起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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東、南の海はまだしも北と西の海はどうやっていったもんか。

魚人島通るか反対側に船を用意しておくか・・・

悪魔の実を物に食べさせる具体的な方法などは原作で出てきていないので捏造です、ご注意を


悪魔武器 ドンクリークさん

受付でカリカリと書類を書いていた男は見知った顔が廊下の向こうからやって来るのに気づいてその手を止めた。

 

頭痛をこらえてそうな顔で脇の小電伝虫を取ると

 

『各員に通達、熊殿のお越しだ。

 

右手に包みを持ってる事から推測するにまた鹵獲武器の改造依頼だ。

伝達は以上』

 

と告げてペンと紙を脇に用意する、そして見知った顔が口を開こうとしたタイミングで

 

「紙に書け!!」

 

と顔面に叩きつけた。

 

 

 

一週間の習熟航海から帰って来た。

 

航海中の問題点の洗い出しを行いつつ試したい事があったので技術班本部にやってきたら顔面に紙とペンを叩きつけられたでござる、まぁいつもの事だけど。

 

実は武装開発の許可を得て技術班に来るようになって以降ここにはよくお世話になっている、自分で考えた武装のアイディアを持ってきたり、大型拳銃"ベアコング"など敵が持ってたちょっと変わった武装の改修だったり武装のメンテナンスなどだ。

 

そして今回頼むのは

 

「全員こいつを見てくれ!!」

 

包みを開いて見せるのは先日シュナイダーと名乗る海賊から手に入れた悪魔の実。

 

因みに海賊旗を降ろすように言われた本人はセンゴク大将との話し合いの元、民間協力者として今までの海賊旗を下ろし新たに飼っていた犬のバズをモチーフにした旗と海軍旗を掲げて近海の哨戒任務(と言う名の旅行)についているらしい。

 

まぁ海賊旗掲げてりゃ手配されてなくとも人によっては問答無用で沈める人もいるし海賊が海軍から金を受け取っているのも(実際の理由はともかく)イメージはあんまり良くないからかな?

 

そして今回の悪魔の実、実はすっごく悩んだ、図鑑で調べた所一致したのが一つ。

 

トリトリの実 モデル"鷲(イーグル)"

 

ガトリングファルコンことアラバスタで一番かっこいい男ペルさん(個人的主観を多く含む)も世界に5種しか確認されぬうんぬんかんぬん言ってた。

 

結構珍しいとも思うし食べてもいいかとも思ったのだが…ぶっちゃけ言うと"月歩使えるからなぁ"と思ってしまったのだ。

 

そこで思い出したのがラッシーやらファンクリードやらの"悪魔の実を食べた武器"の存在である。

 

まぁとりあえず悪魔武器とでも呼ぶか…

 

ただ、作中の物に悪魔の実を食べさせる技術がいまいちよくわからなかったのでこうして技術班にやってきたわけである。

 

「うわ、悪魔の実じゃないですか」

 

「え?今度は何処で拾ってきたの?」

 

「ふぇ、何でわざわざ此処にぃ…」

 

「今度はどんな厄介ごと持ってきたんでしょうか…」

 

しゃらっぷ、別に厄介ごとじゃないからな!

 

「誰か物に悪魔の実を食べさせると言う情報を何か知らないか?」

 

ざわざわと研究員達が話し合うも

 

「いや、物にどうやって食べ物食べさせるんですか?」

 

と代表者が答えた

 

ですよね!となるとまだその技術は開発されてないのかー…

 

となるとどうやってやるかだが。

 

「取り敢えず色々試してみるか…"試作兵装第六号"を用意してくれ!」

 

と試作で作ったガトリングを持ってきてもらい色々と試して見る。

 

一つ目 横に置く

 

結果 変化無し

 

「そりゃそうでしょ、それで出来たら宝箱が変化してますよ」

 

二つ目 上に乗せる

 

結果 変化無し

 

「え、この調子でやるんですか?」

 

三つ目 刺してみる

 

結果 少し動いた?

