起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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妖精王と書くととんでもない存在に感じるが実際はそうでもない模様


妖精の王 ドンクリーク

 

「わしはガンチョ!トンタッタ王国で一番偉いトンタ長れす!」

 

トンタ長に会ってもらう、と連れてこられたのは町の中央にある広場。

 

広場には特徴的な頭をした"HERO"と書かれた銅像あり、その周りにはこちらの見張りをしていた小人や、二股の帽子を被った小人や、その小人が守るようにしている白いドレスの小人など、原作で見た覚えのある姿も確認できる。

 

「初めましてガンチョ殿、少々お聞きしたいのですがあの銅像はモンブラン・ノーランドの銅像で?」

 

そしてガンチョと名乗ったトンタ長・・・この国の長という意味だろう。

 

サングラスをかけ、他と比べて立派な帽子を被った、長く伸びた髭がその年齢を伺わせるその男に銅像について挨拶ついでに訪ねてみれば

 

「おぉ!お主わしらのヒーローを知っておるのか!」

 

との答えが返ってきた、まぁ知ってると言っても原作の知識もだが資料室で少し調べた程度のものだけだが。

 

「名前だけは、何をしたのかはよく知らんがな」

 

原作ではトンタッタ族とモンブラン・ノーランドの関係について説明される筈だけど全く覚えていないがな。

 

 

「ならばお教えしよう、わしらのヒーロー、ノーランドについて!」

 

そう言ってガンチョが教えてくれたのはこの国の遥か昔々の歴史だった。

 

遥か昔の話、それこそ空白の百年より前の事だ。

 

トンタッタ族は自国に無い資源を求めて海へ出たところを大人間・・・我々のような普通サイズの人間に発見され悪辣な密猟者達などにより絶滅の危機に瀕していたらしい。

 

そんな折にトンタッタ族を助けたのがかの冒険家、モンブラン・ノーランドだったとの事だ。

 

その為彼等はノーランドを自身達にとっての英雄、ヒーローとして讃えられ銅像が建立された。

 

因みにその後でトンタッタ族は当時のドレスローザの国王・・・ドンキホーテ一族の人間から"少しの労力"と引き換えに"資源と安全"を保証するという条約を結んだらしい。

 

最もそれは建前に過ぎず実態はトンタッタ族にとっての暗黒期、奴隷時代だったそうだ。

 

そして九百年前、ドンキホーテ一族は他の18人の王達と共に聖地マリージョアへ。

 

そして新たにドレスローザへ来たリク王家はトンタッタ族の実態を知り伏して謝罪、償いとして新たに盟約を結んだらしい。

 

話の最中に泣いたり喜んだりと臨場感たっぷりに大盛り上がりを見せる小人達を横目に随分と感情豊かだな、と考えつつノーランドがヒーローとなっているのはそれが原因か、とようやく合点がいく。

 

「成る程かの冒険家が讃えられているのはそれが理由か」

 

まぁ死に際は悲惨なものだったがそれは語るまい。

 

「その通り!だからこそわしらにとってノーランドはヒーローれすしリク王家とは800年以上の長い絆で繋がってるれすよ!」

 

「成る程。で、その大恩あるリク王がこちらと話し合えと書いた手紙がここにあるが?」

 

まぁ話は分かったので本題に戻らせてもらおう。

 

「話は聞いてるれす、いい人か悪い人かわからないので偵察部隊が見張らせてたれす。」

 

ガンチョがこちらを遠くでこちらを見張っていた紫の髪で片目を隠した小人に聞けば

 

「特に不審な動きはありませんれした、それからいい人らしいれす」

 

との答えがあった為

 

「あぁ、いい人間だからお前たちが盗っていった武器を返してくれ。

 

盟約に関してはリク王から聞いたから勿論タダとは言わん、食料を持ってきたからそれと引き換えでどうだ?」

 

と便乗していい人だとアピールし交渉を持ちかければ

 

「いいれすよ!いい人だったら食料か武器を貰うのがルールれすからそれさえ守ってもらえれば問題ないれす!」

 

と食料と引き換えに無事に武器を取り返す事ができた、そしてクリークはもののついでという事で

 

「所でガンチョ殿、誰か外に出すつもりはないか?」

 

とこの国の長に交渉を持ちかけるのだった。

 





ちょっとやりたい事があるのです。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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