没人形に入れれば…キシシシシシシ!」
「んー、これは特秘情報だが…まぁ調べればわかる範囲でなら教えてやる。
今のところティーチとはその覆面が名乗っただけで本名かどうかは不明だ。
現在一番有力視されてるのは白ひげの船にいる男で名前は"マーシャル・D・ティーチ"勿論この男が髑髏覆面と決定したわけでは無いがな。」
「白ひげ…チッ、カイドウと同じく三大海賊の一角じゃねぇか…海軍に白ひげとやり合う計画とか無いか?」
「質問は二つだけ、話はここまでだ。
お前の七武海就任については政府に報告、後日新聞などで公布されるだろうが何か質問はあるか?」
「キシシシ、しかしこのおれが七武海か。そうそう勿論部下たちにも懸賞金はつかないんだよな?」
「あぁ、恩赦という扱いになるからな。じゃあせいぜい"夜討ち"のやり過ぎには気をつけるこったな」
「キシシシシシシ!おれ"は"やり過ぎないぜ!」
含みを感じる言葉であるがここから先弱体化していくのか、と額を抑えるもそのまま別れを告げ船に戻るのであった。
可哀想なティーチ、七武海にも目をつけられたようです。
次話は番外編、もしも〇〇だったらシリーズの投稿となります。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)