起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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短時間の無呼吸はその類稀な程の肉体素質と鍛錬、そして生命帰還による肉体及び内臓の強化によって可能となった。

更に悪魔の実の能力者で無いので海中での戦闘を可能とする。


妖精の国 ドンクリーク

「これはまぁなんとも・・・」

 

「見事な程の密林ですな・・・」

 

橋を渡った先にあったのは闘魚による襲撃による物だろうか、打ち上げられた船の残骸と、反対側には野性的に広がる密林。

 

綺麗な砂浜だけに気色悪い程生い茂った密林がなんともアンバランスだがとりあえず前に進まなければ話にならない為隊列を組み森の中に進んでいく。

 

そして森に入りしばらくした所で

 

「そこの人間たち!止まるれす!!」

 

人影が無いものの声だけが辺りから響いてきた

 

「何者だ!何処にいる!!」

 

思わず銃を構える伍長を手で制して

 

「落ち着け伍長、我々は海軍の人間だ!お前達がグリーンビットにいるというトンタッタ族で間違いないか!」

 

「そうだ!お前たちは悪い人間か?いい人間か?」

 

ここの小人達は言った事をすぐ信じるから本当はいい人間とでも言った方がいいんだろうが・・・

 

「さぁな!それは相手が決める事だ!俺達がここに来たのはお前達に盗られた武器を返して欲しいからだ!この通りリク王から手紙も預かっている!!」

 

「なっ!リク王様から?しかしお前達がいい人間と限らないれす!いい人間ならお前達の武器か食料を寄越すれすよ!」

 

「そうするにしても先ずは話し合うべきだ!姿を見せて欲しい!」

 

普通に返せと言っても簡単に返してくれないだろうから交換用として食料の類を持ってきたが相手が話し合いに応じてくれなければ意味が無いのでそう告げればガサガサと草木が騒めき

 

「姿は見せてやったぞれす!リク王様からの手紙とやらを見せてもらうれすよ!」

 

現れたのは体長20センチ程だろうか、全員が共通して尖った鼻を持ち背中にはまるでリスのように柔らかそうな尻尾を持っていた。

 

「小人・・・本当にいるとは・・・」

 

「少将殿が説明しただろう、この国には小人種がいると。

 

お前も海軍本部に所属しているのならちゃんと勉強くらいしておけ」

 

「確かに説明は受けましたが・・・」

 

「・・・確かにリク王様の手紙だ、話し合いをしろとしか書かれてないが」

 

代表者だろう、リク王から預かった手紙を読み終えた年嵩の小人がそう返してきたので本題を告げる

 

「アカシアでお前達が盗んだ我々の武器を返して欲しい、本来なら窃盗でしょっ引きたいところだがこの国の法では裁けぬらしいからな。

 

そこで変わりとして食料を持ってきた、これと交換でどうだろうか?」

 

「お前達大人間は武器が欲しいれすか?」

 

「お前達が我々から盗んだ武器だがな」

 

「皆と話し合うれす、少し待つれすよ」

 

そう言って輪になり何事か話し合う小人達、それを横目に見つつ原作での小人達を思い出す。

 

何と言ったか、どんなものでも縫い付ける事ができるヌイヌイの実の能力を持つレオ・・・だったか?トンタッタ族の戦士とチユチユの実だったか?相手を治癒させる事が出来る治癒系の能力を持ったトンタッタ族の姫。

 

そして原作ではドレスローザで出るのが初めてであった虫の能力を持つゾオン系ムシムシの実、えーとスズメバチとカブトムシだったか?

 

聞いてはいないが原作では中将として出てきていた海軍のオニグモ大佐も恐らく虫のゾオン・・・蜘蛛系統だろうか?生命帰還で髪を動かしているという可能性もあるが。

 

とりあえず出てきてたのはごく少数、バッタとかクマムシとかがあっても面白そうだが・・・

 

そんな風に考えていると

 

「よし、とにかくお前達を国に連れて行く!とは言えあまり大人数で来られても困るから何人か大人間を選ぶのだ!それでいいか?」

 

話は纏まったようなので自分と少佐の二人で先導する小人達についていけば

 

「少将殿、随分と発展したところですね・・・」

 

「だな、もっとこぢんまりとしたとこかと考えていたが・・・」

 

密林を抜け地下に下る洞窟を抜ければそこに広がるのは随分と発展した街並み

 

「それもそうれすよ、ここは我々一族が代々育て上げた大いなる森!我々に育てられない植物は無いのれすよ!

 

ドレスローザでもらった武器は一ヶ所に纏めてあるれす!お前達の武器を探すれすよ!」

 

そう自慢げに言う年嵩のトンタッタ族であったが原作ではそれをドフラミンゴに目をつけられてた上に誰でも直ぐに信じる善良さもあって上手く利用されていたが。

 

更に街の一角に先導されつつ物珍しげにこちらを見る小人達を横目にしつつ更に考える。

 

原作でドフラミンゴがトンタッタ族に育てさせていた"スマイル"と呼ばれていた人造悪魔の実、確か作れたのはゾオン系のみだったか。

 

しかし任意で悪魔の実を作る事ができ、更にそれが広がればゾオン系の能力者が氾濫する事になるので恐ろしいところだ。

 

・・・しかし本家の悪魔の実が泳げなくなると言うとんでもないデメリットがあるのだからスマイルとやらも何かあるのだろう、俺が知ってるとこまでだと副作用とか出てなかったが。

 

と、クリークはスマイルに関しての脅威度を考えつつ足を進める

 

最もクリークは知る良しもないが人造悪魔の実である"スマイル"

 

これはとてもじゃないが完全とは言い難く、スマイルは身体の一部しか変化させる事が出来ない上に、スマイルを食べて不完全なゾオン系の能力を得られるのは十人に一人というとんだ欠陥品である。

 

しかも副作用がありスマイルを食べた場合、例え能力が発現しなくてもその時の感情に関係無く常に笑う事しかできなくなるという。

 

最もクリークは原作の知識がワノ国よりも前で止まっている為そんな事知る由も無く、普通のゾオン系悪魔の実と同じ物が出来上がると考えているので勘違いしたまま脅威を覚えていた。

 




ぶっちゃけスマイルって欠陥品じゃない?確かに戦力の強化という意味合いではかなりの脅威だけども。

ところでスマイルもやっぱ食べたら海に弱くなるのかな?

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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