 

「気のせいじゃないんですか?」

 

四つ目 少し切り取って果汁を満遍なく塗りたくってみる

 

「これってどっちに悪魔の実の能力って宿ってるんですかね?」

 

五つ目 グリグリと押し付けてみる

 

結果 なんか引っ張られるような力を感じる

 

「えぇ・・・?」

 

六つ目

 

「そおぉいっ!!!」

 

ぐっしゃぁっ!!

 

「何やってんですかあぁぁぁぁ!!!!????」

 

…ぐりぐり

 

「聞いてるんですか大佐殿!めがっさ珍しいんですよ悪魔の実って!!」

 

…ごしごし

 

「ちょ、誰かー!袋と布巾持ってきて!!拾い集めればまだ使えるかもしんない!!」

 

「おぉ…」

 

「聞いてるんですか大佐殿!!ってうわっ、気持ち悪っ!」

 

そこにはうねうねと動きながら徐々に果肉や果汁が武器に吸収されていく姿が!

 

そして完全にそれが吸収されてしまうと武器がうぞぞぞと形を変え

 

「よしっ!成功だな!!」

 

「「「「はぁぁぁぁぁぁあ!!!???」」」」

 

そこには一匹の機械が入り混じったような意匠の鷲の姿があった。

 

そしてその鷲は周囲を見てこちらに目を向けるとすっごく睨んできた。

 

聞いた事がある、動物と視線を合わせた時は逸らした方が負け、というどっかの知識を。

 

なのでこっちも負けじと睨み返す。

 

どれくらい時間が経っただろうか、ようやく相手が目をそらした。

 

よし勝った、さてとりあえずこの事をセンゴク大将に報告するとして

 

「まずはお前に名前をつけないとな!イーグル…イグール…イグルー…火…撃つ…嵐…風…、よし!お前の名前はカフウだ!いいか!」

 

「クァッ!」

 

「よし!いい返事だ!今は鳥の状態か、別の姿になれるか?」

 

そうカフウに聞くと身を縮めると少し鷲っぽい意匠があるが元となった武器に近い姿になる。

 

「よし、ならば中間の姿にはなれるか?」

 

そう聞けば今度は嘴から先がガトリングガンの砲身に変化し機械的な意匠が強くなった姿に変化する

 

「よし、三形態には変化できるみたいだな、ならば行くぞ!カフウ!」

 

やはりこの世界の動物は頭が良いなどと思いつつそう言って腕を差し出すとバサリと羽を広げて飛び乗る、そしてもう一度羽ばたくと肩に留まった。

 

そしてそのまま呆然とした様子の技術班職員を置いて大将執務室…その前に海軍図書館に向かうのであった。

 

「なぁ、これって報告した方がいいのか?」

 

「ふえぇ、どうやってレポートに纏めるんですかぁ…」

 

「ぶつけてなすりつけたら出来ましたって書くわけにはいかないでしょうしねぇ…」

 

「とりあえず大将とかに聞かれたらそう言うしかないですよねぇ…あぁ、なんかどっと疲れた」

 

「過程が無くて結果だけというのはねぇ…いつもながら嵐みたいな人だ…」

 

「とにかく出るまでに頼まれてた新しい武器をさっさと完成させてしまうか…」

 

「そうですね…、とりあえず情報だけ科学班と共有しておきましょうか…」

 

 

 

 




火と風でカフウ、作者の好きな漫画より引用。

悪魔武器 : 悪魔の実を武器に食べさせた存在

犬銃ラッシーや象剣ファンクリード、アルパカ砲アルパカチーノなど、その習熟具合によっては覇気を纏うこともできるというトンデモ武器


トリトリの実 モデル"鷲(イーグル)"

ワンピース3D 麦わらチェイスにて登場

作中ではシュナイダーの飼い犬、バズが食しており能力者ならぬ能力犬であった。

犬モード(普段の姿)
半鷲モード(戦闘形態)
鷲モード(飛行形態)

の三つを使いこなし鷲モードに至っては大鷲に変化し見事にルフィの麦わら帽子を奪いギリギリまで逃げ延びるほどの飛行性能を見せた。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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